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↑これを読んでのメモ。
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P24 教皇が世俗国家の王ではなくなったため、教皇選挙も国内政治を考慮しなくて良くなったし、列強もあんまり気にしなくなった。（領土を失ったことのメリット）
P27 ピウス九世にしてもレオ十三世にしても、世俗的主権については頑固なままで、イタリアに対する政治的独立が教皇庁の宗教的独立にとって不可欠であると考えていた。（まあ、実際はそういう面もあったのかもね）
P66 ナポレオン三世は教会に寄与した。革命的情宣の効果を阻むための、宗教の道徳的社会的影響による利益を認識していたから。（たまにカトリックが政府に重んじられたら、民衆を飼い慣らすための手段だったという）
P79 反自由主義的で、権威主義的カトリシズムに寄りかかってた人たちは反キリスト教の圧迫から免れたカトリック国の内部に教会の特権的な体制を保持、回復しようとした。悪い新聞のせいで宗教生活は後退しているから、民衆の信仰は制度的な力で保護されるべきと考えており（現代から見ると気持ち悪くて仕方のない話だ……）、イエズス会の多くはこういう立場をカトリックの正統主義に合致した唯一のものとして示した。
P101 ピウス十世は自由主義の中に異端の集合を見た。特に、教会と国家の分離という、自由主義のプログラムが絶対に容認できなかった。この分離を涜聖とすら考えていた。
P131 公会議では、さして考慮されてなかった教皇不可謬性の問題が前面に出てきた。自由主義に対する教皇至上主義、という構図における、後者の立場を強めるための流れ。
P134 多くの者は教皇不可謬性を公式に定義付けちゃっていいんじゃね、と思ってた。彼らは民主主義はプロテスタンティズムを源とする革命的無政府主義の緩和された状態だと考えており、それに対抗するために教皇の立ち位置を強調したいと思っており、また、ピウス九世を彼らは尊敬していたから。一方で他の司教たちは、「これって、実際には司教が無力化するんじゃね？」（教皇に力が集まりすぎるので）と思って警戒していた。
P136 教皇不可謬性の問題は（署名によって、反対署名を押し切って）公会議にねじ込まれた。
P140 教皇不可謬性の問題に関しては、多くの司教たちは穏健な人たちで、賛成反対の極端な人たちの間で、会議の分裂を表に出させず、和解を見出すことしか望んでおらず、最終的には「補足の余地を残した比較的ぼかされた」案文を通すことになった。
P141 教皇不可謬性に関して、教会との断絶の方を良しとしたグループもあり、古（アルト）カトリックとして分離した。しかし、教皇不可謬性に関する危機は意外とそう大したものではなかった。
P146 だんだん不可謬性は教皇だけじゃなく、諸聖省もそうだという感じになってきた。
P198 1876年、スペインの憲法はあらためてカトリックを国教として認めたが、信仰の自由も承認していた。聖職者やピウス九世は激しく抗議してたらしい。（アホか）
P310 ピウス九世の終わりからレオ十三世の始めにカトリックの社会派を形成していたのは、自由主義派ではなく、反自由主義派。自由主義→産業革命→ブルジョワジーの流れで、資本と労働の関係から道徳的要素が見逃されている経済的自由主義の非キリスト教的性格への反対。（自由主義、民主主義の方が断然いいように思っちゃうけど、この点は確かにそうかもしれない。当時の労働者が悲惨であり、そこの「宗教心の欠如」を見ていたのだとすれば、カトリック側の反自由主義的な視点も理解できるかも。この点は要検討、考察）
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