【11/1】2010年48号のジャンプ感想（読切『ポー』掲載号）

バクマン

　パッとジャンプ開いたら平丸さんの汚い笑顔が目に入ったので、気になって一番最初に読んでみたよ。平丸さんってば駆け引きを覚えてきたんだな……。彼、もう以前のように、本能の赴くまま「休みたい」「やりたくない」を口走ってるわけじゃなくて、自分の「やる気のなさ」をカードに使ってるんだよね。成長してる……というよりはロクでもなさが上がっている。

　しかし、「互いの作品を高めあい」「共通の仕事をしていることで理解も深く」「喜びも悲しみもわかちあい」って、まんま吉田さんと平丸さんの関係じゃねーか。吉田さんは平丸さんの読切を高めて、平丸さんは吉田さんの書くシナリオ（の目標）を高めてるんだもんな。ベストカップルだよ、ふたり。

　＊＊＊

　本編の方はバクマンの気持ち悪い部分（恋愛パート）がメインパートを侵食してきたみたいで怖いです。新妻先生まで侵食されとる……(´・ω・`)

ブリーチ

　うん。面白いな……。

　何の問題もなく面白い。すごく普通に面白い。これが何がどうなるとあのクソつまらないブリーチになっちゃうんだろうか。分からない。こんなに面白いのに。分からない。

ワンピース

　ペローナ様!!　ペローナ様だ!!!　ペローナ様が仲間入りするのかと思って、僕の心中の瞬間最大風速は凄まじいことになったけれど、「麦わら一味がお世話になったみなさんが勢揃いで協力」シーンだと判明して一転してガッカリ。いや、これはこれでイイ話なんだけどね……。ペローナ様、仲間になって欲しかったなぁ……。ビビみたく期間限定仲間でも良かったんだけど。……一瞬だけど、いい夢見させて頂きました。

エニグマっ

　三次減算……！！　

　全く意味は分からねーし、能力も想像すらできねーが、なんと興味惹かれる中ニネーミングか！　くそっ、悔しいが次週に期待しちゃうぜ！

ポー

「もう全体の3/4は読んだってのに、いまだに話の落しどころがさっぱりだ。こりゃあスゲエ作品だな！」

　って思ってたら、オチがひどかったー！

　うーん。これは読切漫画のオチじゃないよね。連載第一話だったら全然アリなんだけど。なんかこのオチには逃げを感じてしまったなぁ。あと、基本ギャグベースなのはいいけど、ジャガーさんっぽい不条理ネタまで入れるのはどうかと。話の流れがいちいち腰を折られてるように感じちゃった。空知先生もそうだったけど、その作家の「作家っぽさ」が出るとなんだか読んでて負担を感じちゃうというか、「これ銀魂じゃん」「これジャガーさんじゃん」的な感覚があって、それがどっちかっつーと僕の場合はマイナスに働いてます。

こち亀

　話自体は（オチを除いて）面白かったんだけど、頭がいいはずの北条さんが発明のスゴさに全然気付かないとか、（頭の善し悪しは別として）常識人のはずの部長が両さんの発明を評価する発想を持たないとか、色々不自然な気はするなー。いや、部長が常識人だなんて、もう遥か昔の話だったっけな……。

「警察官だから私生活に至るまで社会に奉仕する」ってのは、なんだかとても気持ち悪いです。「警察官が職務中に拾ったお金は持ち主から１割もらえない」くらいはともかくとして（昔のこち亀はこれをオチにしたこともある）、今週のオチみたいなのは普通に理不尽だなーと思っちゃう。警察の面目を保つためとはいえ、個人の私生活を踏みにじって良いものだろうか。あと、ノーベル賞取れたら賞金１億円くらいもらえるのに、（秋本先生は当然それを知ってるだろうに）オチを成立させるために賞金を無視して「いらないそんなの」「金ほし～」と言わせちゃうのはちょっと不誠実じゃないかなあ。今日日の小学生だってノーベル賞に賞金出るくらいは知ってるだろうにね。子供たちにバカだと思われちゃうよ？

スケット

　先週の希望が叶ったー！　やっべ、まじでやってくれるとは……！

「ギャグマンガのオチを真剣に追求されるネタ」はいつか一度読んでみたかったので非常に満足です。実際、面白かった。ゲラゲラ笑った。ラスト４Ｐの怒涛のステロタイプ展開もサイコーだった！　今週は実験的だし、内容も良かったし、先週のカラー回には今回のを持って来た方が良かったんじゃないかなー？

リボーン

　今週冒頭の吹っ飛ばされるランボを見て、「ああ、天野先生は等身大昆虫相撲がやりたかったのか……」と気付いて急に微笑ましい気持ちになりました。先週ダサいとか言ってごめんね、天野先生。ダサいもんはやっぱりダサいけど等身大昆虫相撲がやりたいんならあのビジュアルで仕方ない。でも、そんな狙いがあるなら早く言って欲しかったよ、先週ほとほとガッカリしてたのに。

　なお、山を背負ったり砂鉄を集めたりくらいはカブトボーグでも普通にやってたから無問題です。つーか、カブトボーグに至ってはバイリンガルな秘書のおねーさんを召喚したりしてたしな。何を言ってるか分からねーと思うけど。

黒子

　なーるほど。白黒付けずに引き分けで悪童戦かー。「延長線はなし」ってのはよく分かんねーけど、初お披露目の黒子能力を弱体化させず、緑間くんに二度も土を付けることなく、かといって安易に木吉の故障で解決させずと、なかなか良い落しどころだったと思います。対火神での緑間くん最後のディフェンスがすごく熱かった。緑間くんは存在自体がチートなので、そんな彼が必死に頑張ってる姿にはグッと来るものがあるね。火神ではなく緑間くんに心動かされる。

　でも先週の引きの、「このパスコースは！」→「普通のパスでした」には「なんじゃそりゃ」って思いました！

ぬらりひょん

　んあー？　羽衣狐さまはリクオのおねーちゃんなの？？　えー、でも、それは果たして辻褄合うんだろうか、大丈夫なんだろうか？　一緒に育っていたなら、あの年までリクオが羽衣狐さまの存在を知らなかったわけがないし、仮に生まれてすぐに違うところで育てられたとしても初代が知らないはずはないし、初代にまで隠して産んで育ててたとしたら二代目が不倫してたことにならんだろーか？　ううむ……。

　あと、いくらなんでも羽衣狐さま陣営は棒立ちしすぎだと思いました。羽衣狐さまが混乱状態に陥ってるところを、陰陽師とぬらりひょんがこれだけ寄ってたかって襲いかかったんだから、確かに羽衣狐さま討たれてもやむなし、とは思うけれど、その状況自体（「みんなで寄ってたかって」）が不自然なんだよなー。陰陽師が三人もフリーになってんだもんね。「部下たちが羽衣狐さまの下に駆けつけようとするが、リクオ配下の百鬼夜行に行く手を阻まれる」的な描写をもう少し描いてくれれば大分違うとは思うんだけど。狂骨も「ようすがおかしい」と思ったコマで、羽衣狐さまの下に駆け出そうとしてればいいんだけど、ここの時点でもまだ棒立ちなんだよねー。その点がどうにも残念。もったいないなー。単行本で続けて読めば、意外とカバーされてる点なんだろうか？

いぬまる

　誰が何と言おうと、今週の「やっぱこいつ頭いいな」はバクマンのパロディだと言い張りたい。P383のラストで１コマ使っての「やっぱこいつ頭いいな」がすげー面白かったです。ホントに爆笑した。大石先生はきっとアニメのバクマンを見ながら描いたに違いないｗｗ

　しかし、バカキャラのいぬまるくんがちんこ丸出しでもなんとも思わないんだけど、基本賢いキャラのマサムネくんが理性的判断を踏まえた上でちんこ丸出しにしてるのかと思うと（あのお高いかえでちゃんの前で！）ものすごく卑猥に思えてくる……。

保健室

　家にいるからといって制服を脱ぐようなはしたない真似はしないが、ポリシーとして常にパンツは丸出しにしておく雀姉ハンパねェ……。ビッチの魂というか、揺ぎ無い信念の如きものを感じました。それにしてもリュウキくんに騎乗位するシーンは大変えろくてよろしかったです。

動物園

　触手（♀）に対して触手プレイとか胸が熱くなるな……！　しかし、惜しむらくは触手（♀）の見た目が女性に近すぎて「触手×触手」というよりは「♀×触手」にしか見えなかったことでしょうか。それは普通だからなー。「触手に触手をレイプさせる」という発想自体は大変素晴らしく、アイデアだけならもう100点上げちゃいたいんですが、そっから先がイマイチでしたねー。惜しい。

　しかし、動物園といい保健室といい、増ページもらったらここぞとばかりにエロネタに走るのは、両者とも「増ページやるけど、これで順位上がらなかったら打ち切りな」とか裏で言われてるんじゃあないかと勘ぐっちゃうな。

ライトウイング

　この学校……、ひょっとして呪われてないか……？

　サッカーを始めれば風が吹いてゴールが倒れ、階段を登ろうとすればジジイがスッ転び、若者も足を踏み外す。あの階段には、生者に害をなそうとする霊的存在を感じずにはいられないぜ。この漫画の学校パートは、学園内で発生する様々な霊的怪異に対して、卓越したサッカー能力を持つ主人公が持ち前のサッカー技術だけで霊障を解決していく高次元漫画なのではなかろうか。

　…………と、言ってはみたものの、うん、まあ普通にトラブルの描き方がヘタなだけなんだけどね。同じ階段で同じような転落事故を立て続けに発生させるとか、ヒロインの性格がどうこうじゃなくて、階段の呪いにしか見えないもん。サッカーゴール転倒も不自然だったし、こういうところで自然なストーリーテリングができないのが、この作者の弱点だなぁ。しかし、順位も急に下がっちゃったね。結構、期待してるんだけどな。

サイレン

　またヒリューくんが戦線離脱かよ……！　もう岩代先生的にも「今の巻きのペースではヒリューくんを活躍させる余地はない」って判断しちゃったんだろうな……。「重傷者を癒し手の下へ運ぶ」ってのは確かに重要な任務なんだけど、それにしても可哀相だ。ところで、なんでヒリューくんは車の運転ができるんだ？？　運転技術はいつ修得したってんだ？？

SWOT

「噂の覚醒剤」とか「一時間で死ぬ」とか「全身が黒ずむ」とか、なんとも言えんが実にすぎたんっぽい。「知ってる言葉と要素を繋げてみました」感がすごくすぎたんなんだぜ……。あと、裏社会を牛耳って何でも望むままのはずのテッペンが自分の学校の二年生の薬物テロも抑えれないとか、相変わらず多すぎる第10旧校舎とか、校舎にしては異様に高すぎる20階生物室とか、うん、やっぱすぎたんとしか言いようがない

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