【12/22】2009年4、5合併号のジャンプ感想(1)


 22日(火曜)の夜21時からダンゲロス特別編「死神vsテニスプレイヤー」を行います。参戦キャラクターはこちらから。今回は誰でも飛び入り参加できるので、ルールをちらっと読んで興味が出たらお気軽にご参加下さい!


バクマン

 服部さんの「君達では王道は無理」の理屈が分かって納得。なるほど、感動モノは裏に計算が見えたらダメなんですね。これは良く分かる話だ。

 感動モノを分類してみると……、

1、作り手も感動して作って、受け取り手も感動する
2、作り手は計算で作っているが、受け取り手は計算を感じず感動する
3、作り手は計算で作っており、受け取り手は計算と分かりつつも感動する
4、作り手は感動して作っているが、受け取り手には伝わらない
5、作り手は計算で作っており、受け取り手も計算を感じて感動しない

 という感じでしょうか。私見では1はテニス。あれを感動モノと言うこと自体に躊躇するけど、まあ、感動的要素もなくはないので。最終話の歌詞とかは許斐先生、絶対感動してるよ。あれを計算してやってたら今すぐ腹を掻っ捌いてもいい。というか、その計算は異次元すぎて計算とは言えないな。2は理論上、読者が1と区別できないのでノーコメント。3はハンターとか島本和彦かなあ。島本先生のあれも(かなりノリノリながらも)計算だと思う。4は明らかにブリーチ。ナルトもそうかもしれない。ただ、1と4の差は受け取り手次第なので、人によっては逆転するでしょうが。5はこち亀。最近秋本先生を叩きすぎだと怒られたけど、これに関しては断言してもいい。あれは絶対に計算でやってる。

 で、シュージンが計算で感動モノを作ろうとするなら2か3しかダメなわけで、今回、彼らは2を目指してるわけです(というか、バクマン的には3が2なのかな?)。また、4と5を比べてみると、4は「がんばってるなあ、かわいいなあ」って感じで暖かく見ることができるのに対し(僕のナルトに対する見方はこんな感じ)、5は僕はかなりイラッと来ます。またこち亀を例に出すのもアレなので別の例を出すと、新人の読切にしばしばこれを感じます。

 なんといいますか、たとえ作品それ自体から感動を受けなくても、作り手が心から楽しんで作っていることが伝われば、それはそれである程度こっちもハッピーになれるんですよね(僕がテニスが好きな理由の3割くらいはこれだったりする)。しかし、サイシューは前回も言ったとおり、「計算して」「サクセスのために」漫画を描いており、少なくとも今の彼らには「漫画を楽しむ」スタンスが欠けています。なので、その意味で読者をハッピーにすること、つまり、4のような逃げ方はできない。真向勝負で2を目指すしかなく、つまり、「計算して王道は難しい」ということだと僕は解釈しました。

 …………うーん、そんな無理しなくていいと思うんだけどなあ。シュージンの性格からすると、3の方向で、つまり「計算と分かるけど良くできた話」を作る方が彼としても"楽しい"と思うんですけどね。せっかくクリエイターになったのに、自らの喜びを削いでまで社会のニーズに応えるってのはどうなのかなあ、とも思うけど、まあ、ある意味それがプロ意識とも言えるし、そもそも他人事だし、どうでもいいや。


・サイコー「そんな簡単に1番になれるほど、この世界甘くないと僕は思ってます(`・ω・´)」

 まったく、サイコーは小者だなあwwww

 ここはにっこり笑って、「ええ、応援してますよ」「もちろん僕たちが連載したら抜かしますけどね!」って言うところですよ。さらに残念なことは、先に服部さんから「編集部の見方では新妻くんでも1位は取れない」という「大人の意見」を聞いていたために、「だって大人の人がそう言ってたもん!」という感じを受けざるを得ないことですね。これはもしかしたらサイコー自身の私見だったのかもしれないけど、前回、服部さんのあの発言があったから、そう受け取られるのも仕方ない。「なんでこんなに馴れ馴れしいんだ」「エイジに聞くのかよ」も含めて、今週のサイコーからはすごい小者っぽさを感じちゃったぜ。あと、新妻先生が「亜城木先生」と呼んでるのに、サイシューは「エイジ」って呼んでる辺りとかも逆にすげえ小者っぽい。新妻先生側の評価が変わらない(むしろ上がっている)ことが唯一の救いか。

 ……ま、でも、大人の反応は大人になってからすればいいんですしね。若いうちは跳ねっかえりも良し。


・新妻「あのアシスタントとは目が違います」

 前回の天然っぽい態度から、「受賞時のコメント(「周りが遊んでいる間、漫画ばっかり描いていた甲斐がありました」)とキャラが違いすぎる」という意見がありましたが、今回のアシスタントに対する見解などを見るに、新妻先生は単純に天真爛漫なわけではなく、そういうシニカルな態度も備えているのだと判明。キャラがブレてたわけじゃなかったんですね。

 ということは、そんな毒のある新妻先生がファンを公言したってことは、「金知恵」は本当に評価されてたってことなんでしょう。うーむ、ますますサイシューが邪道を捨てたことが勿体なく思えてきたぜ。服部さんの苦悩も伝わってくるなあ。これが俗に言う「ライバルが褒め称える効果」ってやつか。「オマエ頭イイナ」「オマエモナー」はほとんど何の効果もなかったけど、やっぱり部外者が誉めなきゃダメなんだなあ。


・雄二郎「何、その判断の仕方…。マンガの才能あるとそういうふうに見えるの?」

タクシー運転手「な、なんだか分からんが、ヤバイやつらを乗せてしまったみたいだぞ……」

 この会話は服部さんが混乱する以上に、タクシーの運ちゃんがビビってると思うんだ。いきなり客が大声で「分かんないんですか! 目が違います!」とかこええよ。


ワンピース

 扉絵、ナルトかと思ったよ! 

 せっかくのステルスアクションだったんですが、あっという間に見つかっちゃいましたね。もちょっと早く気付いて咄嗟に身を隠せば巻き込まれずに済んだ気もするので、ここで発見されちゃったのは残念な展開。まあ、少年漫画的には正しいのかなー? 願わくば、「1階ごとにそのフロアを守護する看守四天王がおり、そいつらを全員倒してカギの破片を集めなければ下の階には進めない」という展開になりませんように。


ナルト

・「綱手様…ここは一旦こいつらを引かせて、その間に里の守りを固めておくのです」

 おお、ついに正論が……、と思ったけど、結果論で言えば綱手様のナルト召喚が正しかったですね。情報入手後、相手が木ノ葉相手に殲滅戦をする可能性はあったけど、まさか核ミサイルを使うつもりだったなんて流石に読みきれないぜ。

 しかし、最後に木の葉を破壊するために、他のペインを行動不能(?)にして、命を削って、チャクラも残り僅かとなったであろうところにド本命のナルトがやって来るとか、ペインさんはどれだけ運が悪いんだろうか。


・「口寄せじゃな…」「ダメよ! あの術はアナタの命を縮める事になる!」

 急に小南がカエルの母ちゃんを心配し出したからびっくりしちゃった。分かり辛いよ、岸本先生(´・ω・`)


・サクラ「ナルト早く来てよォ!!」

「早く来てくれ悟空ーっ!」がやりたいことは良く分かるんですが、うん、ナルトが来たからって何かがどうにかなる気がしないんですけど。なんなの? 岸本先生の頭の中ではナルトってそんなに強いの?? 僕の感覚ではすげえ頑張ってペインを一人倒せるかどうかくらいなんですけど。

 もしかして仙人モードになったら、ペインをナッパくらいの勢いで倒せたりするんでしょうか。……全然そんな気はしないんですけど。ていうか、仙人モードって本当に強いの? 大規模破壊攻撃ができるのと、高いところから落ちても死なないことしか分かってないよ!


スケット

「ハイ、カットー。お疲れ様でしたー!」

 が来るかと思ったけど、なかったね。

 金田一耕介を読んでる時も思ったんですけど、トリックとか見立て殺人とかは面白いんですが、動機解説シーンになるとホントどうでもいいんですよねー。お前らの恋愛とか遺産相続とかこちとら欠片の興味もねえよ、っていう。ネウロの気持ち分かるわー。

 そういう意味でも僕は清涼院先生が結構好きなんだぜ。動機面はいっそあのくらいブチかまして欲しいんだ。


ネウロ

 ヒロインが調教志願だと…。え、えろいなー……。

 車を取り囲んでサブマシンガン乱射って、外交官ナンバーを止める権利うんぬんのレベルじゃねーなと思いました。臼井警視は警視庁間の妻子誘拐にでも成功したんだろうか。車自体にも装甲が施してあるとは思いますが(でも国が用意した車なので装ノーガードかもしれない)、前の席に乗ってた血族は即死で、シックスは11が防御してる感じでしょうか。

 シックスは葛西さんが期待はずれだったことを素直に残念がってるので、そろそろ底が見えてきた感もあります。自分の見立てが外れた(=思いのほか人間が強かった)ってことですから。攻略のカギも手に入れたし、日本を出ることもなく、このまま決着が着きそうな勢いですねー。

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