【12/27】2016年3&4合併号のジャンプ感想(読切『クリメイターズ』掲載号)


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殺新聞

ふえええ、ポスターが墨色一色だよおお。これはあれか、二宮和也って人がジャニーズかなんかなのかな。しかし、大人読者はまあ事情はなんとなく分かるとして、子供たちはなんだか分からずに混乱しそうだな…。


暗殺教室

ホウジョウさんも一週で終わらせるとは…。物足りなさはあるものの、「こんな強いヤツにも実はこんな弱点があってそこを突けば倒せるんですよ」という残念展開をひっくり返したアンサー(「これをやると滅茶苦茶強いからそれをさせない」)は上手いなと思いました。

やってることは実質同じなんですけどね! じゃあ、本気殺戮モードに入らなければ中学生以下なのか、となっちゃうし。それでもこっちの方が断然いいし、ホウジョウ戦に関しては(短くまとめた割には)最低限の説得力は備えてたと思います。部下との戦いの方が納得しづらかった。

「(できれば)生徒たちを殺さない」という選択肢をやっぱり考えてたのね。先週の部下戦、地形の有利条件だけだと納得しづらいけど、相手が中学生たちを殺したくなかった(本気を出せなかった)という前提を踏まえるなら、ギリギリいけるかな…。


ワンピース

ジャックのガスマスク、どうやって装着したのか気になって仕方ないぜ…。どうやってあのツノを通したんだ…。

展開が早い(回想であることを考えるとこれでも遅いくらいかもだけど)&戦闘(結果)がシビア、というだけで、ワンピースはこれだけ面白い。麦わら一味の戦いもこんな感じで描いてくれないかな、本当に。


描き下ろし4コマ劇場

相撲が良かったです! サンタの特徴(ヒゲ、赤い服、体がでかいetc..)を「相撲に向いている」と解釈するアイデア初めて見たよ…。


相撲

いいはなしだなー。コネも実力のうちというのは、まさにこういうことだよな。親の七光は親が無条件に子を愛してくれるから別の話だけど、コネだって寝てたら勝手にできるわけじゃないし、日々の積み重ねなのだなー。

潮くんは芝木山部屋の稽古でまじめに楽しくやってて、親方や他の相撲取りたちとも良い関係が築けていたからこの状況があるわけで、単に相撲が強いだけではダメで、コネには全人格的な能力が必要とされるんだよね。

柴木山部屋での稽古風景はこの漫画で一番清涼感のあった描写だと思う。潮くんすごく楽しそうだったもん。そりゃ体験稽古であんなに真面目に稽古して、働いて、楽しそうに過ごしてくれる高校生がいたら応援したくなるわな。すごく説得力がある。

作中では描かれてないけど、下心的な部分も微かにはあると思うんだよな。プロになった暁には潮くんが入門するのは柴木山部屋だろうし、単にお金とか有力力士を抱えたいとかだけでなくて、それは柴木山親方も望んでることだと思うし。そこを加味しても説得力が増す。

メタ的に言っても、「強敵に格下が勝つ」メソッドとして「ケタ違いにスゴイ人が師匠だから短期間で物凄く強くなった」があるんだけど、その「ケタ違いにスゴイ人」に現役大関を持ってくるのは説得力もバッチリ。

暗殺教室も「マッハ20の怪物相手に修行したから最強の傭兵に勝てた」で同じメソッドだったんだけど、なぜか殺せんせーは「桁違いにすごい師匠」ポジとしてあんまり納得できないんだよな。なんでだろ。


すじピン

今週は主人公ペアが霞むくらい金龍院さんがカッコ良かったです。次点で宮大工くんに攻められて「ヒエッ」とか言っちゃう柏さん。

神宮寺さんの「カッコイイ金龍院さん見せて~~~」からの次のコマと見開きで爆笑が止まらなかった。出てきた時点で出オチで、それからずっと同じネタやってるだけなのにずっと面白いんですけどなにこれ。

前に「金龍院さんはあの体型のハンデをものともせず大物オーラを出してるのがすごい」「コンプレックスを乗り越えてあの不動の自信を身に着けたんだろう」と書いたけど、じゃなくて、むしろ病弱を乗り越えた末の完成体がアレだったのか。コンプレックスどころじゃねえ。


ブラクロ

この漫画、本当に面白くなったなあ…。ゴーシュさんブレないし、ゲストNPCのシスターも格に見合った活躍をしてくれる。バトル描写も(相変わらず魔法属性とその効果の関係性が希薄だけど)悪くない。それに何よりえろい。ここが一番大事だがえろい。

このエロさは素晴らしい。少年漫画のエロ表現として特筆すべきものがある。今週のブラクロでおかしな性癖の付いてしまった小学生が全国に1000人はいるはずだ。作家たるもの他人の人生を狂わせないといかん。今週のブラクロのエロ描写にはその力がある。見習いたい。

具体的に言うと、良くてローションプレイ、悪くすればウェット&メッシーの方向に性癖が狂うと思う。

あとエロビッチ眼鏡痴女がインフォームドコンセントしっかりしてるの地味に好感持てる。漫画的には読者に対して「やばいことになるよーなるよー」っていうダチョウ倶楽部めいた前フリなんだけど、読者の緊張感を煽る効果よりも、「しっかりしててえらいな!」って思っちゃった。


ジャンプ小説新人賞

原稿用紙1500枚!?? 60万字!? おいおい、「長い」という理由で出なかった「ダンゲロス1969」3冊分だぞ…。長い小説は売れないと言われてるこのご時世に60万字も書いて銀賞取ったってことは本当にすごい作品なんだろうな…。集英社も剛毅だのう。


クリメイターズ

椎橋先生は一枚絵の上手さはやっぱすごいなあ。魅力のある一枚絵が幾つもある。

原作は三条先生か。作劇面での脇の甘さがないので、椎橋先生の絵を心置きなく楽しめるけど、しかし、話的には非常にシンプルだ…。読切だし、椎橋先生の絵の魅力を重点した話を作るのも正解とは思うけど、このシンプルさで55Pはちょっと長く感じちゃうな。

元は水泳部でまじめに部活をしてた女の子が、友人の失踪をとりあってもらえずに拗ねて、黒マスク、謎の編上げブーツを身に付けスカートをビリビリに破いてゴミ箱を蹴りつけた展開はちょっと面白かった。「ウーッ、ムカつく! 黒いマスク買うし、スカート破るーッ!!」 

これたぶん、三条先生は「橘さんが不良化した理由」を書いたんだけど、キャラデザの段階で椎橋先生が「不良少女」のデザインをハッタリの効いた姿にしたために、「社会にムカついて不良になった女の子がまず奇妙な格好を始めた」という変な雰囲気になったんだろうなw 


サモナー

学校の男全員にメロメロビームをかけたら、いかな肉食系のヤーさんといえど、股間はちきれるまで犯され尽くすのではなかろうか。

合コンの勝率6割って、合コンだと何をもって勝利判定されるんだろうか。お持ち帰りされれば勝利だとすれば、男の側からしてもお持ち帰りすれば勝利なわけで、つまり、合コンは男女の適切な協力により全員勝率10割も可能なのではないか? 

左門くん、召喚しか脳のないクズ&カスなので、「いややめとけ、あの男だけは」が真に迫っている。ジャンプ漫画の主人公で「クセがある」とか「変人」とかじゃなくて、純然たる「無能」という意味で恋愛対象としてダメなの左門くんくらいだよな…。

ついに左門くんが「何も悪いことしてないのに一人だけ酷い目に遭うオチ要員」になってしまったけど(一時のこち亀の両さんのようだ)、当初のクソ人間っぷりを考えるとこのくらいでようやくバランス取れてる感じある。


ソーマ

勝負開始時の基盤がグラッグラだったので、なんだかもうよく分かんねえな。料理勝負自体はともかくとして、それが終わって開始時の問題(寮の存続うんぬん)に戻ると、「なんなんだこの状況は」となる。打ち破った窓ガラスは誰が弁償するんだ? 

いやまあ、学生運動っぽいことがしたかったというのは分かるんですけどね…。時代は1960年代じゃないからなあ。遠月は治外法権なわけでもないだろうし、ガラスを破ったら損害請求でしょう、普通に。

というか、あの叡山地上げ軍団ってなんなんですかね。制服着てるってことは遠月の生徒? 良家の子弟で、落第者続出の厳しい課業を乗り越えて、スタジエールで社会に混じって働いた上で、角材持って地上げ実力行使してるの??? なんなんだ。

まあ要するに、なんで強制退去が迫れるのかとか、寮と学園はどういう契約なのかとか、そういう立ち退きに関する前提共有が読者と全然なされてなかったせいで、食戟に勝利した後のエンディングなのに余韻が全然なくって疑問しか生まれなくって、甚だ微妙だなあという感想です。

確かにその辺突っ込んでいくと、法的にはおそらく立ち退きは迫れないと思うので、触れずに何となく流すのも分からんでもないんだけど、あまりにもちょっと、ねえ…。子供だましにしてももうちょっと丁寧に騙していいのでは? 


ものの歩

練習のしすぎで体を痛めるけど、それを押して続ける、という描写は特訓シーンには付き物だけど、将棋でやられると思わず笑ってしまうな…。実際に将棋の打ち過ぎで手を痛めることがあるのか知らんけど、なんか「いつものテンプレを将棋でもやってみました」感あるよね。

でも「池沢先生のことだから、どうせ時間配分できない問題はなあなあのうちに無かったことになるんだろ」と皆言ってて、実際にそれっぽい雰囲気を何度も醸しかけておきながら、ここでちゃんとその点に向き合ってくれたのは良かったです。クロガネ体力問題の再燃とはならなんだ。

そして、出た! 将棋セラピー!! 将棋をすることで対人コミュニケーション能力が発達し、テストでも良い点取れて部活でも活躍し恋人もできる!! 


バディストライク

これ、誰が女子に指示を出して歓声を上げさせたんだ? 女子二人の横に誰かが立っているのでこの人が指示出した? 最初はピッチャーの人たち3人のうちの誰かかと思ってたけど、この人だよな。ということは、これ主将? 主将が指示して揺さぶった? ナンデ?? 

一年生ピッチャーを揺さぶって打たせて、それを駆けつけてナイスキャッチしてみんなをビビらせよう的なハラなのかな。でも、ホームラン性の当たりだったら取れないし、レフト側に飛んでてもアウトだし、ゴロとかでもダメだし、何がしたかったんだ。

キャッチしたのは本当になんとなくで、とりあえず一年生を揺さぶって精神力を試してみよう的な狙いなのだろうか。よく分からない…。


ブリーチ

ペルニダさんとジェラルドさん、どちらも方向性は違えど酷いイロモノなので、ああいう様々なイロモノを悪魔合体した結果、霊王になるのかと思うと、なんだか霊王が凄まじいイロモノに思えてくる。でもよく考えたら僕ら霊王のツラしか知らんので、アレで内面はイロモノなのかもね。

久しぶりに出てきた一護がいきなりぶっ倒れてるの、本当に僕たちの期待を裏切らない。

「致死量の人が強いんだな」という感慨は特に起こらずに、「ああ、いつもどおりの一護だな」「一護なら登場した瞬間に倒れてるのも道理だな」「至極、自然な光景だ」と感じてしまう。


トリコ

やべえ、全然分かんねえ…。毎週毎週「分からない」と言っててもアレなので、何が分からないのか頭から書いていこう。

「この国のプロジェクト」:えーっと、フルコースを再生させるんだっけ?? そのくらいは何となく分かるけど、何のためか(目的)、どうやってか(手法)が分からない。確かに見た覚えがあるが記憶に無い。なんか非人道的な手法だった気がする。

「国民から忘れていた記憶を蘇らせてくれた」:アナザ調理と記憶が回復した因果関係が分からない。つい先週あたりに描かれてた気がするんだが、もう分からない。というかなんで記憶が失われてるのかもよく分からない。

「食霊の門はない」「二度と蘇ることは出来んぞ」:食霊がよく分からないし、食霊の門もよくわからないし、食霊と門と蘇りの関係性もよく分からない。門はアナザの旨味が爆発して消えたんだっけ? 

「生の食材の味」:復活してない状態のドン・スライムがどういう物理的な(?)状態で何を食っていたのか分からない。

「ドン・スライムの強すぎるエネルギーにそう長くは耐えられん」:エネルギーに細胞が耐えれないというのがイメージ的にピンと来ない。普通に考えると細胞がエネルギーを生み出すのでは? ドン・スライムのエネルギーはどういう形でどこにあったの。

「自分で自分のコピーを作って」:もはや何がなんだか分からない。

「グルメ細胞そのもの」「食欲のエネルギーが具現化した悪魔」:この二項がイコールになるのがよく分からない。食欲という概念(エネルギー?)が具現化したら細胞になる?? ナンデ? 具現化って簡単に言うけど、どう具現化してるの?? 

「1つのグルメ細胞に2つ以上の悪魔は存在できん」:全然分からない。グルメ細胞=悪魔なんでしょう。これだとグルメ細胞に悪魔が乗り移ってくるみたいな話に感じる。

「アサルディーの持つグルメ細胞の悪魔がもともとドン・スライムだった」:これと「ドン・スライムが自分で自分のコピーを作って乗り移り復活する」の違いが分からない。

「宙ぶらりんになった自らの本体」:これがどういう物理的状態なのか分からない。ちょこちょこ絵で見てはいたけど。

「裏の世界」:説明はちゃんとあったと記憶してるし、読んだ覚えもあるのだが、今となっては全く分からない。

うーん、分からん。ちゃんと毎週情報を整理しながら読んでれば分かるのかもしれないが、現状このくらいの勢いで全く分かっていない。

この漫画はボイスアーマーとかそもそも理屈面がむちゃくちゃなので、「謎理論は読み飛ばしていいんだな」という理解で読んできたから、裏の世界に入ってからそのツケが一気に来た感じ。前提の理屈を読み飛ばす→前提が分からなくなる→新情報が全部分からない、という負の連鎖…。


トリガー

風刃って知ってれば避けれるものなのか…。「ミデンの兵が突然腕を振り回したと思ったら、地面や壁から刃が飛び出してくるかもしれないから気をつけろよ」くらいでしょう。ええええ。向こうの人間性能もえらい高い気がするぞ。

天羽くんは色で識別するスカウター持ちかー。「忍田さん同等」ということで、一気に太刀川さんがやられる緊迫感が増しましたね…。ガトリンさんがブラックトリガー持ってたら、もう勝てる目が見えないレベル。

この漫画が「なんだか分かんねえけど凄いな」と思うのは、辻さんの参戦とか那須さんの参戦に「しっかりした格のキャラが局地戦に参戦だ!」という感慨を抱いてしまうところですね…。

緑川くんはともかくとして、辻さんとかランク戦では駒交換で敗れただけだし、那須さんもマスタークラスとはいえ所詮はB級中位の隊長クラス。それでも射撃軌道が曲がった瞬間に「もしかして那須さん!?」と期待して、実際出てきたら「きたー!」と思うくらいのキャラになってる。

さすがに熊谷さんには頼りがいを感じないので、ランク戦を通じて全てのキャラが格を備えた…というわけではないんだよな。特に辻さんは、なんで僕がこんなに信頼を置けるキャラに育っているのか全く分からん。トリガー、なんだか知らんがすごい漫画だ。


ニセコイ

小野寺さんでいいんじゃないですかね…。小野寺さんと付き合って一ヶ月くらいしたら小野寺さんもきっと炭酸買ってきてくれるよ…。

今回のタイトルは「マジコイ」ですが、それは大宇宙の意思により精神汚染された結果なので本当の恋心ではないですよ、くらい思ってしまう。今回の導入も強引だったもんなあ。離れようとしても離れようとしても大宇宙の意思が執拗に二人を結び付ける。


磯兵衛

一瞬、普通に「磯兵衛どうやったら助かるの!?」って思ったけど、母上出てきて、「ああチクショウ! そういえばそうだった、クソが」ってなったので、今週は「やるな」と思いました。お母ちゃん過保護だけど、実際に命の危険から完璧に保護してるんだから凄いよな。


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