【6/14】2010年28号のジャンプ感想(1)


ワンピース

・カラー表紙

 なぜか知らんがウソップにものすごい気品を感じるぞ……。どうしたことか……。ウソップかっこいい……。一方、フランキーの下半身は変態すぎると思います。お前はさすがにTPOをわきまえろ。


・サボ

 ああ、うん。やっぱりワンピース世界は「海賊旗を掲げたら海賊」なのか……。天竜人の仕打ちは、まあ酷い話ではあるけれど、しかし、その理屈が通るんだったらやっぱりサボはどちらにしろ近いうちに海軍にボコられたんじゃないかなあ。それさえも「近海の主を何とかスルーできたら」の話なんだけど。どっちにしろ長くは生き残れそうにないから、酷い話ではあるんだけど、その点ちょっとなぁ……。

 ところでジャルマック聖は結構な武闘派ではなかろうか。銃が撃てる、くらいなら、まあ貴族の嗜みとして分からんでもないが、小型ロケットランチャーを撃てるのは嗜みの域を超えていると思う。それはもう純然たる戦闘技術だろう……。


・ブルージャムェ…。

 二人がボロボロになって帰ってきた時は、「さすがブルージャムさん。強かったんだな」と思ったんだけど、ブルージャムさんは適当に倒した後で火傷したのかよ! 小物化甚だしかった昨今のブルージャムさんだけど、これは流石に言い訳が効かないぜ……。いや、むしろダダンさんの武勇を称えるべきなのか。


・コマンド「逃げる」使用不可

 逃げないんじゃなくて敵を逃がさない、っていう理屈はよく分からないけど(実際、仲間も逃げれなくなってるじゃん)、一方、仲間の悪口を言われて軍隊を滅ぼすようなムチャクチャな生き方をしていて、それで運良く生き延びた結果が「海賊王」ってのはスゲー納得いきました。

 なるほどね、あれは決して効率的な生き方ではないんだ。元々アホみたいな生き方で、でもアホだからこそ輝くところがあって、アホだから普通は死ぬんだけど、それが運良く生き延びたら「海賊王」と呼ばれるようになった、と。エースが白ひげ海賊団のみんなに助けにきてもらえたのは彼がアホだったからで、だから、言い換えれば白ひげたちを巻き込んじゃうのもアホだったからで、これでエースが生き残ってれば「アホが生き残った結果、海賊王」になれたかもしれないんだけど、実際、死んじゃったので「ただのアホ」になってしまったという話ですね。海賊王とアホを隔てる一線はもとより「生き残った」という結果でしかなかったんだ。「赤犬の挑発に乗っちゃうエースってアホじゃん」「よくこれまで生きてこれたよな」っていう批判には、「エースは紛うことなきアホだよ!」「ホントよく生きてこれたよな!」って返すべきだったんだ。


ナルト

 なんだか知らんが九尾戦の緊張感がものすごく損なわれた上に、他人の母親の馴れ初めとか死ぬほど興味ないし、人の家族会議にむりやり出席させられたみたいな居心地の悪さもあって、とてもムズかゆい感じのイヤな一話でした。でも、赤い血潮のハバネロは面白かったです。そこは認める。


トリコ

 ううん。センチュリースープはよく分かんないや。センチュリースープってのは「すごく美味しいお汁」の総称なんだろうか。それとも「センチュリースープ」という名が付けられた、そういう味がするお汁なんだろうか。もしくは、飲んだ後に変顔になればそれでセンチュリースープなんだろうか。よく分からないや。

 というのも、ウォールペンギンのよだれが小松のスープに合っても節婆のスープに合わないってのが理解できないんだ。小松も節婆も「あと一歩」までは到達してて、その「あと一歩」の時点では同じ味だったんだよね?? そこに同じ具材を加えてなぜ別物になるんだろうか。料理ってそういうものなの? 食品AとBとCで料理αを作り、食品DとEとFで料理βを作った場合、αとβの見た目や味わいが全く同じだったら、αとβに食品Gを加えればどちらも同じ味の料理θになりそうな気がするんだけど、そういうもんでもないんだろうか。化学反応とかで違ってくるのだろうか。僕にはよく分からない。


ブリーチ

 理とか狗突とかさっぱり分からんちん(´・ω・`) なにこれ。前はいつ出てきたの?? 理ってのは「このまんがの設定」ってことでいいんだろうか??

 そして、精神と時の部屋でまた修行か。空座町の人たちも目覚めつつあるし、こりゃ藍染さま倒すまで半年は固いなぁ……。


 ***

 ところで一心さんはピンピンしすぎだと思うんだけど、藍染さまは軽率すぎはしないだろうか。日番谷隊長の時は「あえて止めを刺さなかった」らしいけど、一心さんは止めを刺す刺さないのレベルじゃないくらいピンピンしてるよ。薄皮一枚斬って倒したと思っちゃったレベルではなかろうか。


バクマン

・サイコー「正月なんて暇じゃん。朝、家族に『おめでとう』って言えばOK」

 ここらへん実にサイシューらしくて好きになれねえな! ガモウ先生はどういう意図でこんなことを言わせてるんだろう。僕がサイシューを好きになれないのはまさにこういった余裕の無さで、正月を「おめでとうと言うだけ」としか意識できないなんて残念な人だなって思う。まあ、正月なんて好きなようにすりゃいいんだけど、同じ理屈で「大学なんて意味ないじゃん。テストだけ受けて単位とればOK」とか思ってんだろ、ペッ!

 なんつーかなー。サイシューのレンジの狭さというか、「僕はいまやってるコレしかできません」的なところがとても嫌だ。「これしかできません」だけじゃなくて、「他をやる意味も感じません」も入ってるんだよな。これがまだ「いまこれが楽しすぎてコレしかできません」なら分かるんだけど、あいつら、いつもヒーヒー言いながらやってて全然楽しそうじゃないしね。

 二人がヘロヘロしてるのを見て、「貪欲だ」なんて肯定的評価ばっかりするのもどうかなあと思う。ただでさえお前らすぐ倒れるんだから、いい加減学習しろよ。つーか、正月に休めないとか純粋に実力不足だよ。もっと恥じ入れ、このやろう。仕事しながら年越しするとか全然カッコ良くないよ。普通にダメなプロだよ。カッコ悪いよ。「残業とかする大人ってカッコイイ」とか思ってんだろ、ペッ!


・新妻「亜城木先生にベタなギャグマンガ描かせちゃダメですよ」

 新妻先生はホントはこんくらいの気持ちだったんだなあ。でも、サイシューが選んだ道だから、苦い顔はしつつもこれまで口には出さなかったのか。よくできた人だなぁ。作中でも変人扱いされている新妻先生の方がサイシューより社交性ある気がするぞう。


いぬまる

 えるしっているか、まゆたんもルンバを使っているという事実を。

 ベタな展開をたまこ先生の顔芸一つでギャグに昇華するのも、その手法自体もベタとは言え、でも実際機能してるから上手いなあと思いました。


めだかボックス

 おおお、面白いな。面白いぞ。論理的に非常に美しいぜ。この辺りの西尾先生の才能はホンモノだなあ。

 都城さんは「支配力」に支配されていて、要するに自分のアブノーマルを制御できなかったからフラスコ計画に参加してたのか。それで、めだかさんは各自が完成させられないアブノーマルを完成させることができる、と。まあ、全部作中で言ってる通りなんだけど非常に美しい流れ。論理的に綺麗だ。

 しかし、こうなると都城さんや行橋さんは本当に可哀想ですね。都城さんはまだ性格が捻じ曲がっちゃうだけなんでともかく、行橋さんは近くで人が死ぬだけで強制道連れで死んじゃうんだぜ。そんな不治の病とも言うべき自分の異常性を何とかしようと思って計画に参加したら、一年生生徒会長が事情は全て承知の上でそれを潰しに来るんだよな。それは可哀想だろう。

 でもまあ、異常性を「失う」だけなら都城さんの「理不尽な重税」があればできるのか。当面の問題は「都城さん以外は」解決できるわけだ。でも、せっかくそんな異常性を持ってるならやっぱり有意義に利用する方向で何とかしたいよね。行橋さんじゃなくても、オン・オフ切り替えしたいと思うよね。うん、フラスコ計画は参加者の心情的には全く共感できるものだなあ。箱庭学園生徒の犠牲うんぬんに関しても、全くもって都城さんの言うとおりで、めだかさんが計画に加わって解決法を考えるべきだよな。フラスコ計画が完成すれば、都城さんも自分の「支配力」を支配できるだろうし、襟元の破れていない服を着ることができるかもしれない。まあ、西尾先生のことだから、そこら辺も含めて綺麗にハッピーエンドにまとめてくれるんだろう。信じてる。


四ツ谷先輩

 なんということだ、面白いぞ。初めてこの漫画を面白いと思った。しかも、「かなり」面白い。

 今回初めて「面白い」と思ったのは、たぶん今回、四ツ谷先輩が純粋に「悪人」として描かれたからだと思います。今まではピカレスクロマン気取ってても、どこか「正義の味方」然としていたところがあり、偽悪的に感じてたんだけど、今回の四ツ谷先輩は純然たる「悪」。カッコイイ。

 みんなを操り混沌に陥れていた工藤先生も己の快楽のためだけに動いた純粋悪だけど、それを鎮めた四ツ谷先輩も今回は純粋悪なんだよな。怪談により「人心を操作したい」という思いだけが純然としてあって、今回はたまたま事態を沈静化させたけど、ホントにたまたまなんだよね。動機はあくまで自分の快楽のみ。そこに正義漢ぶったヒーロー要素は全くない。「すべての悲鳴は!! 俺のモノ!!!」のコマなんかはその象徴。四ツ谷先輩がカッコイイなんて悔しい……っ! でも、カッコイイ……っ!

 あと、工藤先生の「次は、何をして遊ぼうかな」も素晴らしいですね。普通の漫画だったら、ここで主人公が工藤先生を再起不能なまでに追い詰めて再犯を防ぐんだけど、いかんせん四ツ谷先輩も純粋悪だから、そんなこと考えないんだよな。だから、この学校は今後も二人の純粋悪に手綱を握られて、定期的に狂人を生み出す狂気の坩堝のような場所になるわけだ。

 しかして最後。そんな狂人二人の邪悪さを十分に強調した上でこれですよ!


「―"アレ"も四ツ谷くんの演出…?」
「工藤先生じゃないんですか」
「やだな。何でもかんでも僕じゃない」


 その二人さえもが手綱を握れぬ狂気! すごいね。この学園は二大巨悪による圧倒的な狂気を孕みつつも、さらにイチ学生レベルにおいても二人を凌駕する狂気を生み出す。なんという狂気のシンフォニー。実に嫌だ。こんな学校通いたくない。青春学園並にタチが悪い。

 今回の話で四ツ谷先輩は化けたと思います。そろそろラストだと思うけど、この流れのまま綺麗に締めて欲しいな。


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