クリムゾンキング
これ、格闘王子の人かー。格闘王子は驚くほどセンスが古臭かったのに、今度は一転して現代風(?)な作品に。同じ人が描いてるとは思えない。前回の「貴様らを萌えさせてたまるものか」といわんばかりのヒロインに比べ、今回のヒロインの接しやすいことったらないですね。
内容的にはモンスターと村人のほんわかした共存などは良かったですが、終盤、主人公が「見せたくなかった」という真の顔が「目が充血してる」だけってのはなー。これなら赤也の悪魔化の方がよっぽどこわいよ! いや、真の顔っていうのは比喩的な表現で、怪力とかそういうヴァンパイアっぽさを見せたくなかったってのは分かるけど、その象徴として顔を挙げた以上は顔にももっとインパクトが欲しかったところ。2ページも顔隠して引っ張ったんだしさー。
あと、ラウさんがミイラ男を馬代わりにした挙句に「使えない」といって撃ち殺したのはラウさんの邪悪描写なんだろうけど、でも、ちょっと気持ち分かっちゃうなー。てのも、こないだバイオハザード4をクリアしたんだけど、クリアまでに主人公がゾンビを1000体近く殺してるんだよね。アンブレラもロス・イルミナドスも巨額の費用と手間を投じてがんばってゾンビを量産したのに、たった一人のアメリカンに1000体も殺されちゃうんだぜ。「ゾンビの耐久力を軍事転用すれば世界が獲れると思ったのに、全然使えねぇ……orz」ってきっと落ち込んじゃったと思うんだ。
同様にベリーさんが民間人を殺しちゃって怒ったのも納得。法的にも問題だろうし、大切な人質も殺されちゃったし、これまでの社員教育も無駄だったってことで、そりゃラウさんも怒っちゃうよ。あれだね、ラウさんは今回、巧くいかないことばかりだったね。馬の代わりにミイラ男を使えば安上がりだと思ったら全然使えなかったり、ちゃんと社員教育したと思った部下が思った以上に頭悪かったり、まあでも、そこらへんをちゃんとできなかったことも含めてラウさんの経営者としての技量不足だよね。