平凡社
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↑これを読んでのメモ。
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P30 教皇が科学的自由に激しく反対したため、ローマとの争いを避けるため『内外評論』誌は廃刊となり、カトリックの読者にもプロテスタントの読者にも訴えかける知的な雑誌を提供する機会が失われた（1860年頃）。（プロテスタントとの架け橋になりうる可能性を自分で潰している）
P276 保守主義の聖職者と世俗権力は温情主義であり、これは下層社会の人々を下層のままに止め（彼らの上昇志向は神の摂理によって確立された階層的秩序を脅かすものとされた）、しかし、下層階級の身分はいかなる恥辱も道徳的欠如も意味するのではないとして、種々の温情的手段で保護されるべきとした。一方、自由主義者の側は、下層階級の人に社会での昇進の機会を与えようとした。教育の機会均等や、選挙権の拡大、雇用の増大など。（後者は後者で自己改善のできない階級を抑圧し始めた）
P281 自由主義者の企てはインディオを「自由と平等の基盤の上で他人と戦わせる」ことになり、そういうことに慣れている人たちの前に、インディオたちは呆然とした。（自由主義のマイナス面）
P406 当時の人々が布教意外に成し遂げるべき事業として熱中していたのは植民地化であったが、これは唯一の価値ある文明である西洋文明を伝えようとしていた。「一部のキリスト教徒は、植民地化とは福音の恵み深い結果である、と強調したのである」。布教と植民地化とは扶助しあう。布教は植民地化に正当性を与え、植民地化からは援助と保護とを得た。
P420 布教地ごとに特定の宣教会に委託された。「各布教地は特定の宣教会が所有する宗教的植民地と理解された」。
P459 中国において宣教者は西洋各国により保護されたが、中国でドイツ人宣教師が殺害された際、ドイツが中国に賠償として土地の占領を要求するなど、主権侵犯の口実にされることもあった。
P489 中国では孔子崇敬の儀式への参加がずっと禁止されていたが、満洲国政府がそれを義務付けた時に、カトリック側は「それは宗教的儀式ではない」との結論に基づき、参加をOKとした。同様に日本や中国でも同じ方針が取られて、その国の文化伝統から逸脱せずにカトリック信徒の義務を果たせるようになった。（エホバの証人の態度はこれの反動かもしれない）
