【6/11】工藤vs貞子vs伽倻子

   

朝:塩ラーメン(昨日の豚鍋に麺をイン!)
昼:牛丼、味噌汁(吉野家)
夜:キャベツ、トマト、ピータン豆腐、納豆

・今日は放課後ウィザード倶楽部14話のチェックと21~22話用の小説を推敲していた。小説の書き溜め分はまだあるにはあるのだが、やっていく中でやや修正が必要になってきたこともあり、この辺で再構成する必要を感じたのである。

・具体的には那由多くんのキャラクター性で、漫画版の推敲を重ねるうちに少年漫画的要請によりどんどん小説版の那由多くんと性格が乖離していき(その度ごとに小説版を修正しているので読者には分からないと思うが)、書き溜め分の小説と齟齬をきたしはじめたのである。なので、この辺で漫画版に基準を置き直してリライトする必要が生じた。まあ、小説なんてのは全文を2~3回書き直すなんてのは当たり前なので(他の作家は知らないが私はそんなもんだ)、別にどうということはない。

・というわけで、21話からはリアルタイム性の強いものとなっていく予定だ。ここまでは随時微修正こそしていたが、全て既定路線である。全てのエピソードは明確な意図と計算の下に配置されている。諸君は水着の女の子が出てくるとすぐにテコ入れだの何だのと言うが、パズルを組み合わせるかの如くに物語構成を計算して配置すると必然的にあそこで水着でポロリすることになる。

・ただ、そのような一種パズル的に物語を構築する手法は、週刊連載だとやや「もったいなさ」がある。久保帯人先生の「ライブ感」を私はかつては馬鹿にしていたが、今となってはそれも重要な要素だと思い始めている。別に伏線を無視していいとか辻褄が合わなくてもいいとかいう訳ではなくて、うまく言葉にできないのだが、「いまアイデアを捻り出せなかったら次の話が間に合わない」という妙なストレスが巧い具合に働く瞬間のようなものがある気がするのだ。瀬戸際で発揮される瞬発力というか、跳躍力というか。上手くいくかどうかは分からないが、まあせっかく週刊連載をやっているのだし試してみてもよかろう。

・話を戻すと、昨日、一昨日で15000字程の小説を書いて、今日、それを推敲してとりあえず完成。三日で二週間分の原作小説が書けた計算になるのでペース的には悪くない。実際にはこれにネーム作業とチェック作業が入るので(デュアルネーム体制に入ってから私もネームを描いている)さらに手数は必要となるが。まあリアルタイムでやっていっても、ある程度何とかなりそうな気はする。

・こころオブ・ザ・デッドの締切が重なった時だけはヤバイ気がするが……。かといって、こころオブ・ザ・デッドの方をあんまり書き溜めしてしまうと同じ問題が生じしちゃうしな。

・私は結構ビビリなので、どんどん書き溜めをしたくなっちゃうのだ。だって、煮詰まって進まなくなったら、と思うと怖いじゃん。でもそういうピリピリした感じも多分大事なんだよな。

・そして煮詰まって進まなくなる、なんてことは、実際のところ、ない。過去の経験上ない。どんな形であろうと先には進む。

・さて、夜はお楽しみの「生でコワすぎ!「貞子vs伽椰子」公開記念SP 恐怖の現場へ生潜入!」である。二週間前から楽しみにしていた。

・そもそも白石監督が「貞子vs伽椰子」を撮ると聞いた瞬間に、誰もが思ったことは「工藤さんが絡んだりしないかな?」であろう。いや、幾らなんでも大人の事情的にそれはありえないのだ。工藤さんが出てきたら工藤さんが貞子と伽倻子を食いかねないし、出すからにはそのくらいの大暴れを見せないとコワすぎファンからそっぽを向かれてしまう。しかし、工藤さんが大暴れしてしまうと、コワすぎファン以外の全員からそっぽを向かれてしまうのだ。なので、工藤さんが出てくるはずはないのだが、やはりその展開を期待してしまうのが白石ファンというものだろう。

・それがさらりと実現したのが、今回の「生でコワすぎ!「貞子vs伽椰子」公開記念SP 恐怖の現場へ生潜入!」であった。普通に工藤さんがバットを持って貞子に殴りかかってた(あっさりやられたけど)。

・無論、正式なコワすぎナンバリングタイトルと比較すると満足度は及ばない。正式ナンバリングタイトルであれば、工藤さんは貞子、伽椰子にやられっぱなしなんてことはなく何らか次の一手を打つことだろう。しかしまあ、今回はニコ生のお祭り企画であることだし、さほど深い内容ではなかったにせよ、「工藤vs貞子vs伽倻子」の構図が成立したという時点で十分にハッピーである。白石監督ありがとう。

・ちなみに瞬間最大風速は工藤さんがバットを片手に、「オラ、いるんだろ貞子! 出てこいよ!!」とビデオデッキを脅しつけていたシーン。すげえシュールだった。

 *

・倫敦塔読んだ。

倫敦塔
倫敦塔

posted with amazlet at 16.06.12
(2012-09-27)

 
 結構面白い。夏目漱石は平易な文章を書く時と、流麗な文章を書く時があって、これは後者に入る。で、この流麗な文書が、確かに美しくはあるのだが長く続くと疲れてしまうのだ。しかし、倫敦塔はごく短い短編であって疲れる前に読み終えることができるし、幻想的な内容と文体がマッチしている。散々、幻想世界に筆を走らせた末に現実に戻ってクソみたいなオチをつけて台無しにする手法は遠藤周作も怪奇小説でやっていたし、それは私のホラー小説執筆における底流を成しているところもあって、非常に親近感が湧いた。

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・ただ、作品としては佳品であったが、これをどうオブ・ザ・デッド化すれば良いのかは全然イメージできないので困ったところである。そんなことで困られても夏目漱石の方が困ってしまうだろうが。

 - 日記