【12/4】2013年1号のジャンプ感想(『ハンターハンタークラピカ追憶編』掲載号)


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<12月4日発売>(amazon)


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こちかめ <183>
ブリーチ <57>
ハンターハンター <31>
銀魂 <47>
リボーン <41>
スケットダンス <28>
ぬらりひょんの孫 <24>
トリコ <22>
黒子のバスケ <20>
べるぜバブ <19>
めだかボックス <18>
斉木楠雄のΨ難 <2>


トリコ

 なるほど、トライアスロン…………!
 
 
 
 ……なるほどじゃねーよ!! いやね。並の料理漫画なら、料理大会を普通に一戦ずつ描写するだろうけど、これ、トリコだしなー、料理漫画のスパイスだけ導入したバトル漫画だしなー、延々と料理してたらメイン読者は飽きるだろうなー、どうすんだろうなー、と思ってたんですよ。ああ、うん、トライアスロン……なるほどね……と思ったけど、いやいや、それは料理人でなくて美食屋の領分じゃないですかー。でもまあ、「名のある料理人はみんな強い」という、これまでの分かるようでよく考えたら分からなかった設定も、この辺があると納得せざるを得ないところではあります。

 それにしても、クッキングフェスの権威ってすごいよなあ。世界の宝と言われた料理人100人を有無を言わさず水着姿にさせるっていうね! 地下料理会のボス、ライブベアラーさんでさえ、クッキングフェスというだけで思わず海パン姿になってしまう程である。ゴブリ子さんだっけ、あの人元々露出度高かったけど水着姿になったらかえって露出度減ったりすんのかな。


暗殺教室

 これは巧い落としどころ。先週の展開で「えー、全身絵になっちゃうのかよ」「あのビジュアルが良かったのに」と業深き者たちが嘆いており、まあ何に性的劣情を催すかは個人差としても、キャラの立て方としては断然初期バージョンの方が良かったわけです。が、今回はその初期バージョンに見た目を戻しつつも、コアの部分(協調性)は改良後のバージョンをキープしてきました。だから、見た目に関しては、読者もクラスメイトも「安易に親しみやすい」形ではなくなったものの、コアが変わったことで「見た目ではなく親しみやすい」キャラクターになったと思います。キャラの立て方としてはこっちの方が断然巧い。凡百の作家なら先週の時点で解決としてしまいそうなネタを、今週一話かけてさらに転がして、よりグッドな展開を持ってきたのは流石の力量ですなー。


ワンピース

 ヴェルゴさんは硬くする悪魔の実の能力者ではなく、あれは全部武装色の演出だったのか。特に能力はなく武装色オンリーで頑張ってきた人なのかな。

 心臓を奪われていたこともあり、さっぱりイイトコロのなかったローさんが、最後の大切断と口上で格を取り戻したのは良かったです。ローさんいわく、ヴェルゴさんは「もっとも重要な部下」らしいので、これが事実だとしたら、ドフラミンゴさんの戦力は半ば削られたということでしょうか。彼の格はこれから落ちていく、もしくは引きずり下ろされて行く感じかな。大物が今の立場から引きずり下ろされる、という展開自体は楽しみだけれど、ドフラミンゴさんの格はまだ言うほど高く感じられないので、そろそろ彼のスゴイ描写も何か欲しいところ。今んところ「もっとスゲー大物と繋がっている」というだけの話で、ドフラさん自体がスゴイという印象はあんまりないんだよね。エースを捕まえたら白ひげが動いたわけだし、そう考えると、ドフラさんを挑発して四皇が動いたとしても、ドフラさんはエースくらい?な印象止まりになっちゃう。


ハンターハンター

 子供の頃のクラピカはこんなキャラだったのか……。しかし、語学テストの結果(言い回しがちょっと変)を考えるに、クラピカのキャラクター性は語学的にちょっと変なのがかなり影響しているのかもしれないね。僕たちが今まで受けていたクラピカの印象は「言い回しのおかしさ」が多分にあって、クルタ族大虐殺でだいぶスレたとはいえ、本当は子供の頃のように、もうちょっとはっちゃけ気味の性格なのかもしれない。

 内容は、まあ普通に面白くて冨樫先生らしいといいますか。根負けする長老や、外出にもちゃんと試験があるところ、一族内でも母親はクラピカ寄りだとか、なんというか、「そういうルールがある」としても、それの正当な解決方法(試験)があったり、母親と父親で意見が違って皆が皆そのルールに頷いているわけではなかったり、こういう「画一的ではない」感じを冨樫先生は出すよなー、と。多様性といいますか、そういうのがあるから世界観が豊かに感じられる。とまあ、そのへんはいつもどおりの冨樫先生だなあ、と思いつつも、今週の段階ではまだあんまり言うことはないなぁ。


ナルト

 うーん……。熱い展開ではあるけれど。

 皆があれだけの数集まっても烏合の衆のような気がしないでもないし(まとめて十尾にやられるビジョンが見える)、かといって、烏合の衆でないとしたら、逆に圧勝しちゃうんじゃないかという気もする。心転身で2秒止めれるなら、いのと同じレベルの忍者が30人いれば一分でしょ。この数の忍者が本当に自分の得意とする忍術を全力でぶつけたら、マダラ&オビト組も数の暴力の前に圧殺されそうな気がするのだけれど、いくらなんでもそれで決着にはしねーよなー、となると、やっぱり十尾にまとめて焼き払われそうな気がする……。

 それはそうと、「烏合の衆」も分からないナルトのためにわざわざ説明してあげるオビトさんが優しかったです。「ナルト…お前はオレとよく似ている…オレも昔はその言葉の意味が分からなかった…」。


ブリーチ

 フルブリンガーたちも参戦すんのか……。時計の人と月島さんは隊長格にばっさりやられちゃったし、銀城さんに至っては死神側と組んで戦う理由なんてなさそうなもんだけれど(銀城さんはむしろ陛下側について戦ってもおかしくないような)。ただ、「キッチリ修行手伝えよ」と言ってるから、彼らが参戦するわけではなくて、次回の戦いに岩鷲さんが参戦するから、その修行をしている、ということなのか。岩鷲さん参戦か……。それもそれで特に思うところがない話だなぁ……。

 まあでもフルブリンガーたちにしてみても、流魂街で「うおー、なんだここ食うものがねー」「腹減ったー」とかやってる時に、空鶴が「うちにくればメシを食わしてやろう」と持ちかけてきたら、とりあえずメシのために厄介になったりはするのだろうか。


スケットダンス

 うわ、すげえおもしれえ。ギャグ漫画として緩急が完璧だなあ。冒頭で「何かあった」雰囲気を出しておきながら、中盤まで普通のギャグ体育祭描写で流し、不意にピラミッドパワーを出して読者を困惑させ、そのまま最後までピラミッドパワーの一点突破で押し切る。僕、こういうの大好き。今回のは個人的に大ヒットでした。すごくよかった。


ハングリージョーカー

 要するに、お前、女子大生が近くにいて欲しいだけじゃねーかwww


ソーマ

 全編相変わらずハッタリが効きまくってるなあ。普通に考えていろいろおかしいところは多数なんだけど(定食屋というだけで足蹴にするとか、ゆきひらの名を知らないとか、ふりかけごはんと聞いた時点で試食を放棄するとか)、そういった「リアリティを欠いておかしくなっている」箇所も、全て過剰演出のハッタリとして上手く機能してる。おかしいんだけど、ハッタリは効いてる。いいね、こういうの好き。

 お嬢様の先週の評、「五万匹のワタリガニが横切ったような味」はさっぱり意味がわからなかったけれど、今週の「ニシローランドゴリラと混浴したような味」はビジュアルも伴っていたおかげで、あれで何気に何かが伝わってきたような気がします。願わくば、美味しいものを食べた時でさえ、この謎感性による料理評をビジュアル化して表現して欲しいなあ。


クロス・マネジ

 なんじゃこりゃあ……。王道といえば、王道の解決法なのかなあ。工夫がない、という感じでもあるけれど。「そんなに頑張らずにほどほどに楽しみたい」という感じでラクロスを始めた部員たちに対して、辞めようとしたら「逃げてるだけだろ」ってのはどうにも見てて気持ち良くない。野沢さんの兼部問題だって解決してないし。これじゃあ先週、加藤さんが言ってた、主人公が来てからおかしくなった、今までのラクロス部が好きだったのに、って言葉に頷かざるを得ないよ。

 まあ、劇中の話に限って言えば、これで加藤さんたちは自分たちの限界を超えることを知って、元の鞘に収まりました、良かったですね、ということなんだろうけど、読んでるととてもそうは思えないなぁ。すごく白々しい話に見えて仕方ない。普通に考えて二日目から来ないだろ、これ。そこを二日目も来ちゃって、三日目までやり遂げるようなガッツがあるなら、そもそも最初から退部とか言い出さないと思うんだけど。今週の展開はどうにも残念ですね。少なくとも僕が読みたい「解決編」ではなかった。全然気持ちよくない。多くの読者もこの展開には付いて来れないんじゃないかなぁ……。


伊達先パイ

 こういう異常事態になった時は、伊達先パイみたいなキャラクターは頼りになるなあ。伊達先パイなら雪中も楽勝で踏破しそうだし。ギャグマンガ補正もあって、伊達先パイが力尽きそうな気がまるでしなかった。


★宣伝:おお、単行本出るのか。

HUNTER×HUNTER 31 (ジャンプコミックス)
冨樫 義博
集英社 (2012-12-04)

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