【10/16】2012年46号のジャンプ感想(読切『恋愛銀河区石川荘』掲載号)


斉木楠雄

 ほ、本当に出てきた……。でも昼の時点で3番目だったけど、たぶん皆がググってみたんだろうなあ、いまの時点で2番目になってるよ。

 で、本編ですけど、今週はやっぱり引きのアレですよね。あんな気軽に引き抜いたということは、あれは当然認識されているし、以前のサブリミナル効果で「頭に付けていてもおかしくないもの」と理解されているのでしょうか。しかし、「頭にある"変なものではないもの"を取ったら倒れた」って、目立ちたくない斉木くんとしてはクリティカルな状況では……。


ワンピース

 ヴェルゴさんの武器は吹き矢……? 吹き矢というには威力はアレだけれど、しかし、相手がロギアだと、あの手の遠距離攻撃はまるで効く気がしなくてあんま緊張感ないな……。弓矢とかは武装色の覇気でロギアにも有効にできるんだっけ? その理屈なら今週の吹き矢も有効ではあったんだろうか?

 きんえもんさんの子供のドラゴンってのは、西洋龍ではなく東洋龍の方だったのか……。てっきりこないだの足蹴にしていた小型ドラゴンが息子だと思ってたので「うわぁ」ってなってたけど、そういうことなら一安心。…………いやでも、待てよ。あの足蹴にされてたドラゴンも、またどこかの子供だったりする可能性があるんだろうか。


トリコ

 エネルギー弾かと思ったらパックマンだと……。

 いや、しかし、これはグロい。実にグロいな。人間で言えば、小さな消しゴムくらいのサイズの虫が腹を突き破って侵入し、体内を食い漁りながら移動しまくるわけでしょ。うわあ、キツイ。この描写があまりにグロかったので「すべての食材に感謝をこめて」だの「お前の命にも感謝するのさ」だのが全部空々しく聞こえちゃう程。いやー、他の漫画のエネルギー弾がなんで爆発してるのかよく分かる話ですね! 爆発しない場合はこんなにグロくなるのか!

 んで、あのデッカイ捕食玉の隣にちっこい玉が浮かんでますけど、あれは一体何なんでしょうか。食べカス……? そして、捕食玉が四獣を食べたとは言え、実質的にはトリコたちは食べてないわけですから、改めてあのデッカイ捕食玉をトリコたちは食べることになるんですかね。ということは、あの捕食玉は捕食というよりは食品加工的な感じなのかなぁ。


ブリーチ

 山本総隊長は弱くなったというか、ただ単に耄碌してただけでは……。先週の体たらくを見ているとそう思わざるを得ないなあ。あまりに耄碌してたので、今週での山本総隊長の死にも悲壮感はあんまり漂わなくて、「まあ、耄碌した老いぼれが戦場に出たら死ぬよね」くらいの感慨しかないや。ひどいよなあ。「敵の卍解吸収の条件を勘違いして卍解してたら吸収されて負けました」って。

 過去の山本総隊長ならびに護廷十三隊が殺し屋集団だった、ってのはなかなかいいですね。このじいさん、歳を取ってるのにちっとも精神的にこなれてねえなあと思ってたけど、元々そういうあぶねーキャラだった、と。非常に納得。まあでも、これも冒頭に書いたとおり、山本総隊長が敗れたのは当時の危険さや冷徹さを失ったからではなくて、単に耄碌したからとしか思えないのだけれど。

 耄碌と言えば山本総隊長が一蹴したはずのモヒカンさんもすっかりご存命のようで、こりゃ他の人たちも生きてそうだし、格下に止めすら刺せてなかったということでさらに総隊長の株が下がっちゃうなあ。

 最後のは一護登場だろうからそんなに期待感はないけれど、陛下がこのあとに控える零番隊との交戦を視野に入れていた描写はいい感じ。現状、死神側を圧倒している騎士団側だけれど、ちゃんと相手の残存戦力を警戒して備えようとしているのが、戦況のイメージに深みが出て良かったです。あ、陛下はちゃんとこの後の戦いまで考えてるんだな、って。


暗殺教室

 うーん、今度の相手はDQNか~……。

 世界有数の殺し屋ビッチ先生(とてもそうとは見えないけど)、なんか分からんけどキレてそうだったカルマ君(そうでもなかったけど)、この辺りを相手取った後だからまるで緊張感がないなあ。生徒たちのお守りというハンデ戦であることを考えても、なお緊張感がない。まるで危険な気がしない。


黒子

 これだけ特殊能力名がポンポン出てきて、「野生」とかまで、まるで能力名かのように扱われ始めると、なんだかシュールな笑いに近付いてきますね。

 しかし、日向くんは態度悪いな……。相手の実力を認めて、敬意を払い、全力で戦うことを誓った相手高校の監督をブタダルマ呼ばわり……。まあ、彼、元々DQNキャラな設定だしな。とはいえ、あまり見ていて気持ちの良い場面ではない。


恋愛銀河区石川荘

 おお、これは面白いぞ……。ヒーローと敵の巨悪の二人が実は相思相愛のラブコメ関係で、途中で第三者が乱入してきて共闘するという流れ自体は基本に忠実すぎる作りで特筆すべきものはないんだけど、それの状況設定がちゃんとできている。ヒーローと侵略者、双方が貧乏暮らしをしているという設定に、ヒーローの方はともかく侵略者の方が説得力があった。そりゃあんな巨大軍事兵器を保持してりゃメンテナンス費用は莫大だよな。

 まあ、説得力は「ある」っつってもギャグ漫画の範疇で「ある」だけなんだけど、なんといいますか、侵略者側は兵器、つまり街の破壊に要する費用がかさむ、対する主人公は戦闘時に巻き添えになる街の修復に費用がかさむ、にもかかわらず侵略者側は、ヒーローが単体であるから消耗戦を仕掛け続けるのが最善と判断し、コストをかけ続ける、と、こうやって、お互いに経済的にも体力的にも消耗戦になっている感じが、すごく「戦争」って感じが出てるなあと、そこに感心しちゃったんですね。僕にとって、この漫画の「掴み」はここだった。ここの描写で「この漫画面白いぞ!」って思って、そのままの印象で全部読んじゃった感じ。あとの展開はまあベタベタなんだけど、ここがよかったから全体的に好感度高くなった、みたいな。

 もちろんその後の流れもベタではあるけれどレベルは低くない。ヒーロー陣営、侵略者陣営共にバックアップの連中が好感度高めなのが全体の読後感に大きく寄与してたと思うな。ヒロインの「民が待っておるのに妾が私欲のためそんな行動できる訳ないだろ!!」なんかも、侵略者であるにもかかわらず許してしまえる空気を作ってる。まあ、そんなこんなで、ラブコメに辟易気味の僕が、タイトル見ただけでかなりゲッソリした気分になったにもかかわらず、こうやってベタ褒めしちゃうくらいにはよくできた漫画だと思いました。後半、セリフが多めで若干見辛かったことがネックかな、とは思ったけど。


 ところで主人公の彼はパンツ一枚で戦う自分の姿に恥じているようですが、世の中にはお年頃の女子高生にもかかわらず全裸で巨大化して、巨大怪獣と割とシリアスに命の奪い合いをしているミカるんXというヒーロー(ヒロイン)もいましてですね……。


ハイキュー

「"もう一回"がありえるのが練習試合」
 
 練習試合を練習として一貫して描いてるのがすごく好きです。練習試合で勝ってウオオォォ!!!となる漫画や練習試合で負けて愕然となる漫画とかあるけんど、練習試合はあくまで練習だもんな……! 自分たちの武器を出し切って、練習試合中に成長して、自分たちに足りないものを自覚して終わるとか、まさに「実りある練習試合」でした。


スケット

 憑き物が落ちたように面白い……! シリアス編とは何だったのか……。
 
「いかん、涅槃に入ろうとしてる!」

 に爆笑。ボッスン、死んじゃヤダー!


伊達先パイ

 机を片手で易々と受け止める生徒の絵がすげー面白かったです。まったくの新規キャラからの視点って新鮮で面白いなーと思ってたけど、しかし、考えてみると現代日本でくノ一を自称しくノ一ファッションをしている時点で霧子さんも、人のことを思う存分つっこむにはちょっとあちら側に行き過ぎている気もしますね……。


クロスマネジ

 ああ、鳥海くんは女子ラクロス部のマネージャーが恥ずかしいというよりは、彼のあの恥ずかしい変装を笑ってたのか……。うん、それなら分かるな。主人公じゃなくて友達が殴りかかったのは正解だったと思います。

 まあ、まだ面白くないんだけど。今週の引きも何とも次週が楽しみにならない残念な引き方である。不安要素やネガ要素を想起させて引くのはどうなんだろうね……。


こち亀

 日本で四年間ニートしてるとか、チャラオさんはインドではバリバリのマハラジャなんじゃねーの……? 「オー、中川サン、麗子サン、今度マタ一緒ニゴルフ行キマショー」的な。


めだか

 どうにもこうにもこの漫画の言う「影武者」というのがよく分からなくて、さっぱり。めだかと半袖の関係で言えば、「影武者」はめだかさんの活動をサポートし足りないものを補う、という意味合いだったけど(この意味合いで「影武者」というのもよく分からんが)、言彦に関しては文字通りに、いわゆるそっくりさんの「影武者」になるってこと?? しかし、本体を活かすためでなく、本体に成り代わるための「影武者」? それは影武者っていうか二代目とか後継とかクローンとか言うんじゃねえかなあ。どうも「影武者」はよくわからない。ピンと来ない。半袖さんは今度は姿も見た目も性格もそのままの「梟さん」になるの??


タカマガハラ

 おおぉ……? これは良い方向に裏切ってくれた(&裏切ってくれそう)な予感。アニコウィックチャンバーがどっちの能力か、次第でしょうか。

 アニコがエミシ君の能力であれば、大樹くん&エミシくんは、前衛攻撃キャラの大樹くんと後方サポートキャラのエミシくんのコンビということになり、互いに信頼関係で結ばれたパートナーということになります。これだと「エミシくんが操作系能力で大樹くんを操ってるんじゃないの?」という大方の予想を裏切る良展開。彼らは共同統治で、いつも二人で頑張ってきて、あの時、エミシくんをナメたDQNたちをフルボッコにしたのも大樹くんの素直な行動。いい感じですね。

 一方、アニコが大樹くんの能力だとしたら、やっぱりエミシくんは大樹くんを操作してることになりますね。その場合だとエミシくんは大樹くんの能力まで操作しており、大樹くんの発言を大樹くんの能力で吸収して意のままにしている(だから大樹くんの発言は聞こえない)感じになるのでしょうか。もしくはエミシくんがやっぱりアニコ使いで、アニコの能力で大樹くんの言葉を奪い、それを盾にして脅しをかけて操っている……? いや、それではちと弱いか。

 どちらかといえば前者の方向であって欲しいなあ。「エミシくんが大男の番長を操ってるのかと思いきや、二人は親友でした」展開はちょっとアツい。ただ、主人公の弟との会話や、ムササビの彼を殴った伏線なんかがあるので、どちらかといえばまだ操作系能力者の線が強いですが。

 あと、アニコウィックチャンバーの能力も面白かったです。少年漫画はしばしば、目潰しを喰らってもなんとなく見えてて勝った、みたいな展開が描かれますけど、視覚どころか聴覚が奪われたことでのデメリットをここまで強調して描いた漫画は少ないんじゃないかな。アニコウィックチャンバーも「音がなくなる」って、カタログスペックだけ聞けばトーキングヘッズ並みのハズレ能力なのに、こうしてちゃんとバトル漫画の中に投入して、ちゃんと機能してる、少なくとも機能しているように見せているのはすごいなーと思いました。


★宣伝:ありゃ、もう完結してたのか。

ミカるんX 8 (チャンピオンREDコミックス)
高遠 るい
秋田書店 (2011-09-20)

【過去ログ】

【カテゴリー】

TOPアドレス
当サイトのTOPアドレスは
http://dansyaku.cagami.net/
です。
管理人:かがみ
パンクロッカーで作家。忙しくてもジャンプは読むよ。許斐剛先生を尊敬してます。

好きな漫画:テニスの王子様
好きな映画:テニスの王子様
好きなアニメ:テニスの王子様
【僕の本】

kaiketu_mini.jpg

[NEW!]
ダンゲロス1969
HP / amazon


kaiketu_mini.jpg

怪傑教師列伝ダンゲロス
amazon


bakadark_mini.jpg

戦慄怪奇学園ダンゲロス
amazon


bakadark_mini.jpg

ダンゲロス・ベースボール
amazon


bakadark_mini.jpg

「バカダークファンタジー」としての聖書入門
HP / amazon


jingi_mini.jpg

かわいい☆キリスト教のほん
HP / amazon


jingi_mini.jpg

作ってあげたいコンドームごはん
(amazon


jingi_mini.jpg

仁義なきキリスト教史
HP / amazon



飛行迷宮学園ダンゲロス
HP / amazon



新装版完全パンクマニュアル
HP / amazon



戦闘破壊学園ダンゲロス
HP / amazon



もしリアルパンクロッカーが
仏門に入ったら
HP / amazon



完全教祖マニュアル
HP / amazon



よいこの君主論
HP / amazon



テニスの王子様
[全国大会編]
爆笑・恐怖・激闘
完全記録

HP / 販売サイト



完全恋愛必勝マニュアル
HP / amazon



完全HIPHOPマニュアル
HP/amazon



完全覇道マニュアル
HP/amazon




完全パンクマニュアル
HP/amazon

amazonならびに全国書店にてひっそりと販売中。
【最新のエントリ】


誰でもどこでもLINK FREE!