べるぜバブ
冒頭でちらりとイケメンを匂わせておきながら、最後まで大魔王の股間のアップしか映さなかったのは、悔しいかな、かなり面白かったです。しかし、大魔王は普段からブリーフ一丁で下半身はすーすーしてんのかね。
あと、学校の守衛がアサルトライフルを持ってても、「ここ…日本だよな…」のツッコミ一つである程度流せるようになるんだから、他の作家もこのテクは盗んだ方がいいなと思いました。もちろん作風にも寄るだろうけどね。テニスなんかは何の説明もなしに、当然のようにアサルトライフル持ってた方がいいかもしれない。ちなみに菊地秀行先生だと、そこらへんの不良が何の説明もなしにロンギヌスの槍を持ってる。
トリコ
あらま。コンビの正体はスタージュンさまかよ……。確かにスタージュンも髪は長かったけど、このGTロボはいくらなんでも三虎さんのフェイントすぎるだろう。美食屋兼任は、スタージュンが竹ちゃんのコンビという点でギリギリ納得できる形にはなってるけど、でも、これもやっぱり卑怯だよなあ。先週の時点では「スタージュンは料理人だから除外だよね」って僕らは言ってたわけだし(ていうか、料理人が美食屋を兼ねられるなら、戦闘力のある料理人は美食屋と組む必要ないじゃない……)。そして、竹ちゃんはなんだかカッコイイこと言って颯爽と去っていったけど、「小松、オレのコンビはボスの三虎さまだぜ(自称)!」だったわけか小松は中の人に気付いていたみたいだし、「竹ちゃん、コンビはスタージュンさんなのに、なぜボスと言い張ってるの……」とか思ってたんだろうな……。
あと、千代さんが大ダメージを負ってたことで、珍師範の株はなんとか持ち直したけど、でも、「今週になって突然ダメージを受けた」感が強いのがネック。先週トリコと戦ってる時にも少しくらいはダメージを臭わせておいて欲しかった。もしくは戦ってる最中に蘇生包丁による応急処置で閉じた傷が開いたとか、そんな描写があればねと思う。そして、ダメージを負っていたなら負っていたで、横の竹ちゃんは蘇生包丁使えるんだから千代婆を治してやれよとも思ったり。
ワンピース
毒は効かなくなったと言っておいて、毒に倒れたような描写をするのはアンフェアなので次回で何とか説明して欲しいところ。ただ、ルフィサイドの描写だけならこれはションボリ描写だけれど、ローも倒れてるから、そこはちょっと興味を惹かれるなあ。ルフィとロー、遠隔地にいる敵対する二人を同時に倒せるような技をマスターが持ってた? しかし、ルフィは吐血してるわけではないから、ルフィ側はマスターの能力で、ロー側は謎の新キャラ(?)の能力でやられたってことなのかな。
ルフィが倒れた理由は「毒は効かない」という前提を固守して考えるなら酸欠でしょうか。顔の周りを毒で覆って酸素吸引を邪魔した的な。……でも、それだとガスローブとの違いがよく分かんないね。しかし、マスターもタフだなー。身体を鍛えているわけでもない科学者で、しかもロギアになってからは痛みにも不慣れになってるはずなのに、ルフィの攻撃を二発もクリーンヒットで受けてるのに、さっぱりダメージが残ってる気がしないぜ……。
バルジ
婦人隊に化けてたアイデアは面白かったです。身体が岩だから、被弾した先から部位を切り離せば平気、というのもまあ悪くはない(その後、周りの岩石で補充してる描写も面白かった)。けど、この辺りで王具の対処法が示されちゃったら、ただでさえカリスマ性のない武器なのにさらにしょっぱいイメージが増してしまうのがねぇ……。これ、ホントにそんなスゴイものなの?? 敵対勢力は王具のこと、まるっと無視してもいいんじゃないかな……。
しかし、敵は敵で戦力を現地調達しようとしているし(何を考えてるんだろう)、主人公側は主人公側でわざわざ敵が狙ってるアイテムを持って世界を旅するみたいだし、なんだかお互いにトンチンカンだなあ、という印象。敵からしても、まずは戦力を集めようとしていたら、いきなり目の前に目標が現れるんだから、そりゃあ拍子抜けするよな。将軍暗殺を企てる幕府重鎮の前に、単身堂々と姿を現して切った張ったを演じる暴れん坊将軍のようだ。一応、作中の理屈としては「王具を用いなければ平定できないから」ということらしいけど、いや、どうかなあ。いくら強くても一服盛るか狙撃するか寝込みを襲えば終わりだもんな。一つしかない抑止力をおいそれと前線に出すべきじゃないよな。一応の理屈が付けられてもやっぱり納得出来ないぜ。もっと「王具でなければ全然ダメ」感を出してくれれば良いのかもしれないけど。
ところで、どうでもいいことなんですが、デッドロックさんが弱兵を握り潰して、「あー、汚れちまった」って言ってるじゃないですか。あれ、おそらく内蔵内のうんこなんかも漏れだしたと思うので、デッドロックさんがばっちいなあ、と思うのも当然だと思うんですよ。同じ理屈で、日本刀で人をばさっと切った後に、「今宵の虎鉄は血に飢えておる」とか言って日本刀をべろりと舐めたりするじゃないですか。あれとかも「今宵の虎鉄は……(ううッ、に、苦い! こ、これって、もしかして、ウンコ……)」とかなってると思うんですよね。ていうか、日本刀ってもちろん洗ってはいるんでしょうけど、立ち会いの後なんかはウンコまみれだと思うんだ。日本刀キタナイ。
ハイキュー
むぅ……? 「遅れてきた部員」は西谷先輩だけではなかったのか。うーん、いや、意表は突かれたけど、ちょっと残念だなあ。エースは……うん……田中先輩でいいと思うんだ……。というか、6人制バレーだと一年3人+主将+西谷+旭で田中先輩があぶれちゃうんじゃね? いやだなあ、田中先輩には残ってほしいなあ。
顧問の武田先生はなかなかイイ人ですね。やる気ないのに何度も説得に来られる鵜飼さんにとってはとんでもなく迷惑だろうけど。しかし、全くの未経験者なのに、ちゃんと自分で進んでルールを勉強して、自分にコネクションがないから鵜飼の名前を使ってでも練習試合などの環境を整えようとするとか、なにげに立派な先生だよ。世の中には「部活の顧問になったら大会で休みが潰れる……」「休日出勤クソ不味いんだよな、これ」「早く負ければいいのに」なんて内心思ってる先生だって結構いるらしいからねー。まあでも、先生が部活顧問を嫌がる気持ちも分かるよなぁ……。
こがねいろ
あ、ホントにこれで終わっちゃうんだ……。
ううん、普通の青春モノとして、全く難のない作品だったと思います。いや、よく出来てる。ノーストレスで読める。ほんわかできる。なんらフックがない代わりに作品全体のクオリティで掲載を勝ち取ったという感じ。競技ダンス部の方はまだそれでも競技ダンスがフックになってたんですよね。今回は本当にフックがない。「編集者志望」というのもバクマンと違ってフックにはなってなかったし。
というわけで、全くクオリティに不満はなかったんですけど、少年漫画でこれだけフックのない作品を見るのは、なんというか、物凄く違和感がある……。いや、これ、スゴイことだと思うんですけどね。まず、普通は会議で通らないもん。ジャンプという雑誌の幅を広げたという意味でもスゲエなあ、とは思うんだけど。個人的には、編集者はすぐフックフック言うので、こういう試みをしてくれたのはすごく嬉しいんですけどね。ただ、分かりやすいフックに慣れている読者はどういう反応になるのだろう……。化学調味料でゴテゴテに味付けしたラーメンしか食べてないと、天然素材のラーメンが物足りなく感じるような、そんなことにならないのだろうか(まあ僕自身は化調と油と炭水化物で構成される二郎のような作品ばかり作ってるわけですけど)。
しかしまあ、このとおり、フックだの会議だのと大人の事情の話ばかりしてしまうくらい、本編自体には何と言っていいのか分からない。いや、良いか悪いかで言えば断然良かったんだけど。ううん、あまりこの手のどストレートな漫画を読んだことがないので僕も困惑しているのだろうか。
んー。これ、どうなんですかねえ。僕なんかはいかんせんいい年こいた大人だから、「ああ、うん、いいねー」「青春だねー」って感じだけど、リアルタイムの高校生たちには実際どうなんだろう。「いいな」「俺もがんばろう」「目標を持とう」って気持ちになれるのは2割くらいで、残り8割の人たちはやさぐれるんじゃなかろうか。ここまでド直球で清々しいと生理的に拒否反応が出ちゃいそうな思春期の少年少女もいそうな気がします。ほとんどの人には夢も努力も自分を待ってくれる可愛い女の子も、この漫画のようにはいかないわけだからねぇ。青春を理想化したフィクションであることは彼らも重々承知していながらも、ここまで登場人物たちが輝いてると、読者はどんよりしちゃうんじゃないかな、と。「競技ダンス部」も同じ方向性(登場人物がリア充すぎて読んでて死にたくなる系)ではあるけど、そうはいってもあちらが「馴染みのないスポーツ」における理想化だったのに対し、「進学」「就職」は誰にとっても身近な問題だから、「進学」「就職」の理想形を目の前にポンと提示されるとリアルでキツイ気がするんだよな……。
とまあ、こんなことを考えてしまうのも大人目線か。作品自体の感想を言うと、最後の見開きはない方が僕好みでした。入試に挑む姿で終わるとか、もしくは合格発表をみんなで見に行くシーン(結果は明かされない)で終わるとか。つまり、彼らの努力と前向きさだけ描写して、結果に関しては曖昧にしておいた方が良かったかな、と。最後の見開きは彼らの「合格」まで示唆しているんだけど、「結果」まで描いちゃうと、あまりに理想化されすぎちゃう。前向きで懸命な努力も必ずしも結果に結びつくわけじゃないからね。リアルな高校生たちにとっては、エグイというか、プレッシャーになるんじゃないかなぁ。
恋染紅葉
正直、もう読まなくていいかな、と思うくらいの感じではあるけれど、今後どれだけちょろくなるのかだけは確認しておきたい、そんな気持ち。
こち亀
序盤の「ホームレスのみなさんの稼ぎ方」が面白かったです。いやまあ、僕ら大人には分かってることなんだけど、知らない子供たちが見たら面白い情報なんじゃないかなあ。まあ、今回のエピソード自体は「両さん寿司屋に職あるじゃん……」の一言で全く話としては成立してないんだけど。
ちょっと前に早稲田のバカ学生がホームレスのインターンをやってたんですが、ゼロからお金を作るのって本当に大変みたいで、彼らも電車に乗って車内やゴミ箱から雑誌を拾いブックオフで売って小銭を作ってました。本職の方々と取り合いになることもあったようだけど、「よく考えたら彼らに悪いことしてるんじゃないかな……」という気にもなったそうで。今週の両さんのホームレスに対する態度はなかなかリアルというか、良い感じでした。
めだか
漢字使いとの戦いはオリジナリティこそ感じるものの、さっぱり乗り切れずに面白く読めなかったんですけど、特殊な能力抜きで繰り広げられた今週も今週で何が何だか、さっぱり面白くなかったです。が、それでもラストに球磨川さんが出てきただけで気分が高まったので、この漫画はホント球磨川さんのキャラ造形だけは成功してるなあと思いました。読んでて、ラスト2Pまでのテンションは驚くほど低かったのに、ラスト2Pで急騰しちゃった。僕のようなおっさんでもキュンキュンするのだから、10代女子にはクマーは大人気なんじゃないかなー。
ブリーチ
これまで敵方の威圧感をあれだけ演出してきたのに、クインシーの精鋭の中にアメリカンレスラーのマスクマンがいる…だと…。久しぶりに久保先生のセンスに鳥肌が立ったぜ……。マスクマンか。そうか、ここでマスクマンを出すか……。
白哉さん、こども隊長、砕蜂さんで、それぞれに「卍解封印対策」をきちんと考えてたところは良かったです。てっきり、みんな卍解を封印された後で、「なんだと……こいつら卍解を……!」みたいなこと言って、僕たち読者が「ほらー、マユリさまの説明を途中で止めたから情報が伝わってないじゃーん、山じいボケてるなー」って突っ込む展開になるとばかり思ってたよ。ホントに思ってたよ。
しかし、前回は物陰に隠れ、「封印される前に倒す」という、隊長連の中でも最も合理的な作戦を立てていた砕蜂さんさえ当たり前のように封印された点は残念でした。砕蜂さんの立てた作戦はちゃんと合理的なんだから、作戦が崩れたなら崩れたで、何故崩れたのかはちゃんと次回あたり説明して欲しいところ。だが、これはおそらく説明はないな。
クロガネ
こーちゃん、って誰だ……。かつてのヒーロー?? 多分一話で出てきた話なんだろうけど、もうさっぱり記憶にないなあ。この掲載順で、ここで初期の伏線を使ってきたってことは、そろそろ連載自体が危ういんだろうな、という大人目線。
クロガネくんはもう普通に中堅校の選手相手に勝てるようになっちゃったんですね。今までの戦績からして当然と言えば当然のような気もするけれど、どうも納得いかないのは何故だろう。スゴイ幽霊師匠が付いてるとか、スゴイ動体視力を持っているなどの恵まれた環境、スペックを前提にしてなお、彼がそれほど強くなっていることに説得力を感じられないというか。なんだろうなあ。修行シーンが大して描かれていないのが問題なんだろうか?
マジコ
ラスボスの大技設定のはずの『葬槍』にちっともスゴさを感じられない点が難点。15年も磔にされて手に入れたのがこんなものかー、って感じ。「ゾディアの神の翼を打ち破った」「賢者をまとめて倒した」という点で、『葬槍』の箔付けにしてるんだろうけど、神の翼がどうすごいのか、賢者たちがどれほどのものかも分からんからなあ。賢者たちがシオンと同じくらい強いのだとしても、それはそれで「じゃあなんで今、シオンだけ善戦できてるの?」ってなるし。
それと漫画とかアニメとかではしばしばあるんだけど、敵が目の前にいるのに、敵から目を離して語り合ったり抱きついたりするのは止めて欲しいです。緊張感が見事に削がれるし、なんで敵はボケーと見てるの、アホじゃないの?って思っちゃう。こういうコミュニケーションは敵から目を離さず、警戒は怠りなく、二言三言でササッと済ませて欲しいところ。
★宣伝:先週は「こがねいろ一巻」と間違えて書いてしまってJAROに怒られそうでした。ともあれ横田先生の初単行本作品。
講談社 (2012-06-06)
★宣伝:「こがねいろ」にもちょっと出てました。
講談社
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