【6/9】2015年28号のジャンプ感想(読切『笑いの神々』掲載&『温泉街のメデューサ』出張号)


トリコ

こりゃまた絵に描いたような「意外な組み合わせ」だけど、それでもやっぱり胸が踊ってしまいますね。ある程度活躍の描かれたライブベアラーさんよりもほとんど未知数のタイランさんの方に期待しちゃう。ココと組んで挑むということは毒に関する料理なんだろうけど。

タイランさんは「同じ毒使いでもここまで違う! なんという力量差!!」とか言ってココの凄さを際立たせつつも、調理において一歩先んじることで自己の尊厳も保つ的な損な役回りになると思うのですが、少なくともココとはまともに会話できるわけで。ブランチさんは本当に辛そう。


暗殺教室

想定どおりの展開ではあるけど、実際こうなっちゃうと茶番感かなりあるなー、と思ってたら「救う」「殺す」で意見が分かれて一安心。でも、最終的にはなんだかんだで渚くんの方向に流れそうな感じもあって、それはかなり上手くやらないと茶番感を蒸し返すだけになりそうな…。

「大丈夫! 松井先生だからきっと巧くやってくれる!!」とは信じ切れない程度に、この漫画は信頼感を減じているからな…。失っている、とまでは言わないが、全面的には信じられない程度に茅野編はガッカリ感が強かった。


ワンピース

「リク王さままでがトリカゴ押しに参加! アツイ!!」とは微塵も思わず、「リク王まだ参加してなかったのかよ…」の一言である。

10分間のリチャージ時間って本当に600秒きっかりなのね…。どれだけ用意周到に盛り上げても、もう「早く一発入れて決めて欲しい」としか思えないし、10分のカウントも「作中時間で後10分経過するまで終わんねーのかよ」のげんなり感しかなかったよ。

名無しモブならともかく(それでも十分に大概だが)、ネームド幹部のヴィオラさんですら残り体力1点のドフラさんを削れない。レベッカもクソの役にも立たない。ルフィ活躍のためのお膳立てを整えるためだけの存在。

みんなが主人公活躍のお膳立てのためだけに動いている。どんなに感動的に描写しようと、所詮はご都合による危機とカタルシスにすぎない。ご都合的に危機が用意され、ご都合的に舞台が整い、ご都合的にこれから主人公が活躍する。ハイハイ。アーハイハイ。

ドフラ戦はあまりのクソさに怒りが飽和して、感性が鈍麻し、もう何も思わなくなってきている。頼むから10位くらいまで順位落ちて欲しい。実際のクソさは15~17位クラスだが、過去の栄光を鑑みて10位でいい。落ちてくれ。尾田先生に危機感を与えてくれ。頼む。

今のワンピのクソさに対して俺が身近な友人に怒りをブチ撒けると、相手は「何言ってんだコイツ?」という目で俺を見てくる。「ワンピがクソなのは当然だが、あれだけ人気の尾田先生が自省するのは今更不可能。まだ何か期待してるの?」と言われる。これがワンピの現状である。

この「なんでまだ期待してるの!?!? 大丈夫か、お前!!!?」みたいなの、まるで一時のこち亀みたいだ。もはや作品に対して怒ったり呆れたりすることすら無意味と考えられ、クソであることが当然、クソであることが自然体のような、そういう扱い。


ソーマ

人気投票。昔は「主人公が毎回1位なの、お決まりっぽくてイヤだな」と思っていたけど、実際、物語を作る側になるときちんと好感持てて活躍できる主人公を描くの大変なの分かるから、主人公1位は素直に讃えられるのです。

しかし、えりな様2位は意外だな…。タクミくんだと思ってた。えりな様、個人的な好き嫌いは度外視して、単純にあんまり出てこないし、大した活躍もしてないと思うんだが。何が読者の心に刺さったのだろう。

この時期まで残っている三年生なんて極わずかだろうし(他はほとんど退学)、二年生も相当数が減らされていることを考えれば、紙面上の広告でも出店場所選びでも一年トップクラスのソーマくんは普通に有利な場所を押さえられるのでは…? 

丼研の小西先輩…まだ生き残っていたのか…。

赤字を出したら退学…。これは学園祭自体の集客力、ひいては遠月のネームバリューにも依る問題なのでは…。例えば学園の知名度が低くて10人しか来なければ10人分の胃袋しか売れる余地はないわけで、大半の模擬店が潰れてしまう。

これ、研究部選びも重要なのでは…。弱小部に入って、部出店の模擬店が赤字になったら部単位で首を切られてしまう…。戦術的にはカロリー低めで高値を稼げるものが強いだろうし、お腹に重たい丼研究会は大丈夫なのか…? 


すじピン

ちょっと癖のあるやまき先輩だけど、上から漬物石の如くに抑えつけてくれる土井垣部長の頼もしさが凄いな…。すさまじい上級生の威厳を感じる…。

あー。社交ダンスでやってるのって、こういう動きなのかな? なんとなくみんなでユラユラしてるのかと思ってた。

じゃあ、あれか。映画とかで「踊りましょう」って言われてダンスフロアに行った時は、最低限これを覚えてないと踊れないわけか。結構敷居高いな。

おれは自慢じゃあないが、この手の「ちょっと難しいけど、少し頑張れば初心者でもできるよ」的なアクションが初回でまともにできた試しがないんだよな。ここで劣等感を覚えて愕然とするパターンだ…。土屋くんはなんだかんだで器用な子だと思う…うらやましぃ…。


ブラクロ

煙おじさん、部下を全部損耗して敵戦力全体の半分を足止めしただけで、何を「おれはもう仕事しました」みたいな顔してんの。

この手の「エリート教育を施した子供を最終テストで互いに殺し合わせて生き残った一人を採用する」っていうの、漫画ではよく出てくるけど育成コスト考えると微妙だよね…。事故とか病気で1位がポックリ死ぬかもしれないし、ベスト8くらいから残してもいいのでは…。

オンリーワンのエースは一局面にしか対応できない問題は、ヘルシングで描かれましたね。無視できないデコイを本拠地から離れた場所に送り込めば、エースがそちらに向かっている間に本拠地を攻撃できる。ハンターの護衛団も一人一人がいかに強くても、たった3人では問題処理能力が足りなかった。

クラウス先輩が一念発起?意地を見せた?的なシーンだけど、いや、2対1なんだから、あなたが参戦するのごく当たり前だからね? なんで参戦に決意とか、ユノの驚きとかいるの??

過去回想まで挟んで「諦めなきゃ…届く!!」の前フリから「諦めない!!!」言って、挙句に主人公に助けられるのカッコ悪すぎるよぉぉ…。そして、煙おじさんやっぱり仕事できてないじゃん! 見事に合流されてるじゃん!! 

あとこれも先週の銀魂問題と同じで、これだけ敵の不意を付いて敵の武器を切断できるなら、直接殴りかかっても良いのでは?というね…。


デビリーマン

警部官…ってなんだろう。フィクションとはいえ、警察をそのまま警察として描けないから架空の役職にしたとかそういうことなんだろうか。俺もダンゲロスで自衛隊を自衛部隊に変えられたしなー。個人的には全くどうかと思う話である。

三好警部官、潔癖症のくせに風俗には行けるのマジで理解できない。

3話は1、2話のように情報を握った上で一工夫二工夫するでもなく、ただ握った情報を垂れ流して脅迫するだけで、次号に続くとはいえ、物語的には薄くなった感が否めませんね…。既出の「平和くんにはこれができる」を再び見せられただけのような感じ。


ナルト

わ、分かりにくいバトル…。実にナルト…ナルトだ…。サクラが時空間忍術で連れ去られた後の展開とか3回くらい読み直したけど、なんでサクラが無事なのか未だに分からん。サクラを殺すつもりがなかったとして、じゃあ、アイツラは何のために取り囲んでいたんだ??


ジャスティス

破れにくいだけで破れないわけではない…だと…。パーカー→破れやすいが破れなければ恥ずかしくない スーツ→着た時点で常時恥ずかしく、破れたら破れたで恥ずかしい。漫画だから破けにくい素材でも当然破けるわけだし、これは羞恥レベルが上っただけなのでは…。

幼なじみキャラが2人出てきたことで、物語としてはやや動いたのだけど、エロ的な動きが小さかったので相対的な満足度が低いぜ…。やはり私がこの作品に期待しているのはエロ…エロなのだ…。キツキツだろうとページ数足りなかろうと、エロはしっかり盛り込むべきなのだ…。


相撲

あっ、あのはみ出てる土俵、俺も気になってたやつだ。そうか、徳俵っていうのか、一個分セーフってことでいいのか…。勉強になるなあ。あと、「親方思うー」がカワイイ。

「鬼丸や三日月なんかよりお前が来てくれて良かったと思ってるんだ」これ、なにげにスゲーいいセリフですね。既に名があって即戦力間違いなしの大型新人よりも、今はパッとせずとも自分たちと一緒に琢磨して部を上に導いてくれるという信頼感を大河内くんに抱いてるんだろうな。

スゲー実力あっても協調性がなかったりワンマンチームになったりするよりは、一緒に研鑽しあってチームとして強いみたいなのの方が満足感高そうだしね。…まあ問題は潮くんにせよ、今の沙田くんにせよ、そういう欠点は普通にない上での、あの実力ということだが。


こち亀

ああっ! このわちゃくちゃしたノリ!! 昔のこち亀のようだ! 面白い!! 立て籠もり犯の無茶苦茶な要求や、「なんでそんなところに立て籠もってしまったの?」的な地形とか、完全御都合主義なのだけどギャグだからアリなのだ。


カガミガミ

これがマコさんでなく雨宮さんなら、ドロップキックでふらつかせた後に直ちに寝技に持ち込んで腕一本持っていっただろうに…。


ブリーチ

更木さんってトイレの後に手も洗うし、ハンカチも使うんだな…。い、意外すぎる。


UBS

今回の敵の描き方、良いですね。ムエタイの人がさっさとギブアップしたの、彼のキャラ性を考えると納得できるし、祭矢くんが目上にサクッと勝てた違和感も軽減している。一方で実際に腕を折られた方も描いて、そのまま戦っていても結局勝てたであろうことを暗示している。

腕を折られても勝負を捨てない敢闘精神、と相手を立ててるのも地味に良かったです。ビジネスと割り切り引き際を誤らなかったムエタイの人も、腕を折られても戦い続けたトリプルアクセルの人も、どちらも相応の相手感が生まれて、ただのエンカウントザコ戦ではない感じになってる。

「俺は一番が好き」「キリないぞ、そういうの」の会話もグッド。お金を際限なく稼いでもキリないぞ、裕福に満足して暮らせるだけ稼げばいいじゃん的な人生哲学めいたものを感じるし、しかし、それは少年漫画的バトル美意識とは大きく掛け離れたものなんだよな…。

なんかこう、少年漫画では当然とされる価値観に対する相対化といいますか。少年漫画では当然のものとして受け入れられてきた感覚に対して、より広い世界、違う角度からの視点が持ち込まれたといいましょうか。世界に広がりが出るのでとても良いと思います。

というわけで、ムエタイの人、なかなか味わい深い存在なのだけど、じゃあこのキャラの魅力で掲載順がグッと上がるかと言えば、恐らくそれはないわけで、精々ほんのりとした好感を持たれる程度か。ジャンプで人気を取るのは実に難しいことでございますね。


磯辺

よく分からないけど面白い…。こういうお約束的なネタ、結構弱いです。


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