なんといううんこに支配された一話……。今月のテニスの主人公はうんこではなかろうか。うんこが人智を超越し乾を弄ぶが理なら、越前がうんこを我慢し徳川カズヤに対峙するは因果。
・一氏「ちょっとモテるからって冷たいやっちゃ！」
一氏くんも財前くんに負けないくらい元はいいはずなのに、マスクが常時装備になったおかげでそんな面影もねぇぜ……。しかし、こういった言動こそが一氏くんがモテない原因を作っているのだと思うと、なんとも因果な話ですね。こういうことをするからモテなくなり、モテなくなったからこういうことをするのか。
ところで、今週、財前＆一氏がちょい役（重要ポジション？）で出てきましたが、これが許斐先生が言ってた「選抜50名に入らなかったキャラも出したくなったら出すよ！」ってことなんだろうか。本当にフリーダムなお人だぜ。
・白石ｖｓ忍足謙也
ひょっとして謙也くんは結構かわいそうなポジションなのではなかろうか。この子、「強そうな雰囲気をまといながら活躍できない」展開ばっかりだよ。中途半端に露出し、中途半端に強そうなだけに哀れみが増してくる……。
まあ、乾先輩よりはマシなんだけど。
・ブン太「帰らせてもらいます。ジャッカルが！」
一方、こちらはもうジャッカルさんがそういうキャラで固定されているので特にかわいそうなこともなく平和なものです。ジャッカルさんはいつも誰かにイジられたり、誰かを心配したり、誰かの尻拭いをさせられたりしてて今回の扱いも堂に入ったものですよね。でも、そんなジャッカルさんも、昔は「手塚が７人いる」とまで言われた王者立海メンバーの一人なんですよ。びっくりですね。
ところで、実はこの試合は接戦の末にジャッカルさんがブン太を下すんじゃないかと思ってます。ただでさえ唯我独尊なやつらが50人も集まっているこの合宿において、ジャッカルさんのキャラは貴重なはずだからです。たぶん、今後も亜久津が誰かを殴りかかりに行くたびに、止めに入ったり、何故か間に入った自分が殴られたり、乱闘で壊れた備品の弁償をさせられたりと、そういう方面で彼は活躍すると思うんだ。ジャッカルさんがやらなきゃ誰もそういう仕事しない気がするんだよね。
・「……ところであの越前くんの相手、誰でヤンスか？」
来てたのか、地味'sの片割れ……。彼はどっちだっけ？ 南？ 東方？？ 全国レベルのプレイヤーのはずなのに観月よりも影が薄いぜ……。
ていうか、実績だけで言っても、観月より来てて当たり前のはずなのに、彼が来てることがすごく意外だ……。許斐先生、50人枠は悩みまくったらしいけど、悩みまくった挙句に彼を入れたのかと思うとなんかすごいな。
・師範ｖｓ小春
今月の内容のほぼ全てと言わざるを得ない。
いろいろツッコミたいんですが、まず、七式波動球の初速が時速218kmはウソだろうと言いたい。218kmのテニスボールが当たったからってあんなに人は吹っ飛ばないよ！ やはり波動球には「波動」という未知エネルギーがこめられていると考えるべきなのだろうか。（ちなみに40.5巻では二拾壱式波動球は時速234kmとしてるけど、どう計算したらそうなるんだよ）
そして、小春のIQ200がクソの役にも立っていない件。僕の解釈では小春の固有スキル「IQ200」は「才気煥発の極み」に準ずる未来予測系スキルなんですが、波動球を返すどころか避けることすらできず、しかも頭部に喰らっています。一体彼は何を計算していたんだ。
しかし、これは逆に考えると「お笑いテニス」のスキル効果によるものかもしれません。七式波動球では小春はあそこまで吹き飛ばないはずですが、それでも大飛翔していることを考えると、彼はむしろ最も効率的に飛翔できる箇所を「IQ200」により弾き出し、その箇所で七式波動球を受け止めたのではないでしょうか。なぜかって？ だって、飛んだほうが美味しいから。
そう。ここで「お笑いテニス」の弱点も――、あの無敵と思われた「お笑いテニス」の弱点も露呈したわけです。「お笑いテニス」とは「勝利のためにお笑いを利用する技術」ではなかったのです。「お笑いテニス」の真の姿とは「テニスを用いてお笑いを追求する」ことにあったのです。僕たちは小春の手段と目的を取り違えていたのです。つまり、彼のテニスとは「勝つ方が美味しければ勝つし、負けた方が美味しければ負ける」のです。であれば真の「お笑いテニス」攻略法とは、「負けた方が美味しい」シチュエーションを作ることなのだと言えるのではないでしょうか。もはや完全なメタ能力ですね、これは。
「なんや人飛んでますわ」「やっぱアホっすわ、先輩達」
そして、テニス合宿をしているはずの先輩が大空を飛翔して落下してきたというのに、財前くんの落ち着きっぷりは見事なものですね。また、小春が空を飛んでいる時も、橘さんは腕組みしたまま不動の構えで振り向きもしません。本当にテニス魔人どもはとんでもない。さすが船が沈没しようと素知らぬ顔でテニスを続けるだけのことはある。WISEが隕石を落としても平然とテニスを続け、世界崩壊後もタヴーを片手で殺しながらテニスを続けそうだ。
・乾ｖｓ観月
ここまで落ちたか乾先輩…………。しかし、これで観月はじめに勝たせるってのもすごい展開だよなぁ。「乾先輩が勝ってどうなるというのだろう。しかし、かといって観月はじめを勝たせてもどうなんだ。ならば、ここは流石に主人公チームを勝たせるのかな？」などと何となく思っていたけど、やはり許斐剛は図れぬ。この決着で一体誰が幸せになれるのか全く分からないぜ……。
今回の脱落戦が始まった時は「乾先輩はこうなることを見越して格下の観月はじめと組んだのか、流石だな」などと言われていたものですが、次号で普通にびっくりしている様子を見て株が下がり、更に今回のこのリタイアですからね。彼は一体どこまで己の株を下げる気なのだろうか。
そして、これを「美しい勝利です」と言い切る観月はじめ。普通に考えて美しいはずはないんですが、ハッ！ まさか、毒を仕込んだ……？？ だとすれば亜久津に次ぐ、二人目の純メタテニス使い誕生ってことになりますね。
「な、なんだーっ！？ 鬼先輩が泡を吹いて倒れたーっ！！」
「大番狂わせだー！ 観月はじめが５番コートに昇進っ！」
「んふふふふ、美しい勝利です」
こんな展開もありえたりするのだろうか。
・河村ｖｓ亜久津
なんか爽やかな雰囲気を醸してるけど、河村先輩、顔中に痣作ってるよ！ 亜久津さんは明らかに顔面狙って当ててるよな。「お前があの日からテニスに興味を持ち海外で…、嬉しいよ！」も、「お前があの日からテニスに興味を持ち海外で…（強盗や傷害を繰り返した挙句、日本に強制送還されて、この合宿にも参加し）嬉しいよ！」くらいに脳内補完しちゃいそうだぜ。いやだって、亜久津さんは海外に行っても平和にテニスだけしてるわけないでしょう。麻薬を売ったり対立するギャングを殺したりといった傍らでテニスもやってた、くらいじゃなかろうか。
・赤也ｖｓ柳
赤也のデビル化は殺人衝動が高まるだけなのだろうか……？ 確かにクラウザー戦でも乾・海堂戦でもデビル化後の変化は、より手段を選ばず相手を殺しに掛かったことだけだったよなぁ……。それにしても、赤也の進化図において「更なる高み」とはどのような進化を遂げることなのだろうか。こいつも亜久津さんと一緒で真面目にテニス技術を高めそうな気がまったくしないよな。
「帰るか、……貞治」「いいのか、蓮二」
ちょ……。やめて下さい！ これ以上、乾先輩をいじめないで！ そんなあたかも「オレたちは後輩に道を譲ろう」的な帰り方しないで！ 乾先輩はおなか壊しただけなのよ！
・越前＆金太郎
最後のページすげえな。不良漫画で悪役が絡んでくるみたいな睨み方だ。越前少年とか、主人公にあるまじき凄まじい上から目線ですよ。それに実際、金太郎さんに絡まれるとか不良に絡まれるよりタチ悪いしな。金太郎さん、ナチュラルに人を殺すことしか考えてないもんなぁ。殺人者の自覚がない分、金太郎さんはホントにタチが悪い。まあ、鬼先輩も簡単にはやられないと思うけれどSUGDとかどうやって返すんだろう。もし鬼先輩が勝てたとしても、金太郎さんは腕一本くらいは持っていくんだろうな。
そして、越前少年の方は最大の敵は便意だと思うんですよね。「天衣無縫状態になる」⇒「便意のせいでテニスを楽しめない」⇒「天衣無縫解除」といった展開もありうると思うんだ。それとも、彼はもううんこ自体は済ませたのだろうか？ 「便意に耐えながら戦うイケメン主人公の図」が見たいので、是非ともうんこは未放出であって欲しい。
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集英社
腐女子漫画として あのテニス漫画の最高峰が帰ってきた
ほえ〜すげぇ
やったぜ！！ 凄い
