【6/25】2014年30号のジャンプ感想(読切『卓上のアゲハ』『アヌ中』掲載号)


ハンター

 えっ、クラピカの事務所地下、とんでもないお宝の山じゃねえの……。この空間だけで百億ジェニー相当の宝箱なのでは。部下たちは自分たちの上司がクソおっかなくて、一つでも盗ろうものなら地の果てまでも(暗黒大陸までも)追っかけてきてブチ殺して奪い返しに来ることを知ってるだろうから下手なことはしないだろうけど、幻影旅団みたいな盗賊集団に嗅ぎつけられたらえらいことになりそうな……。クラピカ自体、旅団以外への戦闘力はそれなりだろうし、しかもそのクラピカが留守にしちゃうんだろ、この保管庫、大丈夫かよ。

 レオリオは結局寂しかったからクラピカを誘ったのか……。十二支んがレオリオ、クラピカを勧誘したくだりは流石に作劇上の都合を感じるなあ。一方、ゴンの「オーラが出ない」問題の方は、まだスムーズに暗黒大陸へと繋がりそうな流れではある。ナニカによる回復の副作用なのかな。でも、だとしたら今更「オーラが出ない」じゃねえよって気はするけど。世界樹に登ってオヤジと会話してる間に相談すべきことだったのでは……。特にゴンなんて毎日のように基礎やってるはずでは……。

 ビヨンド一味のキャラもゆっくり立ち始めて来ましたね。今回は鬼太郎(仮)、きのこの山(仮)、コック(仮)辺りが重点か。メガネ(仮)と魚屋(仮)はビジュアルの時点で既にキャラ立ってたからなー。今回はやはり特に鬼太郎か。「ちょっと失礼する」「すぐ戻る」からの本当に帰ってくる流れが地味にアツかったです。冨樫先生ならこの流れで一人リタイアは全然普通に描きそうだし、「ははあ、ジンの狙いはカネ目当てのやつの篩い落としなのね」ともミスリード(?)させられたし、また鬼太郎がここでリタイアしても不思議でないくらいの薄キャラだったしね。それが、戻ってきたことで薄キャラどころか、コックやメガネ、魚屋たちのビジュアルインパクトを遥かに追い越すキャラ性を一挙に獲得。冨樫先生、このへんのキャラの育て方、マジでめちゃくちゃうめーな。盗まなければ……。しかし、暗黒大陸に挑まんとするハンターが入れる保険って月額保険料がクソ高そうだけど、どうなんだそれ。

 上で「ミスリード(?)」と書いたのは、その後のジンによる説明シーンで、メガネ、コック、きのこの山、パリストン、(戻ってきた)鬼太郎しか出てこないので。単に多すぎるから省いただけかもしれないけれど、ひょっとしたら上記のような「篩い落とし」は実際に意図されていて、倍のギャラを貰ってほくほくして消えていった人たちもいたのかもしれない。……が、ロボ子(仮)がお金貰って隠遁したのはいまいちイメージしにくいので、まあ普通に別行動してるんでしょう。

 ジンによるブリーフィングシーン、すごく面白い……(どうでもいいけど、この地図、手描きで、テレビに貼り付けられてるんだな)。特にグッと来たのは「古代の迷宮都市にある万病に効く香草」。なんと言いますか、仮に僕たちの文明が滅んで、数百、数千年したら、きっとこんな扱いになるんだろうなあと思ったり。東京の、特に新宿駅地下なんかは迷宮みたいなもんだし、相手方の文化レベルによっては現在の医薬品ですら万能薬かもしれないんですよね。「樹海を超えた先にシンジュクエキなる地下迷宮が存在する。その奥地にあるマツモトキヨシと呼ばれる宝物庫には、あらゆる腹痛に効くというセイロガンなる丸薬が眠る……」とか、そういうことですよ。DVDとかも手に入れて映像再生できたら、古代文明の様々なテクノロジーを見ることができるわけで、もう「お宝」ですよね。こういう設定すごいドキドキする。

 ニトロ米は、ドン=フリークスが食べていることが匂わされてるけど、これ、ネテロも食べてるんじゃねーかな。あの人、ゼノが子供の頃から爺さんだったらしいし。そのネテロ会長の体験談が「デカすぎる」というのも良かったです。この手の新世界の凄さを描写するのって、いろんな方法があって、でも何かと陳腐になりがちだけれど、「とにかくデカイ」というのはシンプルながらも面白いアンサーでした。とりあえず陳腐さはない。でも、こんな何もかもデッカイの、ちゃんと主人公一行が暗黒大陸に渡った後、描けるんだろうか。ネテロたちが進んだ地域がたまたま「なんもかんもデッカイゾーン」だったのかもしれんけど。デカイといえば、ジンって昔、すっごいデカイ獣の頭の上に乗ってるシーンがなかったっけ? あれもなんか関係あるんだろうか。

 ネテロの愉快な仲間たちのジッジ(ジッグ?)・ゾルディックとリンネット・オードブル。ジッジってなんだろう。ゼノとマハ(カエルみたいな爺さん)の間に、もう一人いるんだけど(ゼノの父親)、年齢的にはジッジがこの真ん中の人かどうかは微妙なところか……? マハとネテロはケンカ仲間だったようなので(戦闘状態にあったのか、旅団みたいにケンカもする仲なのか、一度殺し合いをしたけれどそれからずぶずぶ関係なのか)ジッジがマハの親父だとすればネテロは友人の息子とケンカしてたことになり、ジッジがマハの息子ならネテロはケンカ相手の息子と仲良くしてたことになる。どちらかといえば後者の方がありそうな話かな……。でもジッジってマハの息子とビジュアル似てないんだよな。むしろマハに似てる。完全初出のキャラでマハの兄弟とかの可能性もあるか。リンネット・オードブルは協会最年長のリンネ・オードブルさんのことかね。


 ***

 しかし、ハンターは面白いなー。冨樫先生が完全にゲーム脳だから、同じくゲーム脳の僕なんかには直撃する。このね、よく分からない危険地帯を進んで、これぞというアイテムを持ち帰るこの感覚ね。ハックアンドスラッシュね。G.I.の時も「ゲームにしてえ」って思ったけど、これもすごくゲームでやりたい。人間世界で50時間くらいキャラ育てて、これぞという念能力を覚えて暗黒大陸に渡って、1時間位で訳の分からない現象に巻き込まれて翻弄されて50時間かけて育てたキャラがロストして唖然とするようなゲームがやりたい。


ワンピース

 ドフラミンゴファミリーしょっぱいな……。敵の進行阻止をあくまで第三勢力である海軍頼みにしている辺りが実にしょっぱい。しかも藤虎側の何らかの意図で彼らを素通りさせているならともかく、普通にサボに足止めされていたわけで、それって単に海軍と賞金首側の戦力比較分析が満足に行えてなかっただけじゃないの。

 ヴィオラやリク王たちが海軍ではなく麦わら一味に傾きかけてる現状も……。いや、言いたいことは分かるけど、ウソップの勇姿ってあれ偶然だからね……少なくともウソップに関しては最後まで信じ抜いていいような奴かどうかは非常に怪しいからね……。ウソップのあのシーンはほんとに読んでてドン引きしたので、単行本74巻の紹介ページ(P82)でプッシュされてることにすら首を捻ってしまう。


暗殺教室

 E組の超人描写が、A組との比較や暗殺者との戦いではなく、日常の中で描かれたことで、今回すごくストレートな爽快感に繋がってたと思います。日常の中に置かれてこそ超人性能が映えると言いますか。子供たちや爺さんがあんぐり顔で派手に驚いてくれるしね!


ナルト

 序盤、悲しいくらい何やってるのか分からない……。えっと、ナルトとサスケが二人ともふっとばされて危なかったけれど、ふっとばされ中のサスケが瞬間移動して、ふっとばされ中のナルトにぶつかり、ふっとばされ中のナルトは態勢を立て直して浮遊してサスケはその足を掴んだ、ということで合ってるのかな……。最近のナルトは毎回数ページくらい「…………(・o・)」みたいな感じになる。

 チャクラを吸い取られはじめて「動けねェ……」から延々と説明ページが続き、「はい、全部説明終わりましたから、もう動いていいですよ」とばかりに突然ナルトが縛めを振り解いたのを見た時にはもうホント「やれやれ」という気持ちに。岸本先生の漫画力が加速度的に錆びついていってる……。


卓上のアゲハ

 まぁ、あんまり巧い漫画じゃないな……。ニセコイなどでもよく見る「おまえ、授業どうしたの?」を思い切って頭の悪い方向で解決したのはいいんですが、やっぱりバスケ部のやつらには「お前ら授業どうしたんだよ」ってなっちゃう。お前らも「テストなどバスケの役には立ちませんから」のクチなの?? まあ、進学コースだと授業が1コマ多かったりとかあるんで、そういうことだと脳内補完するか……(でも中間テストなんだよな)。後は本校舎から体育館まで10km離れてるとか……下着を見せてから鼻血を出すまで30分視姦し続けてたとか……。

 あと、「地味でダサいスポーツ」と認識しているはずのヒロインが「県内屈指の卓球強豪校」「そこでレギュラーを張る2人」を「使える男たち」として認識している点もやや微妙。卓球をそこまで下に見ていながら「卓球勝負で使える男」はしっかり把握しているというのがピンと来ない。もちろん、これも脳内補完は可能なんだけど、話の流れとしては美しくない。「卓球しているシーン」を描きたい気持ちが先立ってて、そこに至るまでの流れがスルーっといかないんだよな。……なので、「巧い漫画じゃない」。実際、そのせいで面白さが損なわれてる。卓球勝負も別にそんなにまで面白いわけではないし、となると、そこに至るまでの粗の多さが目に付いてしまう。キャラの面白さでそこをカバーできていたわけでもない。

 ただ、キャラで言えば良かった点もあって、ヒロインが一線超えたビッチなところは良かった。お前、そこで下着まで見せたらもう力ずくで押し倒されて生出しされても仕方ないよ、って状況ですからね。本人はもしかして本気で「鼻血でも噴いてブッ倒れる」と思ってるのかもしれないけど、実際は男の腕力で無理やり生出しなわけで、そんな状況にぺぺいと踏み込んでしまう脳みその沸きっぷりはすごいなと思いました。イチコロってなんだよ、生出しだよ。


黒子

 ?? ?


 黛くんが屋上で初めて会った時も中学以来ずーっと勝利赤司人格だったんでしょう? 「まるで別人」って、黛くんは何のことを言ってるの? えっと、屋上で会った時が「ふんぞり返った勝利赤司」で、今の「ボロクソ勝利赤司」と比べて別人であり、それとは別に今から初めて見ることになる「菩薩赤司」がいるの? じゃあ、黛くんの感覚としては「赤司三人おるー!?」なの……??


相撲

 うん。この漫画に必要なのはそろそろ変態だろうと思っていたので、高校生男子の発展途上の裸体に欲情する若い女性記者という選択は正解だと思いました。ただ、おねーさんが成長途中の初々しい肉体に欲情する時間は短く、既に体が出来上がっているイケメンの沙田くんにすぐ目移りしたのはやや残念。モブ男子の形成途中の肉体に興奮するのは変態としてかなりレベルが高いのだけれど、沙田くんに欲情するのは理解できちゃうからなー。

 あと、金盛主将はどんどん可愛くなっていくな……。なんだこの愛らしい人は。家帰ったら二つ上の姉とかいて、女装とかさせられて遊ばれ可愛がられてそう。


ハイキュー

「遊ぶ」というのはよく分かんなかったけど、こいつら部活やってて楽しそうでいいな!ってずっと思いながら読めてたからたぶんそういうことなのでしょう!


アヌ中

 なんだこれ…………。パッキーと同じ方向性の異文化交流ギャグだなー。僕、こういうの弱いから面白かったです。大宮くんの順応力の高さヤベエな。


イリーガルレア

 バロックホーンさんの頭の悪さがすごい……。敵がなんであれ、とりあえず頭を突き出して突撃するとかこの人脳みそを何に使ってこれまで生きてきたんだろう……。ちんこと処女膜のメタファーはやや狙い過ぎか。


こち亀

 檸檬の小学校描写は、私立ということもあってか、いろいろな思いよりも経済格差への想いが先立っちゃうなァ。「小学校進んでる!」とかじゃなくて、「親にカネがあるとこんなハイレベルな教育が受けれるんだな」みたいな……。ただただせちがらい。


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