【8/18】PSP版デビルサマナーのおはなし

   

・PSP版デビルサマナーをやっているのだが……

 以前にも日記で書いたが、あれ以来、色々と気付きがあったので記しておこう。

1,仲魔は容赦なくメガンテする

「命令無視してリカームドラなどのメガンテ魔法を使わなくなったのでは?」と、以前の日記で書いたが、そんなことはなかった。容赦なく使う……。LIGHT悪魔は連れ合い方なので何度も命令をして、言うことを聞いてもらえるとだんだん素直になっていくのだが、その成長過程で「お前の命令など聞かぬ。好きにやらせてもらおう!」→「メガンテ」で勝手に死んでいく……。死ぬので育てることもできない……。

 なぜなんだ……なぜこの仕様は残してしまったんだ……。メガンテ系だけでも使わないようにしてくれれば良かったのに……。しかもリカームドラは回復魔法扱いなので継承優先度が高く、非常に迷惑である。ほとんどウイルスに近い。

2,バックアッパーは改悪かも?

 セガサターン版ではバックアッパー(ダンジョン中でセーブができる)は使い切りのアイテムで、しかも一つしか持てなかった。これがゲームに非常に良い効果をもたらしており、「どこでセーブをするか」というのがゲーム性に強く寄与していたのだ。「だいぶ進んだからそろそろセーブしたいなあ……」「でも、もう少し行けるかな……?」とビクビクしながら進んだり、「さっきセーブしてから、もうだいぶ進んでしまった」「このダンジョン、まだ続くのか??」「こわいから一度帰りたいが、またここまで来るのが面倒くさい……」「怖いけど、もう少しだけ進む……か? い、いや……! やっぱり怖いから帰ろう!!」みたいなドラマが生まれていたのだ。

 しかし、今作では難易度ノーマルではいつでもセーブが可能、難易度ハード(私はこちらでやっている)だと新月時にのみセーブが可能という仕様に変わった。「新月時のみセーブ可能」は難易度が高そうに見えるが、これは実は面倒になっただけで、ダンジョンに入る前に月齢を調整して、新月を迎える少し前にダンジョンに突入→ある程度進んで新月になったらセーブ、みたいな感じで、単に考えることが増えただけになっている。難易度ノーマルの「いつでもセーブ可能」にして、自主的に「ダンジョン内でセーブできるのは一回だけ」縛りでプレイするのがセガサターン版の感覚に近くなるのだが、難易度ハードだとそれもできない。

 私もやってみるまで気付かなかったのだが、これは改悪と言ってしまって良いであろう。というか、「ダンジョン中では一度しかセーブできない」という仕様がすごく巧みなのだと思う。「一度もセーブできない」よりも良く、その一度をどこで使うか、というゲーム性が発生している。

 ただ、続編のソウルハッカーズでは「いつでもセーブ」ができるし、真女神3はダンジョンの各所にこまめにセーブポイントを設けるようになった。「一度しかセーブできない」を評価している人は残念ながらあまりいないのだろう。

3,NEUTRAL悪魔が優秀

 仲魔のバランス感覚に関して、デビルサマナーは相当に成功しているのではないか? 

 女神転生シリーズは「出てきたザコ敵を仲魔にできる」という特徴上、バランスの取り方が難しい作品なのだと思う。敵で出てきた悪魔が強すぎると、主人公は連戦に耐え抜けないが、弱すぎると仲魔にしても活躍させられない。真女神シリーズではifまで攻撃魔法がやたらと弱かったが、おそらく「敵で出たときに魔法が強すぎると主人公が死ぬから」というのが理由だと思われる。デビルサマナーでは敵の総数を減らすことで、まずこの問題を解決している。(※余談だが、Wizardryでは「敵は大量に出てきて、プレイヤー側と同じ強力な魔法をなんの遠慮もなく連続で使ってくる」バランスで、これの解決法は「先手を取って力いっぱい殴って相手が一歩でも動く前に殺す」である。なのでWizardryでは敵に奇襲されると一発でPT壊滅もありえて、良くも悪くも運ゲー要素が強い)

 そして、ザコ敵としてLIGHT悪魔を登場させないことで、合体のみで作れるLIGHT悪魔を強力なステータスに設定する。そういった解決が従来図られていたと思われる(これに関しては数値を比較したわけではなく体感の話である)。だが、そうなると、ザコ敵で出てくるNEUTRAL悪魔は「LIGHT悪魔のための合体材料」でしかなく、NEUTRAL悪魔を実戦投入するのが難しくなる、といった問題点を孕んでいた。

 しかし、デビルサマナーではNEUTRAL悪魔の多くは物欲型であり、アイテムを与えれば忠誠度が簡単に上がる。一方、LIGHT悪魔は連れ合い型なので、最初はどうしても言うことを聞かない。「ちゃんと言うことを聞くNEUTRAL悪魔」と「最初はぜんぜん言うことを聞かないLIGHT悪魔」という形でステータス以外の点でバランスが取られているのだ。(ただ、改めてステータスを確認してみたところ同レベル帯のNEUTRALとLIGHTでそこまで大きな違いがあるわけではなかった。ひょっとするとNEUTRALだけ使ってても事が足りるのかもしれないが、所持特技などで差別化が図られているのかもしれない)

・ひとまず以上である。前にも書いたことだが、デビルサマナーでは悪魔のレベルが上がらない(忠誠度は上がるが)。それにより「育てなくてもいい」「飽きるまでいつまでも使っていい」という特徴があり、真3以降の「育てる」こと前提の仲魔との付き合い方とは全然違って、これはこれですごく楽しい。気楽だ。

・真3以降の「どこまでも強くできる」「レベルアップさせて魔法を覚えさせる」というシステムは、登場時はすごく素敵に感じたし、実際ずっと楽しんでもいたのだが、上に書いたような義務感も発生しており(それが顕著に現れたのが真4だ)、「仲魔が成長しない」デビルサマナーのシステムもこれはこれで良いものである。この点は再発見であった。

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・せんでん! 楽勝気分でダンジョン探索してたら、ちょっとした油断で出てきたモンスターにボコボコにされて、パーティーが半懐し、「さっきまで楽勝ムードだったのに、もう絶望的だよぉぉおお!!!」という悲惨な心持ちになりたくないか!? そんなあなたにはこれ! ダンジョン&ダンゲロス!!!

 石橋を叩いて渡りたくても、「無理してリスクを飲んで進むように」とシステムが力強く背中を押してくるので、あなたはすごく嫌な気持ちになりながらダンジョンパネルをめくり、敵が出なければホッと一安心し、そこに敵シンボルが描かれていれば絶望的な気持ちに陥ることができるのだ。やったね!

・「とりあえず買う前に、他人が絶望的な気持ちになっているところを確認しておこうかな……」というあなたには、感情の名探偵によるプレイ動画がオススメだ!

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<今後の活動予定>

8/19 初めての人歓迎会&今月のニュースと新連載を振り返る会(@マンガ技術研究会
8/30 定例会 (@マンガ技術研究会

※毎週金曜夜:ダンゲロス・ボードゲーム会(in東中野ディアシュピール)

お布施の窓口:https://www.pixiv.net/fanbox/creator/1149979
(FANBOXに月額課金すると、その溜まったお金でかがみ家が豪華客船でクルーズします。いつか……いつか、その時が来たら……きっとします……)



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