【6/12】ジャンプSQ7月号感想(テニスのみ)


・禍福は糾える縄の如し

「俺はいやっスよ」
「俺もお前とダブルスだけは絶対組まねーよ」

 いがみ合う気持ちが桃城を窮地から救った……!

 しかし、五感を失っても「テニス楽しい」と言えるあの越前少年が、先んじて「あなたとはダブルス組みたくない」と言うだなんて、命は助かったけど、桃城先輩は少しはショックを受けた方がいい。

 そして、それと対照的なのが海堂先輩。なんという可哀想な話だ。この人、純粋に手塚部長のことを慕ってただけだよ。対して跡部さまの方は、これ、明らかに全てを見抜いた上での仕打ちだと思うな。根拠はないけど、跡部さまの眼力ならこの先の展開が見抜けないはずはないと思うんだ。なんという根拠なき信頼感。

 対して、これまた対照的なのが乾先輩で、先月の段階では「ああ、乾先輩もこの展開を見抜いてたんだな」と思ったけど、こちらはただの残り物でした。そして、跡部さまと違って、乾先輩が単なる残り物であったことに疑いの余地はないのですよ。これまた何という信頼感。


・堀尾、壇、浦山しい太

 驚き役の青学一年トリオも全国レベルへとパワーアップし、各校から選りすぐりの驚き役が一堂に会した超展開。許斐先生が悪い熱病にでも侵されて作ったかと思われた浦山しい太がまさかの再登場。ここに浦山しい太がいるという耐え難い違和感のようなものを一体どう言語化すれば良いのだろう。テニス世界における悪性腫瘍の如き彼が、一過性の病症ではなく慢性化しつつある恐怖というか。いや、決して浦山しい太が嫌いなわけじゃないんだけどね。なんていうかなあ。でも、悪性腫瘍としか言いようがない。


・鬼先輩

 本当にどこから突っ込めばいいのか何一つ分からないのだけど、あえて搦め手から攻めるなら、「こんなところまで合宿に来て何をやってるの!?」。そういう奇行は家で自主的に行って下さい!

 というか、鬼先輩が上のコートに上がれないのは、これらの奇行が原因ではなかろうか。コーチとしても、「シーソーの上でバランスを取りながら巨岩を持ち上げるのがベストだと思うんスよ」とかいう選手はあんまり上の方に上げたくないんだよ。おそらく、まだ鬼先輩のことを良く分かってない時期に、コーチ陣がうっかり彼を5番コートにしてしまい、そこから彼があまりにアレなので何とか下に落とそうとして必死に下のやつらをぶつけてるんだと思うな。だって、合宿に来てるのに、いつの間にか巨岩を持ち上げてるような選手は、実力うんぬん以前の問題のような気がするんだ。逆にコーチがこれを指示してたんだとしたら、それは純然たるイジメだと思う。だから、どちらにしろ、鬼先輩は嫌われてるんだよ。桃城先輩とぶつけられたのも「中学生に負けて中学生コートに行けばいいのに」とか思われてたんだよ。


・向日かわいいよ向日

 向日さんが7-0で負けてる現実が僕を果てしなく幸せにする。7-0ってことはアレですよ。速攻型の向日さんが前半戦すらまともに戦えてないってことですよ。一体どんだけ実力差あるんだよ。

「くそっくそっ侑士め! 心を閉ざしやがって」

 しかも、負けた時の言い訳が超可愛いの、コレ! あなたは心閉ざされても関係ないでしょ! 何を「主な敗因」みたいな言い方してんのよ!

 しかし、これはSQからテニス読み始めた人には全く意味の分からない台詞だよなあ。いきなり「心を閉ざしやがって」とか言われても意味分かんないよ。いや、ジャンプからずっと読んでる僕らなら分かるのかと言われればやっぱり分かんないんだけど。

「SQから読み始めたからさー。テニスって良く分からないんだよねー」
「安心しろ。ジャンプから読んでるオレにも分からない」


・柳生vs仁王

 いつものトンデモテニスではなかったけれど(このレベルだとまっとうなテニス漫画に見えてしまう)、しかし、普通に面白いバトルでした。仁王、柳生の入れ替えペテンが相手の動揺を誘うだけだったのに対し、今回のペテンの方が相手の攻め手を限定できるという意味では良いペテンだったと思います。許斐先生がイリュージョンの存在をすっかり忘れてそうなことはとりあえず置いておこう。本当に許斐先生は何を覚えてて何を忘れてるのかさっぱり分からん。

 ところで、最後に柳生少年がレーザービームを曲げたところですが、あれは穿って見るならば、「仁王のケガがペテンで右側へ走れば良し、走れない程のケガなら命中させて殺す」の自動ニ択だったのではなかろうか。


・菊丸vs大石

 あー、この二人ってやっぱり結構差があるんだなぁ……。まあ、普通に考えても、物理的に分身可能な菊丸に対してムーンボレーは意味がないからしょうがないか。

 大石先輩はラケットを置いていっちゃったけど、これはどういうことなんだろう……。いや、当然のように、一度合宿を離れた人たちも別の場所で特訓しなおして戻ってくる展開だと思ってたんですが、ラケット置いていったら別のところで練習できないよなー。いやいや、逆にラケットを置いたことで「取りに戻ってきたぜ」ってな感じで戻ってくるんだろうか。そもそも許斐先生のことだから、先のことなんか何も考えていないのだろうか。


・クラウザーvsリチャード坂田
 
 次回、1コマ目で磔になってる展開を予想。……しかし、

「それは地毛ですか?」
「んだ? お前…」

 この台詞からしても、二人がどうやってダブルスを組むに至ったのかさっぱり分からないなー。仲良さそうには見えないんだけど。ひょっとして、クラウザーさんと英語で会話できるのが越前少年とリチャード坂田しかいなかったんだろうか。だとしたらクラウザーさんは本当にラッキーな選択をしたもんだよな。危うく2分の1の確率で死ぬところだったぜ。殺る立場に回るか、殺られる立ち場に回るか、まるで綱渡りのようなポジションだよな。


・真田vs幸村

 まあ、普通に考えると幸村勝利は揺るぎない。皇帝は亜光速移動とガット貫通というチートすぎる性能を持っているけど、幸村のチートっぷりはさらにそのレベルを超えてるもんな。皇帝はまだそれでも「テニスという舞台においてテニスをさせない」程度だけど、幸村は「テニスという舞台に上がらせない」からね。

 しかし、許斐先生が「幸村のテニス」をノータッチで進めていくかもしれないし、もしくは、付き合いの長い皇帝によって「幸村のテニス」の攻略法の一端が垣間見えるかもしれない。というか、「幸村のテニス」は攻略法うんぬん以前に能力原理がまだ推測の域を出ていないので、その辺りの解説が入ると嬉しい……の、か…なぁ…? 解説入ってもきっと理解できなくて、またそれの推測をするだけになりそうな気がしなくもない。


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