【7/3】2012年31号のジャンプ感想(2)


ニセコイ

 これが噂のジト目というやつか……。なかなか、良いものだな……。

 本編の展開に関しては、「写真の女の子」が許嫁参戦ということで、これは一部の読者が前々から言っていた「過去のことはいーじゃん、今の気持ちを大切にしようぜ」的な流れに強制的に持ち込まれることになるんじゃなかろうか。だって、写真の女の子に楽くんが今さら義理立てできるとも思えねえしなあ。ここで義理立てして「だって約束したし……」でダブルヒロインから心が移ったらそれはそれでアレだし。となると、必然的に「過去の約束はそれはそれで、俺は今の気持ちを……」にならざるを得ず、今から写真の子が不幸になる未来が見えてくるぜ……。藤木源之助くらい悲惨な立場になりそうな予感がする。


バルジ

 うん、まあ、そろそろヒロイン投入かなと思ったら投入でした。お約束ですね。


 前回の苦戦は99%ティアマトさんの責任ということで間違いないし、本人もいささか反省はしているようだけれど……。こないだは不用意に馬車を止めたせいで危機に陥ったってのに、今回は王子を車外にほっぽり出して、しかも、緊急時に即応できぬよう巨岩を背負わせるという、うん、ティアマトさん、これ、絶対殺す気でやってるよね……。一応、現地のボスは倒したとはいえ、まだ残党は近くに潜んでいるだろうに。この人、武力はともかく頭の悪いキャラなんだろうか……?


ハイキュー

「コーチなんてやったらムズムズしそうで嫌」とか、爽やかそうな音駒との回想シーンとか、成り行きで復帰することになった旭さんとか、やっぱり、一つ一つの要素のセレクトが巧い。巧いというか、ストレスフリーというか。前回の感想と同じだけど、一つ一つが大袈裟じゃないんだよな。烏養さんがコーチを嫌がる理由も何ら劇的でドラマチックなものではないし、音駒との関係性も確執や因縁によるものじゃない。どちらもポジティブな雰囲気に包まれてる。だから、すごく安心して読める。心が大袈裟に揺さぶられないというか。それでいて、全体としてはちゃんと「楽しい高校バレー」を描けてる。序盤こそ主人公と影山の確執にストレス要素があったけど、そこが解消されてからは本当に読みやすくてほんわか楽しいです。


黒子

 中学時代の灰崎くんがどれほどの悪事を働いていたのかと思えば…………、ミ、ミートボールの盗み食い……だと……。な、なんだこの可愛い悪党は。いや、もちろん「相手の能力を盗む」という後の展開に繋がってることは分かるんですけど、にしても可愛すぎるぞ、なんだこれ……。中学時代に起こした悪事って、大会中に相手校のお弁当を盗み食いするとかそういう話だったんだろうか。「いや、あいつの食ってる弁当が美味そうだったんで……つい……」。ただの食いしん坊じゃねーか!

「技を奪う」という新能力は面白いですね。リズムやテンポを我流に変えることで相手の技を封印する、というのは何とも強引なこじつけだけれど、強引でも何でも「技を奪う」スキルに理屈を付けようとした点を評価したいです。ってか、これって、普段、紅白試合とかやってる帝光中学バスケ部員が一番被害に遭ってたんじゃねーの……?


めだか

 こ、この暗号は…………こりゃあ…………。

 う、うん、確かにちゃんと成立してるけど、正直、「真面目に考えなくて本当に良かった」と思うくらいの難易度。難易度というか、なんというか……これは……。清涼院先生の『コズミック』の犯人当てみたいな印象を覚えるなぁ。「犯人は曹操だ!」「知るかっ!!」みたいな。

 読者のみんなが同じツッコミを入れてた「影武者でも何でも六人倒したんだからもう勝だろう」にしつこく登場人物が突っ込んでくれてた点はとても良かったです。


ブリーチ

 うーむ、面白な。敵のメガネザルさん(この人の名前いつも忘れる)が自分の劣勢を自覚し、解説してるあたりが良かったです。敵側のこういう反応って新鮮ね。隙を突いて一撃必殺したことで浦原さんがATBしてた言い訳も立ったし(チャドが何しに虚圏に来たのかには言い訳立ってないけど)、最近のブリーチには今までにない緊張感がある気がします。そりゃまあ久保先生だから、先週の四人同時卍解とかズッコケ展開もあるけれど、にしてもブリーチにしてはこのシリーズにはちゃんと緊張感があるなあ、と。


クロガネ

 何がなんだかよく分かんねー話だ……。最初に「普通にやってりゃもっと粘れるのに何故上段なんて……」とやって、「そうか! 上段に対する相手の構えを見てたんだ!」までは、まあ分かるとして、それから中段に構え直して普通に粘り出す辺りが、「…………??」って感じ。それなら上段の時だって、最初に上段に構えて、相手の対応する構えを見た後に中段に戻して粘れば良かったんじゃね?

「くそっ……何故倒れない……!! どこからそんな力が……!!?」は、これ、バトル漫画のパロディってことでイイんすかね? ポイント制スポーツであることをすっかり忘れて、相手の腕を壊すことしか考えてなかったテニスの河村先輩を彷彿とさせる……。


マジコ

 ふーむ。終わった。面白くなかったぞう。


 この漫画、オズさんの最後の言葉、「俺は俺を誇るぞ」のように敵キャラクターの多くが一貫して性根が座ってて、曲がった性根であろうととにかく最後まで己を貫き続ける辺りが、他の漫画にはあまりない特徴だったと思うんですけど、残念ながらそれが読者の胸に響く形で輝いたのはマロウニさんが最後だったという……。マロウニさんまでは面白かったなあ。あの人はいいキャラだった。変態触手神父にも見るべきところはあった。三兄弟編で見るに耐えないレベルまで落ち込んで、次のイチャイチャカップル選手権(正式名称忘れた)で盛り返すかと思いきや兄弟との確執に話が移って、「いいから、お前は嫁とイチャイチャしろよ」と思ってるうちに終わってしまった、そんな印象。魔法的な世界観と絡ませて、嫁とイチャイチャすることを至上命題として説得力ある形で提示したところまでは非常に巧いアイデアだと思ったんですが……。それからの展開が、うーん、残念だ。マロウニさんまではホント面白かっただけに残念!


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