【4/28-29】作品は取材が命
【4/28】
朝:レタスとピーマンの炒め
昼:レタスとピーマンの炒め
夜:和食コース
・放課後ウィザード倶楽部20話の直しと、ダンジョン&ダンゲロスのデバッグをした後、御徒町へ。
・今日は文庫版ダンゲロスの打ち上げ。ちくまの伊藤さんと和食のコースを食ってきた。お店はこちら。
・架神恭介は5000円位の和食のコースを食わせるとたいへん上機嫌になります(アピール)
・なぜ私がこんなに和食のコースを好きになったのか……それを語ると長い話になるが、かいつまんで言うと某有名作家のための宴席が先方の体調不良によりキャンセルとなり、その穴埋めとして呼ばれた時の食事が確か銀座で和食のコースでな……
・「おいおい……M先生レベルになると、こんなレベルでの宴席が……(ぶるぶるぶる)」
・架神恭介はいかなる有名人の残飯処理も承っております。お気軽にご相談下さい。
・というわけで、文庫版ダンゲロスの見本誌を頂きました!
5/10発売! 解説は藤田直哉さんです。よろしくお願いします!!
架神恭介さんの『戦闘破壊学園ダンゲロス』のちくま文庫版の解説を書かせていただきました。この面白い小説の魅力を書きつくし、同時に、この不思議な書き手の作家論になっています。メチャメチャ面白い小説なので是非読んでみてください。 https://t.co/gsr2zLb83B
— 藤田直哉@『地域アート美学/制度/日本』 (@naoya_fujita) 2016年4月29日
【4/29】
朝:お茶漬け
昼:豚バラごはん、五目麺、春巻き、シュウマイ
夜:ヨーグルト
・29日、11時――。元町・中華街駅に降り立つ私の姿があった。
・ここに来るのは二度目だろうか? 以前、ここにある某お嬢様女子校の文化祭に行った時に、駅から学校への道のりだけで私は衝撃を受けたものだった。なにせ、小汚い中華屋や場末のゲーセンなどが一切ないのだ。異国情緒溢れる外国人墓地と、オシャレすぎて何をやってるのかすら分からない横文字ばかりが並ぶ謎の飲食店しかないのだ。女子高生たちを全力で純粋培養しようという強い意志が感じられた。あの子たちはきっと「ラー…メン…?」「化…調…?」というような子たちに育つのだろう。それでいい。
・通学路とは別の道を進んでも、これ、このとおりである。
なんだろうか、この空間は。こんなものが唐突に出てくるのである。尋常ではない。仮にこんな空間が、かつての私の居住地である足立区にあったとしよう。中央の噴水には水浴び待ちのホームレスが列をなして並び、美しい花々は鼻水を垂らした近所の子どもたちにムシャムシャと食い尽くされたであろう。足立区ならば3日で人外魔境と化している。
・そんな異世界をなぜ私が訪れたかというと、取材は作品の命だからだ。
そう、「こころ オブ・ザ・デッド ~スーパー漱石大戦~」のための情報収集である。作品の正確性は綿密な取材によって担保される。
・実際、勉強になった。精神を病んでいた漱石は、癇癪を起こすと名刀正宗で妻や下女の首を刎ねたい気持ちになったとか、かなり参考になる。
・あと、小学生に送った漱石の手紙も感慨深かった。おそらく「こころの先生の名前はなんですかー?」というような質問を受けたのであろう。その返信の手紙には「小学六年生が読むような本ではありません」「先生の名前はどうでもいいです」といったことが書かれており、最後には「で、一体誰に俺の住所を訊いたんだ」で終わっている。
・近代文学館を出た私は、横浜中華街の方へと足を向けて、小汚い中華屋へと入った。女子高方面はあまりにもハイソすぎるし飲食店も何の店だか全く分からない。やはり私のような人間にはこのような小汚い中華屋の方が合っている。水を出された。水の中にゴキが入っていた。ふざけてんのか。