【11/14-16】ゲームマーケットを見てきた

   

・今回のゲームマーケットには出展しなかったのだが(出展申し込みの段階ではコロナ禍がどうなってるのか全く未知数だったため)、状況を確認する必要があったので参加はしてきた。

 見聞した状況をまとめてみよう。なお、これは土曜日の状況である(ゲムマは2日開催の時は日曜より土曜の方が人入りが多い)。○はポジティブな面、×はネガティブな面、△はどちらとも言えない要素である。

○来場者の絶対数は少ないが、絶望的に少ないわけではなく、「少ないが常に一定数はいる」状況
○企業ブースがなくなり、一般ブースかエリアブースのみになった結果、中堅サークルもエリアブースに進出し、ディスプレイ上の工夫が凝らされたエリアブースが多数展開されて、見た目の華やかさは向上した。
△「ちょっと寄ってみた客」「ボドゲをたまに遊ぶ程度の客」「親子連れ」の層が激減し、ガチゲーマーが集まる傾向
×来場者の絶対数が減ったことによるブランディング面での費用対効果の低下
×絶対数が減ったことによる売上の減退

 繰り返すが、これは土曜日の状況であり、日曜日はより状況が悪化していた可能性がある。

・諸要素を包括して、次回ゲームマーケットへの参加を検討しているが、この判断は非常に難しい。

・エリアブースの華やかさは素晴らしかった。いろんなサークルがそれぞれにディスプレイを凝らしていて、エリアブースを見て回るだけでも楽しく、この点においてはこれまでのゲムマより良かったとすら言える。

・だが、そうして工夫を凝らした見目麗しいディスプレイの数々も、来場者の絶対数の減少によるブランディング効果の低下は否めない。つまり、頑張ってお金をかけてディスプレイをしても、それに見合った効果(作品とサークルの知名度向上)が得られるかどうかが微妙だ。企業ブースがなくなったために、「簡素なブースを作るか」「お金をしっかりかけたエリアブースを作るか」しか選択肢がなく、「しっかりやるならお金をかけるしかないが、かけた結果のリターンがあるかどうかは微妙」という悩ましい状況だ。

・また、来場者の立場からすると、今回はコロナの関係で入場が難しくなり、以前のようにふらっと入って一日楽しめるものではなくなった。そのため、「ゲームを買うぞ」という強い気持ちを持ったゲーマーが来場者の大部分を占めることになり、「子供を遊ばせる」「ちょっとゲームも買ってみる」気分の家族客がほぼ壊滅した。

・これにはポジティブな面もネガティブな面もあり、全体としては「ゲーマー向けのゲームは売れる」「家庭向けやパーティー向けのゲームが売れない」という傾向が生じたと思われる。また、ゲーマーがメインの購買層となったため、ゲムマ全体の売上自体は意外と一定のラインで持ちこたえたのではないかと思われる(軽い気持ちでふらっと来る客はそもそもあまり買い物をしないので)。

・そうなるとまた色々と判断が難しくなるのだが、昨今、コロナ禍のせいで、ゲーマー向けのゲームは売れにくく、家庭用のゲームは売れやすい、という流れがある。一方で、ゲームマーケットにおいては、その全く逆の傾向が生じたと言える。私はコロナ禍に対応するため、現在、家庭用ゲーム寄りで開発をしているのだが、この状況において、ゲームマーケットでの売上をどの程度アテにできるのか、という判断が非常に難しい。

・これらの状況を踏まえた上で次のゲームマーケットをどう位置づけるか、というのが現状の課題である。むしろ商品販売はきれいに諦めて、宣伝に特化するのもアリかもしれない。

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「オッ、イクメン自慢か、うぜえな!」「てめえがやってるからってマウント取って来てんじゃねえぞ、死ねや」などと皆さん思われると思いますが、ちょっと落ちついて私の話を聞いて欲しい。

・これを見た時に最初に思ったのが、「えっ? これ、ほぼ全部やってるが……??」であり、「この程度やってるだけで、なにかすごいことかのように思われるのか」「男はナメられてるのでは……??」という感想である。

・「そもそも、役に立つ、という表現がどうなんだ」とか「役に立つかどうかの話であって普通かどうかの話ではない」などのもっともなツッコミも頂いているが、ちょっと脇に置かせて頂き、これらのほとんどが「普通」であることを以下に示したい。

■新生児期:産後の体でムリしないで!!

 これはもう本当に当たり前の当たり前。産後一ヶ月は経産婦はムリをしてはいけないし、それは医学的に合理的なことである。別に頑張るのが夫でなくても母親とかでもいいが、とにかく経産婦の負担は軽くしなければならない(軽くと言っても、授乳もあるし、お世話も当然全任せではないので特別に楽なわけではない)。というか、妻の体調が悪い時に夫がフォローするのはごく当然のことなので(立場が逆でも当たり前)、それの延長上の話にすぎない。

■出産前:育休取るから一緒に育児しよう!

 これも当たり前というか、「産後の体でムリしないで!」を普通に行うためには、普通に夫が休みを取るしかない。社会的にもそれは育休というシステムで「普通」のこととして認められている(もっとも現実が「普通」に追いついていない実態はある)。

■夜泣きの時:夜泣き対応変わるよ

 これも当然というか、二人いるんだから適宜交代して負担を分散するのは、ごく普通の戦術である。もちろん家庭によって「夜泣き対応は妻に任せるが、他の面でフォローする」など戦術の違いはあるだろうが、ともかく話は単純で、子育ての労働量を二人で分割するというだけの話だ。

■休日:気分転換に一日ゆっくりしてきなよー

「子育ての労働量を二人で分割する」を行っていれば当然の帰結というか、逆に「夫も気分転換に一日ゆっくりする時間を要求する」べきである。「たまにはゆっくりしてきなよ」ではないのだ。互いに労働量を分割しているのだから、互いにゆっくりすべきだ。

■平日:定時でまっすぐ帰ってくるから!!

 そして何より「普通」なのがこれだ。男だとか育児だとか何も関係なく当たり前である。皆さんはなにか勘違いしているようだが、そもそも残業をすること自体が普通ではないのだ。人に給料を払ってる立場からすると、残業代は割増でカネを払わねばならないのでものすごく嫌だし、心底から残業して欲しくない。苦悩し、嗚咽し、吐き気を催しながら命じるもの、それが残業である。残業を命じるような事態になったら、私は刃物で自分の体に戒めの傷を刻み込み、なぜそのような恥ずべきマネジメントをしてしまったのか己の不出来を慙悔することであろう。現代の社会は「異常」なことがたくさん行われているだけであって、「普通」ではない。

■なんかすごいやつ:ごはんもおフロもねかしつけもおわってるよ~

 これは流石に普通ではない。私もここまではやってないというか、ここまでやると「労働量を二人で分割」からは外れていると思う。まあでも、家庭にはそれぞれ事情があるので、こういうことになるケースもある。もちろん逆に妻側がこうなることもある。

・以上である。ご納得頂けたであろうか。まとめると、「目の前に一定の作業量があり、作業者が二人いるので、二人で作業を分担する」「一方の体調が悪い時に、もう一方がフォローする」たったのこれだけである。ばかみたいに普通のことではなかろうか? こんなごく当たり前のことをしているだけで、「特別に役に立つ」みたいな扱いをされるのは、これはもう男性がナメられているとしか言いようがない。「作業量を二人で分割するという思考がない」「相手をフォローするという思考がない」と思われているのだから。怒ってもいいレベルである。

・もちろん、家庭によって事情は様々なので、以上のような「普通」のことができない特殊な状況もあるとは思う。しかし、それは「ちょっと特殊」なのであって、上に書いたようなことが「普通」なのだと思う。特殊なことは悪いことではないが、普通ではない。

・と、ここまで書いたが、すると皆さんは「専業主夫(主婦)の場合はどうなんだ」と思われることであろう。そこに触れるとまた話がややこしくなるのだが、その場合は、就労、家事、育児の全体の労働量を二人で分割するという思考になるだろう。

・ただ、「就労」「家事・育児」とパッキリ分割するのはあまりオススメしない。これを安易に認めてしまうと、結局、前時代的な価値観を無批判に踏襲することになりかねないし、実際に問題なく運用するには夫婦間に十分なコンセンサスが必要とされる。また、育児は非常にストレス負荷が高い上に熟練度が必要とされる特徴がある。「辛そうだから代わってあげよう」が簡単にできないのである。

・ゆえに、専業主夫(専業主婦)側もある程度の収益活動を行い(つまり兼業主夫、兼業主婦だ)、「就労、家事、育児」の全体の労働量を傾斜を付けつつも分割した方が良いと思われる。これは「育児を分担する」というスタートからの論理的帰結であり、育児を分担するからには就労も分担するべきである。だから結論としては「 専業主夫(主婦)」はあまり良くはない、となる。とはいえ、やはり価値観ややりがい、向き不向きなどは本当に人それぞれなので、様々なケースがありうる。本当にややこしい話なので「様々なケースがある」でまとめるしかない。

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<今後の活動予定>

11/18 初めての人歓迎会&今月のニュースと新連載を振り返る会(@マンガ技術研究会
11/29 定例会 (@マンガ技術研究会

※毎週金曜夜:ダンゲロス・ボードゲーム会(in東中野ディアシュピール)

お布施の窓口:https://www.pixiv.net/fanbox/creator/1149979
(FANBOXに月額課金すると、その溜まったお金でかがみ家が豪華客船でクルーズします。いつか……いつか、その時が来たら……きっとします……)

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