【2/15】あなたの作品がどんだけ面白くても大ヒットはまずしない

   

朝:レタス、ソーセージエッグ、豚の味噌漬け、味噌汁、米
昼:肉ラーメン、米
夜:スウィーティー、ぶどう、ポンカン

・同時進行していたうちの一つが終わったのと、確定申告を税理士に投げたのとで少し余裕ができたぜ! やったね!!

・妻の忘れ物を届けた帰りにラーメン屋で肉ラーメンなるものを食べた。

 豚しゃぶをラーメンにしてみた感じで美味しかったです。

・帰ってからはダンゲロスボードゲームの協力プレイをテストしていた。大まかなルールを作って、一人でプレイヤー2人分を操ってやってみたんだけど、「まあ、遊べるかな~?」くらい。ここからまだまだブラッシュアップが必要な気がする。

・というか、単に一人で二人分を操ってるから微妙だっただけな可能性もあるが。

・ダンゲロスボードゲームといえば、先日テストプレイに参加して下さったグリパーさんがテスト環境をオンライン化して下さったんですよ。

 これで遠隔地の人ともテストプレイができるようになりまして、さっそくサウジアラビア勤務(ドバイだっけ?)の友人(3万円支援して下さった)から、「諦めてたけど、これならできるぜ!」とメッセージを頂きました。グリパーさん、本当にありがとうございます!

・あと、先日までやってたオンライン座談会の赤字入れとかもやってた。

【開催終了】 第二回オンライン座談会 【クリエイターのサバイバル論】

 至道流星先生と泉和良先生とやってるやつね。前にお伝えしたとおり、第一回座談会も電子書籍化しておりまして、

 今回の第二回も電子書籍化を目指して編集中です。至道先生が率先してやって下さってるんだけど、さすが企業経営者と言いますか、エネルギーが凄まじくて、バリバリ指示してスケジュール組んでくれる。私なんかは至道先生に言われるままにチョコチョコ作業してれば書籍になるので、うおースゲー楽だな、みたいな。

・職業柄、基本的に一人で全体の作業計画を組み立てて、一人で黙々と実行することが多くて、チームでやる場合でも自分がプロジェクトを主導するケースが多いので、こうやって人にリーダーシップを任せて、言われるままに作業するのは…………、実に……ラク……です、ね……。

・第二回座談会は「サバイバル論」で、サバイバル論ってなんじゃ?と思われるかもしれないけど、われわれが言ってるのを実証するようなツイートを、ついさっき見かけたんですよ。

 で、第二回オンライン座談会でわれわれが言ってたのがこれ。

至道
その結論は基本かもしれませんね。
小説家にこだわりすぎると、身を滅ぼしますよ。

まぁ運がよければ一発当ててアニメ化、ミリオンセラーとかもあるでしょうが、それ、運ですからね。ここを見ている皆さん、宝くじに人生かけられますか?

架神
小説家になろうと思ってる人に、これは声を大にして言いたいんですけど、「あなたの作品がどんだけ面白くても大ヒットはまずしません」。したら宝くじに当たったと思って下さい。増刷が一~二回かかったら十分ハッピーってなもんです。

至道
完全同意です。面白いとか面白くないとか、それは売れる売れないの基準じゃないんですよね。
売れるものが売れる。売れてみないとわからない。
だから本当の意味での、かつてのような編集者さんは不要になってきてる。もうすぐ、出版社は好むと好まざるとにかかわらず変貌しますよ。否応なしに。

架神
もちろん面白い作品を書いた方が売れる確率は上がるんですが、確率が上がるだけで大ヒットするかどうかは正直運だと思います。運というか、作家の執筆だけではない様々な要素が複合的に絡み合って、そこにさらに運が上乗せされて…………もう要するに運としか言いようのない何かだと思います。

 上のツイートの件は「帯」だったけど、こういう感じで、売れる売れないって複雑なんだよな。当たり前だけど作家が文章を書くだけで本が成立するわけではなくって、装丁だとか帯だとか宣伝とかマーケティング戦略とか色々あって、この火花の件も、まあ書籍の中身は面白いんでしょう。読んでないから分からないけど。で、実際に中身が面白い本でも、今回の帯みたいなボタンの掛け違いが一つあるだけで、売上がガタッと落ちたりするわけで。

・といって、編集もデザイナーも営業も、当然作家もだけど、みんな真剣にやってるわけですよ。良かれと思って、全力を尽くして一つ一つの作業をやってるんだけど、それでも市場の動向は読めなくて、上のようにワンミスでガタッと売上が落ちる。でも作ってる時はミスだという感覚は当然ないわけで(あればやめるだろうから)、仮に「これは危ないのでは?」と思ってもリスク&リターンを熟慮した末にGOしてるはずなので、だからまあ、こういうのはどうにもならんのですよ。

・「こんな帯で、よく知られた装丁を隠したらそれは売れないに決まってるのでは? 編集部はアホなのでは?」と思うかもしれないけど、それは結果論でしかないんだよな。「映像化との連動を強調することで、文芸以外の客層も取り込めて売上倍増! ヤッタネ!!」になってたかもしれないし、実際それを睨んでたと思う。だから、分からんのだ。出してみるまで。

・というわけで、作家が最大限努力して良いものを作るのは当然として、その先の売れる売れないは、内容の良し悪しとはもはや別次元の話である。「あなたの作品がどんだけ面白くても大ヒットはまずしません」とはそういう意味ね。

・実際、売れるきっかけとして、「たまたま有名人が取り上げてくれた」はかなり強い。

・というわけで、大ヒットはもう運のレベルの話なので、大ヒットはまずしない前提で、どうやって作家としてサバイブしていくか、というのを話し合ってるのが第二回座談会の内容です。ね? こう言われると興味深いでしょう? 月末までにはたぶん電子化されると思うので、出たらよろしくお願いします。上のリンク先から話し合いの内容自体は読めるけど、電子版の方が議論の流れがスッキリまとまって多分読みやすい。
 
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・とはいえ、まあ作家は最大限努力した方が良いのは確かなんですよ。

『放課後ウィザード倶楽部』感想戦

 という流れで、私はすかさず自著の宣伝に繋げていくのだが、なので上のような反省や改善の取り組みも決して無駄ではない。

・すげえ曖昧なことを完全に感覚だけで言うと、仮に感想戦の議論にあるようなesの改善案を全て完璧に反映させられたとして、それで大ヒットに繋がる確率は0.1%上がるかどうかだと思う。小ヒット(連載が続く程度)なら10~15%くらいは上がったかもしれない。しかし小ヒットできれば、そこから大ヒットに繋がる確率が0.1%とか0.2%とか上がると思うので、技術で10%上がるならば、それは全くバカにできない数字だと思うのだ。

・あと、そもそもの問題として、「10%しか上がらねえなら努力するだけ無駄だぜ」という気持ちになってしまうと、われわれの創作意欲というものは死滅してしまうし、というか、ヒット率が10%しか上がらないとしても作品自体の完成度は上がって自分の創作満足度を高めたり、手に取ってくれたお客さんを楽しませることには寄与するので、やっぱり努力するしかないのである。

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