【3/23】2007年16号のジャンプ感想(補足)


 本感想はこちらから。本稿は補足です。


・テニス

>> 彼は普段は紳士なんですけど 試合では野牛なんです。
>> コレは『上手い事言った』とかではなくて
>> 立海ファンの間で 不文律になっているようです。
(掲示板より)

紳士のくせに「ワカメ野郎」を付け足して赤也を悪魔化させた柳生少年。
なぜ紳士がそんなことを……と疑問に思ったのは僕だけではないはず。
それで、これは「柳生の本性は紳士ではなく野牛」説ですが……

>>  何気にひどい一言を付け足している柳生ヒロシ。僕の中の紳士・柳生はこんなひどいこと言わない。よってこれは詐欺師の方。フタゴ・フラクタさん)

個人的にはこちらの「柳生と仁王はまた入れ替わってるよ」説を推します。
ここでまさかの入れ替わりてんどん。ありえます。
そうすれば柳生少年のレーザービームが効かなかったことも納得がいき、決勝でも柳生少年は活躍することができます。
この展開は許斐先生だから十分ありえる気もしますが、しかし、その一方で、許斐先生だからこそ、ないような気もします。
許斐先生って伏線とか考えるのかな。
大事に作ってきたものをブチ壊してばかりだからなあ。

>> 手塚部長の「ラケットは人を~」ていうのは、ラケットで直接殴る等の凶器として使用するのは駄目だよ。と言ってるわけで、試合中に流血、又は骨折するのはテニスの一環なのでまあいいんじゃないでしょうか。(掲示板より)

なるほど、確かにそれらはテニスの一環ですね。
すごく納得できた。
河村先輩だって、相手の肘を壊すことを前提に試合してるしなあ。
「規定のポイントを取るか、相手をテニス不能な状態にしたものの勝ち」みたいなテニス概念なんでしょうね、きっと。

>>  とはいえ、本当に恐ろしいと思ったのは覚醒前のシークエンスです。赤也くんが血まみれで磔にされていたり血まみれで倒れたりしているわけですけれども、この間一切、ボールの描写がないという。血しぶきは描いてるのに、ボールに関しては一切。
>>  これ、何も知らない人が読んだら何が起こってるのかわからないと思うんですよね。打球を当て続けた結果ああなった、とは到底。しかし、僕らにはわかります。赤也磔刑の見開きの時点で「ああ、“テニスは格闘技”思想の人に当たったんだな、可哀想に」と即座に理解できます。そして許斐先生もまた、我々が理解できるということを理解しているため、もはや“打球が人体に当たる瞬間”を描く必要を感じていない。
>>  この信頼関係が恐ろしい。この信頼関係に裏打ちされた“省略”は、テニスの王子様という作品を更なる次元に止揚する。その芽を持っているような気がしてしまう。
フタゴ・フラクタさん)

僕たちと許斐先生の間に存在する「信頼」というファクターが、今週のテニスからテニスボールの描写を省かせたのです。
この「信頼」が顕著だったのは、「お笑いテニス」における最終トリックであり、桃城・海堂が覆面をかぶった瞬間に、僕たちは許斐先生への信頼ゆえに「入れ替わり」を予測し、そして、許斐先生も「僕たちが入れ替わりを予測している」という信頼ゆえに、「実は入れ替わっていない」という結末を描いたのです(これに気付いたのもフタゴさんのスゴイところ)。

僕たちと許斐先生の間の「信頼」は高いレベルで醸成されており、それがテニスを新たなるステージへと導いているのですが、しかし、フタゴさんも指摘している通り、今のテニスは初心者、初読者にはさっぱり分からない、少し難しい漫画になっているのかもしれません。
テニスがあんなに面白いのに、掲載順がふるわない理由はここらへんかもしれませんね。


・ナルト

>> 螺旋手裏剣は本体じゃなくて影分身して使えばいいという気もします。影分身なら傷ついても構いませんし。
>> ナルトはもうちょっと本体を大切にしたほうがいいと思います。
>> それとも、影分身が使用するとインパクトの瞬間に分身が耐え切れず失敗するという設定でもあるのでしょうかね。
(掲示板より)

そういえば、風遁・螺旋手裏剣のダメージはどの時点でナルトにダメージがいくんでしょうか。
インパクトの瞬間(相手に当たった瞬間)だとしたら、当初の予定通り、修行して飛ばせるようになれば済む問題かもしれません。だって、手裏剣なんだし。


・ブリーチ

>> >暗いところでしか変身できない能力って、アーロニーロさんは何も疑問を抱いてないのだろうか。
>>
>> これはアーロニーロさん的にはしょーがない気もします。
>> 彼の能力はあくまで『今まで食べた3万ウン体の虚の能力を使用できる(闇の中限定)』であって、変身能力はその中の1つでしかないのです。
>> 仮に団長が『俺の両手は機関銃』を盗んだとして、
>> 「両手ってあなた、片手は本でふさがってるじゃないか」とか言われたとしたら、
>> 「しょーがないやん。条件やもん」と、ちょっと悲しい顔をするのではないでしょうか。
>>
>>
>> アロさんはきっと、食ったはいいけど使いどころの無かったスキルを有効に使える(使えてるかは別ですが)相手に出会って、嬉々として暗闇に誘い込んだのでしょう。
>> 確かに暗闇では変身しても見づらいかもしれませんが、
>> 「ああこれでルキアをびっくりさせられる」って思ったらもう、ルキアのキレる顔が見たい一心で、
>> 他の事はあんまりだったのでしょう。
(掲示板より)

お ま え は 出 た て の 芸 人 か 。

アーロニーロさんの能力は、あくまで「取り込んで強くなる」能力であり、「変身する」能力はオマケみたいなモンだったんですね。
今回のルキア戦を見ても、「結局、騙したりしなくても地力で勝てたんだな」って感じですし。
そうかー、海燕どうのこうの流れは完全にアロさんの趣味だったのか……。

なんていうか、せっかくの海燕エピソードの遺産を、久保先生はくだらないことで使っちゃったなあって気がします。
敵の端役の単なる趣味に使うのか……。

>> そういえば、破面だって虚の一種なんだから、
>> きちんと斬り殺せば虚化後の罪はそそがれて尸魂界に送られると思われますが、
>> 一護は何故チョコラテの人を魂葬してあげなかったんでしょうか。
>>
>> 現在絶賛非番中(というか、職務放棄中)だからでしょうか。
>> 案外仕事とプライベートは分けるタイプなのかもしれません。
(掲示板より)

ちょっと、これはすっかり忘れてましたね。
そういえば、確かにそういう設定でした。
これ、久保先生すら忘れてるんじゃなかろうか。
だって、この設定を活かそうとしたら、よだれっ子のネルもブッタ斬らなきゃいけなくなるよ。

でも、流魂街って基本的に貧民街だし、治安悪いし、あんなとこに送られるくらいなら虚圏の方がマシかもしれません。
ネルとかはそれなりに楽しくやってたようですし、家族らしきものも形成してました。
「ちょっと暮らし向きは悪くなるけど、斬り殺していいかな? 罪はそそがれるよ」
とか言われてもネルも嬉しくないだろうなあ。
大体、罪ってなんなんだぜ。
ネロは何の罪を犯してるんだぜ。


・ムヒョ

>> 皆の努力の為に何も知らない生徒を犠牲にするペイジさん。
>> 流石は魔法律協会の中でもトップクラスの四賢人だ。
>> (お前だけども陽動に出ろよ。生徒が助かる可能性も少しだけ上がるし、ムヒョ達もなにやらかすか分らないがいなくなるで
>> 一石二鳥じゃないか。まあでもしないのがペイジクオリティか)
(掲示板より)

>> 「ここで我々がティキに見付かってごらん…今までの皆の努力が水の泡だ」
>> こういうのが、この漫画に対する感情移入をかたくなに阻むポイントで、正義の味方を標榜するなら「例えその結果苦境に立たされるとしても」ここで助けに行くべきなんです。
>> これは例えるなら、ゴンとキルアが選別されそうになってる東ゴルドー共和国の一般市民達を見殺しにするようなものであり、そこは主人公として是が非でも助けに向かって欲しいところ。
>> ペイジさんの台詞がなかなかに腐っているのも絶妙なアクセントを加えていて、何が悪いかと言うと、
>> 「…今までの皆の努力が水の泡だ」
>> という言葉の中にある「皆」には、目の前で目下大量虐殺を受けてる方々は含まれてないんですよね。
>> 事情を知らない彼らからすれば、わけも分からず敵の大ボス達にいきなり攻め込まれ、知らないうちにムヒョ達から囮にされているわけです。
>> これが、「ムヒョ達を敵の目から隠すために奮戦する魔法律家の皆さん」という構図だったらなかなか美しいのですが……。
冒険の書さん)

僕はペイジさんと同じくらい心が腐ってるのか、ここの展開を「うん、まあ当然だな」とスルーしてました。
いや、確かにここで彼らを助けるのが大局的に見て間違っていることは確かなんですが(根源悪である敵の本丸を叩くとすればペイジも一応戦力なので)、でも漫画的には確かに助けに入るべきシーンです。

ただ、襲われているのが無力な一般市民ではなく、霊に対する抵抗手段を(いちおう)身に着けてるはずの魔法律家であるのがせめてもの救いか。
対抗手段がある以上、不意に霊が攻めてきても自力対処してこそプロ、と言えるかもしれません。
ハンター協会にキメラアントが大攻勢かけてきても、ハンターたちなら立ち向かうとか身を隠すとか逃げるとか、何とかしそうな気がしますし。

でもなあ、ジグロのオヤジさんとか、きっと今もここにいるんだろうけど、彼とか明らかに無力だよなぁ。
魔法律協会に関わったばかりに子供は殺され、葬式中に霊に襲われ、しかも、協会側の最強戦力は(敵の本丸を叩くために)力を温存中。
うーん、これは納得できないだろうな。

>> 冥府 海の王子「パケロ」登場
>> 海の王子と言いつつ、従えているのはカエルの軍団。なかなかに深淵な謎かけです。
冒険の書さん)

ほほほほんとだー。
全然気付かなかったです。
ここの表現は良かっただけに(その想いは変わってない)これは残念ですね。
いや、僕は「良かった」と思ったから僕は良かった(楽しめた)んですけど、ここでツッコミ入れちゃった人はもう楽しめないわけですよ。
だから、ここでつっこませないのが西先生のなすべき仕事なので、これは残念なことなのです。
非常にもったいない。


・サムライうさぎ

>> この作品が、真面目な時代考証を売りにしているわけではないのは第一話で分かっている事ですが、それを念頭に置いても今回出てきた悪役の行動はちょっと厳しいものがあります。
>> 現代の常識で考えても当時の常識で考えても、取り潰されるでしょうこんな道場。
冒険の書さん)

ああ……。
僕も感想を書いてるときにすごく悩んだんですよね。
これを書くべきかどうか。

そうなんですよね、常識的に考えてありえないんです。
しかし、漫画的誇張表現にそんなことを言うのも無粋なのだろうかと、これはどうなんだろうと、悩んだ挙句に止めたんです。

でも、やっぱありえないよなぁ。
いくら相手を悪くするためとはいえ、常識的に納得できない話になってしまうと、どうしてもちょっと引いちゃいますね。
話の筋は論理的に間違ってないし、ちゃんと敵のキャラを立てれたんですが、根底部分がグラグラしちゃってるんです。
「漫画なんだから」と思っていても、こういうのがあると、どうしてものめり込めなくなっちゃうんです。
漫画家さんには、もうちょっとだけ、そこらへんに気を遣ってもらいたいなあってのが本音。

けど、テニスは問題ないんだよなあ。
アレも「テニス」という根底はグラグラどころか、ほぼ跡形もないんですけど。
一体、何が違うんだろうー。
 
 


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