【5/8】2012年23号のジャンプ感想(2)


恋染紅葉

「またラブコメかぁ~」と思いながら読んでみました。内容は悪くはなかったんだけど、読み終わった後にまず最初に思ったことは、「またラブコメかぁ~」でした。内容の多少の出来不出来よりも「またラブコメかぁ~」という嫌気が先立つんだよな。ラブコメは内容的に重くなりがちなので、あんまりたくさんあると気が重くなっちゃうぜ。

 で、内容。ん。まあね……。アイドルと突然出会えたらいいよね。いきなりデートに強引に誘われたいよね。あまつさえ身体を張ってピンチを助けたいよね。その結果、「彼氏になってくれない?」なんて言われたいよね。十代の男の子なら主人公に自分を重ねあわせてキュンキュンするのかもね。そういう意味では正しく少年漫画してるのかもしれないけど、それだけだなぁ。その点にキュンキュンできなければ、後は何も思うことはないや。そう考えてみると、ToLoveるは一話ではいきなりお風呂に全裸で現れたり、誘拐と思わせて家出ネタとか、恋愛要素以外でも読者が楽しめるようにちゃんと配慮しててくれてたんだなあと思ったり。


いぬまる

「バリアじゃなくパリィ」面白かった! 僕がはじめてパリィという言葉を知ったのは「世界樹の迷宮」だったけれど、最近ではデモンズソウルでも使われ始めて、子供でも分かる一般的な言葉になってるんですかね。

 しかし、この巻きっぽい展開はなんなんだろう……。いぬまる、終わるの? 終わっちゃうの??


パジャマ

 おぉ……、普通に主人公が重症だ……。前回、「これ、外傷はなかったとしても、楽しい合宿気分はぶち壊しですね」と言ってたけど、本当にぶっ壊れたな……。当の彼らにしてみれば、そんなこと言ってる場合じゃないんだろうけど、メタ視点から見れば、主人公の恋愛フラグのために周りの人たちが巻き添えになって楽しい合宿がぶち壊れた感じを受けてしまう……。


ブリーチ

 今週はちょっと面白いなあ。「石田雨竜の矢が弱いはずはない」という意外性に、メガテンの熾天使っぽい造形の変身形態も新しい方向性で目を惹きました。「冥土の土産にオレたちのことを一通り教えてやろう。ペラペーラ~」という敵が多い中で、「もう死ぬから知ってもしょうがないから教えない」というスタンスも新しい。久保先生の敵役には舐めプレイする人達が多いんだけど(だからOSR戦闘とか言われるわけだけど)、今回の敵役は今までと違ってキッチリ締めるところは締めてる感じがするので好印象。最後までこの調子でいて欲しいけど、まぁ、それはムリだろうな……。


めだか

 刀を持った人が異常な構えを取っていると伊良子清玄を思い出してしまう程度のシグルイ脳。

「フラスコ計画……、まさか、完成していたのか……」という感じですが、善吉もしっかり隠し玉を抱えてたんだなあ。めだかさん一強のイメージが強かった前生徒会よりも今の生徒会の方が総合的な戦力では上なんじゃなかろうか。しかし、虎居さんは絶好のかませ犬ポジションなので、今後の扱われ方が今から不安だぜ……。「まさか虎居さんが!」「フラスコ計画が生み出した、あの虎居さんが!」的なビジョンが今から見えてくるぞう。

 新しい婚約者にも、今のところ、安心院さんに勝てそうな雰囲気はないんだけど、これからまだなんかあるのかね。


ぬらりひょん

 羽衣狐さま復活は「ホホウ」って感じだけど、現状では何がなんだか分からないので素直に喜べねーなー。いまいち低迷している順位を気にしてのテコ入れのようにも感じてしまう。羽衣狐さま本人も「あれー?」って感じなのが救いだけれど。ただでさえ妖怪の死生観や死後の世界がよく分かってないのに、今回の蘇生でさらによう分からんようなった印象です。なんらか納得のいく理由を付けて欲しいものですね。

 そして、氷蛭子さんは、御門院最強から「自称最強」へと格落ちしました。大安定です。


パッキー

 うう~ん。終わるのか~~。面白かったのになあ……。

 売れる要素はしっかり詰まってる漫画だと思ってたんですけどね。絵柄は子供向けでキャッチー、内容は大人向けで深く、ギャグも平均点以上でまとまっていて、老若男女別け隔てなく楽しめる上品な漫画だったんですが……。これでもダメなのかぁ。足りない要素はなんだろう? 恋愛要素くらい?? 魅力的なヒロインかな? いぬまるとの違いはそのへんかな、とも思うんだけど。う~む。

 振り返ってみると、この漫画が優れてたのは異文化からの視点だったなあと思います。人外の目から見た人間文化の言語化。この点が非常に新しかった。特に「着心地」の言語化が素晴らしかった。「着心地」を言語化するという発想は、僕、30年生きててなかったもんな。ラストの「洗濯され心地」もなかなか考えさせられるもので、「着心地」は僕ら人間にもあるけど、「洗濯され心地」はないんだよね。でも、パッキーから見ると、両者は同様に「人間文化の体験」なんだよな。人外から見た人間文化のシミュレーション、という点で、やっぱりパッキーはよく出来てたなあと思うんです。

 あと、作品全体が上品なのも良かった。あんまり誰かがひどい目に遭うとか、そういう方向のギャグがなかった。タケル父は大抵ひどい目に遭ってたけど、あれはむしろ「世界がタケル父を中心に回っている」って感じだったしなあ。ハマーさんは無視される方向でイジメられてたからあんまり気分良く読めなかったけど、タケル父は皆が無視できないという形でああいう在り方になったわけで、そこで読後感がぜんぜん違った感じ。

 まー、しかし、打ち切りは仕方ないにせよ、ST&RSと同じで五巻くらいまでは様子見て欲しかったなぁ。クオリティはずっと安定してて失速はほとんどなかったと思うんだけれど。う~む……。今回は残念な結果になってしまったけれど、個人的にはレツ先生にはこのままのセンスでいて欲しいです。


★宣伝:単行本は売れるといいね。


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