【11/12】2014年50号のジャンプ感想(『ナルト』終了&『ヨアケモノ』打ち切り&読切『GARDEN』掲載号)


ナルト

 サスケが一人で旅に出たところで、「アッ、これはあかんパターンや! またなんか思い詰めてえらいことなる!!」って思ったけど、特にそういうこともなくて一安心でした。

 一安心と言えば、ヒナタがちゃんと幸せになってたのにはホッとしたー。サクラの橘効果も大きかったとは思うけれど、ヒナタはずっと好感度維持してたからな……。あと、ネジが本当に死んでたのにびっくり……。なんだかんだで生き返ると思ってたよ。

 かなりあやふやな記憶のままずっと読んでたナルトですが、断片的とはいえ、様々な記憶がちゃんと頭の中には累積されていて、総括である最終話にはなかなかホンワカするものがありました。どいつもこいつもリア充になっていった中で、旧水影様だけは……うううっ。同じく加齢によりぽっちゃりしてしまったアンコさんは、あれはあれで楽しそうなので良いのではないかと思います。しかし、「サスケとサクラからあんな可愛い娘が……」と思ってたサラダちゃんだけれど、どうもあれ、香燐の血が混ざってるっぽくって……。そのへんのあれこれを想像すると、いやー、いい話ですね……!

 連載中はもうほとんど、ただ読んでるだけって感じになってましたが、最後できれいにまとまった気がするし、有終の美を飾った感がありますね。結局明かされなかったカグヤの思惑と、もしかすると背後に控えているかもしれない宇宙忍法大戦が最後まで心残りだけど(カグヤの兵士量産は月面勢力との対決のため?)、ま、良かったのではないでしょうか!


ワンピース

 扉絵に隠されたナルトへのメッセージが一時話題になってましたが、ナルトの最後の落書き海賊マークもあるし、これはガチでしょうねー。漫画内にメタである作家同士の交流を混ぜ込むことに違和感を感じる人もいると思いますが、こういう遊び心、個人的には好きだなー。


 で、本編。過去編だろうから死ぬんだろけど……。相変わらずすごいタフネスだ。あれだけ撃たれて、殴られて、まだ動いてる。

 しかし、それでも面白いですねー。物語がハードでちゃんと緊張感がある。絵的にもカッコイイ。特にセニョールピンクがとてもカッコイイ。……本当に、なんであれがああなってしまったんだ……。メタ的な理由は分かるけれど、作中の本人の心境は想像もつかないぞ。どうしてあんな姿をしようと思ったのか。サンジとかも10年もすれば露出度高めの変態的格好をするようになるのだろうか……。


ヒーローアカデミア

 うおっ、かっちゃんの登場アツイな! さんざん逡巡した末にままよと飛び出したデクくんに比べて、短慮まるだしの突進なのにそれが三下言動と合わさりむしろ頼もしく感じられる……。


暗殺教室

 僻地を素材の宝庫とする考え方は面白いけど、問題は宣伝でねーかなー。本校舎での宣伝行為は可能なんだろうか。あと、どれだけE組が食事処として優れていても、本校舎のバラエティは大きな敵となりそうな。例えば、食事だけで言えばE組のクオリティが素晴らしかったとしても、お化け屋敷とか展示とかを求めるなら本校舎に行くことになるし、となると移動ロスも考えると、「山の上の校舎も飯がスゲーらしいけど、行くの大変だし、お化け屋敷のために戻らなきゃいけないし、ま、飯はこっちでいっか」ってなっちゃいそうな。そうなると、E組もなんか催しをする必要があるのではないか? まあ彼らも今やタレント集団だし、パルクール見せつけるだけでも人は来そうだけど。


相撲

 うーん、面白いな……! デカイ奴同士が色々やって、でもパワーで決めるこの展開、面白いぞ! ここ数週やや微妙だったんだけど、やっぱり小兵同士の戦いだったからだろうか。なんか燃えなかったんだよね。さしてドラマ性はなくてもデカイ奴同士が戦ってる方が面白いのかもしれない。デカイつっても、別にゴジラみたいにデカイわけじゃないのにね。一回りでかいだけなのに、なんか迫力が違うというか。


GARDEN

 ゾンビ物の亜種ですねー。花をフィーチャーしたことで感染条件に花粉を加えたのは一工夫でしたが、そのせいで感染条件が曖昧になってる面も……。みんなが常にマスク付けてるわけじゃないし、どのタイミングで花粉を警戒しなければいけないのかが分かりにくかったような。

 この手のサバイバルモノでとりあえずの安全を確保した後に、更にその次の「現状の解決」を目指せ、というメッセージは新しかったです(ゾンビ映画などでは事態の解決まで目指すことはあまりない)。けれど、その流れを描くためのドラマ性はやや弱かったか。

 状況が状況だけに、ひとまずの安全を確保して明るく生きているというだけでも結構褒められるべきことで、それ以上を目指せと言うからには、現状の逼塞感や人々の無気力性なんかをもっと際立たせて描くべきだった気がする。下手すると、「なんとしても解決」を目指してるのは主人公が感染してるからじゃん?と取られかねない。主人公はワクチン作る必然性がちょうあるもんね……。


トリコ

 そもそもボイスカッターの理屈がよく分からんのに、超音波うんぬんでハッタリ上塗りされても……。まあいっか。

 サタンもココの細胞も電シャークもゲロ吐いててグルメ漫画とは思えないゲロ率の高さでした……。


ジュウドウズ

「出おった、あの白道着!」

 って……。いや、そこじゃなくて全員スキンヘッドなことをですね……。このスキンヘッド集団、いつもは八百屋で大根とか買って帰ってるんですよね……。

 100人がかりでの上位ランカー潰しは微妙かなあ。田舎村の奇祭ということで戦いはハードでもどこか牧歌的雰囲気があったのに、なんかこんなガチな戦術やってると、「えーっ、ガチすぎー」ってなる。あと、毎年これやってて、毎年成功してないのに今年もやるってのもなんぞそれって感じがする……。蹴散らされるためだけに出てきた雑兵集団のような。


ハイファイ

 ば、ばかな。ぺーたくんが「鎖骨」なんて言葉を知っている、だと……。

「よかった、心臓を刺されてないから死なない!」

 ぺーたくんの知能レベルではこの辺りが限界だと思うのだが……。「貫寺さんとその犯人2人一緒に出動したんじゃ」とかも違和感がすごい。ぺーたくん、そんなことに気付くような人じゃなかったでしょう? 「えっ! 友人なのに犯人!? 一体どういうことなんですか!?」とかそんなもんでしょう??

 それにしても、かつての友人が大量殺人鬼で宮本武蔵というのは読者の心臓に優しいバリアフリー展開でしたねえ。


こち亀

 に、二週連続でロボットと労働力の話か……。も、もうちょっと間を空けても……。

 内容は「これトランスファーマーいいたいだけちゃうんか」な感が凄かったですが、絵的なシュールさが際立っていて、これはこれでなかなか……。


スポーティングソルト

「数日間雑巾がけをしたら勝てました!」

 お、おう……。これはスポーツ医学がどうのというか、単に普段の練習内容に問題があったのでは……。練習法を指南しただけでオペじゃないよね。塩谷くんはスポーツコーチになるべきなのでは……。

 相変わらず原因と結果の因果関係に毛ほどの説得力もありませんが、ともかく何を言いたいのかは理解できた(練習方法が悪かったので少しのコツ?でパワーが出せるようになった)ので、全く意味不明だった内柴編よりかは大分マシなのではないでしょうか……。説得力がないのは今に始まったことではなくて、第一話の時点から説得力は全くなかったからな……。

 剣道に対するトンデモ描写は僕もよく分からないのでスルーしておきます。きっと掲示板で皆さんが詳細に書き出してくれるでしょう。

「よーし、今度は面を狙うぞ~」
「狙いはいいな!!!」
「作戦は良かったぞ!!!!」

 なんかこの辺りに「幼稚園児を褒めるお父さんたちの図」を感じてしまったけれど。剣道がこんな浅はかな世界でないことだけは素人でも分かる。十年くらい剣道やってて、それで思いついた策が「背が小さいからいつもは胴とか小手を狙うけど今日は面を狙ってみよう」で、それが評価される世界……。

「静かだ。彼女には相手を押してむりやりスキを作るようなパワーはない」

 なので相手を押して隙を作って勝つのよォォオオ!!!!!


 ***

 まあこれ実際のところは、破れかぶれで飛び込んできた大字さんにびっくりした内柴くんが肩に一発喰らっちゃって、いかんせん防具付けてないもんだから、痛くてその後動けなくなって負けただけなんじゃないかって思いますね。最後も何をどうやって一本取ったのかさっぱり分からないけど、面を入れたんだとして、いかんせん防具付けてないから、ぶっ倒れそうになって恥ずかしいから慌てて出てったんじゃないかな。塩谷くん、はやく彼の頭を診てあげて!!


ヨアケモノ

 うん。まあ……。

 終わりましたね。終わるべくして、終わった。

 何が悪いのかはハッキリと分からないですね。確かに悪かったけど、どこなんだろうか? 主人公の倫理感のブレブレ加減や、新選組の異様なブラック体質なんかが僕にはキツかったけれど、メイン読者層の子供たちが気にするところでもないだろうしなあ。んー。全般的にダメな感じがあったけれど、これがダメ!という点は意外と言語化し辛いというか……。全体的なハッタリ力の弱さとかかなぁ……。維新志士を魔改造してるのとか面白いっちゃ面白いんだけれど、登場人物にカッコ良さがなかった。沖田さんとか、ブラック企業体質を別としても、ぜんぜん頼りにならなかったしなぁ……。


★宣伝:4巻出たのか! ……3巻から1年7ヶ月か。


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