見てきたー。ネタバレあり。
***
主人公「な、何を言ってるか分からねーと思うが、オレはゾンビのいない平和な島を求めてきたはずなのに、ふと気がついたら赤の他人のおっさん二人のケンカに巻き込まれてゾンビが島に溢れかえってたぜ……」
前作、「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」に続き、ロメロ御大はギャグセンスばかりがグングン伸びてる気がします。人を食べないようにゾンビを餌付けするため生きた馬を与えてみて、「やったー! ゾンビが馬を食べたー!」のシーンなどは、まるで「クララがたったー」のようでもあり、言語化しづらい何とも言えぬバカっぽさ。ソーセージ付きのフォークで刺されて殺される「ホットドッグ・ゾンビ」や、ダイナマイトを手渡されて「(´・ω・`)???」ってなってるうちに爆死した「ダイナマイト・ゾンビ」など、相変わらずゾンビは弱くてバカっぽい。今回のゾンビは消化器でも死ぬもんなー。(ちなみに僕の知る限り最弱のゾンビは「ゾンビ・オブ・ザ・デッド」の家庭用扇風機で切り刻まれるゾンビ)
しかし、ゾンビは唐突に出てきて驚かされるものの、以前のゾンビ作品にあった、「周囲がゾンビだらけだよー、いまの仮初の平和もすぐにも壊れそうだよー」という、周囲からの水圧を受けるが如き緊張感が皆無なのが残念。前作「ダイアリー」では、周囲のゾンビがどんどん増えていって、このままでは世界の終わりを感じさせるような、そんなニュアンスが残ってたんですが、今回は島の中での小競り合いに終始しているため、世界的な圧迫感を感じられないわけです。おまけに登場人物全員銃の名手で、5メートル先のゾンビの頭部をハンドガン片手撃ちで命中させまくるレベルですからね。あんま緊張感がない。バイオ4主人公のレオンでもそんな技量ねえっつーの。(でも、人間相手になると途端に命中精度が落ちるんだな、これが)
テーマ的には人間同士の意地の張り合いがメインなのかな?? でも、個人的には最後にゾンビたちが馬を食べるシーンがグッと来ました。ゾンビ映画おなじみのゴアシーン(過激な殺戮シーン)として挿入されてるんだけど、まあでも、解体して馬の刺身を食べてるんだと思えば、ある意味、通常の食事風景なんだよなー。なんというか、僕たちが普段やってるような食事を、ゾンビ映画のゴアシーンとしての演出で描かれることによって、特別な感覚を覚えたというか。メシ食ってんだな、っていうか。いや、生きてる馬にかぶりつくのは普段やってるような食事じゃねーけど。
ところで、「ゾンビの血を飲んだらゾンビになる」って設定、ロメロ作品だと何気に初めてなんじゃないですかね。そんな設定があったのかとびっくりしちゃった。つーことは、噛まれてゾンビになるのは、ゾンビの唾液から何かが血管に入ったからなの? ゾンビとちゅーしたらゾンビになるの? ゾンビとセックスしてもゾンビになるの??
ダイアリー・オブ・ザ・デッド プレミアム・エディション [DVD] | |
おすすめ平均 哲学が無くて残念。 キャラについての考察 星5つは無理がある 見届けるしかない…! 期待していなかった分、予想以上に楽しめた Amazonで詳しく見る by G-Tools |
スマイルBEST ゾンビ ディレクターズカット版 [DVD] | |
おすすめ平均 納得の値段 原点はやっぱりコレでしょう プレゼントとして購入 意味が分かりました ゾンビのカリスマ的映画だ Amazonで詳しく見る by G-Tools |