【1/26】2012年8号のジャンプ感想(読切『DOPPELER』掲載号))


ハンター

・アルカの時間

 む~ん……? アルカがアルカである時間に該当するのは以下ってこと??


①ナニカの「おねだり」が失敗して、人が死んだ後、ナニカが次の誰かにレベル1の「おねだり」をするまでの間

→人が死んでからしばらくの間がアルカ。(レベル1の)おねだりをする時は(ハニワじゃなくても)ナニカ。


②ナニカに「おねだり」されている誰かが途中でナニカの元から離れて「おねだり」が中断されている間。

→今回のキルアとの逃避行の間、ツボネにおねだりしてたのはナニカ。ツボネが離脱後、次にツボネと合流する寸前までがアルカ。爪をもらってた時は常にナニカ。


③ナニカが何かを治して眠った後、誰かが「アルカ」にお願いをしてそれがかなうまでの間。

→ツボネの手を治してから、キルアが「アルカ」にお願いをして、ゴンが治るまでの間(正確には「ゴンを治すためにナニカに代わるまでの間」か?)


 んー……。ということは、ナニカのおねだりが成功後、次の人がお願いをするまでの期間は、あれは実はアルカではなくてずーっとナニカだったのか。ハニワならナニカ、ハニワでなければアルカ、という単純な話ではなかったんだな。じゃあ、ナニカってなんなんだろう? 単純に二重人格的な感じなんだろうか??


・パリストン

 チードルがレオリオを推す展開は意表を突いてきましたね! レオリオって、当初は投票率95%をクリアするためだけに動かされたキャラかと思ってたけど、すっかり今回のキーパーソンじゃないですか。パリストン演説前にみんながケータイで連絡を取り始めてるのも、彼らがレオリオの言葉に突き動かされているということで、レオリオ会長就任後の予兆となってますし。「会長になったら私物化する」と言っても、今の時点で既にみんなレオリオの言うとおりに動いてるわけで。

 しかし、このノリだと、なんとなくパリストンもレオリオを推しそうな雰囲気。この状況で現状をひっくり返す演説をするのも難しいだろうし、ここは退いて、それでも何か策を残しているという展開ではなかろうか。元々、パリストンは「会長になること」にこだわりはなかったようだし、会長職を取られても困らないような状況を作れてるんじゃないかな。


進研ゼミ中学講座

 最近のゼミ漫画は新しい境地を開拓してきたな……。クソッ、「ゼミをやっているお友達」がいねえぜ……。


ワンピース

 うん……。ダメだな……。魚人島の人たちは上から下まで揃ってダメだな……。ネプチューンさんは「この恩、忘れるな」とか偉そうに言う前に爆弾の件を何とかしようぜ。たとえビッグマム本人が開けなくても、何らかの問題に発展するよ、それ……。トップがこれで、民衆も後先考えずお菓子進呈して、下層階級に至っては今回のテロ事件……。ううむ、大丈夫なんだろうか。魚人島は本当に大丈夫なのだろうか……。


トリコ

 一龍さんがここで蹴散らしちゃったらナイスニィさんやドレスさんの格が残念なことになるので、やりあう前に三虎さんの介入で終わったのは良い展開ですね。なるほど、誰の格も急速落下はしていない。

 ナイスニィさん、演出かと思ったら本当に手が伸びてた! しかし、六本手キャラも数人いるこの世界で「手が伸びた」と言われてもなあ……、という気はする。最後に三虎さんが消えたのは何なんだろう? 一龍さんの「そんな表情」を見て、追いかけたのでしょうか?(いま叩くべきと判断した?) ところで、竹ちゃん、普通に捕まったままなんだけど、一龍さんも彼らを助けようとかは特に思ってないんだな……。


ナルト

 これ、岸本先生はどこまで自覚してツンデレキャラを描いてるんだろうか。


「か、勘違いしないでよね! マダラよりアンタの方がマシってだけなんだから……!」
「べ、別にただのヒマ潰しなんだから……! 力を貸してほしけりゃ貸してあげなくもないんだからね……!」


 いや、これ、さすがに狙ってるよなあ。まあ、それはそれとして、最後の引きはイイ感じだったと思います。先週もだけど、ラストシーンをカッコイイシーンで締めてくるなあ。最終決戦の雰囲気がしっかり出ててイイ感じ。


マダラ「お前らの大切なオレのモノ…、これでいただく」

 それだけにこういう奇妙な日本語が出てくると残念なきもちに。岸本先生が何をいいたかったのか想像するに、「お前らの(中に入っている、オレにとって)大切な(もののことだが、オレ自身の感覚としては)オレのモノ…、これでいただく」ということでしょうか? もしくは「お前らの(中に入っている、お前らにとって)大切な(ものではあるが、オレ自身の感覚としては)オレのモノ…、これでいただく」かなぁ?


バクマン

 相変わらずサイコー亜豆周りは気持ち悪いなあ、という感想が先走るのですが、それでも今回の展開はなかなか良かったー。バクマンはよく分からない問題でグチグチ悩んだ挙句に、よく分からない解決をすることがしばしばだけれど、今回の解決はスッキリしてたからね。でも、

「そういう純粋な気持ちを失っていたのかもしれない……」

 ↑これはなんか違う気がするんだ……。純、粋……? ううーん……。夢?は否定しないが、純粋なのか、これ……?? サイコーの「夢」は電波と紙一重なので、純粋、と言われると何かしっくりと来ないなあ。しかしまあ、電波と純粋も紙一重かもしれない。

 そして、大人の事情であれこれ悩んでるよりかは、ライバルの存在が阻害要因になった方が面白いのでラストの展開も良かったです。


P120 グッズプレゼントコーナー

>> 執事とかプレゼントとかで裸描いてる人は萌え系でもいいからもうちょっと上手い人にすればいいのに(掲示板より)

>> アレは新人漫画家へのアルバイトみたいなもんです新人も助かるし編集部も新人をつなぎとめられるというメリットがあるので漫画としての面白さは重視されていない、
>> というか最近はコマ付きにしてちょっとおもしろくしてるからむしろがんばってるほうです。大体は内容のないイラストです。
(掲示板より)

 にしても、今週のイラストはすごくないか。絵が巧いとは思わないけれど、あのお題であの絵を描いたのにはセンスを感じるぜ……。


リボーン

 先日、ダンゲロスのオフ会でひとしきりリボーンの話題で盛り上がってたんですが(「γさんマジでダメロリコンだよな!」「白蘭さんクソゲークリアしてもアレとか憐れすぎるよな!」)、その中で「リボーンには他にないゆでたまご臭を感じる」と絶賛していた男が一人いて、その時にはピンと来なかったのだけれど、今回の「銃弾で岩を撃ちぬいたらCHAOSになった」には、僕も読んでて「ゆでたまご!」と感じました。とても口では伝えられないこの感覚。

 しかしまあ、考えてみればヴァリアー編ではマッスルソルトだって出てきたんだよな(笹川兄)。


DOPPELER

 人類に敵対する存在が、アクシデントにより人間の一個体と共存することとなり、同族のはずの仲間を狩るようになる、という流れは「寄生獣」のそれと同じなんですが、どうも全体的にゆるい感じがあってイマイチ。しばしば出てくるデフォルメ絵のせいなのか、ドッペルのキャラが軽すぎるせいなのか、寄生獣にあるような緊張感はなくて、ややもするとただのヒーロー物に堕してしまいそうな危うささえ醸していたと思います(幸い「ただのヒーロー物」にはなってなかったけど)。

 総じて言うと「扉を見て期待した程には面白くなかった」。警察の現場検証シーンを入れるとか(主人公が「社会とドッペルの危険な関係性」を認識する)、イジメっ子がウシロを気持ち悪そうな目で見るとか(人間から見て自分が異物になったことを実感する)、ドッペルの特異な価値観を強調するとか(「殺意」一点押しではドッペルの思考が軽薄に感じるのでもっとスケールを大きく)すると、もっと物語全体に緊張感が出たんじゃないかなあ。

 ただ、「イケてない男の子に超常的な力が備わり、超常的存在と対抗可能になる」という路線自体は普遍的に受けそうな話だし、それに沿った流れ自体も悪くはないんですよね。やっぱり、「悪くないけど緊張感が足りない」っていう感想になっちゃうのかな。雰囲気が、ゆるいんだよね……。

 しかしまあ、「イケてない男の子」に多くの読者は共感するだろうけど、したところで、「結局、可愛いクラスメイトが一人くらいオレのこと好きじゃないと生きていく希望も見い出せないのか……」という感じになりそうな気はしなくもない……。


パッキー

 ああ……。ハコジロウはそういうことだったのか。頭突き心地ってのは純粋に作品のクオリティに依存してるってことかな。てっきり、「頑張って作った労作ほど頭突き心地が良い」という邪悪な設定かと思ってたんだけど、じゃなくて、消費財としての作品なんだな。「良い作品ほど消費される」の消費の部分がパッキーにとっては頭突きなんだ。タケルの作った大切なハコジロウが頭突き破壊されるのも、言ってみれば、近所の子供が遊び倒して壊しちゃうようなもので、製作者冥利に尽きるといった面もあるのかもしれない。この点を踏まえるとパッキーの見方がまるで変わってくる気がするなあ。今週のは端的にそれが表れていたと思う。


クロガネ

 ありゃ!? 落陽帰っちゃうのか……。これはちと残念な展開。いや、展開としては決して悪くないんだけど、随分と無難な方向に進んじゃったなあ、っていう。

 スポーツ物で「序盤に強豪校と練習試合」ってのはもうテンプレ展開なんだけど、今回は「強豪校二校と練習試合」という点で新しいと思ったんだ。白零と落陽が試合して、どっちが勝ってもどっちかの格が落ちる。どう転がしてもこれからの話運びが難しい。ゆえに作者がこれをどう乗り切るのか楽しみだったんだけど(主人公以外の強敵同士がぶつかる、というシチュエーションがそもそも面白いしね)、これはちょっとつまんないアンサーになっちゃったなあ。まあ、ほとんどの読者はそんなことまで考えて読んでないんだろうから、無難といえば無難な選択ではある。


マジコ

 これ、ファウスト兄さんの真の狙いは生き返ったおにゃのこを裸にひん剥くことだったのではないだろうか。確かあの人、オープンスケベだったよね。「このゲームの本番はこれから」というのも、「これから次々と女性キャラをひん剥いていきますよ」という決意表明に思えるのだが。


めだか

 長者原くんのアブノーマル悲しいな……。スキルキャンセル能力者が、能力者以外と交わった時に無力というのは当たり前だけれど、長者原くんの場合は、出目の偏りを通常の確率に戻すだけなんだよな。鷲巣さまのツモ運が人並になるだけか。

 これ、何が悲しいって、人並みに戻した所で、そっからようやっと五分にしか戦えないんだよな。いや、アブノーマルのスキル自体はキャンセルできないので五分以下か……。同じアブノーマル同士でどうしてここまで差がついた。長者原くんの存在意義は「うえーん、ドラクエのカジノで何度スロットを回しても777しか出ないよ~。ゲームバランス崩壊だ~!」っていうアブノーマルの横にいてあげるとか、そんなことしかないのではなかろうか。今回もほら、ゲームを成立させるためだけにいるわけで。


こち亀

 エロ本サンドイッチってこち亀含む漫画の中ではたまに出てくるけど、本当にそんなことしてる人いるのかな……? 挟んだらむしろ挟んだだけ恥ずかしい気がするんだけれど。そして、ネット経由の全く氏素性も分からぬ他人に自分の性癖を知られるよりも、ごく身近な知り合いであり、守秘義務を守りそうにもない両さんに性癖を握られることの方が遥かにリスクは大きい気がするんだ。


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