【10/28】2008年48号のジャンプ感想(まとめ)


「戦う相手は敵だけじゃない! 味方の"説得"が勝利のカギ! 敵の作戦が見えない緊張、味方を思い通りに動かす達成感。個性豊かな武将たちをいかに指揮するかで勝敗が決まる」(P18の広告「采配のゆくえ」より)

ダンゲロスはこれを人間相手で出来るゲームなんだぜ!」と、宣伝してみるテスト。まあ、ダンゲロスは味方を説得したところで、自分の戦術が正解かどうか自信持てないんだけどね。


ハンター

 ああ、うん、スゲェ…………。

 何を言ってるのかさっぱり分からんプフの「買いかぶっていたのです」発言からスタートした心理作戦。これは読んでる読者も「…………???(´・ω・`)」という感じな訳ですが、後でモラウ先生も言ってる通り、発言自体にはあまり意味はないのでしょう。読者がプフの発言に「…………???(´・ω・`)」となることで、モラウ先生の困惑を追体験できるという仕組みなのでしょうが、冨樫先生、それはちょっと卑怯だぜ。僕たちの冨樫先生への信頼感を逆手に取られてんなー。まあ、いいけど。

 そして、プフはこの心理作戦によりモラウ先生に思考負担をかけ、「逃げたと見せかけての奇襲」という可能性への気付きを一瞬だけ奪ったのでしょう。スピリチュアルメッセージでそれを確認していたのかもしれません。そして、逃げたと見せかけてからの再結合&奇襲。ここの流れを僕の想像で語ると……

1、粒子状になり拡散(不可視)
2、プフの一部(3割くらい?)が結合してミニプフを量産、挑発の後、逃げ出す
3、モラウ追いかける
4、粒子状の残り7割(不可視)が結合し、モラウへ攻撃

 致命打を入れられなかった(武器奪取に留めた)のは、7割プフでは打撃の決定力に欠けていたからかな? それでも硬を使えばイケた気がしなくもないけど、体をバラすのにオーラを使用していたと考えればなんとか……。もうオーラってなんだよって感じだけど。

 プフが逃げたと見せかけた方向にはユピー。これも計算どおりにモラウ先生を誘導したのでしょうね。ユピーの位置はジェイルからの脱出中に確認していたのでしょうか。武器を奪取してから(おそらく単純な戦闘力では護衛軍でも最強クラスであろう)ユピーへのバトンタッチはナイスな戦術だと思います。誤算があったとすれば、ユピーがいま思ったより苦戦してることかな。
 

 ところで、大事に捨てられちゃったモラウ先生のパイプですが、これはひょっとしてノヴ先生復活フラグではなかろうか。復活といっても恐怖心を押し殺して四次元マンションでパイプを届けるくらいの活躍ですが。ノヴ先生、宮殿の外にも出口を作ってたし、遠くから戦況を見ていたらプフがパイプを捨てたのも確認できたかもしれないしね。案外、拾ってきてくれるんじゃないかと期待。プフ的にもびっくりな伏兵でしょう。


ぬらりひょん

 カラーの縛られている犬神(頭部)は哀愁漂いすぎてて泣けてくる。良く分かんないけど、見た瞬間「ヒリューくん!」って思ったよ。


・表紙

 つららがリクオのお膝でうにゅーしてるのを見て、羨ましいなハァハァとかみんな思ってんじゃねーの? 羨ましいなハァハァ。


・犬神巨大化と首ドッキング

 あー、これはちょっと残念。せっかくあそこまで「犬神は首だけとぶんだよ!」ってアピールしてきたんだから、巨大化は良いとしても首だけで巨大化して欲しかったな。これじゃ、でっかいわんちゃんだよ。そりゃでっかいわんちゃんは強いし怖いけど、首だけでっかいわんちゃんの方がホラー漫画としては正解だと思うんだ。

 しかし、これだけのイリュージョンを巻き起こしては、そろそろ清継くんの仕込みと説明するには厳しいレベルになってきた気がするですけど、どうオチ着けるんでしょうね。…………いや、清継くんなら、これくらいやりかねんか。


ワンピース

 今週のワンピースは内容がねえなあ、と思って読んでたら、最後の最後に「覇王色の覇気」が出てきた。……うん。内容がないとは言えなくなったけど、なんか微妙。テンポ的には2ページ見開きであっさりブッ飛ばして欲しかったな。

「覇王色の覇気」ってことは、覇気の優劣は量の過多じゃなくて質の違いなんですね。で、ルフィは特別な質の覇気を持っている、と。うーん、やっぱり覇気はあんま好きになれない。どうにもお手軽感が否めないので。「あー、そうですか。生まれながらに特別な存在だったんですね」的なションボリ感があります。

 なので、できれば「覇王色の覇気」は後天的に会得したものであって欲しいなぁと思ったり。誰でもある程度の覇気は持っているが、ルフィのそれはこれまでの活動の中で練磨されて覇王色に育ったものだとか。そういうのだったら、覇気ももう少しすんなり受け入れられるかもしれない。実際、ルフィは他の海賊団船長と比べても、これまでずっと覇気溢れる行動を取ってきた訳だしね。

 でも、これだとちょっとOSRバトルになってくるな……。「海軍の旗を撃ち落としたー! 覇気アップだー!」みたいな。


ナルト

 先週のツナデ発言により凄まじく活性化した当サイトのナルトスレですが、先週の状況を僕なりに分かりやすく例えてみると以下のようになるのではないでしょうか。

部下「大変です! サンディエゴにテロリストの船団が現れました。現在、第三艦隊が応戦しています!」
司令官「よし、直ちに原子力空母を向かわせろ」
部下「待ってください、まさにテロリストの狙いは原子力空母の奪取です。いま向かわせるのは下策では!?」
司令官「お前に足りないのは原子力空母を信じる力だ!」
部下「!?!?」
司令官「我が同期のジライヤ元帥はやつらテロリストに討たれた。そして、原子力空母のナルト艦長はジライヤ元帥の教え子に当たる。ナルト艦長なら、きっとジライヤ元帥の仇を討ってくれるはずだ。また、私はゆくゆくは今の地位をナルト艦長に譲る気でいるが、そのためにもいま彼には武勲を立ててもらう必要がある」
部下「……そうですか。好きにしてください(´・ω・`)」

 結局のところ、問題は先週の感想にも書いたとおり、「ナルトがいなければどうしょうもない」という気がしないことなんですよね。上では原子力空母に例えたけど、正直それほど強いとも思ってない。作品中の台詞を信じるなら現在のナルトはカカシ先生よりも強いはずですが、それでもあえて前線に加える程の戦力とは思えない。いや、しかし、僕たちがそう思えないだけであって、実は里の忍者たちとナルトとの間には越えられない壁があり、里の忍者たちだけではペイン迎撃なんてとてもできないのかもしれません。ナルトじゃないとどうしょうもない相手なのかも……。そうだとすればナルトを呼び戻した理由もまだ分かります。ううん、そうは思えないけど岸本先生的にはそうなんだろうか。ここはちょっと岸本先生に騙されてあげようかな。


チョウジ父「コレで一匹はやれたな、カカシ」


 なん…だと…?


・ザコ「くたばれ…」

 たったこれだけのシーンなのに、「ウボォーwwwww」とか思って爆笑しちゃったのは明らかに僕が悪い。くたばれ、馬鹿が。

 しかし、テロリストが突然乗り込んできて、「うずまきナルトはどこだー」「どこだー」と言ってれば、生き残った人たちはみんな、

「クソッタレ、ナルト、後でブチ殺す」

 とか思ってるんじゃねーかな。たぶん心無い人たちは「早く出てきてさっさと捕まれ、クソが」って思ってるよ。世知辛いねー。でも、ナルトがさらわれて世界的脅威になったらそれはそれで、

「あのクソガキ、ホント迷惑しか掛けねーな」

 とか思われるんでしょうね。そう考えると、段々ナルトが可哀想になってきたぞう。綱手の目論見が今回の件を利用してナルトのイメージアップを図ることだとすれば、その心情もちょっとだけ分からなくもない。


・ペインの相手は一対一が基本

 にも関わらずペインは分散戦術を取ってくれたのか。なんかスゴイ話だな……。陽動&探索という目的からすれば分散は確かに間違ってはいないんだけど……。

「こんな奴を六人も相手にしてたのか、自来也様は」

 この台詞は良かったですね。久しぶりにまともに自来也の株が上がった気がします。ずいぶん前から凋落著しいカカシが発言主というのがネックかもしれませんが、僕はまだカカシ先生のことを結構信頼してるんで。


・雷遁影分身⇒巨大化パンチ

 冒頭ではああ書きましたが、綱手うんぬんを抜きにするとこれは非常に良い展開。いや、影分身には毎度のことながら「はぁ~」という感じですが。

 チョージ親子の一撃必殺可能な強襲は非常に正しい。ホームの利を活かしてますね。実力者であるはずのチョージ父をちゃんと実力者として描いているところも素晴らしい。こういうのって大抵サクッとかわされちゃうので、一体だけとはいえ仕留めさせ
たことは岸本先生を評価したい。これで天道の方も、回避した瞬間にカカシが「やっと隙を見せたな」とか言って止め刺せばカカシ先生の株も上がったのになあ。まあ、3対1なんだから、残り一人の天道は(苦戦はしても)倒して欲しいところ。エネルギー吸収ペインの方も六人で取り囲んでるんだから、順当に倒して欲しいなあと思ってます。せっかくペインは替えが効く子なんだしね。僕はもう少し数の力を信じたいんだ。

 しかし、こうなってくるとナルトを呼び出す理由がやっぱり分からない……。実際、ナルト抜きでも全然対処できてるよなあ。綱手が「尾獣のことなんか本気でどうでもいいから、いま目の前の里の被害を防ぐためにとにかく一人でも戦力を増やしたい」というのなら、なんとか、理解……できる、かな……??


リボーン

 よく分からんが、ジッリョネロの幼女は破幻の瞳を持ってるということかな!


 全然関係ない話だけど、バジリスクの朧なら、ひょっとしてギャグ漫画耐性(何をやっても死なない)も無効化できるのではなかろうか。……と、いま一瞬思った。


トリコ

 このコロシアムの客と運営者はちょっとノリが良すぎだろう……。


 や、でも、これは良い展開ですね。大金を賭けているであろう試合に乱入者が来てブチ壊したら、そりゃあ普通は怒りますよ。客も運営側も怒り狂いますよ。でも、トリコだから怒らない。むしろトリコの参戦なら諸手を挙げて歓迎する。「あー、トリコならここまでやっても許されるんだ」っていう感じで巧くトリコの株を上げていると思いました。相対的に所長のポジションがちょっとアレになってきたけど、まあいいや。

 大方の人の予想通りだったバトルウルフの妊娠。僕は正直「クローンが妊娠プゲラプゲラ」とか思ってたんですけど、プゲラプゲラはオレの方だったぜ! 「んなわけねーだろ」と思うのは変わらないけれど、こちらも劇中で「解せないのは一匹のクローンが妊娠…」と疑問視されているのでOK。これは何かの伏線なのかなー。

 ところで一応確認しときたいんだけど、(トリコ世界の科学技術は分からないのでこちらの世界準拠として)妊娠中の固体のDNAから再現したクローン生物って妊娠した状態では生まれないよね?


金未来杯受賞作決定

「あれ?? 最近、金未来杯なんてやってたっけ……??」

 と思って見てみたら納得。「べるぜバブ」「アルバイター金太郎」「格闘王子」「クロガネ」の時のやつか。今回の金未来杯は全部揃ってどうでも良かったんだよな。べるぜバブ連載すんのかなー。


ジャンプSQ宣伝

・「新連載!! テニプリトリビュート4コマ放課後の王子様」(ジャンプSQ12月号

 ぐう~~。4コマかぁ~~~。微妙。激しく微妙っ!


To LOVEる

・P269

 スカートをはいている女の子のぱんつが見えるのは当然として、ズボンをはいている女の子のぱんつが見えるというのは、もうなにがなんだか……。いや、見えるよ。短パンはいてたって見える可能性は確かにあるよ。でも……、でもさ……。なんていうかさ……、短パンでパンツを見せることの意味って一体なんなんだい!?

「科学はどうでもいい。問題はパンツが脱がせられるかどうかだ」

 昔、このような有名な言葉がありましたが、To LOVEるも「ぱんつを見せる」という至上命題の前では他一切の要因など全くどうでも良いことなのかもしれませんね。もう彼女たちはズボンの上からぱんつはいて生活すればいいんじゃないかな!


バクマン

 前半の恋愛パートは、「良く分かんねーけど、中学生の恋愛ってこんなもんだったっけなー?」って感じ。岩瀬さんの「手を繋いだから付き合ってる」は中学生でもありえない気がするけど、進学先が異なることを知っての「さようなら」の方は、なんだかリアル中学生っぽい気がしたよ。大人になったら学歴って本気でどうでもいいんだけど、中学・高校の頃って「進学先」が個人にとって大きなファクターになってるからねー。いまになって思うと、いかに中学・高校生に対して周囲が競争を強いているかが分かるよなー。まあ、あのくらい強迫観念的に競争を強いなきゃ教育水準も保てない気がするけれど。子供の頃の勉強ってホントにダルイもんな。

 閑話休題。後半の「編集部の裏側」パートは面白かったです。「ジャンプっぽいかどうか」という判断基準の話も出てきましたね。僕も大学生くらいまでは「面白い/面白くない」でしか漫画を判断しておらず、「雑誌のカラー」という観点は欠けていたので、これは(特に知らなかった人には)面白い情報なんじゃないでしょうか。

 でも、主人公のキャラ作りってホント難しいよね。脇役とか敵役の方がまだ簡単。主人公はある程度まともな人間にしなきゃいけないけど、まともにするとキャラが面白くない。まともな方向で好感度を得るのは正攻法だからこそ難しい。ギャグ漫画は主人公がまともじゃない程ウケるからともかく、ストーリー漫画はホントに難しいと思う。これに関しては冨樫先生すら成功しているとは言い難い状況ですしね(板垣先生のバキも成功してない)。以下、個人的な現行ジャンプの主人公評価。

(◎:とてもよい ○:よい △:良くない ×:悪い ?:評価できない)

・ぬらりひょん(リクオ) △⇒○(良くなった)
・ワンピース(ルフィ) ○
・ブリーチ(一護) △(一貫して面白味がない。×に近い)
・ナルト(ナルト) ○⇒△(個性が散漫化した)
・リボーン(ツナ) ○⇒△(個性が薄くなった)
・銀魂(銀さん) ◎
・トリコ(トリコ) ◎
・こち亀(両さん) ?(◎だが素直に評価したくない)
・いぬまる(いぬまる) ◎(ちんこ一点突破)
・アスクレピオス(バズ) △(すぐ死にそうになる点を評価)
・アイシールド(セナ) ○
・To LOVEる(リト?) ?(◎だがそういう漫画じゃないので)
・ハンター(ゴン) △⇒○(ピトーの一件で上昇)
・スケット(ボッスン) ○(地味だがそれを逆手に取ったので)
・チャゲチャ(チャゲチャ) ×
・ネウロ(ネウロ) ◎(主人公を弥子と考えても◎)
・サイレン(アゲハ) △
・バリハケン(団吾) ○
・バクマン(サイコー&シュージン) ○(◎に近い)
・ジャガー(ジャガー) ◎
・ディグレ(アレン) ?(この漫画自体、良く分からない)

 ありゃ? こうしてみると意外とみんながんばってるなー。もっと△とか×ばっかりかと思ったのに。逆に言い換えると、ジャンプは(他の週刊漫画誌もだろうけど)主人公のキャラ立てだけはしっかりやっているということなのかも。

 特別な能力を持たないキャラはサイコー&シュージンと、いぬまる、リト、両さん、団吾だけかな。両さんと団吾は普通とは言い辛いので除外するとして、残るはサイコー&シュージン、いぬまる、リトだけ。「普通の人間」を主人公にしてる漫画ってこんなに少ないんだなー。この点をもっと言うと、初期のサイレンを僕が評価してたのは、アゲハ達が何の能力も持っておらず「ジャンプっぽくなかった」からかもしれません(ジャンプの中で「個性があった」という意味で)。しかし、キャラに個性が加わる(暴王の月修得)ことで作品としての魅力が薄れる(他のジャンプ漫画の中で没個性化する)というのは、サイレンは皮肉な結果だなー。服部さんが「そんな漫画ばかりじゃダメなんだけど」と言ってる通りだぜ。

 やっぱり特殊な能力を持ってないと個性って付け辛い訳で、それを考えると、ライト君はデスノートこそ所持していたもののそれだけに頼らずにキャラをキッチリ確立していたんでスゴイんじゃないかな。そして、逆に言うと、死神にならなかった場合、本当に何も残らなそうな一護はよくジャンプで連載できたなぁと思ったり。必殺技も普通に飛び道具だし、強化手段(仮面化)は他キャラも使ってるし、性格的にも特に目立ったところがないし、久保先生はよくこんなキャラを主人公で使ってるよな。逆にたいしたもんだぜ。

 もっかい閑話休題。最後に連載を目指す志を見せたサイコー。しかし、クソくだらねーこと言うけど、彼らはもう少しのんびり描けばいいのになーと思ったり。だってさー、連載ってモロに商業活動だよー。お仕事だよ、お仕事。今はせっかく親がメシ食わせてくれんのに、今のうちから働こうとしなくてもいいだろうにと思うんだけどね。プロになったら好きなように描くことなんて出来ないんだから、もうしばらく思うままに作品描けばいいのに。同じ力量を持っているなら、プロよりアマチュアの方が良い作品作れるんだぜ? でもまあ、彼らは最初から商業上の成功を目的にスタートした訳だし、そんなこと言っても今更だよなー。夢を追っているといえばカッコイイけれど、ちびっこがガツガツ連載目指してると、正直、ちょっと職業訓練に思えてくるぜ。


 ***

 全然関係ない話だけど、今はネットのおかげで「好きなように描いた作品」を発表する環境が整ってるので、これは本当に素晴らしいことだと思います。IT社会っていいなー。


スケット

・「日常でこんな場面はないだろうか。40~50m離れている元気のない友達を励ましたいと思ったことは」

 ↑すごい笑った。

 単発ネタだけでなく、最後で全てまとめる構成力はすごいなー。


サイレン

 WISEに星将なんてものが出てきて、どうにも微妙な展開の最近のサイレン。さらに今週のカプリコには作者の「まあ、美少女にうーにーとか言わせとけばいいんじゃねえの?」的な思考が感じられて、正直、非常に不愉快な気分になったのだけれど、うん……、まあ、でも、うーにーって言ってるし、いいかなァ……。


「やだなぁ……。捕まえるのは僕の仕事じゃなくてあなたの役目でしょ☆」
「今回、あなた達は本当に運が良かった」
「次会う時は次元の違いを見せられるよう取り計らいますので」

 しかし、彼らに次はなかった。アゲハたちが現代において結成中のWISEを襲撃し、事態を未然に防いだからである。

シャイナ「ちょ、ちょっと待って。過去に戻って歴史を抹消!?!? ちょ、なにそれ……。あの、文字通り次元が違うんですけど……」

 やっぱ殺せる時には確実に殺しておくべきだよねー。WISEの皆さん、ほんとにかわいそす(´・ω・`)


ダストシューターズ

 うん、まあ、そこそこ笑えるところがないでもなかった。

 ですが、なんといいますか、笑いの方向性が既存の漫画をなぞってるだけって感じでした。「くだらない競技とくだらない戦い」「なんでも知ってる委員長」「ヘボイ肩書き」といった、既存のギャグ漫画のテンプレートを敷いた上で、それにそこそこのギャグを当てはめて作ったような「量産型ギャグ漫画」って感じ。オリジナリティが感じられないのです。

 僕がこういう作品を嫌いなのは「そこそこ面白い」ことで、何も挑戦していない「現状維持」「微調整」の作品でもそれなりに楽しめちゃうんですよね。「現状維持」や「微調整」はそれなりに楽しいから安牌なんですよ。でも、冒険しない安牌には、冒険しかしてないテニスのような感動は望むべくもない訳です。その意味では、面白くなくても挑戦的な姿勢を崩さなかった大石先生の「メゾン・ド・ペンギン」は結構好き。それをもっと突き詰めると漫画太郎先生になるのだけど。

 しかし、新人の人の読切バトル漫画には没個性なテンプレ作品が多いけれど、ギャグ漫画も没個性でテンプレしてるってのは悲しい話だ。この漫画がどうこうというのではなくて、ギャグ漫画ですらテンプレート化の傾向にある現状がなんとも悲しい。

 そういうわけで、僕はこれをあまり評価していないのだけど、それでも巻末コメントはいくらなんでも卑屈すぎると思うんだ。サイコーとシュージンは佳作すら取ってないけどもっともっと態度デカイよ。五十嵐先生もがんばって……!


ヘタッピマンガ研究所R

 やっぱり村田先生の描く河下先生はすごく可愛いな……。地味なファッションにナチュラルな反応、家でゲームしてる自然体の姿と、なんといいますか、華はないけれどすごく安心感のある女性ですね。とても付き合い易そうな感じ。西野や東城よりも河下先生とお付き合いしたいお。


ブリーチ

 砕蜂とヴェガの実力差が明らかに描かれた今週のOSRバトル。

「俺を止めた瞬間に瞬歩で近づけば勝負はついてた。俺ならそうしてる」

 とはヴェガの談。しかし、それは下策も下策ですね。このタイミングで本気を出すバカがいますか。しかし、一方の砕蜂はさすがの隊長格。OSRバトルのいろはを心得ていました。

 まず、彼女は先週、敵に先んじて始解を使用します。これには一部読者からも「先に本気を出して大丈夫なのか?」という懸念が寄せられましたが問題はありません。彼女にはまだ瞬閧が残されており、始解の段階では本気とは言えないからです。そして、砕蜂は本気を出さないことで相手の慢心を誘いました。ヴェガはこれに乗せられてうっかりと帰刃。結局、先に本気を出させられたのはヴェガの方なのです。この戦いの趨勢はもはや見えましたね。結果を見るまでもありません。

 一方、大前田戦。こちらも終始大前田ムードで展開されます。序盤戦、安い挑発で相手の本気を引き出すことに成功した大前田。もうこの時点で勝ちは確定なのですが、用心深い大前田はさらに、「他人を見かけで判断しちゃダメなんだぜ」、この台詞まで引き出したのです。マムートの人は何を考えていたのでしょうか。こんな台詞を吐いてしまえば勝てるはずがありません。マムートからすれば、「これでOSRアップしてダメ押しだ」くらいに思っていたのででしょうが、それはあまりに浅慮。よりによって大前田相手にこんな台詞を吐いてしまえば、「どうぞ逆に利用してください」と言ってるようなものです。子供にも分かることですよ!?

 OSRを高めた大前田は容易にマムートの後ろを取ります。後頭部に刀を突きつけ、勝負はあったかに見えました。しかし、大前田は真に用心深い男。止めを刺すチャンスを捨ててまでここで名乗りを挙げ、「鈍い訳が無えだろう」とダメ押しのOSRアップ。これにより始解が可能になり、マムートに致命打を与えたのです。

 砕蜂も大前田も戦闘経験の差がはっきり出た戦いでしたね。破面側は個々の実力はともかく、OSRバトルの経験値が少なすぎるのが問題だと思いました。

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