【3/30】2007年17号のジャンプ感想(補足)


 本感想はこちらから。本稿は補足です。

・ブリーチ

今週のブリーチに関しては、僕も追加エントリを2つ書いたので、そちらを見て頂ければと思います。

【3/27】久保先生はちょっと疲れてるんじゃないかな
【3/29】すごい発見! 今週のブリーチは芸術だった

結論から言うと、「くだらない」のレベルを超えて「狂気」にまで踏み込んだと思ったブリーチは、実は「狂気」をも超えて「芸術」に至っていたという、そういう話です。さらにそこから、「狂気」と「芸術」に関して、テニスとブリーチで話を展開したりしてます。

これに関しては掲示板の方にも様々な意見をもらってるので、興味がある人は総覧して欲しいのですが、その中から、あえて一つだけ取り上げると、

>> 無理が通れば道理引っ込む、と言う言葉を引いてちょっと私見。
>>
>> 許斐先生の場合は「テニスでコレは無理」という壁です。
>> これは許斐先生が作った壁ではなく、見ている側、私たち読者が「テニスなんだからフェンスにめり込むような事態にはならないよ」という壁を自分で作っているんですね。
>> これは許斐先生からすれば「他人が作った壁」です。許斐先生は「他人が作った道理」を無理でブチ壊しているわけですね。
>> 対して久保先生はどうか。
>> 久保先生は自分自身で「アロニロさんは虚三万体分の強さを持つ虚」という設定を作っています。
>> (少し突っ込むと、同時に、この百分の一程度の力を持っているはずの大虚にすら席官程度では太刀打ちできないと言う設定も作っています)
>> ここから私たちは「そんなアロニロさんにルキアが勝つのは無理」という壁を見出しました。これは「久保先生が自分で作った壁」です。
>> 「アロニロさんにルキアが勝つのは無理」という道理は、他の誰でもない久保先生が作った壁なんですよ。
>> でも久保先生はそれを自分で壊しちゃった。自分で壁を作っておいて、それを自分でぶち壊しているんです。
>>
>> 許斐先生の行いは「他人の作った道理」を無理で粉砕するという行為であり、コレはある種の爽快感を伴った面白さとして受け止められると思います。
>> 対して久保先生の行いは「自分で作った道理」を自分で粉砕すると言うもの。
>> これを純粋に飲み下せる人なら、許斐先生の行いと同じように「道理の壁を粉砕する」という爽快感を伴った面白さを感じられると思いますが、
>> そうでない人は面白くも無いし、逆に「何を独り相撲しているのだこの男は」という不快感を覚えることもあるでしょう。
>> 長くなりましたが乱文お許し願います。
(掲示板より)

この方の意見は、僕の「階段の喩え」よりずっと分かりやすいですね。「3mの大ジャンプ」の爽快感は、僕たちの壁が破壊される爽快感なのかもしれません。


・ナルト

>> つーか同性どうしの絡みを表現しちゃうのはアリだったのか? それ、異性どうしでも行けるって断言しちゃったのと同然だよ。ダッチワイフ要らずってことだよ。あと、何気に「女の子どうし」でもめっちゃ無表情なサイが面白かった。エロスへの反応や処理法はまだ本で勉強してないんだろうか(笑)。そう言えばナルトは右手が使えないんだよな、今。有無さん)



ナルトがこの後、このような行為にふけるのを、見て見ぬふりをする情けが木ノ葉の里にも存在した。


・サムライうさぎ

>> 「このままオレたちになにもしてくれねェなんて…ぜってー許さねーっス!」
>>
>> む…。これは何か、千代吉は前提からして間違っているような。
>> 信仰とは、何らかの見返りを期待してするようなことではないはずですよね。
>> 信じてたのに何もしてくれないから怒る、とはかなりのお門違いな気がしますよ。それたぶん信仰じゃないよ。
すきまさがしさん)

これは赤松さんの言うとおりですね。
旧約聖書にヨブ記ってのがあるんですけど、簡単に言うと、ものすごい善人のヨブという爺さんの信仰を試すために、神が(正確に言うと神のしもべであるサタンが)ヨブに酷いことをしまくるって話です。
家畜を殺し、財産を奪い、息子を殺し、ヨブを重病にして、それでも信仰を捨てないヨブって偉いね、という話です。

見返りがあるから敬うってのは、それは信仰ではなくトレードであり、そこには神に対する畏敬はないわけです。
もうちょっと言うと、同様にキリストの復活の奇跡なども、復活したという確実な事実があってキリスト教を信仰するというのは、それは信仰ではないのです。
「復活したかどうかは分からんけど、オレは復活したと信じるぜ」
これが信仰なのだそうです。
以上、キリスト教徒の人に聞いた話。

でも、道教の神様には現世利益な神様が多いですね。
宗教によって信仰の形はいろいろなんでしょうね、たぶん。


・To LOVEる

>> ああ、何か物足りないと思ったら、今週は矢吹先生ひとりで描いたんですね。
>> どおりで…というのも何か変ですが、とにかくいつものようなパワーが今ひとつ感じられなかったです。
>>
>>
>> まあハダカはありますよね。パンツもある。オシリもありました。
>>
>> でもね、狂気が無いんですよ。
>>
>> 治療のために服を脱がすだとか、着替えてる最中にバッタリだとか、まったくなんと理性的なことか。
>> こんなホワイとビコーズで結べるような常識的な理由でハダカを晒すのはとらぶるの色じゃない。
>>
>> ・スケートに行く→全裸
>> ・雇った暗殺者が歯向かってきた→服を溶かす淫獣を繰り出す→全裸
>> ・バレンタイン+チョコ→乱交パーティー
>> ・犬に変身→好きな女の子にバター犬
>>
>> これらのように、何をどうやっても因果関係を結べない、頭がおかしすぎる超方程式によってエロを導き出すその過程こそがとらぶるの真価であり魅力なんです。その美しいほどの頭の悪さに、自分は痺れて憧れるんですよね。
>> ただ単にハダカやらパンツやら出すなんてのはそこらへんの某100%あたりに任せとけばいいんですよ、まったくもう!
>> 矢吹先生には今後ともしっかりと狂って欲しいところだと思います。ぜひに。
すきまさがしさん)

>> 他の部分はまあ、週間連載漫画一本分のページ数でやるなら、ごくごく無難なところではないでしょうか。
>> いくらなんでも、「スケート場にミニスカで訪れ、パンチラすると見せかけヌード」クラスのぶっ飛んだ作劇は求めませんよ。
冒険の書さん)

今週、僕がTo LOVEるに感じた違和感は「狂気の不在」だったのかもしれません。
しかしまあ、エジソンさんの言うように、僕も矢吹先生に狂気までは求めないなぁ。
無難に無難に今週を乗り切ってくれただけで大満足しています。
加えて、「僕はイヴを脱がすことにためらいはありませんよ」というアピールをしたことも一応評価できるし、矢吹先生すごく頑張ったと思います。
でもやっぱり長谷見先生には休まず頑張って欲しい。

それにしても、テニスといい、ブリーチといい、To LOVEるといい、僕はジャンプに狂気しか求めていないのか??
漫画的に十分なクオリティであるアイシールドをそれほど楽しめないのは、あの漫画に狂気がないからなのか??

>> まいったよ。
>> 矢吹センセってばいきなり何してるんだと。
>> その後密かに御門先生がイヴたんのおっぱい揉んでるし、
>> 何?御門先生=矢吹先生か?
>>
>> まさかと思って矢吹先生と御門先生の名前を縦に並べてみました。
>>
>> やみ
>> ぶか
>> きど
>>
>> !!!!???
>>
>> や、ヤミちゃんの名前はここから付けられたっていうのかー!!
マンガがあればいーのだ。さん)

赤松さんといい、エジソンさんといい、To LOVEるを称える人たちは大体どこか少しおかしいと思っていたけど、たかすぃーさんに至ってはここまで来ていたのか。もはやこれは感想ではない。陰謀だ。


・ムヒョ

>> パケロはすごい人格者なんじゃないかと思った。
>> 今回、彼はまず壁を殴って力技では脱出できない事を確認し、自らの力を行使できる状況を作り出すために水を大量に発生させ、さらには敵の攻撃を防ぐ能力を持つ冥府の魚を生み出したりしていたわけです。
>> なのに……エビスが吐いた言葉は「真面目に戦え!」。
>> パケロさんは言いたかったでしょう、「いや、お前らを守るためだから」と。
>> 「おまえは仲間の弔いと、恩返しの為に喚んだ『戦士』なんだ」
>> と言われてるシーンでは、
>> (げ、もしかしてボクは真面目に戦ってるのに、遊んでると思われてるの><)
>> と考えていたに違いありません。
>> しかし、彼は一切の申し開きをせず、不言実行で敵に痛撃を与えたのです!
>> おそらく、海の王子である彼の誇り高き精神が、言い訳などという見苦しい真似を許さなかったのでしょう。
冒険の書さん)

なんかおかしいと思いながらも、僕が流しちゃってた部分。
そうだ、まじめに戦ってたんだよなあ。
あれでパケロが「オレは最初から本気だ」とか一言いえば丸く収まるんだけど、それを言わない辺りが寡黙でカッコイイ……ってことでいいのかな、ホントに?

どうでもいいけど、真剣にやってるのに人からふざけてると思われるのはすごくイヤですよね。
そんなことを考えながらパケロさんに感情移入すると、今週のムヒョはすごくドラマチックだ。
 
 


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