【11/13】2007年50号のジャンプ感想(まとめ)


 ちょっと宣伝。今週の土曜夜(11/17)にネットラジオやります。ダンゲロスLiteです。新規プレイヤー獲得のためのライトバージョンであり、3分で分かるくらいルールを簡略化、当日にふらりと参加してそのままゲームを楽しめる内容となっています。今回は新規プレイヤー限定企画なので、「気になってたけど入り辛いなあ」という人も是非お気軽にご参加下さい。ルールは木曜日あたりにアップします。みんなで念能力バトルしようぜ!


ハンター

 みんなが龍星群に大慌てしてるのはズッコケちゃった。まさか、本当に何の打ち合わせもなかったとはなー。最悪、メレオロン直撃死の可能性まであるって、そりゃあまずいぜ会長さんよォー。一言話しておけば済むことなんだから、話しておこうぜ。

 というわけで、今週はその点がどうにも微妙でした。龍星群によってもたらされたイレギュラーにもかかわらず、ゴンが最善手を打ち主人公のスゴさをアピールし、ついでに、(もうみんな忘れていたであろう)シュートの精神的な弱さも何となくフォローされたわけですが、この二点の展開はいかんせん会長とのコミュニケーション不足に端を発したものであるため、イマイチ説得力に欠けるのです。

 会長から、「龍星群落とすからね」と事前に連絡があれば、ゴンの最善手やらシュートのフォローやらは特に描く必要性のなかったことなんです。ゴンは確かに最善手を打った。それ自体は確かにスゴいことかもしれない。でも、会長から一言連絡があればその必要もなかったんだ。じゃあ、ゴンがスゴいって言うより、そんな連絡も怠った会長がマズいんじゃないの? と、なってしまうわけです。ゴンがスゴいことの必然性が薄れるのです。だから、読者としては「本来必要ではなかった描写を、何をくどくどと描いているんだ」などと思ってしまうのです。

 まあ、上のような気持ちには、ぶっちゃけ、「もうしばらくしたら、また長期休載に入るんだから、早く進めて欲しい」という要因も大きいのですが。ゴンがどうこうというよりは、シュートのフォローという点でここで入れざるをえないエピソードだったのでしょうが、正直、これは微妙だったなあ。「感謝の正拳一万回突き」の方が断然必然性を感じるよ。

 ただ、それでも今回救いだったのがナックルのハコワレがユピーに入ったことで、ついに護衛軍との接触が発生し、「ストーリーの進行」をここで意識することができました。シャウが玉座の間へ達したこともそうですね。主人公たちの内面的問題(=ストーリー停滞)を最後の4ページ(ストーリーの急発進)でフォローしてたと思います。緩急の付け方が巧い……とは言えないかなあw


・ハコワレ

 メレオロンの能力を何と組み合わせるのかは以前から色々と推測されてましたが、今回でファイナルアンサー。やっぱりハコワレでした。でも、ハコワレどうなんだろう? これでユピーは一時的にパワーアップするんだよなあ。確かにナックルは今後も姿を消してチョコチョコと殴り続ければどんどん貸付オーラは溜まっていく訳ですが、あのオーラが無尽蔵にありそうなユピーを枯渇させるまでにはどれだけの時間が必要なのか? その間に、ユピーが適当に腕を振り回して、それをナックルがガードでもしようものなら貸付オーラは全部返されちゃいそうな気がします。あんまりイイ戦術とは思えないなあ。

 個人的にはナックルがシュートにハコワレして、強化されたシュートが姿を消してホテルラフレシアする方が強い気がします。腕でも足でも目でも奪っちゃえばグッと有利になるでしょうし。まあ、でも、形状変化できるユピーに限って言えば、ホテルラフレシアはあんまり意味がないのかな。腕奪っても下からニョキニョキ生えてくるだろうしなー。


・王様いませんでした

 あれま、ほんとにコムギちゃんと駆け落ちしたんでしょうか?? でも、それだと「プフが静かに微笑んだ」ってのが意味分からないですし。「微笑む=王の安全が確保される」ってことなんだろうけど、護衛軍他二名がいない状況で王の安全が確保された状況ってどんなだろ。王が既にゼノを血祭りにあげているとかが一番考えやすいけど、でも、それだと「主のいない玉座の間」って表現がおかしいしなあ。

 となると、「賊襲撃の遥か前から王は玉座にいなかった」ということになり、導き出される結論は「コムギとの駆け落ち」となるんだろうけど、でも、それも微笑んでいられるほどグッドな状態じゃないよなー。


テニス

・竜崎「不二め、一試合で……、手塚越えと前回のリベンジ、双方ともやりおった」

 ちょ……。双方ともやってないから! あれ、仁王だから!


・不二「この大会が終わったら、僕と勝負してくれるかい?」

 不二先輩は細目のせいで、「グフフ、竜崎先生もああ言ってるし、僕、もう手塚越えちゃったもんね~。ようし、今度はホンモノを叩きのめすぞう」とニヤケてるように見えてしまいます。

 また、手塚部長の方も顔が見えないせいで、「このクソが! オレに化けた仁王を倒した程度でニヤニヤしてんじゃねえぞ。ブン殴るぞ」と、わなわな拳を震わせているように見えます。次のページで不二を殴るのかと思ったよ、ホントに。

 でまあ、不二と手塚は勝負を誓って悪手を交わすわけですが、大会後に実際に二人が戦うと、手塚部長がまたボロ負けして、また不二先輩が襟首掴んで怒るんじゃないかな。手塚ファントムでまた肘が壊れかけてるだろうしさ。


・越前「でも本当にボクもテニス部に……!?」

 記憶喪失後、初めて見た「怪我人の出ないテニス」に越前少年も少し安堵した模様です。仁王が相手に変身する変態テニスプレイを見せたとはいえ、両者とも無傷で試合を終えたのですから。不二vs仁王戦を見る前は彼もハラハラしてたでしょうね。「こんな殺人テニスをしなきゃならんのか」と。

 しかし、今のところ怪我人発生率は3戦中2戦。出れば66%の確率で五体不満足です。そういった不安が、彼の「でも本当にボクもテニス部に……!?」というセリフに繋がったのではないかと思われます。


・毒手

 今回、白石少年が毒手を脅し目的で使用したのを見て、「ああ、毒手の謎は連載終了まで明かされることはないな」と確信しました。毒手の使い方は最後までこれだよ、間違いない。


・真田「所詮、ピエロだったという事だ」

 自分は勝ったものだからスゴイ偉そうです。仁王が手塚になった時はあんなに驚いてたのにね。

 鉄拳制裁から物理的に距離を置く仁王は彼らしかったと思います。

柳 →ベンチに帰り、責任とって殴られる
真田→もっと強く殴れという
仁王→殴られたくないからベンチに帰らない

 うん、仁王らしい。殴られたくないならベンチに帰らなければいいじゃない。真田皇帝とかもさー、本気で殴られたくなくて逃げ回ってる人を殴れるのかね?


・ブン太&ジャッカルvs黄金ペア

 妥当なところではあるけれど、ものすごく地味なダブルス対決です。この試合、盛り上がるのかなあ。ちょっと心配です。

 まあでも、黄金ペアにも「シンクロ」があったわけだし、許斐先生に心配なんて不要なのかもしれません。黄金ペアがネバネバしながら空中に浮くなんて、当時、誰が予想できただろうか。

 どうでもいいけど、ブン太&ジャッカルのページ、後ろで旗振ってる立海補欠選手が五人全員同じ顔です。


・ワオッ!

「S・E・I・G・A・K・U ワオッ!
 ゴールデン!! ゴールデン!!
 ファイア―!!」

 ↑この一連の流れがすごい好きです。声に出して何回も叫んでます。今週はここが一番好き。「青学、青学、ワッショイ、ワッショイ」を思い出しちゃった。


・桃城「なら思い出させてやる。お前の失われた記憶を」

 可哀想に。このまま記憶を失っていれば、テニスのない世界で平和に生きていけるのに……。先日の「テニスの王子様ゲーム」では、誰よりも不幸な目に遭う「超不幸テニス」の使い手が最強クラスの強さだったんですよ(超不幸=変態だらけのテニス大会を勝ち抜いてしまうこと)。桃城先輩は越前少年を修羅道へ引き戻そうとする獄卒の如き男ですね。

 あと、越前少年にラケットを渡すだけのシーンでは、久しぶりに許斐剛の真骨頂たる「大ゴマ無駄遣い」を体感した気がします。最近の許斐先生の大ゴマには結構必然性が感じられたんだけど、この大ゴマはいらないだろw


・手塚「無茶は……するなよ」

越前「先輩、アップも何も、ボク、テニスなんてできないですよ……!」
桃城「大丈夫だ。部長からも無茶はするなと言われている。まずは基本的なところからいこう。さあ、越前、無我だ。無我るんだ」
越前「えっ……? む、無我……?!」
桃城「ほらっ、ピカッと光るんだよ、ピカッと。よくやってたじゃないか! ほら、光れ! 光れ!」
越前「ええっ、な、何言ってるんですか!? ボ、ボク、光れませんよ!」
桃城「クソッ、越前、お前はこんなことすらできなくなっちまったのか! しょうがない、COOLドライブからいこう。審判台を蹴りつつ、指を増やしてボールを変形させるんだ!」
越前「だ、だから、無理ですって……! そんな変態みたいなこと!」
桃城「……しょうがない。じゃあ、基礎の基礎からいこう。そこにDQNがいるだろ? あいつにケンカを売って叩きのめしてくるんだ。もちろん、ラケットとボール以外使うんじゃねえぞ」
越前「い、イヤですよ! 怖いですよ!」
桃城「クソッ! 越前、お前ホントにどうしちまったんだよ! ひったくりを見てはスマッシュをぶつけ、DQNを見ればケンカを売ってた昔のお前はどこにいっちまったんだ……!」
越前「(昔のボクって、そんな人間だったのか……。イヤだなあ、記憶思い出したくないなあ……)」


ナルト

 仙人モードの何がすごいのかさっぱり分からないのが困ったところ。MAGIシステムを搭載することで、相手の戦術を多角的に分析できるというのが主なメリットなのでしょうか? 油と火と風遁をあわせて極大火炎攻撃というのは分かりましたが、「ワシの仙人モードの攻撃を見もせずに……!?」っていうのは、仙人パンチの何がすごいのか先に説明ないと分からないよー。威力がスゴイのか、スピードがすごいのか、はたまた気配を消すのがスゴイのか?

「三人の視界の共有」という種明かしに至る流れは無理がなくて良かったと思います。今週の岸本先生はちょっと巧いなと思った。でも、輪廻眼なんていう、けったいなものを取り上げておきながら、タネが「視界を共有してました」ってのはちょっと期待ハズレですぜ。名前の割に地味だよー。


ワンピース

 夜叉鴉が良かったです。足型を見て、「なんだこれ?」と思い、一瞬考えてから納得しました。三刀流らしい面白い技だと思います。でも、これ、ゾロは何に備えて体得したんだろう? 巨人族や海王類と戦うためなんでしょうか? 他にどんなケースで使うんだぜ、コレ。


初恋限定

 この漫画にはできるだけコメントしないことにしようと思っていたんですが、今週のブラコン妹の話は面白かったです。でも、interstingじゃないぜ、funnyなんだぜ。

 こんな例えをしても分かる人は極少数だと思うけれど、「専守防衛! 妹ドーメイ」に近い狂気を感じたのです。なんといいますか、行き過ぎたブラコンというのは、ただそれだけでギャグであるのだなあ、狂気なのだなあと、そういうことを感じさせてくれたのです。僕はできるだけ河下先生のことを誉めたくないのだけれど、その点を気付かせてくれたことには感謝せざるを得ない。

 どうでもいいけど、「専守防衛! 妹ドーメイ」で検索したら感想が7件しかヒットしねえよ。しかも、うち2件が僕とNo.5だよ! 絶望した! チャンピオンREDの狭すぎる読者層に絶望した! 


ネウロ

・弥子さんのお料理教室

 ドロくさい魚も美味しく調理しちゃう弥子さん。「どんな食材でも失敗しない調理法」と言ってるけど、この子、カマドウマも雑草に包んで焼いて食う気だったのかな。


・DR「見かけで人を判断するな――!!」

 久しぶりに松井先生らしいキレっぷりが見れて嬉しいです。でもさ、これ、DRは悪意がどうこうじゃなくて、ただのキチガイだよ。葛西さんの方はちゃんと悪人っぽいんだけど、うん、何度読み返してもDRはただの狂人だ。


エムゼロ

・巨大たこやき600円

 600円でこんな巨大タコ焼きが食べれるなら、これは食べたいなー。タコ焼きとか餃子とかって、いつも食べ終わった後に、「ちょっと足りないなあ」っていう食べ物じゃないですか。こんな巨大なタコ焼きを食べれるなんて夢のようだぜ。これをモフモフ食べたらきっと幸せなんだろうなー。初めてこの学園を羨ましいと思った。神楽坂の巨大餃子も食べたいけど、9600円はちょっと無理なんだぜ。芋がゆ食べたい。

 しかし、魔法磁場があちこちにあれば食糧問題は簡単に解決しそうですね。「こんな特定の場所でしか使えない魔法を学んで何になるんだ?」というのは、エムゼロ読者共通の疑問だと思いますが、食料の巨大化は今まで出てきた魔法の中で最も社会に貢献できそうです。みんな魔法磁場に集まってごはんを受け取ればいいんだよ。

 あ、でも、どうなんだろう?? 家に持ち帰ろうとしたら小っちゃくなっちゃうのかな? その場で食べても磁場から外に出ればお腹の中で小さくなるのかな? じゃあ、エネルギーとして吸収された後はどうなんだろう?? うーん、謎だ。


・「駒同士の戦いは実際に戦って獲る、それが魔法将棋」

 ごめん。何度読んでも意味が分からない。これはちょっとした星花火。

 どういうことなんだろう? 基本的に普通の将棋で、ただエフェクトがスゴイだけってことなんだろうか? それとも気合があれば詰んでいても王様が敵を返り討ちにしたりできるんだろうか? 後者であれば、それは将棋に良く似た全く別なゲームだと思うんだ。盤面に駒を力いっぱいめり込ませてから、「どうだ! 取りたくても取れないだろう!」と言ってた365歩のユウキと同じくらい将棋と違うと思うんだ。


勇者学

 勇者学はしばしば罪な漫画だなあと思うのです。ブリーチに対するDisとも読めてしまうグライダー対決もですが、今回の「オレは盗まれたのが体操着だとは一言も言ってないぜ?」はスケット団的にかなりキツイ。スケットのシリアス展開で核に持ってきた謎解きが、ギャグマンガのネタでちょこんと出てくるのは痛いなあ。しかも同じ週だよ! 悪気はないんだろうけど麻生先生ひどいよ! 

 いや、考えようによっては、ギャグマンガのネタにされるような古典的謎解きを大真面目に使ってる篠原先生が悪いのかもしれません。うーん、でも、週刊レベルで謎解きの質までどうこう言えないなあ。やっぱり勇者学は罪作りな漫画です。この漫画は他の漫画を不幸にする。


こち亀

「空き瓶を集める→密造酒を疑う」

 いくらなんでも官憲がこれをやるのは洒落にならないぜ……。新葛飾署のやつらは前科者がリサイクルしてるだけでも逮捕して襟首掴んで、「正直に全部吐け!」って尋問することになっちゃうぜ。で、疑いが晴れたら、「お前が過去に犯罪を犯したからだ」と開き直るんですよ。ひでえ。

 まあ、実際問題、前科者は疑われるんだろうけどさー、ちょっと警察の負の側面をデフォルメしすぎだよー。秋本先生、もうちょっと考えて~~。それと、中川&麗子がボトルシップを知らないことは年代の問題では解決できないと思います。それは単純に無知だと思うんだ。

 あと最後のオチですけど、新葛飾署は「署のイメージアップに貢献しているから」と、ずいぶんイメージの話を持ち出してくるけど、普通に考えて、交番勤務のお巡りさんが治安維持に努めずプラモを作っていたらイメージダウンだと思うんだ。


To LOVEる

「空間歪曲装置で空間を広げるの!」

 このセリフが出てきた瞬間に、満員全裸のオチが読めてしまったわけですが、予想通りの展開にとても安心感を感じますね。すごく、予定調和です。


ハンマーヘッド

 最初の「ツイてない描写」にラッキーマンを感じるなあ、と思ったら、作者のリスペクトしている漫画も「ラッキーマン」。ああ、なるほどね、と思った。ラッキーマンって低く見られがちな漫画だけど、漫画描きには好きな人が多いんですよね。僕の知り合いの漫画描きも「あんなにキャラがハッキリ立てられている漫画はない」って誉めてました。ラッキーマンはそろそろ読み直して再評価すべき時期かもしれません。

 まあ、そんなことはどうでも良くて本編ですが、

1、主人公と想い人は初めから両想いだった
2、想い人の恋人っぽい人はお兄さんだった
3、悪魔がとりついてたけど、主人公とあんまり関係ないところで天使が倒してくれた

 という感じで、なんといいますか、読んでて優しいTo LOVEるみたいな話だったと思います。

 主人公にとってイレギュラーである天使の訪問は、同じくイレギュラーである悪魔の出現を相殺し、天使・悪魔間の抗争に主人公はほとんど関与していません。天使や悪魔の存在は主人公と想い人の気持ちとは無関係です。

 つまり、主人公に特別なイレギュラー(天使や悪魔)が発生しなくても、結局、主人公と想い人は相思相愛でハッピーなのです。この漫画は既に構築されたハッピーの上に、天使やら悪魔やらを盛り込んでアクション要素を加えただけで、この世界自体は最初から最後まで常にハッピーだったのです。

 これを「こんな物語描く意味がない」と感じるか、「世界には幸が溢れている」と感じて幸せな気持ちになるかは人それぞれですが、僕は後者、つまりTo LOVEる的世界観としてこの物語を受け取りたいと思います。


ムヒョ


・雲斬り雀

 ほほう、極秘事項は盗聴を恐れ、電話ではなく伝書鳩で連絡するのか。魔法律協会にしては念の入ったことよ、と思いきや――、ちょっと! 事務所内にケンジいるじゃないですか! ムヒョさんも「さっさと読め」じゃないですよ。まずはケンジをおうちに帰そうぜ。いきなり情報漏洩してるよ!

 そして、その後にもたらされる今井さんからの電話。なるほど、重要事項だけ手紙で伝え、電話ではそれをボカして会話するのか――

「支部を占拠した霊についてわかっている情報は――」

 ボカしてねえ!

 それならはじめから電話連絡で良かったんじゃ……。写真を同封したかったのかもしれないけど、情報伝達自体は電話の方が早いのに……。

 まあ、でも、これをやったのは"あの"ペイジさんだからなあ。「もう、黙っておく必要はなさそうだね」と手紙を今井さんに見せた後、「電話すりゃはえーんだよ!」と殴られてたのかもしれません。そもそも黙っておく必要って一体なんだったんだぜ。事情を早めにムヒョに伝えていれば、ナナに身辺を固めるよう警告くらいできたかもしれないのにね。流石はペイジさんだ。

 そういえば、よくよく考えると、これを極秘にする理由も分からない。関係者には事情を説明して一致団結して事に当たらせるべきだし、関係ない人たちにとっては魔法律家がどうなろうと知ったことではないでしょう。この情報は誰に対して、何を恐れて隠していたんでしょうか。


・ギンジ「北支部は魔法律家が100人以上在駐して、ちょっとやそっとじゃ――」

 魔法律家ひゃくにん……!

 ……アレが百人いたってなぁ。五十人はベクトールの強さに手も足も出ず、残り五十人も、「せっかくだから上司が来た時に戦ってオレの強さをアピールしよう」とか考えてたらやられたんだろうなあ。あいつら実力の有無に関わらず、とにかく役立たずだからなあ。もはやこの世界では「魔法律家をウン何人倒した」というのは、何の強さアピールにもならないぜ。


ベルモンド

 中世ファンタジーの世界観でビョーンと空を飛んで敵本拠地に移動すると、どうしてもソードブレイカーを思い出してしまいます。

「ランディーの剣が鎧になった――っ!!?」


ブリーチ

 刃を交えることなく退いた葬討部隊のみなさん。おそらく、彼らはその職務上、死に掛けの虚にギリギリ刃が刺さる程度のOSRしか持っていないのでしょう。「ヤベエ、こいつら戦う気ないとか、回復させるだけとかマジOSR高ェ! 逃げろ、逃げろ」という感じではないでしょうか。

 みんな大好きザエルさんの方では、少し前まで石田にご執心だったマユリさまが一転して、「知らんヨ、そんな下等種は」と他人のフリをし始めました。よく分かりませんが、ここで知り合いであることを認めると、おそらくOSRが下がってしまうのでしょう。

 それに対して、「まあまあ、仲間割れは止してくれ、見苦しい」とザエルさん。「見苦しい=OSR低下」ですから、ザエルさんがここで仲間割れを止める理由は本来ありません。ということは逆に考えて、仲間割れは実はOSRアップ要因なのでしょうか。そう考えれば、彼らがこれ以上OSRアップしないよう、仲間割れの仲裁に入ったことも頷けます。ウルキオラ、ノイトラ、グリムジョーが壮絶な仲間割れ合戦を繰り広げていることも、実は虚流のOSRアップなのかもしれませんね。門弟同士で殺しあっても剣名が高まる虎眼流のようなものです。

 ザエルさん、マユリさまの夢の変態科学者対決は軽い舌戦から幕を開けました。「名前を聞く/聞かない」の立場を表明した後、よりオサレな理由を付けた方の勝ちです。もはやディベートの世界ですね。ザエルさんが古来より悪役に伝わりし、「今から倒すから名前を聞いても無駄」理論を使ったのに対し、「瓶詰めする際のラベルに必要」とオリジナリティ溢れる理由を付けたマユリさま。これはマユリさまが一歩リードです。

「少しばかりステップを加えて仕上げた擬似的な分身のようなもの…」

 その頃、白夜お兄ちゃんは菊丸と戦っていました。この菊丸虚ですが、恐るべきは、その分身能力自体ではありません。残像にもかかわらず、なぜか分身が出血することです。OSRバトルにおいては、「血が出る=オサレ」という法則が成り立ちます。つまり出血量に応じて戦闘力がアップするのです。しかし、出血はそのままダメージに繋がる諸刃の剣。出血した方が強いことは分かっていても、あまり出血できるものではありません。一角の「血止め薬」という手もありますが、それでも失った血液は戻りません。

 そこで菊丸虚は考えました。分身を作り、それに出血させれば良いのではないか、と。そうすればノーダメージで際限なくOSRをアップさせることができます。おそらく彼は想像を絶する修行の末に、「残像に出血させる」という特異な能力を獲得するに至ったのでしょう。分身時に加えられる「ステップ」が、その秘訣と思われます。この分身能力がある限り、彼は簡単にいくらでもOSRを高めることができるのです。だからこそ、彼は他のエスパーダと違い、相手に止めを刺すことにも躊躇しないのですね。

 しかし、恐るべしは朽木白夜。彼もまた、残像に出血させることのできる特異な能力者でした。どうも死神側はこれに『空蝉』という名前を付けて、技術として既に確立していたようです。菊丸虚が一生懸命頑張って、体得した分身出血。ですが、瀞霊廷では既にこれは確立された技術だったのです。なるほどこれは白夜の言う通り、「格の差」かもしれません。


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