【2/8】2010年10号のジャンプ感想(1)


 宣伝です。Webゲーム『戦闘破壊学園ダンゲロス』の新しいキャンペーンが始まります。今日(月曜)の22時から宣伝ラジオをするので興味のある方はどうぞー。初心者歓迎!

wiki:http://www12.atwiki.jp/basicd/
掲示板:http://jbbs.livedoor.jp/game/39801/


ワンピース

「ルフィ、ちょっと元気すぎだよなー。元気なのはいつものことだけど、今回はテンションホルモンで無理に元気にしてるんだから、このシリーズ終わったらしばらくブッ倒れるくらいして欲しいよなー。そんくらいのリスクがないとご都合主義でしかないよなー」

 などと思っていたものですが、テンションホルモンのリスクはそんなもんじゃなかった……! まさかエースの犠牲に繋がるとはね……! これは代償として文句の付けどころがない……というか、まさかここまでデカイとは……。

 あと、赤犬さんは完全に最善手を打ってるなと思いました。あの状況で挑発だけでエースの動きを実際に止めてるし、動けないルフィを先に狙うことで王手飛車取りする辺りも見事。青キジさん、黄猿さんに比べて今イチ影の薄かった赤犬さんだけど、エースを討ち取れば完全にキャラも立つだろうしね。

 あと「家族まがいの茶番劇で海にのさばり」の台詞も地味に良かったです。白ひげ海賊団に感情移入してしまう読者としてはここまでの流れは感動的だったんだけど、でも、海軍からすれば「家族まがいの茶番劇」をしてる無法者でしかないわけで、白ひげ側に感情移入しきった読者の気持ちを少しニュートラルに引き戻すというか冷水をかけられたような感じでした。一連の流れは、立場が違えば確かに茶番劇なんだよね。開戦当初、エース奪回に向けて気炎を上げる白ひげ海賊団を見て、黄猿さんが「気味が悪いねェ~~」と言ってたのと同じで、白ひげ側や読者にとっては「友情」であり「家族」であっても、少し離れて見れば「気味の悪い茶番劇」とも言えるんだよな。作品にのめり込めない読者も、「ああ、やっぱそうなんだ」と思えるだろうし、この辺のバランス感覚は流石だなー。ドフラミンゴとかは「正義はここで決まる」って言ってるし、たぶん今回の「揺り戻し」は尾田先生は狙ってやってると思う。


ナルト

 もったいねー。ホントもったいねー。岸本先生に最もお似合いの枕詞は「もったいない漫画家」だぜ。もったいねーなー、クソー。

 ダンゾウさんのキャラは非常に惜しいんですよね。彼の動機は「里のためにがんばる」と「ヒルゼンに並ぶ(ために火影になる)」が同居してるんですが、その二つが並ぶことで確かにキャラクラー性には奥行きが出てるんですけど、逆に奥行きがありすぎて味がボヤけてるというか。たとえばこれが「里のためにがんばる」だけであったり、もしくはそちらに重きを置いてればいいと思うんですよ。そうすれば「やり方は色々間違ってるが、ともかくも里のために自分の信じる正義を貫くキャラ」になって、サスケにとってもナルトにとっても一概に否定しきれぬところでジレンマが生じて物語が豊かになるんですが、困ったことにダンゾウさんってば、「ヒルゼンに並ぶ(ために火影になる)」が意外とデカイんですよね。その結果がペイン襲来の際の「保身のために地下に隠れておく」っていうアレで、「火影になる」と「里のためにがんばる」の間で動機が拮抗してるんです。それでダンゾウさん個人のキャラクターは非常に奥深くなったんですが、しかし、物語の中においてはダンゾウさんの奥深過ぎる個性は逆効果で、ナルトやサスケにとって「否定しきれぬ」ところが薄くなったんですね。言ってしまえば「殺しやすい悪人」に偏っちゃった。岸本先生はダンゾウさんを「少年漫画的に殺しやすい悪人」にしたいのかなーと思ったら、今週で「やっぱり殺しにくい悪人」でしたーってやってきたので、これがホントにもったいないんです。当初の「殺しにくい悪人」のままだったら、香燐ごと刺したサスケの悪がもっと対照的に光ったと思うんだけどなぁ。ダンゾウさんはもったいねー。もったいねーよー。


・サスケ「人質に取られるようじゃ足手まといだ(`・ω・´)」

 正論過ぎて返す言葉がない……。


ぬらりひょん

 狂骨の語る「棲みよい街ビジョン」が微妙すぎてガッカリ。妖怪の感覚がどんなものか分からないけど、結局、人間の作ったもの(建造物)をどうするか、人間をどうするか、という「人間ありき」の思考で、そこがなんとも残念なんですよね。しかしまあ、彼ら妖怪はどうも(多くは人間からの)「畏れ」を糧にしているようだし、人間ありきで考えてしまうのも仕方ないのだろうか。

 しかし、そう考えてみると、妖怪にとっての「棲みよい街」とはどんなものなんだろう?「畏れ」を糧とする以上、妖怪にとって人間はまさに「活かさず殺さず」でなければならず、彼らが新鮮な気持ちで畏れられるよう、まず妖怪の出現頻度は抑えなければならない。そして、「妖怪も怖えがそれより明日食うコメがねえだ」とならないよう、彼らには一定の経済水準も保ってもらわねばならない。唯物論者や強固な信仰を持つものは畏れから遠いため、彼らの思想も揺るがせる必要がある。近代的なビルやタワーは妖怪的恐怖感情にそぐわないため破壊すべきだろう。……って、あれ? そう考えると、「今の建造物を壊し、趣あるものだけを残す」のも、「くだらぬ人間ども(唯物論者など)を極力減らす」というのも、全部理にかなっているな……。ごめんなさい、羽衣狐さま。羽衣狐さまの描く将来ビジョンがしょぼいとか思ってましたが、よく考えたら全部合理的でした。ごめんなさい。反省します。肝吸って下さい。


ブリーチ

 悪ィこた言わねえ。悪ィこた言わねえから、これで終わっとけって! な、久保師匠……!

 いや、これさあ、「もう長いから飽きた」「さっさと終わって欲しい」ってことじゃなくて、普通に素晴らしい締めだと思うんだよね。ヴァイザードはちゃんと仮面を付けて挑んでるし、隊長たちも連携プレイしているし、背後から襲いかかってるし、各自の能力も有機的に機能してるんだもん。ブリーチでこんな立派なバトル初めて見たよ! それに、実力者である隊長たちがその実力をしっかりと見せつけて強敵に勝利したんだから、これは主人公である一護を無理に立たせるよりも遥かに良い結末だと思うんですよね。このくらいの総攻撃を受けたなら、藍染さまが倒されても別に株は落ちないと思うし、藍染さまが卍解使うヒマもなく倒されたのも、「藍染に卍解を使わせなかった隊長スゴイ」ということでいいじゃないですか。半年後くらいに「あーぁ、あそこで終わっとけばなぁ……」って言われるのはもう目に見えてるんだから、ホント悪いこと言わないからここで終わるべきだって。お願いだから終わって下さい。でも、終わんねえんだろうなー。

 ただ、これで終わったとしても、それはそれとして弐撃決殺無効は残念な展開。僕は砕蜂さんの雀蜂は「二回同じところを刺したら倒せる」という論理能力だと思ってたんですが、論理能力ってやつは相手がどんな実力者であろうと条件さえ整えれば決まった効果が出せるところが面白いのであって、それを「なんか霊圧スゴイから効かないぜ」ってやられるとガッカリなんですよね。例えるならハンターの王にシャルナークが苦労してアンテナぶっ刺しても、「王はオーラがすごいから操作できない」とか言われたらガッカリするじゃないですか。クソ強い王でもアンテナ刺されたら負けちゃうからこそ、護衛軍たちはピリピリしてガードしてるわけですよ。だから雀蜂も相手が藍染さまだろうと山爺だろうとフリーザだろうと大魔王バーンさまだろうと、決まったからには即死させるべきだと思うんですが、その点がすごく残念でした。

 しかし、砕蜂さんの始解はいまだかつて誰も倒したことがねえよなあ。どこの蠍座の聖闘士だ。

・藍染「一度は教鞭も執った身だよ」

「戦いに美学を求めるな」
「死に美徳を求めるな」
「己一人の命と思うな」
「護るべきものを護りたければ倒すべき敵は背中から斬れ」

 全てがOSRバトルで不利な要素ばかり……! 藍染さまのなんという深謀遠慮か。まさか瀞霊廷で猫を被っていた時から、このようにして死神勢力の弱体化を図っていただなんて……。しかし、隊長たちも流石ですね。おそらく彼らは実戦の中でこの教えが不利であることを悟り、あえて師の教えを無視してOSRな戦い方をしていたのでしょう。誰一人としてこれらの教えを守っていないことからもそれは明らかです。師の言い付けに諾々と従うだけではなく、そこから巣立って自らの方法論を確立していく。まさに守破離。死神たち一人一人の独立独歩の精神が藍染さまの恐るべき策謀から身を守ったと言えるでしょう。


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