【10/8】2015年45号のジャンプ感想(読切『ドラトンホテル』掲載号)


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ワンピース

今回の「航海士なしで新世界」を見て思ったけど、そういやミホークってどうしてんの。明らかに航海士いないというか一人だよね…。

エドワード・ウィーブルは…なんというか、かつてここまで覇気を感じない七武海はいなかったという感じで格が低いな…。首の傷は一回ギロチンを受けながらも生き延びたとかだろうか。

ウィーブルは騙ってる感が凄まじいけど、実際に息子であって欲しいなあ。これで単なる騙りだと、この子の存在意義どこにもなくなりそうだし…。しかし、ダメ息子が生まれるところまではありうることだと思えても、ミス・バッキンが愛人というのは絵面を想像しにくい…。

他にカネの稼ぎ方なんて幾らでもあるだろうし、息子と自称しても結局元幹部たちとは戦いになってるわけだし、息子を自称して白ひげの遺産を狙う必然性が全然ないから、やっぱり本当に息子なんじゃねーかなー。


アカデミア

轟・八百万組がイレイザーヘッドとか相手が悪いなーと思ってたけど、なるほど、むしろ相性の悪い相手をぶつけてるのね。ということは峰田くんの相手がミッドナイト先生なのも、学園側としては「そろそろ峰田のどすけべは強制する必要がある」と認識しているということか…。

峰田くん、ステインさんに遭遇しても似非ヒーローとすら認識されず、ただの性犯罪者だと思われて見逃されそうだもんな。

「怒鳴らないでよ!! それでいつも会話にならないんだよ!!」 苦手意識があって殴られた直後でもこんだけ言い返せるデクくんももう結構根性据わってるよな。言い返しの内容もクリティカルというか、すごい正論だしな…。

しかしなんだろうな…このカップルの痴話喧嘩感。何故か
知らんがすごいカップル感がある。


暗殺教室

女子中学生のお御足に一日中踏みつけられたチョコ…だと…。

ていうか、このチョコ、よく折れなかったな。どんだけ頑丈なのだ。

この仕込みナイフはどういう構造なんだろう。靴下ごしだが、直接踏みつけられている可能性もワンチャンある…? いやでもそれだと幾らなんでも体温で解けるだろうし、刃が付いてないとはいえ常に刃物を踏み続けているというのも考えにくいか。


相撲

解説席。土俵って壊れるの!!!? マジか…。なんか土を固めただけだから、壊れるもクソもねーと思ってたというか、そもそも土俵が壊れるという概念がなかった。いや、考えてみりゃ形あるものいずれ壊れるよな。そりゃそうか。

そういえば土俵って、あれ、なんでちょっと高いんですかね。落ちた時とか普通に危ないと思うんだけど。危険性よりも見やすさ優先なんすかね。

ググったら普通に「危ないから低くしろよ…」という意見が幾つか出ている。

「どちらが勝つか分からない」と言われてた試合も、終わってみれば新必殺技によるライバル妥当というド王道の結果でしたね。意外性ではなくド王道をどれだけ熱く描けるか、という戦いだったわけですが…。

熱くするには、やはりドラマ性ということになるのかなー。なんか終始ずっとモノローグを語りながら戦ってる感じになった感は否めない。じゃあ他にどうすれば熱くなるのかと言われると代替案は全く思い浮かばないんだけど。

なんと言いますか、相撲という競技で戦ってるはずなのにドラマ性で戦ってるニュアンスになってるというか。ドラマを見させられているというか。ブリーチのOSRバトルにやや近いか? このドラマ性部分も決して悪くはないんだけどねー。

チャンピオンでやってる鮫島もドラマ性で戦ってるんだけど、あっちの方が飲み込みやすいのは、相撲アクション自体の迫力の差かもしれない。ただ、火ノ丸の方は僕が電子で読んでて(チャンピオンは紙で読んでる)、サイズの違いによる迫力の差が出てるのかもしれない。

テニスもドラマ性で戦ってたりはしたんだけど、そのドラマが、「絶対に負けられない想い」→「観客席まで吹き飛ばされたけど立ち上がる」→「相手の腕を負って勝つ」とかだからな…。あれはなんだろう、ケレン味が凄かったのかな…。

というわけで、一つ一つの演出やエピソードは良かったんだけど、終わってみれば「お互いに半生を振り返ったり、決意表明をしまくってた決勝戦だったな…」という印象になってしまう。とはいえ、これが一概に良くないのかは分からないし、代替案は全く浮かばないんですけどね! 

「こういう一対一バトルがすごくいい!」っていう人も当然いると思うけど、今回はx5でドラマ性が重厚すぎて胃もたれ気味になっちゃった。もっとバラエティがあってもいいというか。半生を振り返ったり決意表明する以外でアツさを出す妙手がなんかないもんかな。


ニセコイ

「オレんちなら家が家だし警察とかも手が出しづれーと思うんだ」 いやいやいやいや、マフィアとヤクザとチャイニーズマフィアが合同で警視総監の娘を結婚式の日に誘拐したら大問題なんてもんじゃねーっすよ。警察が威信を賭けて捜査に乗り出すよ。

国家権力に対する挑発行為だろ、明らかに…。


ニセコイフェス

初読時、この数ページが何のためにあるのか全く理解できなかったけど、再読してようやく理解。ああ、お題に沿った読切なのね。ジャンプ+に記事ページが載るようになって本当に良かったよ。この前置きなかったら何がなんだか全く分からんぜ。


ソーマ

家出して極星寮に移る展開はいいんじゃないですかね。逼塞感のある状況だったから、どうやって打開していくのかと思ってたけど、家出という手段で物理的に距離を置くようになったことで、解決の道筋がイメージ的に分かりやすくなった感じ。

しかもこれ、父親が理事長やってる学校の寮に入るんだから、対外的には家出とも誘拐とも言えないんではなかろうか。法的手段でむりやり連れ戻すことはできなさそう。それ以前に娘の家出が衆目に晒されたら就任早々、能力を疑われそうだけど。


サモナー

左門くんと天使ちゃんの関係性が見てて不安というか、グラグラした土台の上でギリギリ成立している感じだったので、二人から視点が逸れて脇キャラメインの話になるとグッと安心して読めました。小ネタ自体は最初から面白いんだしね。


ブラクロ

「自分の魔法を研究し尽くし…」あなた魔法一つしかないじゃないですかー! しかし、これ、本当にたった一つの屍霊魔法だけで頑張ってきたのに、そのたった一つの魔法を否定されてクビになるとか、そりゃやってらんねえよな。日常生活で使いようがないだろうし。

アスタさまはこれ、「きみのアンチマジックは我ら魔法騎士団の存在を根底から否定する。だからクビ、追放」って言われた場合どうするんだろうな。テロリストにはならないにしてもアスタさまどうやって這い上がる気なの。

「オマエに足りなかった物…それは正しき心だ…!」 ネクロマンサーさんに正しき心が足りなかったのはそうかもしれないけど、そもそも魔法騎士団に正しき心が足りなかったせいで彼が捻じ曲がったんだからね!! フエさんも反省しような!!! 

新たな敵が出現して、アスタさま、次週から出血多量を忘れて元気に動き回りそうな予感。

フエさん、これ片腕欠損しただけなのかな。死んだのだとしたら、ネクロさんチャンスなんじゃね。拘束魔法も解けただろうし、直ちにフエさん操れば形勢逆転いけんじゃね。

ここでフエさんが落ちる展開はやや残念さある。ディス&アスタさまを基調とするこの作品において、魔法帝と暴牛以外で初めてアスタさまをディスらない幹部級のキャラだったので、彼が落ちてしまうと、またディス&アスタさま状況に戻っちゃいそうな気がする。

状況が変化すると読んでて楽しいんだよね。幹部級の中からアスタさまをディスらないやつが現れて、これまでのディス一辺倒から風向きが変わっていく。そういう変化が楽しいのであって、変わりつつあった流れが後退しそうな雰囲気出ちゃったので、ちょっとどーなのかなー。

あ、もちろんディス&アスタさまとかやってらんないレベルで事態が急変していくんならアリだと思いますです。国家転覆とか。


ものの歩

掃除用具入れからのサプライズ登場でとりあえずギャフンと言わせることには成功しましたね…。主人公のKYが積極性に繫がっている。漫画の主人公としてはアリだけど、まあ、そりゃこれなら友達はできないよな! 

しかし、長考と時間配分の問題にさっぱり触れなくなったな…。あの設定、このままフェイドアウトするんだろうか。出てくるとしたら公式試合のタイミングか? 


すじピン

横田先生のバランス感覚すごくいいな。高田先生が口うるさい理由を描いて、単に口うるさいだけの人にはしない(「同僚からも煙たがられて中間管理職の高田先生かわいそう」という意見は実際あった)んだけど、そこで終わったら視点が先生たち大人側に流れちゃうんだよな。

「ああ、先生側にもこういう考えとかドラマがあるのね」となって、主人公たちダンス部への視点と一線区切りが生まれちゃう。そこからギャグ的にダンス部に視点を振り戻すことで、先生側の事情はしっかり伝えながらも、あくまで前フリに押さえている。

これ、僕だったらウッカリ先生側の事情を描くところまでで終わってるかもしれない。あくまでダンス部にフォーカスを合わせよう、という姿勢がえらい。いや、これはリオ先輩が途中で露出度アップするのを前提に考えての逆算的な発想なのかな(脱ぐための前フリ)。

リオ先輩の大股開きは、「横田先生、エロ方面でもガチで票を稼ぎに来たな…!」と強く思いましたね…。ダンゲロスの頃よりもムッツリ方向でエロ度が上がっている気がする。

女子部員が一人増える展開も地味にすごい。男子もセットで入ってくるのなら分かる。女子だけ一人増えるのか。既に今の6人3セットでまとまりが出ていて、これ以上レギュラーは増やさないだろうと思ってたので、ここで一人増えたのは、なんていうか、なんだろう、冒険? 

なんというか…こう、漫画の作劇的には悪手になりかねない一手を「文化祭で成功したから人増えるでしょう」くらいのノリで一人ポンと増やすのが地味にすごい。どうなんだろ。今後どんどん増えてって、競技ダンスの楽しさを学校内でバリバリ啓蒙していく感じのノリになるのかな。

僕ならここで部員は増やさないな…。増やして、なお良くするビジョンがあるってことか。でもどうなんだろう。今のメンバーのままだとマンネリ感が出ちゃうのかな。増やして変化付けた方が話を転がしやすい感じなんだろうか。

まーそもそも、こういう作劇は僕には全然できないので、部員が増えるパターンでも増えないパターンでも、この状況とこの題材で話を転がせられないんですが…! 暗殺教室とかも僕には無理だ。


トリコ

「震えろ…怯えろ…貴様らの恐怖が最高の調味料なのだ」みたいなのってよくあるけど、これって実際に味が変わるとしたらどういうメカニズムなんだろうね。単に本人の嗜虐趣味が満足されて気分よくごはんが食べられるだけではなかろうか。

昔、セツ婆さんが二匹の獣を争い合わせてから調理してた気がするので、「恐怖を味あわせてから食べる」も、トリコ世界ではそんな悪いことじゃないというか、人間側もナチュラルにやってそうだよね、的な。


トリガー

レプリカ先生、ボーダー内の立ち位置は特別顧問って扱いなんだな。

対外秘は、これ、秘匿した結果、市民に犠牲者とか出て、しかも前もってボーダーは襲撃の可能性を掴んでいたとか知られたら、風当たりマジやべえことになるんじゃないの。

ヒュース加入の可能性が作中人物で早くも示唆されたということは、ヒュース加入の方向性はないってことかな(ヒュースが賭けの権利を使って玉狛第二入りを志願すればありうるか?)。てことは、これ本当にエネドラさん加入の可能性が出てきたんじゃねーの。

いやでもエネドラさん加入とかどうすんだ。ヒュース以上に風当たりは強いだろうし、その上、戦おうにも身体がないもんな。身体なしで戦術顧問的な立場で……いやいや、エネドラさんに戦術ー?? ないなー。

エネドラさんの本部への単騎特攻自体は電撃戦めいていて悪くない戦術だと思ったけど、命令無視してのアレで、挙句、見捨てられてるんだから、やっぱり大局が見れる人じゃないよなあ。


ドラトンホテル

幽霊屋敷は最後は燃え落ちるものと相場が決まっているので良かったと思います!!! ラストページのセリフなしで展開する疾走感と、心温まると物理的に炎で温まるの対比オチが地味に上手かった…。


プラチナエンド

この冒頭8ページを読んでもなんの宣伝にもならないと思う程に、特に何もないぜ。主人公の名前と顔と、何故か知らないけど飛び降り自殺したという他に情報がなく、ここだけを読んで興味を惹かれる人がいるのか疑問になるレベル。

タイトルからもほとんど何の情報も汲み取れないんだよな。まったく興味を喚起する力のない8ページだったと思うけれど、それでも宣伝ページを1ページ載せるよりも、漫画という形式で載せている方が読者の興味を惹きやすいという判断なのだろうか。

そもそもこれは紙の方のジャンプには載ってるんだろうか。ひょっとしてジャンプ+オンリーの宣伝ページだったりするのかな? 


ベストブルー

この漫画が失敗作であることは疑いの余地がないと思うのだけど、ここまで失敗しているとむしろ学ぶことがあるのではないかと思えてくる。主人公がライバルに勝利しても何も思うところがない、最強クラスのネームドが出てきたのに何も思わない。なぜなのか。

何かが明確に悪いという訳ではないんだよな。スポソルのようにそもそも何を言ってるのか分からないとか、東京ワンダーボーイズのように主人公がクズだとか、そういうわけではない。ただただノレない。なんなのか。

一つには競泳の「強さ」が分かりにくいってのがあると思う。ライバルに勝っても何が強いのか分からないから、どうして勝ったのかピンと来ない。最強クラスのネームドが現れても何がどう強いのか分からないから盛り上がれない。

やっぱり競泳は「要するに速い人が勝つんでしょう?」としか思えなくて、ライバルとの勝ち負けとか最強クラスのネームドとか出てきても、「要するに主人公が速く泳げばいいんでしょう?」となってしまう。他者との関係性が希薄なんだよな。

単に本人が速く泳げばいいのではなくて、実際は駆け引きとかもある…と説明されたけど、その駆け引きの面白さが読者には全く伝わってないから、「要するに速く泳げばいいんでしょう」の感覚から抜けきれてない。

そのせいでライバルや最強クラスのネームドの存在感が薄れてしまい、「いてもいなくてもあまり変わらない」「要するに主人公が速く泳げばいいんでしょう」になってしまう。

これつまり、競泳を題材に選んだのが根本的なミスってことになんのかな。もしくは本当に競泳に面白い駆け引き要素、対人要素があるんだとしたら、そこを描き切れなかったのがミスなのか。

ところで、僕は弱虫ペダルを途中から読んでるので、彼らがなんでチームメイトと合流することに一喜一憂してるのか全く理解できないです。「要するに速ければいいんでしょう?」って思ってしまう。たぶん物語の序盤の方でその重要性が描かれてるんだと思うけど。

しかし、分からんなら分からんなりに、「合流は大事なんだな」くらいのことは伝わってくるし、(よく分からんけど)対人要素が強くフォーカスされているのは感じる。ベストブルーもなんかやりようはあったんじゃねえかなあ。


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