【8/1】2015年35号のジャンプ感想(読切『DEADMAN KILLER』掲載号)


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アカデミア

お茶子さん……ドレスに指ぬきグローブか……なんかすごいな。

デクくん、まず救助を考える辺りできておるのう。「言いたいことは色々あるけど後にする」もベリーグッドでした。強敵を前にしてゴチャゴチャ友情ゴッコされたらたまったもんじゃねえからな! そう、込み入った事は後で良いんだよ! 

ここで飯田くんやられてたら、かなりハードで好みだったのになー。まあ、そういう期待を抱いてしまうだけでも、デクくんの事前の「もっとしっかり言っておけば」の述懐が機能しているということか。

ここぞというところで仲間が助けに入る展開は二回連続だと流石にカタルシスよりも重さを感じちゃうけど、そんなのどうでも良くなるくらい轟くんには活躍して欲しいのう。


すじピン

「ひぐっ…」と泣き顔でお膝をガクガクさせるわたりちゃんにうちの重篤ソルティストが興奮しておりました。

今週なんか分かんないけどすごい良かったです。特に何ができたわけではなく人並み以下にしかできなかっただけなのに、なんかすげーグッときました。

なんだろう。こう…文字通り物理的にわたりちゃんを支えていることが絵から伝わってくるというか。筋力で支えていて、リードしてる。力強く導いてる感じと言いますか。

導いて、それで上手くいけばそれが一番なんだけど、上手くいかなくても、ああいうあたふたした状態だと、とにかく導いてくれて頼っていいだけですごく有難くて、そういう感じでグッときたのかな。怪奇現象に遭遇してみんな混乱してる中で、ともかくも指針を示してもらえる的な。

そう考えると、コワすぎの工藤さんはあれはあれで一応「頼れる人」なのかもしれない…。


DEADMAN KILLER

イケイケの短髪ではなくクールメガネが主人公なところや(W主人公なのかな?)、おじさんが黒幕ではないところなどは意外性(?)があって良かったです。

概ね悪くなかっただけに堕鬼の動機が弱いところが気になったかな。これ、草加さんが完璧主義者で、空くん生きてたのが許せないから完璧主義者の執念で魔物になった、みたいな話の方が締まった気がします。今のままだとたまたまエンカウントしただけで必然性が薄い。


ブラクロ

あ、魔法帝の設定が明らかになった。やっぱり国の統治者ではなく軍事部門のトップだったのか。火影のニュアンスで理解していいのね。

なんか…戦功受勲式…通信簿みたいだな…。「もっと落ち着きをもちましょう」 

「用が出来ちゃったからちょっと抜けるね~」 キタ! ディスディスタイムの幕開けだー!! 

「卑しい下民が…!」 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 

トップがその場から席を外したら、トップが呼んだゲストを一斉にDisり始める辺り、さすがクローバー王国魔法騎士団だぜ! 

「別に我々はあのような下民に期待などしていない」 いや、せめて期待に足る人材をダンジョンに送り込みましょうよ…重要だったんでしょう、あそこ…。

魔法帝の招いたゲストをDisるのもそうなんだけど、ヴァンジャンスさまの選んだユノくんをDisるのはヴァンジャンスさまの顔を潰すのにも等しいんだけど、そういう感覚全然ねーのな。前にまとめた「やりたい展開のためのキャラロールが不自然」問題だ。

下民→無条件でDisる。実力ある下民→運が良かったに違いない。仲間の中堅キャラ→お前程度が。王族→王族のくせに。……すごい! 「絶対に相手をDisる!」という確固たる覚悟を一人一人から感じる。

王族とかエリート団員が歯が立たなかった相手に下民が勝ったのを「下民なのにやるな」じゃなくて、王族とエリート団員をDisって、攻略の事実からも「運が良かった」で目を逸らすとか、この王国の階級差別は単に人権上の問題ではなく組織運営上の実害をもたらしている。

しかも、将来有能な才能を徴用し、適宜指揮・運用すべき立場の幹部候補、ならびに軍事指導者候補たちが揃ってこれでしょう。マジやべえんじゃねえの、この騎士団。

ノゼル兄様、マジはんぱねえ髪型してんな。なんだこれ。

これ、ノエルちゃんに対してお兄ちゃんお姉ちゃんが必死にDisってるけど、この国のDis文化を考えるに、むしろ他の受勲者たちがノエルをダシにノゼル兄様たちをDisるべき流れなんじゃねーの。

アスタさまキター!!! 一人一人のDisDisパワーが集まり、MAXに至り大きな力となると、「魔法帝を約されし男」アスタさまが召喚され、アスタさまタイムが始まるのだ。

アスタさまがどれほど強大な存在かというと、たぶんその気になればこの場にいる受勲者を残らず皆殺しにできる。

いやあ、今週は見事な「Dis&アスタさま」でしたね。みんながDisってアスタさまがアスタさまする。まさにブラクロの骨子だけを抜き出して構成されたような一話でした。

この受勲者たちも、戦闘任務の中で急に実力が発揮されなくなってはアスタさまに助けられてアスタ教に入り、他の受勲者たちから執拗にDisられ、アスタさまがアスタさまして、順次アスタ教に入信していくのでしょう。ああ、アスタさま! 

今回は一応、ソル・マロンさんとシレン・ティウムさんだけは直接的にDisってる描写がないのね。実力者の全員が全員
Disラーというのもなんかアレなので、この二人くらいは例外でいて欲しいけど、アスタさまは全員十把一絡げにしてお説教なされたしなあ。

魔法騎士団の間でDisが発生しないのはどういう状況なんだろう。王族出身でエリート団員のミモザですらDisられたからなあ。貴族以上の生まれ、暴牛以外の団員、高い実力、任務失敗経験なし(ミモザは失敗はしてないけど)辺りがとりあえずDisられないための最低条件か。

それらの最低条件を満たしても、「王族の中でも落ちこぼれ」「貴族の中でも爵位が低い」「貴族としての歴史が浅い」などでDisられるだろうし、実力も少しでも上位の相手が下位の相手をDisりそうだし、任務中に一度でも傷付けばそれからはDis一直線だろうか。

やっぱりアスタさまが恵外民だから知らないだけで、Disはクローバー王国の基本的な文化なのではあるまいか。感情の昂ぶりで魔力覚醒する設定があるので、お互いにDisりあって魔力を高めているのでは…? 

銀魂

おお、すごい。新選組がテロリストに組み入れられた。銀さんの「ヅラにハメられ担がれたか」がすごく響く。

なんというか、こう、テロルに走る彼らには彼らの大義があり、許せない敵がいるのは分かるけど、それに巻き込まれる無辜の民たちにとっては戦乱を拡大させ長引かせるロクでもない感じで…。まさにそのロクでもないテロリストにお馴染みのメンバーが堕する瞬間を見ている。


ベストブルー

「Dis&アスタさま」(周りが主人公などをDisり、それに対して主人公が実力で黙らせて読者にカタルシスを与える一定のパターン。もしくはそのパターンの描き方があからさますぎる様)の緩いバージョンですね。特にカタルシスはなかったです。

「自分のタイムがどれだけ伸びたか分からない」「自分の今のタイムが同年代の中でどのくらいのレベルか分からない」 このへんの前提があまりにも受け入れ難いのが問題か。今まで練習してたプールが25mプールでタイムが測れなかったとかなのかな。

短距離走とか競泳とかって、相手がいるからどうのという感覚が少なくて、自分のベストを出せれば結果的に勝てる、みたいなイメージなので、「Dis&アスタさま」のパターンに当てはまりにくい感じがあるよね。Disられようとベストを出すことには支障がないというか。


トリコ

魂の取引き制度よく分かんないな…。身体に異常がある人は、優れた魂に入れ替えられるらしいけど、別に身体に異常があるのであって魂に異常があるわけじゃないから、優れた魂が異常のある身体で苦しみながら永遠に労働させられるだけじゃないの? 

異常のある身体の魂は、入れ替えられた後どこに行くのか分からないけど、優れた魂の方は何が悲しくてそんな傷のある身体に入れられて労働させられるんだろう。優れた魂の元々の持ち主はどんな罪を犯した結果そんなことに…。

優れた魂ってのはそこらへんをふらついている食霊のこと? あれが「身体が手に入るなら傷物でもいいや」「労働してもいいや」って入ってくるの? よく分からんちん。


トリガー

東さん、なんか先生みたいだなあ。東さん、B級中位の中では一人格段に格が高いんだけど、格の高さに見合った活躍はなにかできるんだろうか。戦術面でのソツのなさを見せるだけではあまり格の高さが出ない気がするけど。いや、それで二宮さんでも落とせば別か。

二宮隊ってまさかスーツで戦うの…? GRAYかよ。


カガミガミ

このトーナメント…全部真面目にやる気なのか…? 敵の襲撃(仲間メンバーチラ見せ)→身内戦で仲間の強さを再確認→敵との戦い、の流れはトリガーと同じなんだけど、こっちはトーナメント開始一話目から「早く終わって欲しい」と思ってしまった。

いかにこの漫画のサブキャラに興味がないかという話だろうか。彼らが嘉神くんと戦ったり、皇くんがよく分からないDisおじさんと戦ったりする展開に全く何も興味が惹かれない。トーナメントになったことで「興味の惹かれない展開」がこれからずっと続くと宣言された気分。

逆に言えば、これからホロウラビットの軍勢が大掛かりなことをして物語が大きく動くのではないか、スリリングに転がっていくのではないか、という新展開への期待はあるわけなんだよな。しばらくそれがお預けされたことに愕然としている感じで。


こち亀

わちゃわちゃしてるのが結構楽しかったです。このわちゃわちゃの背後に芯の通ったものがなくなって久しいこち亀ですが、それはそれとして琵琶湖と思って飛び込んだ先が廃油のプールという無茶苦茶さには一線を超えた何かがあった。なんで廃油プールの側で火の輪くぐりしてんだよ。


ジャスティス

うわあああ、スポーティングソルト…! コマリンケンタウロス!!! 

でも、全然違う作者がコマリンケンタウロスを描いてしまうのは、このコマリンケンタウロスのポーズには何かがあるんだろうな。なんだろう、お色気的にグッと来るものがあったりするんだろうか。「この人はなんでこんなに身体を曲げてるんだろう」という思いしか無いが。

前回の算数テストバトルはちょっと面白かったけど、今回の1億には何の驚きも面白味もないですね…。これに見開きを使ったということは作者は面白いと思ってるんだと思うけど、もっと工夫して欲しい。数字が大きいだけだよ。ちびっこ読者は1億ってだけで喜ぶのかなあ。


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