【7/18】2015年33号のジャンプ感想(『世界の黒さわ』読切&『ベストブルー』新連載号)


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ベストブルー

これ…スポソルだったら「島育ちだから」の一言で、何の疑いもなく初回で記録抜いてたよな…。まともなまんがだなぁ…。

特に良くも悪くもない程度の1話でしたが、一つ致命的な欠点と感じたのは、主人公が水泳を始めた動機に全く共感できないことですね…。ハイキューは「俺と同じチビなのにすごい」だからよく分かるんだけど、記録樹立したから(?)惹かれるってあんまりピンと来ない動機。

しかし1話で、この「別に面白くもつまらなくもない(つまりつまらない)」感はヤバイなあ。純真爛漫な田舎育ちの主人公が都会の強豪校に行くとかストレスフルな展開しか想像できないんだけど、そこは元ギャグ作家の力量で何とか気持ち良く読める話にして欲しいのう。


ワンピース

バトルしてる時は吐き捨てられたゲロのようなクソ漫画なのに、バトルが終わるとこんなに面白い。尾田先生、いつもこの気持ちで描いてくれねえかなあ。少年漫画だからバトルもギャグもなおざりにすべきじゃないけど、バトル時にもこの緊張感を出してくれたなら…。

藤虎さんどうすんのかな。どういう立場と信条なのか次第だけど、首を取ってこいと言われてハイと従う信条なのだろうか。綱紀粛正した後の清く正しい海軍一強を目指すなら、ここからルフィとローを始末してケリを付けるのもアリだけど、あの人の心情的にどうなんだろう。

これ、藤虎さん仲間入りルートとかもありえるのかなー。


ソーマ

タクミくん…なんだかんだで代表者になっていたのか…。そうそう退学にはならないであろう文化祭だけど、それでも代表になるのは万に一つと言えどもみんな嫌なはず…。周りを囲んでる女子たちとの間に色々なことがあったのだろうと想像させられる…。

揃って退学に…??? えっ、田所ちゃんも退学になるの? 結局、代表者一人だけなのか、協力者全員一蓮托生なのかどっちなんだー。それか、この「揃って」はソーマくんとカレーの人が「揃って」の意味なんだろうか。

あ、やっぱ連座制なのか。田所ちゃん、さらっとすごい賭けに出たんだな…。ソーマくんはもっと責任感じようよ。

せせこましい話だけど、久我先輩の店に並んでハラを空かしている行列にフージャオピン売れば売れるんじゃね? 


ブラクロ

アスタさまが敵をも救おうとするのは、普通に考えると明らかにアレだけど、前回、「みんなを守る」的なことを言った手前そうなるのだろうなあ。一貫性はある。助けようとして無茶をするアスタさまをメガネ先輩がブン殴って気絶させたりすれば良いのになと思いました。

他のキャラ(特に先輩)に威厳がないんだよな。甘ったるいことを言って一行を危険に晒すアスタさまをブン殴って、現実と理想の乖離を示すくらいの役割をメガネ先輩が担っても良かったと思うのだ。

今週は脱出の過程で面々が相応に活躍してはいるんだけど、みんなが結局、「アスタさまをご無事に地上へお連れするのだ」モードなんだよな。それでも何もしないよりはマシなんだけど、まだ「仲間が十分に活躍している」とは言えない。何もしないより確かにマシなんだけど。

メガネ先輩とか電気ビリビリ先輩が単独で任務を遂行できるのかって話ですよ。たとえば、今の攻略パーティーが個々に分かれて個々にミッションを持って動いた場合に、先輩ズは単独で何かを成し遂げられるのか? その仕事を任せていい信頼感があるのか? ない。全然ない。

「グワーヤラレター」「ナンダコレハー」とか言ってる間にアスタさまが駆け付けて先輩ズを助ける絵しか浮かばない。

アスタさまをお助けするのだムードも、そもそもアスタさまがなんで被弾したのかよく分からないんだよな。スーパーパワーで全弾迎撃したけど砕いた破片がお腹に刺さっちゃったんだよね。まあ、実際そういうことはあるよ。その事態は想像できる。けど…マヌケじゃないか? 

いまいち必然性のない被弾(必然性のない被弾自体にはリアリティを感じなくもないが)で、なんか唐突にアスタさまが動けなくなり、仲間のみんなが頑張り始める…。逆の意味でのご都合主義を感じるんだよな。仲間を頑張らせるためにアスタさまがよく分からない被弾を受けた。

一方で、今週良かったのは煙のおじさんですね。なんだかんだ彼だけがミッションを達成しており、仲間も全員回収している。ものすごい有能さで「任務を任せられる威厳」を感じる。アスタさまに敗れたことも特に失点にはならない。今回は敵に勝つことが目的じゃないからな。

「近くにいて仲間が戦ってるなら参戦しろよ」とも思ったけど、ミッション優先を考えるなら合理的な判断とも言える。マルスさんと敵の戦力差は圧倒的で(たまたま破片がアスタさまの腹に刺さったけど)マルスさんに勝ち目はほぼなかったからデコイと割り切ったのは良判断。

アスタさまの「とんでもない回復力」も一応公式設定ということみたいで一安心。トリが剣に導いてくれたし、アスタさまの中には九尾の狐的ななんかがあるんだろうね。

そう考えるとアスタさまは、自分は運に見放されたと思って自助努力をしていた上に、実は運がどうのなんてもんじゃない勢いの超特殊な出自があって、それの相乗効果でスゲースゴくて次期魔法帝確定!みたいな立ち位置なんだろうか。

魔宮編まとめ:アスタさまのおかげで電気ビリビリ先輩は性格が改善され、メガネ先輩も蒙が啓かれて感動し、敵国の秘密兵器もアスタさまの前には無力だったが、アスタさまがたまたまお腹を怪我したのでみんなで頑張って外に運び出した。剣一本しか持ち出せず任務はほぼ失敗した。(追記:ユノも魔法をゲットしてました)

魔宮編、10話もやってたのかぁ…。ベースボール先輩の辺りで「ううん?」と思ってたけど、魔宮編に入ってから僕の中でのブラクロの評価はものすごく下がったな…。それまでは「あまり面白くはないけどよく頑張って作ってる漫画」くらいの印象だったんだけど。

ひとえに魔宮編はアスタさまマンセーが気持ち悪かったのと、エリートであるはずの金色団や、性格に難はあろうと戦闘力は一級のはずの電気ビリビリ先輩がクソの役にも立たなかった辺りがガッカリ感強かったですね。これはアスタさまが超絶強すぎるのだと言うべきなのか…。

これは多分に僕の趣味も入ってるんだろうけど、エリートと目され、それなりの地位にいる人には相応の働きをして欲しいんですよ。昨日今日入ってきた新人にお株を全部ひっ攫われるのはアカン。何のための組織なんだ、それで今までどうやって運営してきてたんだ。

ワールドトリガーとかみんな優秀でしょう? チカちゃんのトリオンがすごくたってユーマくんが歴戦の戦士だって、「だからどうした」というだけの矜持と経験値がB級にもあるでしょう。これまで彼らの組織が防衛を担ってきたんだから、こんくらいの連中であるはずなんですよ。

ただ、彼らがクソの役にも立たなかったのは、敵がそれだけ強大すぎたという見方もできて、だとするとそんな強大すぎる敵をも捻じ伏せたアスタさまはどんだけ強ぇーんだという話になり、こりゃもう魔法帝確定っすわ、アスタさまばんざーい!!!ということになる。


すじピン

「この子たちが校内でデモやるたんびに…」僕の心が汚れているので、「競技ダンス部は極左セクトのダミーサークル!!? 競技ダンスで新入生を釣って革命思想を植え付け校内ジグザグデモ!?!?」などと思ってしまいましたデモンストレーションですねごめんなさい。 

あっちのデモもデモンストレーションじゃねえか…。

控室男女共同…周りのマナーの問題…。なんか、アレですね。競技ダンスって女子に接触できるわ着替えも一緒だわで、満たされすぎてて逆にものすごい男性側の自制心が要求されますね…。逆にワッショイできない過剰供給体制と言いますか、これでワッショイしたら直ちに犯罪…。

下心で始めた人たちの欲望を満たすだけの十分な下心満喫要素があるのに、むしろハメを外せない逆の辛さがあると言いましょうか。

おい、待て、待ってくれ! 大変な事実に気付いてしまったのだが、男女ですら控室を分けられないということは、当然、大人と女子高生の控室も分けられていないわけで…おいまじか、競技ダンスまじか。

いやもちろん、側で女子高生が着替えていたからって覗いたり触ったりしませんよ、するわけないじゃないですか。…で、でもすごくないですか。自分と同じ空間でたくさんの女子高生がリアルタイムで着替えを…ウオッ、スッゲエエッ!!! 

わたりちゃんのドレスお着替えシーンは、これ、非常に言語化しづらいんですけど、部活で変身願望が満たせるという、大変おもしろいシチュエーションだなと感じました。コスプレとかしたことある人は分かると思うけど、ちょっと特殊な感覚あるよね。

まあ、コスプレはきゃーきゃー言われて人気者になった気がするのが大きいとも思うけど。あの感覚が部活で…っていうのに、すごく新鮮さを感じたんですな。しかし、わたりちゃんはむしろドレスの方に呑まれちゃってるようで…。

となると、ここで御木くんとの会話が活きてきて、土屋くんがわたりちゃんに「隣にいる安心感」を与えるってわけですかい!? グワー! 競技ダンスのカップルは高い確率で実際に付き合いだすというけど、グワー、そりゃそうなりますわな、グワーッ!! 


銀魂

あ、佐々木さん、今回は本当に死んだの? でもまだ生きてるんでしょう? 来週も森の中でさまよいながらポエムを詠んだり、人に斬られたりするんでしょう? 僕はもうこの森の中はイザナミの無限ループ下にあるものと思ってますよ。

佐々木さんと信女さんの関係性はソリッドでヤバイ感じがあって(もはや銀魂にはほとんど存在していない)緊張感があって良かったのに、それすらも消えたのですっごいチョコラテ。


カガミガミ

なんかカブトボーグみたいだな…。しかし、こんな必然的に緊迫感に欠ける絵になってしまうようなバトルをしていていいんでしょうか…。実際、緊迫感は微塵もないしな…。

この漫画は最初からずーっとそうなんだけど、エピソードが「そこにあるだけ」で何ら心に響かず素通りするんだよな(ブラクロもそうですよ!) 今回も偉そうなおっさんと女の子の因縁が語られたけど、「はあ、そうですか」以外に思うことが何もない。

なんでこんなに全然感情移入できないんだろう。そもそも彼らが特殊な出自で、家柄とか家系とかにこだわる特殊な価値観の持ち主だから僕たちパンピーは感情移入しにくいのかな。でもラインハルトさまが貧乏貴族でルサンチマンバリバリだったのにはすごい感情移入できたよなあ。


世界の黒さわ

最初の「タイトルドンッ!」はすごく面白かったです。後は特にふつうかなー。あんな感じで第四の壁突破しまくりながら展開して欲しかった。


こち亀

前半の配給会社の手練手管は実際のやり口のパロディにしてもあんまりリアリティがなくて面白くなかったな。北京アニメのキンアニにとか英語で表記するならKin-aniで意味無いじゃん、って素朴に思ってしまった。後半の両さん冒険記の方が普通に爽快感あって良かったです。

配給会社を日本のものにして、邦題に翻訳する時点で内容と全然違う頭の悪い邦題をつけたり、有名作品の続編に見せかけたりするアレをやって欲しかった。「死霊の盆踊り」とかさ。


ジャスティス

あー、ダメだなあ~~。今週、「あめりちゃんが爆弾を持って空に飛ぶ」までは「オッ!」ってなってたんですよね。てっきり、空中爆発花火全裸をやるんだと思ってて、「あー、このネタのためにしばらくシリアスな前フリしてたのね」と思ってホッとしたのに、ダメだああ~~。

この漫画はアメコミオマージュのバカエロ作品なら意味があると思ったけど、普通に悪人と戦い始めるんなら、もっと悪人側に個性やユーモアを持たせたりしなきゃダメっしょ。ネタがダークナイトと同じでも、あっちはジョーカーのキャラあってじゃないですか。

で、エロバカのためにアメコミを前置きで使うんならダークナイトネタでも豪鈍本部長でも別にいいんだけど、エロバカじゃなくて普通にアメコミやりたいならオマージュしてる場合じゃないよね、もっとオリジナリティ出していかないと。

来週で特大のエロバカやってくれるんならイイけど、もうあんまり期待できないなぁ。序盤かなり好きだっただけに最近のレディ・ジャスティスは非常に残念です。


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