【12/23】2009年4、5合併号のジャンプ感想(2)


 時間の関係でちょい短め。残りは明日アップします。


ぼっけさん

 あー、なんか西先生らしいミスだなー、って感じ。ムヒョと比べてどこがどう西先生らしいのか指摘できればいいんだけど、ムヒョが全然思い出せないのでイメージだけで言っちゃうけどね。

アベル「ロック笑ったな、テメェ今! ヒマつぶしに驚かせてやろうと思ってたが、気が変わったぜ…!!」

 アベルはおそらく今後味方寄りとなるキャラクターだと思うんですが、今回は「驚かしただけですよー」でいいのに、くだらねーことでマジギレしてヒロインの命なんか狙っちゃうものだから、今後仲間になってもこの点がネックになって、読者は心理的にアベルを受け入れ難くなると思うんですよね。ここでロックで怒らせる必要はそれほどなかったと思うので、後のことを考えると怒らせなくても良かったんじゃないかな? 「脅かすだけでした」→「主人公が反撃しました」でも話は通じるんだし。

 まー、自分の血を見たら逆上するハートさまみたいに、ロックをバカにされることだけは許せず敵味方関係なくキレるキャラで行くならナシでもないかな? いや、それでも「主人公が思ったより強かったからすぐに降参」ってんじゃキャラ付けとして弱いか。「いやー、実は全然怒ってなかったんですよ。全部含めてドッキリですからー」くらいのフォローが来週入れればいいんだけど、多分ない気がするなあ。こんな瑣末なところで後にまで残るダメージが入った気がして、「西先生らしいミスだなあ」と思った所存です。あれだ、今書いてて気付いたけど、「自分のやりたいこと」の根幹にチョコチョコひびを入れていく辺りが西先生っぽいんだ。「いやいや、エンチューはどう考えても同情できねえよ、ただの逆恨みじゃん」とか。

 まあでも、西先生のそういうところ、クソ漫画愛好家としては嫌いじゃないんだぜ? 変な言い方だけど、こういうミスは後でキャッキャ言えるので「楽しいミス」だったりする。ムヒョもなんだかんだで楽しかったもんなー。あれはクソ漫画(ネタ漫画)としてはかなり良質だった。


黒子

 キセキの一人はラーニング能力者!

 ちょっとイイですね! まさか主人公の他にもこういう論理能力者が出てくるとは思わなかった。他のキセキの4人も全員論理能力者なのだろうか。「一度見た技は全てブロック可能」とか、「未来が予測できる」とか。主人公の「姿が見えない」ってのもえげつない能力だしなあ。

 この樺地をどうやって攻略するかで、この漫画の読み方が決まりそうな気がします。端的に言えば、ポストテニス足りうるのか否か。僕たちの予測を上回る形で、かつ納得のいくように攻略法を示してくれたらポストテニス足りえますが、「なんだ、火神のあの新プレイは……。とてもオレではコピーできない!」とかやっちゃったら失格。ラーニング能力者は「見たプレイを一瞬で自分のものにできる」からこそラーニング能力者なのです。そんな例外、僕は認めないですよ。樺地に百錬自得をラーニングさせた許斐先生のように、「見るだけでコピー可」という大原則は貫いて、あくまでその上での解決法を求めたいな。テニスの読者を奪う気なら、黒子はここからが勝負ですね。いやいや、無謀な勝負とは思うけれど、でも、僕はこういう姿勢好きですよ、日和らず頑張って欲しいな。


こち亀

 最近、こち亀をディスっては日記のコメントで怒られたりしてるんですが、どこが悪いかも書かずにディスるのは確かにアレだと思うので、どこが悪いか書いてみることにします。まあ、別に今回くらいだと、普段は「もうどうでもいいや、面倒くせー」って感じでスルーするところなんですけどね。

 今回の問題点、というか、やる気がないと思う点は、「レギュラーキャラのやる気がなくなったら面白いかな」というアイデア以外が何もないところです。そこに至るまでの天国でのやり取りとか、レギュラーキャラのリアクションとか、両さんの解決法とか他にも色々と考えてるような気がするかもしれませんが、こういうのは物作りをしている人間ならクソでもしているうちに当たり前に出てくるもので、この程度の整合性はどれほどやる気がなくても作れるんです。

「レギュラーキャラのやる気がなくなったら面白いかな」というアイデアも、アイデアと呼ぶのもギリギリのレベルで、たとえ使うにしてもこんなのはあくまで導入の一歩に過ぎず、本来はそこから物語を捻ったり、ウィットの効いた小ネタをまぶしたり、伝えたいメッセージを込めたりするのが漫画家の仕事で、昔の秋本先生も当然そうやっていました。しかし、今の秋本先生はこのアイデアを中核に据えてしまい、それだけで「まあいいかなあ」と一話終わらせてしまってるわけです。ないですよ、他にこんな漫画。土方さんはオタクになってからも色々ありましたよ。それが普通なんです。

 僕は絵が描けないので作画面を抜きにして物語構成だけで言うならば、ぶっちゃけ、これを仕事とは言いたくない。ラストのオチにしても、警察の巡査部長職にある人間がセーフティーも確認せずにガトリングガンをグルグル回していますが、こんな当たり前の違和感すら解消しようという努力が既に放棄されてるんです。「秋本先生はやる気はあるんだ。才能が枯渇しただけなんだ」って言われたけど、やっぱり僕にはやる気があるとは思えない。才能が枯渇したらこんなことにも気付けなくなるなんて、僕にはどうしても思えないんだ。一日ストーリーを考えてこれになったというなら才能の枯渇だと認めるよ。でも、これ、たぶん30分も考えてないと思う。


マイスター

 主人公は怪我を心配してたのかー。確かに「怪我による長期離脱」は先週にも出てきてた。「守備をしない」ってのはミスリードだったのね。

「主人公が怒った理由」次第では主人公の株が下がって漫画的に終わりかと思ったけど、さすが加地先生も考えてるなー。今回はいきなりゲームから始まったり、錦君に最後に勝たせてあげたりなど展開的な工夫も見られて良かったと思います。やー、でも、「できるだけ均等にパスをする」っていう設定はあまりにアバウトすぎると思うけどな! ま、最初から勝ち負けで分からせようとしてた訳じゃないし、ナシではないか。


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