【3/10】2012年14号のジャンプ感想(タケル父総受け号)


 月刊ヤンマガで漫画もやってる「戦闘破壊学園ダンゲロス」の新キャンペーンが始まってるよー。今はキャラクター募集中。今回はFATEのパク……オマージュ企画みたいです。ちょっと興味のあるご新規さんもお気軽にドウゾー。


ハンター

 なんだこれ。トリコみたいな話になってきたな。グルメ界か……。

 世界樹の頂点はあっさりと消化しましたね。もっと長大な話になるかと思ったのに、一話で終わりかぁー。今回の「架空の観光名所」という作りは富樫先生の発想力というか妄想力が如実に現れていてイイ感じでした。500mまでは観光地で、そっから先はチャレンジの世界。でも、棄権時のレスキュー体制は整えられていて、挑戦前には書類記名が必要、未成年はチャレンジ不可など、まさに妄想力の産物。いや、そもそも、こういったファンタジー設定溢れる樹が「観光名所になっている」という時点で妄想力の賜物か。


「デカイ樹を出したいなぁ~。世界一デカイやつ。それをゴンが登るっていう。……でも、そんだけデカけりゃ観光名所になるよな。観光名所になればみんな登りたがるんじゃなかろうか。となると途中まではエレベーターを付けるよな。でも、それじゃあ単なる観光名所だ。途中からは自力で登ることにしよう。しかし、そうなると途中棄権者も出るよな。そういう人をレスキューする体制は整えられてるんじゃないか? あんまり気軽に利用されても困るからレスキュー料は高額に違いない。……どうやってレスキューを呼ぶんだろう? 首輪に緊急用ボタンを付けるとか?? でも、中には落下の衝撃で両手を骨折してボタン押せずに衰弱するやつも出てくるんだろうなあ……」


 とかまあ、そんなことを考えながらやってるんでしょう、きっと。いろいろ考えてると自然と描写にリアリティが出てくるあたりが、僕がハンターの好きなところなんですが。でもまあ、年間30人が落下死するということは、10日に1度は落ちてきた人の下敷きになる可能性があるわけで、かなり危険な観光名所だとも思うんですよね。そこの対策はどうなってんだろう。

 ところで、ジンは「待ちくたびれたぞ」と言ってるけど、彼はいつからゴンを待っていたんだろう。遠くにゴンの姿が見えてから、慌てて登ったんだろうか。それとも選挙会場から抜けだした後、直ちに登木して、頂上で「くそっ、もっと食うモノ持ってくればよかったぜ、ハラ減った」とか思いながらゴンのことを待っていたんだろうか。

 王墓と仲間の件は、これ、G.I.にも繋がる話ですね。あれもゲーム自体ではなく、ゲーム作りの仲間からジンの素顔が少しだけ明かされたわけで。ということは、G.I.運営班のみんなは「うー、ゲーム作りて~」「オリジナルのネトゲ作りて~」「せっかくだから念を利用して作りて~」っていう人たちだったんですかね(レイザーさん除く)。あの人たち、プロハンターなのに一生をゲーム運営に捧げるのか、大変だなあ、なんて思ってたけど、「今も無償で役員をしながら」と同じようなニュアンスなのかしら。「オレは一生をネトゲ運営に費やすぜ!」っていう気合の入ったゲーマーハンターたち。でも、ジンは一人であちこちプラプラしてることを考えると、ちょっと微妙な気もするけどね!

 最後の、グルメ界的な外部世界設定はこの漫画のインフレ傾向、及びハンターたちのデフレ傾向に歯止めをかけるという意味では良かったような気もします。メルエムとか会長とかの強さインフレに関しては、「外世界にはもっと強いのがいるんだろうな」という予感と打ち消し合い、ハンターたちのデフレに関しては「まあ、小さな世界の中の実力者に過ぎないんだもんな」ということで緩和される……。しかし、こういう世界観になっちゃうと、幻影旅団あたりの存在が霞んじゃうのがちょっと悲しいかな。彼らはスゴイと言っても、大してすごくない小さな世界の中でのスゴさに落ち着いちゃうんだよな。果たしてこの風呂敷の広げ方は良い方向に向くのかどうか。でもまあ、「ハンター」っぽさはより増した気がします。今までハンターっぽいことはなんだかんだであんまりやってなかったもんな。


 しかし、アルカサイドはどうしたもんか……。いろいろ謎のまま、困った点を残したままほっぽり出された感じになってる……。「キルアのお願いなら何でも聞いてくれる」点は今週明文化してしまったし、これの万能性を解決しない限り、かつての緊張感は戻らない気がする。そして、ゾルディック家がキルア、アルカに対し、現状どのような感情を持っているのかもイマイチ伝わってこない。以前よりは関係性も良くなったんだろうけど、それにしてもアルカの有用性は変わらないわけで、イルミの態度も変化したとは思えない。何かもう少し説明がないと納得して終われない雰囲気。あと、アルカの性別問題も結局謎のまま。カルトが連れ戻したい「お兄ちゃん」がキルアなのかアルカなのかも未だに分からない。うーん、冨樫先生、もうちょっと何とかして欲しいですよ……。


スケット

 オチ以外は面白かったんだけど……。オチがあまりにも当たり前過ぎる反応と展開で特に面白がるところがなかったのがなぁ……。いや、ゲスどもが何か良い感じで話をまとめようとしました、っていうオチだってことは分かるんだけど、あんまり面白くない……。相手の娘っ子も実はチェリーが引くくらいのゲス……みたいな感じの方が良かったんじゃないですかねぇ。


ワンピース

 おい、どーしてくれんだ! ビスケットルームをゲスケットルームに空目しちまったじゃねーか!


 それはそれとして本編ですが、子供たちを助けるうんぬんに関しては、これはサンジの言い分の方に理がある気が。隔離病棟だと考えれば、子供たちが親から引き離されたというのも分かる話だし、下手に連れて行くと伝染とかして危険な事態に陥りそうな気はする。マスターの部下たちの重装備も空気感染対策に見えるし(実際は自分たちがガスを主に使うから?)。まあでも、真相としては「病気という名目でここに連れてこられた」ってトコなのか? 「もう病気治った」ということは、体が大きいこと自体は病気とは関係ないのかしら。

 パンクハザードの歴史も大体整理されましたね。海軍が立ち入り禁止にしていることと、炎と氷の極端な気候の違いの関連性がよく分からなかったけれど、それも今回で解決。まず、ベガパンクさんが実験に失敗して毒ガスが発生し、海軍により立ち入り禁止とされ、次に赤犬と青雉がケンカして今の気候になった、ということか。しかし、ロギアってすげーな。いまいち理屈は分かんねーけど、本気でやったら天候まで変わっちゃうのか。しかも二年後まで持続する程に。すげーけど、理屈はさっぱり分かんねーな。


ナルト

 本編に関してはあんまり思うこともないんですが、こないだですね、小説を書いてて、「なんか、こいつら都合良くバッタリ出会ってばっかりだなー」って思ってたんですよ。でも、今週のナルトを見ると、唐突にバッタリってのも演出次第でアリなんかなー、と思いました。あの広い戦場ですごく運良くサスケとイタチが出遭うとか、ありえない確率だとは思うんだけど、漫画で見るとあんまり気にならないね。文章で書くと、「さまよい歩くサスケであったが、その時、ふと樹上を飛び去る影に気付いた。イタチだ――」みたいな感じになっちゃって、ご都合感が加速するんだけど。


トリコ

 エコのり……。なんとも不思議な食い物だ。そもそも、まずそれは海藻(海苔)じゃなくて動物の皮だ。そして、太陽光発電装置に等しい亀の表皮が海苔になる、という発想がさっぱり分からん。何の繋がりもないぞ……。海藻でないだけでなく、太陽光発電と海苔もさっぱり繋がらない……。

 あと、「粗食地帯」と呼ばれてる割には、村長の家で振舞われた大皿が美味そうだと思いました。あれかな、デカイ肉のスライスを見たら気持ちが高ぶっちゃうだけかな。デカイ肉のスライスが食いたいぜ。しかし、「100%大自然からの恵みだけで暮らしてる」人々が、大自然からの恵みを駆使して近代的な文化生活と同じ水準の生活を送っているというのは、なんとも微妙な感じがする……。そりゃガスも水道も電気もなくても、ガスも水道も電気も通ってる生活と同じことができるなら困らないでしょうよ。というか、電気はともかく電球は大自然の賜物じゃねーぞ。


クロガネ

 ヤバイ、城礼高校が面白いww なんだこいつらwww

 まず、番田くんが面白いな。これは新しいキャラクター造形だ。彼はただ単なる足手まといなのにまるで策士の如くに振舞っている。これ、同じ高校の先輩からは、「おい、番田。訳分かんねえこと言ってねえで素振りしろ」とか言われてるんだろうな。これほど実力と実績と態度がちぐはぐなキャラクターは珍しいのではなかろうか。なんか凄そうな雰囲気出してるけど、番田くんって実際は剣道の弱いただのメガネなんだよな……。

 音無くんは特に面白くはないけど、かわいそうな人だよね。普通に静かなところでお昼休憩を過ごしていたら、いきなり次の試合の対戦校に煽られるんだもんな。そりゃあ押しのけてどっか行くよ。音無くんかわいそう。

 大木くんも面白い。この子も休憩中に缶コーヒー買って、「うわっ、思ったより甘いな、これ……」とか思ってたら、次の対戦校の相手がいきなり大木にタックルして、フラフラし始めたから、「何やってんだコイツ」と思った挙句に、「このコーヒー、甘かったらこいつにあげよう」と思って立ち去っていくっていう。しかも直後にそのコーヒーを主人公に捨てられちゃうんだぜ。なんなんだこいつら、面白いぞwww


(追記)

>> クロガネ君たちは勝手にオーダー喋ってましたから、別に番田君が卑怯な手を使って聞き出したわけでもないんですよね。 それどころかオーダー変えたほうがいいとアドバイスまでくれるナイスガイ。(ツイッターより/蒟ΚΙΤさん)

 ……あれ? 番田くんって策士どころか、むしろ自陣営に不利な情報もたらしてるだけなんじゃ。戦力的にも足手まといな上に盤外戦術でも普通に足手まとい……。この子、早めに負けて家に帰りたいだけなんじゃ……。


パジャマ

 なんという都合のよいオバケだ……。常時、ぱんいちの上半身パジャマ姿で、接触可能で、本体はすやすや寝てるだけの、美少女女子高生の浮遊霊(?)だと……。宇宙からスタイル抜群の人間型美少女宇宙人の王女様が居候に来るくらいの都合の良さだぜ……。

 ちなみにクラインレビン症候群なるものがありまして、このような眠り続ける状況には実際なるようです。とはいえ、こちらでは食事や排泄の時は朦朧としながらも起きるようなので、本作の方ではオバケとの関係上、どうなるんでしょうかね。食事や排泄の時だけオバケの方が消えるのか、それともオバケが見ている横でゾンビ状態のまくらちゃんがフラフラ歩いて飯くってウンコするのか。どうでもいいけど、クラインレビン症候群の人はトイレの時、どのくらいの精度でケツを拭けるんですかね。ちゃんと綺麗になるまで拭けるんだろうか。適当なところで切り上げてウンコがケツに残ったりしないのだろうか。気になりますね。なりませんか。そうですか。


バクマン

 うん。良かったですね。頑張ってください。
 
 
 
 ↑単純には一致しない世論をできる限り細かく描いていても、今回のような内容では上のような感想しか持てないのだなあ、ということを学びました。いやまあ、ガモウ先生、頑張ってたと思いますよ。うん。


べるぜバブ

 職員室での先生とのやり取りが飛び抜けて面白かったです! ほぼ、ここだけ面白かった! 木戸先生が良識的で、正論述べてくれるだけで引き締まるなあ。やっぱりアホだけでは話は成り立たなくて、まともな視点が入ることでグッと感情移入しやすくなるんですね。


ブリーチ

 この表紙の男の子は誰だ……??(と、しばらく考えてから、あのポッと出の新米死神だと気付いた)


 本編の方は、なんかもう、何をやってるのかもさっぱり分からないのに、相手側の、条件を整えてからの必殺技(?)が、なんとなく力押しで破られちゃうと、読者としても「そんな…何故だ!」な気分ですよ。僕は弐撃決殺を受けた藍染さまがピンピンしてた時点で、久保先生に論理能力は期待しないことにしてるんですが、今回のはちゃんと理由を付けてくれるのかなあ。相手側も一応、「一護が卍解すれば勝利確定」という前提で来てるんだよね?? それが潰されたのならそれなりの説明は欲しいところだけど……。久保先生はこういうところは本当に期待できないからなぁ……。


ハイキュー

 うん、前回より読みやすい。先週では唐突にも見えた主将のキレっぷりも、今週だと、まあそんなでもなくて、それなりに妥当で自然な範囲のキレ方で良かったです。「チョコっと反省の色でも見せればいいのに」とか、「入部を認めないわけではない」とかね。

 しかしまあ、べるぜバブもだけど、僕は漫画にリアリティを求めてるんだな……。漫画だからって特別に漫画的な、誇張された極端な表現をされると萎えちゃうみたい。今週のバクマンなんかも受け取り手側の賛否両論を併記して、なんとかリアリティを出そうとしてて、それでもあんまり成功してる気はしないんだけど、うん、ガモウ先生の努力だけは伝わったよ……。


ニセコイ

 バカな、まさかあれは……、必殺・暗黒流れ星……!


黒子

 今までサボり気味だった背の高い人がオフェンスに参加するだけのことを、センターカラー使ってここまで大袈裟に描き切るのはスゲエなと思いますが、紫原くんには現状ほとんど脅威を感じられていないので、前フリした分だけ、きっちり頑張って欲しいところです。


リボーン

 この漫画は「読者も大してスゴイと思ってないやつらを噛ませ犬にしての凄さアピール」がホントに甚だしいな……。シモンファミリーなんてまるで強いイメージがないので、彼らがボロクソに負けたことにも何の驚きもないぜ……。

 まあでも、それはそれとして、雲雀さんの格を落とさないリタイアっぷりは良かったです。雲雀さん相手に善戦したということで、ヴァリアーの格も若干上がったのかな? かな??


いぬまる

 今週のバクマンは「はぁ……」って感じだったけれど、一方で、愛で締めるとキレイに話がまとまるのも事実。一体何が違うのだろうかと考えてみると、バクマンの方は愛の純粋さ美しさを主人公側が猛烈に打ち出しているのに対して、いぬまるではそれをむしろ否定する側として延々と話を展開させ、最後でコロッとひっくり返すためだけに愛を使ってるんだよね。愛は延々と押し付けるものではなく、ピンポイントで効果的に用いるべきものなのかもしれない。

 ところで、今週のラストのアオリが完璧に決まってたんだけど、担当はどこまで大石先生と打ち合わせして決めてるんだろう。最後のアオリがなければいぬまるくんのモノマネは話の中で浮いちゃうだろうし、アオリのことまで打ち合わせ済みなのかしら。


パッキー

 家では妻からビンタされ、出社したらOLから雑巾しぼり汁茶を飲まされる……。どう考えても悲惨な人生のはずなのに、どうしてだろう、たける父がとても充実した人生を送っているかのように思えるのは。ある意味、たける父を中心に世界は回ってるとすら思える。みんなが、たける父を構わずにはいられない!


目次コメント

「前回の話ですが完全にルール無視ですみません。プロレスの取材にも行ったのに!<浩二>」

「プロレス観にいったら水かけられ空き缶が命中し蛍光灯の破片を浴び服に血がつき新旧横綱に遭遇しました<中路>」

 大石先生……やっぱ担当と仲いいな……。しかし、蛍光灯の破片を浴びて観客の服に血がつくようなプロレス団体はこのご時世にもちゃんとあるんですね。大仁田厚的なショーはもう終わったのかと勝手に思ってたよ。……と思ってググってみたけど、デスマッチにも色んな種類があって、結構元気にやってんのね。


爆裂1コマ漫画

「ヌダ……あなた、疲れてるのよ……」

 しかし、これすごいなあ。全裸のレオナルド・ディカプリオが防弾チョッキ代わりに全裸のオッサンを逆さ吊りにして首からかけてるっていう。いやあ、すごいなあ。オッサンのちんこを胸に感じつつ、オッサンのケツを顔の真下に受けつつ、それでも命には替えられぬと全裸のオッサンを装備するディカプリオ……。ヌダ……やっぱりあなた、疲れてるのよ……。


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