【7/18】2011年32号のジャンプ感想(2)


タカマガハラ

「神業に目覚めた人間が住むタカマガハラ」という設定は秀逸。日本神話のニュアンスを巧く使ってますね。登場キャラクターの乱暴さも神話っぽい。しかし、なんとなく「覚悟のススメ」の頃の山口先生っぽい雰囲気があるのは、単にヒロインの描写が堀江罪子っぽいだけでしょうか。なんというか太ももの辺りに堀江罪子を感じる……。

 一方、ちょっと残念だったのが『天叢雲』の設定で、まず「力をためる」というのが直感的に分かり辛い。動かさなければ力がたまる?? この辺り、「腕をくるくる回したら強くなる」のリッパーサイクロントロンと比べてもスッと入ってこない感じです。次に「学園に来る前から力をためている」はずなのに、途中で不良たちを壁画にしている点。あれが『天叢雲』の力によるものでないとしても、「力をためなくても」あれだけできるのなら『天叢雲』の意味が相対的に薄れるような。ヒルコさんも『天叢雲』なしでも倒せたような気がするし、最後の『天叢雲』は単にオーバーキルしてるだけにも思える。

 まあでも、全体的にはなかなか良かったと思います。不良を壁画にする、という一点だけでもアイデアが光ってる。バトル漫画で壁画が出てきたのは、「敵を攻撃しながら敵の背後に仏像を彫る」というセフィリアさんの謎能力以来ではなかろうか。


スケット

 職人姿のボッスンかっこいい……! やっぱり、得意なモノに真剣に打ち込んでる姿ってカッコイイんですね。連載開始以来、これほどボッスンをかっこいいと思ったことはかつてなかったよ!


いぬまる

 北風と太陽……www これ、直前の一休がこのための前フリかと思ったよ! 偶然なんだろうけど、なんという見事なコラボ……。


マジコ

 100発殴って大きくなるのはいいんだけど、その前の100発分のダメージが入ってるように見えないのはどうなんだろう。


めだか

 今回の話はなんら面白いところがないなー。何のトゲも刺激もなく、「とりあえずやってみました」「希望が丘さんのキャラ立ててみました」的な印象のみ。読者を驚かせる仕掛けもなく、面白みのない教科書的倫理で決着がついて、新登場の食育委員長も肩透かしな感じ。前に安心院さんが言ってた「あとはまー日常に戻ってラブコメとかギャグとかスポーツとかミステリとか色々迷走して、だらだらと連載を引き延ばした挙句、ぐだぐだの最終回を迎えてくれたまえ」のための前フリなんだろうか。


リボーン

 これまた恐ろしくつまらない。こんなありふれたエピソードを挿入するくらいなら、「ぬわあ! 待て! やめろ!! うっ、撃つな!!」で終わってた方が、よほどデイモンさんのキャラは立ったのではなかろうか。ただでさえショボかった上に、敵に同情されて、デイモンさんは本当に残念なキャラで終わっちゃったなあ。せめてツナがペンダントの中身を見て、読者には何かを示唆する程度で終わっておけば良かったのに。


エニグマ

 なぜ、主人公の高校にばかり超能力者が集まったのか、の謎は解明されましたね。……しかし、みんなに保護してもらおうと自分の首を切ってから放送で助けを求めたのはアホの子としか言いようがないな。そもそも首を切る時点で正しい選択とは思えないが、たとえやるにしても、助けを求めてから首を切るべきだろうに。まあこれは「骨に人血を注いだら効果を発揮する」というギミックの関係なんでしょうけど。

 それはそれとして、あんなものを日頃から肌身離さず持ち歩いているとか、キリヲくんはあれを同級生に見つかったら、もう弁解のしようもないよね。「オヤジがオレの願いを叶えるからって……!」とか言っても、「お父さんもキチガイなのね……」で終わりだろうし、そもそもキリヲくんはしゃべれないから弁解もできないのか。あだなが「サイレンス」改め「スカルサイレンス」になりそう。

 そして、懺悔の時間とか言って収監者を殺す気まんまんのギミックや(どこのインペルダウンだ)、大層な拘束椅子を用意しながら手錠と足かせ以外は特に縛る気がないとか、この世界の警察が何を考えているのかは相変わらず意味不明。


ぬらりひょん

 久しぶりに登場したと思ったら足手まといとか、すごいヒロインだ……。しかしまあ、「主人公に助けられる」というヒロインらしい働きを、久しぶりにしていたと言うべきか。

 それはそれとして、これまでとは違う方向から攻めてきた百物語組の戦術はちょっと面白いかもです。でも、リクオたちはあんだけ京都で大暴れしてたんだから、既に誰かに気付かれてそうな気がしないでもないけど。昔と違って今は情報伝達速度が段違いだもんなー。あと、釘バットがどのくらい妖怪に効くのかは興味津々だったので、悪食さんvs釘バットが見れなかったのは残念でした。


★宣伝:職人ボッスンがかっこよかったので、ボッスン女装回を宣伝しておく。

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篠原 健太
集英社 (2011-07-04)

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