【8/11-13】幸せになりたければなんか作れ

   

【8/11】

昼:忘れた
夜:酒

・八田さんと打ち合わせをした後、一緒に鬼虫さんの飲み会へ参加。鬼虫さんからは、毎回、コミケのシーズンにお誘いを頂いている。

・そもそも鬼虫さん、八田さんは、私が『戦闘破壊学園ダンゲロス』を講談社BOXで受賞した時の関係である。八田さんは私と同じ第三回で受賞。鬼虫さんは第二回で受賞している。

・あれから、八田さんは小説を一作出版したが、

 その後はエンジニア、及び実業家として活動しており、今は私のダンジョン&ダンゲロスアプリ版を作ってくれてたり(しかし4年前から作っていたので「もう時代はアプリではないのでは……」ということになって、今更ながらブラウザ版を作る流れに回帰しそうではある)、私も寄稿しているコミスペのシステムを作ったりしている。

・鬼虫さんは小説は出していないが、

 こういった同人誌?的なものを電子媒体でかなり時代に先駆けて出しており、これらには私も寄稿している(『暫』に至っては時代に先駆けすぎていて、発表当日はiPadでしか読めなかったが、他に無料の雑誌媒体が何もなかったので、AppleStoreではかなりのダウンロード数を記録したらしい)。鬼虫さんは本業は何をやっているのかよく分からないのだが、どうも実業家としてかなり成功しているっぽい。

・鬼虫さんは今はノベルゲームを作っており、イラストもPV動画も全て自分で作っているという。そんな鬼虫さんの最近の悩みは「服の皺を描くのが難しくて、トルソーを買って制服を着させることで上半身はなんとかなったけど、下半身用のトルソーが見つからないからスカートの皺が再現できない」だそうで、この世の中には健康問題やら家族関係やら経済的問題などなど無数の悩みが溢れていて、様々な人が様々な悩みを抱えている中、今の最大の悩みが「スカートの皺が再現できない」だなんて、なんていう幸福な人なんだろうと思った。そして、そんなことを言った直後に、Zトンさんが目の前でスカートの描き方を実際に描きながら教えていて、鬼虫さんは前世でどれほどの功徳を積んだのだろう……と感心すらした。

・実際は苦労とかしてるのかもしれないけど、少なくとも今日見た限りでは、「こんなに幸せそうな福々しい人そうそういねえぞ」というレベルで鬼虫さんが幸せそうだったので、みなさんも機会があったら、ぜひ見てみて下さい。

・以下はかなり乱暴な話になるが……。

 時間とお金に余裕があるという前提で、時間とお金の使い途は、おそらく以下の順番で幸福度が高くなると思われる。

「創作に使用する」→「消費行動に使用しつつ、消費を共有できる友人を持つ」→「孤独に消費する」

 というのは、創作行為には消費行動とは異なる独特のエンタメ性があり、創作物が受容されることで承認欲求を満たすことができる。二番目は「消費を共有する」という段階で準創作行為的なエンタメ性が獲得できるため(ジャンプ感想などがそうだ)、やはり受容と承認欲求の関係が成り立つ。三番目のものはそういった創作性、社会性と隔絶しているため幸福への寄与度は低いが、しかし、社会性は一方で人間関係に基づく良からぬ不利益も招くため(作品がDisられるなど)、人によっては三番目のものこそが幸福を最大化できるかもしれない。しかしまあ、基本的には上記の順で獲得幸福度が高くなると思われる。

・鬼虫さんは時間とお金をじゃぶじゃぶ創作に注ぎ込んでおり、非常に楽しそうである。私もマンガ新連載研究会で新規会員にヒアリングする時、「今の本業には満足しており、漫画は趣味で描きたい」という人がいたら、「それは本当に素晴らしいことなので、ぜひその方向を堅持すべきだ」と強く肯定している。インターネットの発達により作品の発表機会が増えたことで社会性は容易に獲得可能となっているし、趣味で描いたものが一発バズって単行本を一冊出すくらいは全然可能性がある。本業で十分に満足できているなら、無理にプロの漫画家になる必要はない。これはおそらく人生の総幸福度が最も高い人種である。

・というわけで、特に何かに困ってるわけでもないのに、「なんか幸福度がイマイチ高くねえな」と感じている人は創作に手を出してみることをオススメする。

・幸福繋がりでこれの宣伝もしとこっと。
 

 
 
【8/12】

昼:ロースとんかつ御膳(@和幸)
夜:蒙古タンメン中本カップラーメン

・横浜駅で謎解きをやってきた。

 もともとはこの小説で、いつの間にやらこんなコラボが行われていたんだな……。

 横浜駅が増殖を続けて、本州を横浜駅が埋め尽くした世界のSF小説なのだが、なるほど、確かにその着想に至るのも理解できる程に横浜駅が複雑で、まずもっと集合地点になかなか辿り着けなかった……。そして、この謎解きのために延々と歩き回ったのであるが、どこまで歩いても全てが横浜駅の中なのだ……。

・そして、私のへっぽこさよ……。中学生の男の子とかがズバズバと謎を解いていく横で、私はほぼ後ろを付いて歩いているだけの背後霊的存在に堕していた……。エッ、なんでみんな、そんなにサクサク解いていくの……。

・出題される謎は概ね「これを見た瞬間、***と考えてしまうが、その考えから離れて、○○○として見ることができれば解ける」といったものなのだが、私は「その考えから離れて」ができずに、ずっと「***」に執着してしまっていたのだ。なんなのだ、この差は。これは慣れで解決できるものなのだろうか……。それともあれか、年齢か。脳味噌が硬直してんのか。
 
 
【8/13】

昼:うどん
夜:汁なし(@ラーメン大)

・今日はオフなのだが、打ち合わせへ。相手の都合もあることだから、ある程度は仕方がない。

・なかなか有意義な打ち合わせができたと思う。次の企画が順調に催行できそうだというだけでなく、システムレベルでより発展的な展開が予想されたからだ。

・具体的に言うと、私の仕事が減りそうな予感がした。いま私は「仕事を減らすための仕事」に取り組んでいる。

・「一日の労働時間を4時間にする」のが(昨年から引き続き)今年の目標であったが、色々考えた結果、いきなり4時間にすることはどう考えても無理で、まずは仕事を減らす仕事に着手して、一つずつコツコツと仕事を減らしていかなければならないことに気付いた。これに辿り着くまで、最初に目標を立ててから既に一年半が経過している……。

・打ち合わせの後、ラーメン大の大久保店に立ち寄り、汁なしを食べた。

 うまい……汁なし、うまい……。汁なしって本当にジャンクで最高だよな。何なんだろうな、この食い物。

 *

・さて、私が頑張って仕事を減らして、その減らした時間で何をするのかと言えば、概ねこういうことをしてしまうのである……。

架神恭介、ジャッキーの両名が「知り合いの中でもっとも話のつまらない人」を呼んで、対談を行わせたイベント「たべvs少年A」。
そして、そこから発展的に行われた「少年A単独トークライブ」。

それらを通じて少年A氏の話のつまらなさは広く一般にも知れ渡ることとなったが、かつて、少年A氏が落研に所属していたという事実から、識者の間では一つの仮説が浮かび上がってきた。

「少年Aさんは落語なら実は面白いのでは……?」

今回はその仮説を検証すべく、少年A氏を四国よりお招きして落語の単独公演を行うこととなった。
過去に大人気を博した少年Aイベント、待望の第三弾!
学術的にも非常に意義深いイベントです。
是非お越し下さい!

<予定内容>
・古典落語
・創作落語
・ひとり大喜利

木戸銭:500円

※当日は少年Aさんが物販を行う予定であり、そこでの売上が少年Aさんのギャラとなります。(物販例:「少年Aは落語なら面白かった証明書」)

・いやしかし、私はむしろこういうことをすべきなのだ。処女作の『完全パンクマニュアル』からして、「誰の役にも立たないマニュアル」というコンセプトだし、こういう社会に何の寄与ももたらさないことこそ私の本領だと思う。私はこういうことに使う時間をもっともっと確保すべきである。

・ちなみに当日は他にも予定があるので、ちょっとだけ遅れて駆けつけます。ご予約はこちらからお願いします。

 *

<今後の活動予定>

8月19日 コミティア
8月22日 はじめてのダンゲロスナイト
8月26日 イエローサブマリン・ゲーム体験会
9月1日 マンガ新連載研究会定例会
9月2日 夏休み緊急検証! 誰よりも話のつまらない男、少年Aの落語は面白いのか!?

※毎週金曜夜:ダンゲロス・ボードゲーム会(in東中野ディアシュピール)

 - 日記