【7/15】2008年33号のジャンプ感想(2)


 来週はちょっくら関西に取材旅行に行きますので、ジャンプ感想が遅くなるかもしれません。ならないかもしれません。


ぬらりひょん

 今週のぬらりひょんは色々と笑えました。椎橋先生がはっちゃけてきた……!


・禹歩

 最初は彼らがまさか禹歩をしているとは思わずに、「すごみを持ちながら、ヒィーヒィー言いつつへっぴり腰で逃げる練習」かと思い爆笑。これ、禹歩じゃない方が面白かったね。

 しかし、放課後に禹歩を学べる部活動ってなんだか素敵。中学生の頃はまず禹歩を知らないと思うので、オカルトへの興味が湧いてくる高校生くらいで参加したいな。


・瘴気を漂わす家永カナ

 P308は椎橋先生の中で何かが弾けた気がしました。このギャグセンスはスゴイなー。屋上で瘴気を漂わせながら主人公を監視する女子中学生ヒロインなんて初めて見たぜ……。これはアレですかね、サイレンの雨宮さん人気の高さからヒロインに必要なものを椎橋先生なりに感じ取った結果なんですかね。


・清継「ボクだって反省の度合いでは負けないよ!!」

 何を言ってるのか良く分からないけど、すごく面白かったです。「しかし、このアメまずいっすねえ!」もそうだけど、清継くんの面白さは言葉にし辛いです。とりあえずハイテンションが必須条件であることは間違いない。あと、「ペカアァァァアア」という謎の擬音も、何が良いのか分からんがとにかく良かった。すごく清継くんを感じました。


・紫の鏡

 紫の鏡が自転車に乗ってるのがすごくシュールで面白かったです。なんなんだこれ。冷静に考えると、雪女が日常的に自転車に乗ってても何も不思議じゃないんだから、紫の鏡が乗っててもおかしくはない、ハズなんだけど……?? 自転車の二つの車輪と、一番大きな円である紫の鏡とのバランス感覚がシュールなのかな?? うーん、よく分からんが、インパクトの強い1ページでした。

 今週は「瘴気を放つヒロイン」といい、ラストの紫鏡といい、絵面のシュールさが際立っており、椎橋先生は何かを掴んだなって思いました。良かったです。これからもこのセンスで行って欲しいな!


ネウロ

 あれ……?? 笹塚さん、もしかしてシックスに入れ替わられてね??

 や、捜査に不参加なことと、弥子ちゃんの感じた違和感だけが根拠なので弱いですけど。それに中身がシックスだとしたら、捜査にはむしろ参加した方が有利な気もしますしね。

 それよりも、体調不良という線から、素直に前回のヴァイジャヤ戦で何か毒を受けたとかそんな感じでしょうか。


勇者学

 序盤のライトハンド草田のまさかの主人公展開が良かったです。おいしいなー、こいつ!

>> 《人気投票予想》
>>
>> 本命:まさ子  対抗:輪月円  大穴:槍崎英雄
>>
>> 《不人気投票》
>>
>> 大本命:鋼野剣  対抗:ブタ  大穴:まさゆき
>>
>>
>>  たぶん、「みんなはオレじゃねー!」な結果になると思う。でも、鋼野先生の不人気一位だけはガチ!
26号のジャンプ感想より)

 しかし、びっくりしたのが鋼野先生のマイナス票がわずか142票だったこと。小野と競り合うくらいの勢いだと思ってたのに……。やっぱり、みんなはオレじゃねーな。しかし、-142票は判明してる中では小野、みりん、まさゆき、大木に続く第五位。主人公で不人気第五位は、なかなかすごい数字には違いない。


 ***

 ところで、勇者学はサムライうさぎと一緒に打ち切りと聞いていて覚悟はしていたんだけど、次号予告を見る限りはそんな雰囲気もないし、もしかして延命……??

 とか、淡い夢を見てるんですけど、やっぱり淡いっすかね? できれば残って欲しいなあ。しかし、スケットダンスが切られたらもっとションボリだしなぁ……(´・ω・`)


スケットダンス

 ボッスンがベースなところにニヤニヤしました。い、いや、僕はベース大好きだけどね! ベースは地味だなんて思ってないからね! パンクバンドではベースは花形だからね! ね!


サムライうさぎ

 終わりましたね。

 ……しかし、福島先生はよく分からない作家でした。実力があるのかないのか分からない。序盤の志乃関連はとてもとてもよくできていたのに、中盤で講武館のキチガイどもが出てきてから、「えっ?」となり、終盤の流人うんぬんに至っては哀しくなるほどのレベル低下でした。この漫画に通して言えることは、やはり「きもちわるい」の一言に尽きるのですが、これに関しては、福島先生はちょっとサムライを大胆にアレンジしすぎたかなあ、というきらいがあります。やっぱりあんなキチガイサムライは見たくないんですよ。生理的に辛い。

 以前のエントリーでも書きましたが、時代劇って暴れん坊将軍でも遠山の金さんでも水戸黄門でも基本的にサムライマンセーなんですよね。時代劇には良いサムライも出てくるし、悪いサムライも出てくるけど、最後に勝つのは良いサムライ。だから、僕なんかは基本的に「おさむらいさんだいすき」な訳です。サムライにポジティブなイメージを持ってるわけです。

 しかし、サムライうさぎの世界では、サムライは基本的にキチガイです。生理的にどうしても受け付けなかったのはここじゃないかなと思ってます。うう~ん、でも、これが福島オリジナル江戸時代の話だと考えれば、別にサムライがキチガイでも「そういう世界なんだ」で納得していい話なんですよね(cf.シグルイ)。これは時代劇による刷り込みなのだろうか……。う~ん……。


 ***

 総じて言うなれば、福島先生が一概に悪かったとは思いません。ただ、テーマが非常に厳しかった。これは間違いない。僕たちの大好きなサムライを「この漫画ではキチガイにしますよ」と宣言した時点で、読者側に心理的抵抗感が生まれるてしまうのはどうにも仕方ない。そのハンディキャップを志乃ならば乗り越えられる可能性があったけれど、志乃はそれほどに活躍しませんでした。福島先生に誤算があるとすれば、「サムライ=キチガイ」が世間一般でそれ程受け入れられなかったことかな。いや、世間一般っていっても僕基準なんで、もしかしたらみんなは受け入れてたかもしれませんけど!

 なので、サムライうさぎの「気持ち悪さ」に関しては、「チャレンジ」ともいえるので敢えて否定はしないことにしたいです。この「気持ち悪さ」のせいで、「終わって正直ホッとした」気分になったとしても、それでも否定はしたくない。成功か失敗かに関わらず、チャレンジ自体は認めるべきだと思うんだ。

 ただ、それとは別として、刀匠がそれぞれに与えた武器がよく掘れる農耕具だったり、玄人好みの扱いにくすぎる鈍器だったり、特別に拵えられた大刀を「素手でいいや」と使わなかった意味の分からん展開や、歩き方如きを注意しながら自分は城中で抜刀するキチガイ描写はフツーにダメだったと思います。やっぱり好意的に見ても、志乃の絡まない描写の稚拙さは否めないなあ。逆になんで初期の志乃だけあんなに巧かったんだろうか。不思議な話だ。


どがしかでん

>> 空気レベル
>>
>> Lv5 「休載なのに気付かなかった」
>> Lv10 「読み飛ばしたのに気付かなかった」
>> Lv100「読んだのに気付かなかった」
どがしかでん攻略スレより)

「どがしかでんをいかにして楽しむか」という問題について、僕にも1つのアイデアはあったんです。それが「空気漫画」の概念的上位にある「寂滅漫画」。僕の提唱する「寂滅漫画」とは「空気漫画」をさらに先鋭化させたもので、「空気漫画」が読者にとって「空気」であるのと違い、「寂滅漫画」は読者のあらゆる煩悩を超越した完全なる「無」の世界です。現象的に言えば、たとえば僕たちが寂滅漫画を読み終わった後、「あ、あれ? さっきまでの5分間、オレ何やってたっけ……??」と、なってしまうそういう漫画です。いわゆるキングクリムゾン効果であり、寂滅漫画を読んでいる限り、僕たちの心は完全なる無へと至れる訳です。

 それで、どがしかでんはそんな先鋭的な芸術表現を目指す極めて意欲的な少年漫画であるのだけれど、惜しいかな、いまひとつ作者の実力が及ばず、いまだ「空気漫画」の域を出ていない。主人公やヒロインは名前を思い出せないという点でかなりイイ線をいってるけど、残念ながらヒロインは少しだけ顔が良かったりする。また、先輩の尻が固いことも問題で、これらがどがしかでんの寂滅化を阻害し、僕たちの心にさざなみを起こしています。これらの問題点を指摘しながら、どがしかでんが寂滅漫画に近づけるよう、応援していければ良いな、と思いました。
 
 
 
 …………思ってました(´・ω・`)
 
 
 
 う~ん……。でも、今週はまだ読めてしまうな~。主人公がチェストパスを取れない理由が明確になって、「あー、あれ、伏線だったんだ」とびっくりしたり。だからといって別に面白くはなかったんだけど、伏線があっただけで「ほほう」と感心しちゃったりね。うーん、このくらいだと入滅漫画路線で行くのもちょっと厳しいなぁ……。本当にどがしかでんは手ごわい漫画だぜ。


 ***

 で、今週の内容ですが、主人公は辛いばかりのバスケを「好きだから」という理由で離れられないことが分かりました。しかし、なぜ「好きなのか」は説明されません。どうして主人公はボールをぶつけられたりして辛いのに、バスケが「好き」でやめられないのでしょうか? さっぱり分かりませんが、しかし、以下の二つの可能性が考えられます。

1、なんらかの呪いを受けている
2、マゾである

 1はシンプルですね。主人公は「ボールを追いかけると心臓が脈打って止まらなくなり、気持ちが昂ぶって走りたくなる呪い」を受けているのです。おそらくは幼少時に主人公にボールを渡した男がかけた呪いなのでしょう。そのせいで、ボールをぶつけられたりしても、バスケをやめることができないのです。悲劇ですね。

 一方、2は少し分かり辛いです。主人公は「バスケが好き」だと思いこんでいますが、これが実は勘違いで、本当は「バスケットボールでいじめられるのが好き」なのです。鞭好きのマゾヒストが鞭を見ただけで興奮してしまうように、主人公もボールを見ただけでボールをぶつけられる自分を想像して興奮してしまうのです。だから、ボールを追いかけていると、「(性的興奮により)心臓が脈打って止まらなくなる」のです。

 もちろん、主人公自身は自分の内なる性癖には気付いていません。「僕はバスケが好きなんだ」と勘違いしています。そして、この試合の後、主人公は主将に認められ、初めてまともにバスケの練習をする環境を手に入れるはずです。しかし、しばらくすると、主人公は気付いてしまうのです。

「ちがう……。なにかちがう……。これは……、僕が求めていたバスケじゃない!」

 そして、主人公は柴倫太郎に泣きつきます。

「柴くん! ぶつけてよ! 僕のお尻にボールをぶつけてよ!」

 嫌々ながらもボールをぶつける柴倫太郎。どんどん硬く鍛えられていく主人公の尻。

 ――そして、一年後。

 新入部員たちの前に、二階から尻で着地する一人の男の姿があった――。その男の名は大門春吉! バスケは特に巧くない。

「さあ、みんな! 僕の尻にボールをぶつけるんだ!」
「……せ、先輩。なんでバスケ部辞めないんですか……」
「大門先輩見てらんないっスよ……」
「先輩はヨソ行った方がよっぽど……」
「だって、僕はバスケが大好きだから!!!」

 濱田先生の次回作にご期待下さい――!!!<終>

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