【4/1】2014年18号のジャンプ感想(読切『永久不滅デビルポイント掲載』&『アイアンナイト』打ち切り号)


 アマゾン欄更新しました。まだ表紙絵が出てないので画像を更新できないぜ。ぐぬぬ。

<4月4日発売>(amazon)

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べるぜバブ <26>
ハイキュー <10>
斉木楠雄のψ難 <8>
食戟のソーマ <7>
ワールドトリガー <5>
ソウルキャッチャーズ <4>
焼野原塵 <3>
アイアンナイト <1>
銀河パトロールジャコ <1>


ハイキュー

 ちびっこ道の先輩でもある西谷先輩の言葉の力強いこと力強いこと。……なんだかんだでまだまだ烏野には格上の余裕を感じますね。烏野は初戦を大差付けて勝ってて、あれって白鳥沢の時の点差ほどじゃないけど、それでも傍から見れば、十分強豪校オーラを醸してるんじゃなかろうか。「し、初戦で大差を付けて降したあの烏野……」みたいな。


ワンピース

 あー、なんか、前回があまりにクソすぎたけれど、今回は見事リカバリーしてる気がします。回想シーンは普通にグッドだったし、タタババスコのオチも絵的な迫力で説得力を持たせてた。まあ、確かにタタババスコ狙撃で成功させるよりもこっちの方がオチ自体は面白いけれど、それでもウソップがクソだったという記憶は拭い去れないのである……。ウソップは奮起するも向こうの方が一枚上手で捕らえられて……からのこのオチでも別に問題ないのになー。

 過程にやや疑問が残るのはキュロスが鎖に囚われているところで、どうしてこの状態になったのか……。五体満足な状態でも鎖の足かせを嵌められてしまう程度の実力で、それで今は片足を失ってるんでしょう。戦力的にはやっぱりあんまり期待出来ない気がする……。


トリコ

 なんだか伏線らしきものが多数……。

 すごく旨そうなものを見たらグルメ細胞の制御ができなくなるというのは、アカシアのフルコースをアゲるためのただのハッタリ描写なのか、それとも伏線なのか。伏線だとしたら、それの制御方法を教えるのがチチさんの役割…………かと思ったら特にそんなこともなかったんだよな。まあ宴の最中にそれもやってたのかもしれないけれど。チチさんが叱りつけての一撃を、グルメ細胞の、トリコのやつだけがちょっと避けてるのも伏線か? あと、小松にも何か微細な反応があったのは、あれは普通の人間でもアカシアのフルコースレベルに触れると何かが反応してどうかなる、ということなのか、それとも小松も実はグルメ細胞持ちなのか。あの目の周りのビキビキって竹ちゃんの目の周りにあったアレと同じなんかね。美食會に囚われてる間に小松の身にもなにかあったんだろうか。


黒子

 対決を避けるのは賢い選択ではあるけど格付けが決まってしまう、的なことを前に外野が言ってたけど、葉山くんの場合はノーコメントなんすかね。まあ、いちいちやられてもだるいけど、主人公側の時だけああいうことを言うのもなんか不公平感あるな。


ナルト

 冒頭で「死に対する倫理的観点は~」とか言い出した時には、「ウワー、岸本先生が"難しい日本語を使うキャラ"を描こうとして爆死しようとしている~~!!!」と思って地獄のような気持ちに陥ったけれど、冒頭のあれがあんまりにアレだっただけで、後のはまぁ頑張れてたと思います。なんかもう、すごいハラハラする。「観念論的な上学」の辺りが限界というか、本人もそれっぽいこと書こうとして必死過ぎて訳分からなくなった末のミスのような気がするけど、まあいいじゃないですか、岸本先生はがんばったのだ。

 そしてブリーチの一護が典型だけれど、主人公ってなんやかんや「実はお前は***だったんだよ!」が追加されていって、ナルトにしても元火影の息子で神話的存在の転生者とかになってくると、「おまえのような落ちこぼれがいるか」気分になってきますね……。


永久不滅デビルポイント

 ううん、なんか感想が書きにくい作品だな……。ボーイミーツガールで、主人公が成長して、前半でギャグに混ぜてさり気なく伏線を置いて、きちんと回収して、読者の予想を裏切り、それなりに面白い……。と、それでもなぜか「面白かった!」と気軽に言えないのは、この篠原節をスケットダンスで延々と体験したからのような気がする。篠原先生のこのよく出来た作劇もこれまで体験しすぎていて、感性が鈍麻しているというか、「面白かった」というよりも「ああ~スケットダンスのあの感覚~~」が先立つこの感じ。

 その感覚を後押ししているのが、理性のない獣相手に聖水瓶をフェイクに使って、中身は瞬間移動させて水鉄砲に移している箇所で、意外性はあったけどちょっと狙い過ぎで強引な感じも。芸は細やかでなるほどというところではあるけど、理性のない獣相手にそこまでの二の手三の手が必要なのか?と。アクション的にもただのいじめられっ子にしてはすごいアクロバティックをしすぎている。どこのボッスンだ。

 篠原先生は、悪い言い方をすると、手癖でこういう「巧い展開」ができるようになっちゃったんじゃないかなあ。器用すぎて、そんなに悩まなくてもさらっとこういうのが描けちゃうから、そのために細部がおざなりになっているというか。銀魂の空知先生のように、すごい才能を持っているんだけど、その才能の発揮が日常になりすぎて、ややルーティンワークに踏み込みかけて精細を欠きそうな雰囲気があるといいますか。新人作家が「頑張って自分を超えた」結果、この作品が作れたならすごいことだけど、篠原先生は今までの自分を手なりで描くだけでこれが描けてしまう気がするんだよな。すごい才能でも手なりはやはり手なりというか。いや、手なりと言って済ませられる程にクオリティの低い作品ではないんだけれど……。「いい作品だけど、篠原先生なら描けるんじゃない? 篠原先生が7割くらいの力で描いたらこんなのだよね」的な。


斉木楠雄

 面白いなー。月並みな言葉しか出てこないけど、楠雄くんもおじーちゃんも根っこにシンプルな家族愛があるところが気持ちいいや。


ワールドトリガー

 ドルキさん……じゃない、エネドラさんがブラックトリガー使いかよ! この手の漫画だといの一番に負けるタイプだけれど、まさかの最実力者……。でも、ブラックトリガーじゃない人もツエーんだよな。それでいえば、A級ではない東さんも意外なまでに頑張れる人だった。他のB級の人たちも狙撃チームとかは、すぐやられちゃったけどいい仕事をしている。一方、風刃に負けちゃった風間さんはエネドラさん相手にどうなんだろう。少なくとも菊地原くんには荷が重い気がするんだけど。もう一回ブラックトリガーにコテンパンにされちゃってるしなあ。


ステルス

 プロフェッショナル同士の戦いという感じが出てきてなかなかのワクドキ感。アリスさんの、ややプロらしくない佇まいは気になったけど。しかし、この漫画、命のやり取りまではやらなそうな感があるので、この先どこまで緊張感が保てるのか。


トーキョーワンダーボーイズ

 先週なんかは読むに耐えないレベルでしたが、今週で、平均的なつまらない打ち切り漫画くらいまでは持ち直しましたね。何ら見どころなく、爽快感も清涼感も独創性もなく、描ける人がぺぺいと描いてみたレベルでしかないですが、有毒ガスから空気くらいにはなった。

 主人公たちが奮起を促す燃料になるというありがちな展開も、今週のこれだと「なんか普通にやってたら周りも頑張った」だけだし、ハァ、みたいな。別に驚きはないですよね。主人公たちがちょっと特殊なプレイをしました、周りもちょっとやる気が出ました、そんだけ。誰でも一瞬で考えられる内容で、というか、頭カラッポにして何も考えなければ自動的にこれになるという内容で、どうこうと議論するレベルでは全くない。この作品は一体何が売れると思って編集部はゴーサインを出したのかよく分からない。特に飛び道具は持たないし、内容に深みなく、ネタの瞬発力もなく、スポーツ漫画としての面白さもないんだよな。


ソーマ

 確かにちゃんと美味しそうだけれど、これどうやって持ち運ぶの……。


こち亀

 大阪をレイプして、殴って動けなくなるまで血まみれにして、またレイプするような、実にバイオレンスな内容だった。


アイアンナイト

 えっ、このタイミングで終わりなの!?? 一通り入れ替えも終わったし、次クールまで持つだろうと考えてたので、これはちょっと寝耳に水……。ショックだ……。

 最終話、これはこれでエグイ感じはすごく良かったんだけど、天地さんが主人公たちを一回見逃しちゃったことで(嫌がらせ以外に見逃す理由は特にないよね)、前回の張り詰めるような緊張感が失われてしまったのは残念。「あ、これ、来週ページ開いたらユキちゃん真っ二つで死んでる」くらいの緊張感ある引きだったからなー。「ヒーローと一緒に無力な俺達も戦うんだ!」展開をあえてひっくり返してきたチャレンジ精神は評価するところだけれど、そのマイナス点と考えるとトントンか。

 そして、ナイフ一本でゴブリンを倒している桜山さんは一体何者なの……。周りにいる兵隊たちの方が桜山さんの戦闘力にドン引きしてるじゃん。


 ***

 いやー、いい漫画だったと思うんですが、ダメでしたねー。やっぱ第一話の微妙さか? なんで烏天狗の人が延々と説明し始めるのか分からなかったもんな。焼野原といいクロクロクといい、なんで第一話はつまらないんだろう。

 ただ、アイアンナイトに関してはキャラクターの問題もあると思う。魅力的なキャラは出てくることは出てくるけど死んじゃうからなー。菊田さんとかさ。なんというか、一連の流れの中でイベントとして出てきて死んだだけなので、キャラが立っててもそこから伸びないというか、関係性が育たないというか。あれが敵の四天王的なポジションで、それで死んだのだとしたらまた感覚が違うと思うんだけど。ワールドトリガーがネームド正規隊員いっぱい出てきて、キャラ漫画としても成功し始めたのと好対象に、キャラが弱い漫画だったと思います。いや、キャラ自体は悪くないんだけど、キャラの配置というか、関係性の問題とでもいいますか。あと、「いい漫画」なんだけど、それは「敵が高所に陣取り地形的有利を重視しているとかいい漫画だな」という意味でのいい漫画だったので、子供たちには伝わりづらかったのかもしれない。ともかく残念&お疲れ様でした。焼野原の長谷川先生ともども、ぼくは何一つお二方の才能を心配しておりませんので、次回作楽しみにしてます。


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