【4/9】2014年19号のジャンプ感想(読切『眠寝太郎現る!!』掲載号)


ナルト

 カラー扉絵カッコイイっすね。

「予言の子が世界を変える時が来たようだ」

 グ、グワーッ! 凄まじい新興宗教臭!! ナルト教、ここに極まれり!って感じ。「また新たなチャクラの実が出現する……」「それだけは何としても止めなければ世界は終わる」の理屈はよく分かりませんでした。なんか理屈が一足飛びのような……。なんで? なんで世界終わるの……?? まじめに分かんない。

 相変わらずナルトは何だかよく分からないんですが、カグヤの説明で作品に宇宙人要素が加わったことにより、ナルト世界が「宇宙人との異種交合により生まれた亜人間による歴史」となり、ニンジャ×宇宙人で大分僕好みのボンクラ世界観になってきたことは否定できません! でも、岸本先生はそのニュアンスを強調したくなかったから、カグヤ=宇宙人という点をぼかしたんだろうなあ。


ワンピース

 あ、なるほど……。キャッキャと闘技場に来てたオモチャは動物だったのね。意志を残した反逆者たちばかりでなく、理性のない動物のオモチャを混ぜることで、「オモチャたちの行動様式を多様化する(=それによって疑念を抱かせにくくする)」というのは芸が細かいな。しかし、理性のない動物たちにはどうやって「契約」を交わしたのか。まあ、シュガーの契約って契約と呼べるようなもんじゃねえしな。

 で、シュガー気絶により崩壊しちゃったドレスローザ秩序ですが、こうして描かれると、どう考えてもあんな危険因子どもをオモチャにしただけで安心していたドフラミンゴの落ち度では……。シュガーの気絶一つで崩壊する砂上の楼閣にふんぞり返ってたのだから、そりゃまあいずれは崩れますわ。麦わら海賊団が来なかったとして、ドフラの生存中、この秩序が最後まで保たれるかどうかは五分五分じゃないかな……。あまりにも隠蔽が杜撰すぎたし、危機管理がなってない。一度問題が起こると潜在的な敵対勢力が全て一斉に牙を剥く訳でリスクヘッジがダメダメである。

 ドフラさん、首スパーンしちゃったけど明らかにフェイクだよね……。ピーカが直前に姿を消していたから彼の能力の一環だろうか。ドレスローザはもうダメダメだろうけど、ドフラさん、ここから脱出を図るくらいのしたたかさは見せて欲しいなー。「今から俺の力で全員叩き伏せて秩序を戻す!」までやると、ちょっとリアリティが薄れるので、逃げ出そうとするくらいがいいかなー。……まあ、逃げた先でも今度は海軍とビッグ・マムとカイドウに目を付けられる訳で。あーいや、詰んでるなこれ……。


眠寝太郎現る!

 人と人との夢の世界が繋がっている、というアイデアは僕もずっと暖めてたので、天野先生ならこう使うかー、という感じでなかなか興味深く読めました。

 ……が、色々と辻褄の合わない点もあり、納得のいかない箇所もちらほら。ドリーマンが見せているのは基本楽しい夢だけであり、悪夢を見ちゃうのはドリードに侵入した小型バグの仕業……?その時ドリーマンは何してるの? それにバグは意識を食べるのが目的であって悪夢を見せることが目的ではないはず? この辺の設定がよく分かんないなー。そこらが気になったこともあり、読後感としては「興味深くはあったがあまり面白くはなかった」といったところでしょうか。終盤がバトルになっちゃったのも「ああ、またか」感があって残念。中盤までの設定開示は興味深かったんだけど。


トリコ

 スイカの縞模様には、一説には鳥に見つかりやすくするため、という話もあるのに、見つかりにくく襲われにくいモンスターがスイカ柄なのかよ……。いや、目立つだろう……これは目立つだろう……。


ニセコイ

 最近のニセコイ、まともに読めるようになったなあ……。話がこなれてきた気がする。

 ところで、個人的な話ではありますが、先日、入院中のじいちゃんを見舞っている時に僕も思ったんです。「ナースってホントに天使だな」と。じいさんばあさんの体拭いたりオムツ取り替えたり訳の分からないことを言われても「はいはい」って感じでテキパキ作業して、うわーすごい人達だなとちょっと感動しました。なるほど、白衣の天使……。すごいですよねえ。


ハイキュー

 日向くんの速攻だけでも辛いのに、周りの奴らもそれぞれ武器を持っていて、さらに日向くんに隠し技まであるとか、角川側の大変さがすごく伝わってきて面白かったです!

 単純な話、「他であんまり見ない光景」ってそんだけで楽しいんですよね。新鮮なので。僕が男塾の男爵ディーノvs酔傑戦が好きなのも、男爵ディーノが「訳の分からない攻撃を"仕掛ける側"」だからなわけで。相手が訳の分からないことをしてきて、主人公側が苦戦しながらもそれに対処する、というのがよくあるパターンですが、男爵ディーノはそれの逆をやっていた。相手が困惑してた。当時小学四年生だった僕はそこに「なにこれ面白い!」と反応したわけです。何が言いたいかというと、相手がドンドン武器を繰り出してきて主人公チームが必死に攻略していくよくある漫画に対し(黒子が今まさにこれ)、今週のハイキューのような描写はレアで、それだけでも面白いと思っちゃうというそういう話。黒子に関しても、相手校チームの心情とかを克明に描写したら、こういうニュアンスは出てくると思うんですが。「相手チームの一人が視認できない」とかマジで辛いよな。


イリーガルレア

 ガーゴイルちゃんに全く可愛らしさを感じないのは何故なのだろうか。なんだろう? 頭身の高さ? 肩幅の広さ?? この子、えらくガタイがいいんだよな……。スケットダンスのコマちゃんみたいに大きくても肉感的な感じならまた違ったんだろうけど。性格もガサツだし、キャラクター造形として「可愛らしい」とは言い難い……。


斉木楠雄

 面白かった……。里帰り編、全部面白かった。

 しかしこれ、おじいちゃん的に辛いのは全部心の中を読まれてたってことだよな……。てか、楠雄くんも観覧車でのイタズラの件が自分だとバレそうなもんだが。そしたらちょっと恥ずかしがるというか、なんか思うところがあってもいいのでは。

 楠雄くんの超能力バレって、むしろ周りの方が辛いと思うんだよね。自分の考えていることが筒抜けとか辛い。楠雄くんの両親はあの通り底抜けの性格だから、ほとんど奇跡的に楠雄くんとの同居に耐えうるメンタルをしていただけで、おじいちゃんおばあちゃんには普通に辛いのではないだろうか……。楠雄くんはあの両親の下に生まれたことがまず物凄い幸運だったと思うんだけど(下手な両親の下に生まれていたら今頃地球を滅ぼしていそうだ)、空助というキャラクターはどういう関係性なんだろう。あの両親が「手に負えない」相手というのも想像できないけれど、なんかあったっぽいよなあ。


トーキョーワンダーボーイズ

 今週もまあ空気程度のつまらなさ。大分持ち直しましたね。レギュラー組との差、とか言ってるけど、なんか差を付けられてたっけ? もう既に先週の内容をよく覚えてないんだけど、こういうのってボコボコにされて試合に負けた後の話なんじゃねーの。負けてたっけ? そんな印象全然ないんだけど。負けてた??

 そして、相変わらずこの漫画は微妙なレベルでの戦いを描き続けるのな……。ハイキューみたいに「地区大会の3回戦の相手になかなか強いやつがいる」くらいだと特に違和感ないんだけど、「世界に出る前段階の1部リーグのさらに下位である2部の上位3チームに入る枠を賭けた戦いに臨むために勝たなければならない4位の相手に強い選手が二人いる」とか、そんな持って回った立ち位置のキャラを立てなくてもいいんじゃねえの感がすごい。この二人に苦戦したら、2部リーグの上位2チームはどんだけだよってなるし、さらに1部リーグは~世界は~~ってなっていく。いやまあ、実際、全員プロなんだからすごいことはすごいんだろうけど。けどねー。


ステルス

 先日、後輩に貸してもらった「男たち」って漫画読んだんですよ。ちばてつや。

 下町のアパートでの男たちの下品で愉快な(?)生活を描いた作品なんですが、その中の一節で、アパート住人でいつも仲良くやってるノミ屋が同じ住人に大負けして、200万円払えなくなって逃げ出したところ、同じくアパート住人の掛け取り屋(借金取り的な)のプロがそいつを追い掛けて行って、最終的にヤクザに売り渡して、ノミ屋はタコ部屋に連れて行かれて200万円回収できました、良かった良かった、みたいな話があったんですね。

 僕がステルスに期待しているのはこのアトモスフィアですねえ……。いつもはキャッキャと楽しくやってる仲間であっても、博打の負けは払わせるし、掛け取りのプロだから仕事になったら仲間をヤクザに売り渡してでもカネを回収する。プロだから仕事になれば仲間であっても容赦しない。ノミ屋、掛け取り屋とアウトローな世界でありながらそれぞれプロフェッショナルでもある。ステルスもアウトローたちのギルドは、普段はニコニコしてても敵対すればプロフェッショナルとしてガチで戦って欲しいですね。今週ラストの展開はきちんとその方向性に向かっていたので、きちんとそのまま突っ切って欲しいです。

 ちなみに「男たち」の方も、ノミ屋をタコ部屋に送り込んだ後に、紆余曲折あってタコ部屋からノミ屋を連れ帰ったりしているので読後感も悪くないんですよ。まじめに敵対しながらも読後感で爽快感を出すことはできるはずなのでひよらずにガチって欲しいな。


ワールドトリガー

 本部未承認のテクノロジー……独自の技術を構築…………いや、それは本部から危険視されますよ。そりゃあされるでしょうよ。ブラックトリガーがどうとか思想がどうとかだけではないな、玉狛。

 みんなのアイドル、菊地原くんに意外なスポットが。エネドラさんと並んで「いの一番にやられそうな相手見下しキャラ」の彼がサイドエフェクト持ちとは……。「アレそうなキャラに描いておいて実は……」はエネドラさんも新三バカもそうだけれど、葦原先生の常套手段なのかもしれないですね。


こち亀

 今更秋本先生のこういう点を指摘してもしょうがないのかもしれないけど、警察官がネット上に腹踊り写真をアップしたところで不祥事にはならないでしょう……。職務中にこれやったならともかく、完全にプライベートの集まりだっただろうし。というか、ツイッターの誤送信なんて一瞬で消しちまえばいいのにね。有名人のアカウントでもあるまいし、民間のいち写真スタジオの宣伝用ツイートがそんなに素早く注目を集めるはずがない。この辺なあ。秋本先生がよく分からずに描いているのか、分かった上でこんな適当な仕事をしているのか。どちらにしろ辟易だよ。ところでこれ、最大の被害者は知り合いのカメラマンだよね……。


ソウルキャッチャーズ

 なんかもう完全に超能力バトルだな! ……これはこれで面白い。しかし、順位が……。


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