【11/15】2010年50号のジャンプ感想(1)


ワンピース

 おおっと! これはイイ肩透かし!! カリブーさんはまともにやったらかませ犬にしかならないので、この展開は巧かったと思います。緊迫した状況下にモームの下りが挿入されるリズムの悪さは否めないものの、他に描きようもないんだから仕方ないかー。これまでの不気味で恐ろしい海兵殺しキャラを返上し、一転してネタキャラに成り下がったカリブーさんだけど、しかし、話の都合上とはいえ、部下に先立って自分で突入する辺りはちょっと男らしいなと思ったりw

 あと、あれだけ不敵だったカリブーさんが「1対9では分が悪すぎる」ってのも良かったです。数の力が感じられると僕はグッと来ちゃうんだ。カリブーさんはすっかりネタキャラ扱いになってるけど、まだコリブーさんもいることだし、後々に合流して改めて戦うことになるのかなー。そうなるとドン・クリーク戦みたいにグダグダしちゃうんで、もう彼はクラーケンの下りで心折れちゃったことにして、「あ、スンマセン。迎えが来たみたいなんでおうち帰っていいすか」「あ、兄助ーっ!??」ってな感じで退場すればいいと思うんだ。もういっそのこと仲間になってもいいかも(常駐メンバーではなく、麦わら傘下的な感じで)。命を狙いに来たやつが感銘を受けて仲間になる、ってのもよくある話だしね。


ナルト

 前半の流れは「逆口寄せ巧く使えばスグ帰れるんじゃね?」と思いながらも面白く読んでたのに、後半、ナルト菌が一斉に拡散し罹患し始めた辺りで「ウエェ……」って気持ちになっちゃった。我愛羅の演説はひどいなー。ひどいよー。こういう大舞台で私情を交えて熱弁されると萎えちゃうぜ。ていうのも、あれは所詮感情論だからさ。ウオオオとか言ってるやつらの横で3割くらいのやつらは「ハァ?」って思ってて当然だと思うんだ(けど、それが描かれないから「ナルト菌」に見えちゃうんだよな)。しっかし、こうして友情だーとか言って一丸となって気勢を上げてるのを見ると、うん、確かに気持ち悪いや。白ひげ海賊団を前にした黄猿の「気味が悪いねェ~~」もきっとこんな感じだったんだろうな。


バクマン

 地雷臭漂うラブフェスタ漫画群の中で平丸さんのネームにはホッと癒されてしまう。サイコーとか蒼樹さんとかの本気で読みたくない作品の中にこういうのがポンとあると本当に救われるな~。新妻先生のやつ(並の人間ではできないことを「好きだから」で何でもやってしまう)はなんだか西森博之っぽい気がするので、うまくやったらちゃんと面白くなるんじゃなかろうか。

 今週ラストの「よく分からない理由で関係がギクシャクして、読者もよく分かんないうちにピンチっぽい引きで来週へ続く」の終わらせ方は、悪い意味でバクマンのお家芸になってきたなーと思います。ジャンプ連載という山場の作りにくい話でやってるからしょうがないんだろうけど、彼らは常に読者が感情移入できない世界でドタバタしてる。


ブリーチ

 何でも屋の店長、正体気になってたのに新キャラだったー\(^o^)/


めだかボックス

 おおー、スカーデッドは巧いなあ。マイナスの特性である「何の有効活用もできない」という特徴をちゃんと踏まえながら(江迎さんの「腐敗」はごみ処理に使えそうでイマイチだった)、前回ボコボコにされた日之影さんの株も下げなかったよ。スカーデッドは本当に有効活用できないよな。納得のマイナス。「何の有効活用もできない」という縛りだけでもたいがい難しいのに、よくこんな納得のいくアンサーを持ってきたもんだなあ、西尾先生スゲエや。

 ……しかし、こうなると気になるのが処女膜の問題ですね。仮に名瀬さんが非処女であったとして、この場合、処女膜は一体どうなってしまうのだろうか。単にもう一度裂けて(処女膜がもう一度裂けるってどういうことだ……?)血が出るだけなのか? いや、名瀬さんはこの時にもう一度処女膜が貫かれる感覚を体験していると考えるべきなのか? また、志布志さんの近くにいるだけで心の傷が開くということは、江迎さんは日常的に変態教師の靴の味を思い起こしているのだろうか。ううむ、やっぱりめだかボックスは変態すなあ。新しい能力が出るたびにいつも変態的な妄想が膨らんでくる。これが西尾先生の人気の秘密なのだろうか。


KINTOKI

 ううむ、面白い……。面白いわー……。

 やってることはネコマジンとほとんど同じだし、続きが気になるかと言えば別にならないし、今まで培ってきたセンスと技量だけで手なりで描いたとしか思えないんだけど、それでも面白い。話の安定感もスゴイし、敵キャラの側近は全員キャラ立ってるし(31Pの読切で手下4人のキャラが立つとか!)、「おいしい天ぷら定食をごちそうしてやろう」的な全体に漂うほんわかセンスもすごくいい。あと、雷龍を撃つ時の一瞬のタメというか時間経過描写も良かったです。一応緊迫した場面なのに、この一瞬のタメを作ることで主人公の余裕というか思慮深さが感じられちゃう。読者的にも「あの、まだ撃たないんですか?」って思ったところを、「いま落っことしたらあいつも死んじゃうよ」と言われて、「そりゃそうだな」って思わされちゃう。うん、全体的に巧いっスね。それしか言うことねえや、あはは。


 ***

 というわけで、スーパーレジェンド6作品が出揃ったので、総評的なものを書いてみよう。まずは個人的な「面白かった順」。


KINTOKI(鳥山)>Moon Walker LTD(許斐)>ばんからさん(空知)=ポー(うすた)>>>SUCCEED(秋本)=ベンチ(岸本)


ベンチ:悪くはなかったが、鼻以外に特筆すべきものがなかった。
SUCCEED:話としてはつまらなかったが、構成は挑戦的だった。
ポー:全体的に面白かったがオチが残念。不条理ギャグもリズムを悪くしてた。
ばんからさん:構成は高水準で優れた作品だが、詰め込みすぎで読んでて疲れた。
Moon Walker LTD:信者補正抜きでもよくできてたと思う。何をやってるのか良く分からない戦闘シーンは欠点と取るべきか許斐節と見るべきか。
KINTOKI:圧倒的安定感。地力だけで作品を作っちゃって、それでも十分面白い。

「ベンチ」は「悪くないけど面白くもない」で、「SUCCEED」は「挑戦的だが面白くはない」。この二作品は「結局、面白くはなかった」で括られる感じ。それでも事前の予想では「岸本>>秋本」くらいだったので秋本先生が意外と良かったことにびっくりしました。

「ポー」と「ばんからさん」はどちらも高水準ながら、どちらも残念なポイントがあった。特にばんからさんは「読んでて疲れる」点さえなければダントツでトップに立てる構成の上手さなので本当に残念。これは製作過程で編集が指摘すべきだったんじゃないかなあ。

「Moon Walker LTD」は普通に順当によく出来ている。「KINTOKI」はそれをさらに安定度上げた感じ。上位ニ作品は優等生的な作品なので、個人的には「SUCCEED」みたいな挑戦的作品がちゃんとエンターテイメントできてればベストだったんだけど。「SUCCEED」はいかんせんつまんなかったからなぁ。ちなみに、その意味では……、

ROOM303(葦原)>KINTOKI(鳥山)>Moon Walker LTD(許斐)>ばんからさん(空知)=ポー(うすた)>>>SUCCEED(秋本)=ベンチ(岸本)

「ROOM303」を入れてみたらこんな順位になる。あれは挑戦的でありながらきちんとエンターテイメントしていて、両要素を高いレベルで両立してたと思うなー。

 総じて6作品ともさすがはベテランの仕事で、「SUCCEED」や「ベンチ」でさえも大抵の新人の読切よりは良かったと思う(もっとも新人が「SUCCEED」を出してきたら編集は絶対に蹴ると思うけど)。でも、全体的に大人しい作品が多かったので、期待してたほど面白いイベントでもなかった感じ。ド安定で優等生的な作品の「KINTOKI」が「まあ、この中じゃ真ん中くらいかなー」っていうイベントなら良かったのだけど。


★宣伝:でも、これだけ肩の力抜いて、それでも普通に面白いのはスゴイことだよなー。


【過去ログ】

【カテゴリー】

TOPアドレス
当サイトのTOPアドレスは
http://dansyaku.cagami.net/
です。
管理人:かがみ
パンクロッカーで作家。忙しくてもジャンプは読むよ。許斐剛先生を尊敬してます。

好きな漫画:テニスの王子様
好きな映画:テニスの王子様
好きなアニメ:テニスの王子様
【僕の本】

kaiketu_mini.jpg

[NEW!]
ダンゲロス1969
HP / amazon


kaiketu_mini.jpg

怪傑教師列伝ダンゲロス
amazon


bakadark_mini.jpg

戦慄怪奇学園ダンゲロス
amazon


bakadark_mini.jpg

ダンゲロス・ベースボール
amazon


bakadark_mini.jpg

「バカダークファンタジー」としての聖書入門
HP / amazon


jingi_mini.jpg

かわいい☆キリスト教のほん
HP / amazon


jingi_mini.jpg

作ってあげたいコンドームごはん
(amazon


jingi_mini.jpg

仁義なきキリスト教史
HP / amazon



飛行迷宮学園ダンゲロス
HP / amazon



新装版完全パンクマニュアル
HP / amazon



戦闘破壊学園ダンゲロス
HP / amazon



もしリアルパンクロッカーが
仏門に入ったら
HP / amazon



完全教祖マニュアル
HP / amazon



よいこの君主論
HP / amazon



テニスの王子様
[全国大会編]
爆笑・恐怖・激闘
完全記録

HP / 販売サイト



完全恋愛必勝マニュアル
HP / amazon



完全HIPHOPマニュアル
HP/amazon



完全覇道マニュアル
HP/amazon




完全パンクマニュアル
HP/amazon

amazonならびに全国書店にてひっそりと販売中。
【最新のエントリ】


誰でもどこでもLINK FREE!