【9/23】2008年43号のジャンプ感想(1)


「こ、このキノコは……!! めちゃくちゃスゲーぞ!!!」
「ゴムのように伸びる!! 成長が止まらない超ビッグキノコだ!!」
(P483より)

 あわわ、編集と尾田先生が悪ノリしはじめた……。ゴムのように伸びるって、それ、本編の文脈的にチ○コ。


アスクレピオス

 To LOVEるなど最近の少年漫画の過剰露出を目の当たりにした内水先生は、これに対抗するためにはヒロインのもっと奥深いところを赤裸々に描写しなければならないと感じたのであった。ロザリィたんの臓物ハァハァ。


 ***

 しかし、考えてみれば男性器というものは体外にはみ出した内臓であり、女性器というものはあれはそのまま内蔵なのだから女性器に興奮できるのであれば理論上は内臓にも興奮できるはずであり、しばしばアダルトビデオでは小型カメラを使って性器の接写などをしているのだけれど、あれだけアップになってしまえば女性器ももはや内臓と何ら変わりなく、一体あれのどこに興奮しろというのだろう、と前々から疑問に思ってはいたのですが、今回の連載は読切時と比べて主人公のヘタレ度合いが幾分か上昇しているような気がして、そこがちょっとばかし、とっつき辛いかなあと思いました。いや、読切時のをあんまり覚えてないんですけど、読切の彼はもう少し芯のある少年だったような気がするのです。確かに主人公の成長というのは少年漫画においてもっとも表現しやすいファクターなのかもしれませんが、どがしかでんしかり、初期ぬらりひょんしかり、精神的にヘタレな主人公というのは、どうしても心理的抵抗感が拭えません。なんでこんな気弱なやつに感情移入せにゃならんのだ、と思わずにいられないのです。それを考えると、とにかく生意気で邪悪の権化のようだった越前少年なんかは、パッと見で受ける心理的抵抗感にも関わらず、あれで実はとっつき易いキャラ造形だったのかもしれません。いや、そんなわけがないか。あれは邪悪の化身だもの。

 また、読切と比べると、今回の初回エピソードは異端狩りの状況説明と、「ぼく、家業継ぎます!」という決意表明だけの話だったので、どうしても内容的に薄く感じてしまいました。読切になかった要素である「本」(ビブロス)の存在も功罪両面で、これにより本作が単なる中世医療漫画ではなくファンタジー要素もあることも示し、読者層の拡大を狙ったことは分かりますが、同時に、「本」の存在のせいで、「教会の権威主義による異端狩り」という面が薄れてしまったことも否定できません。「権威主義により硬直化した社会に追われる主人公」というアウトロー性が、「本」というマジックアイテム(と思われる)の存在により、「お宝を持ってるばかりに追われる主人公」へと変質してしまったと感じました。後者は悲劇性が損なわれるんじゃないかなー。

 あと、非常にどうでもいいことですが、アスクレピオス家のローブはダブルアーツのシスターファッションに似てるなあと思いました。中世ファンタジーで医療関係者を描くと、大体こんなイメージになるんでしょうか。


ワンピース


・アマゾン・リリー

 全員女性であれば、美人もいれば当然不美人もいるということで、女人の国でも幻想に包まず、そのあたりをありのまま、美人、不美人混在で描いている点はリアル志向と評価したいですが、しかし、一人残らず全員巨乳である点はどうしたことだろう。

 ところで、僕は先週からメモメモの子がかわいいなあと思っていたのですが、先週の時点では、どうせ二度と出てこないモブだし、そんなこと書いてもしょうがないなあと思って書かなかったのですね。でも、今週、たくさん出てきてちょっと嬉しかったのです。しかし、考えてみれば、僕がどの女の子をかわいいと思ったかなんて、どちらにしろそんなこと書いてもしょうがない話ですよね。


・「さっきから聞いていれば言動の端々まで気品のかけらもないっ!!」

 周りのみんなが一生懸命ボケるから、普段ボケてばっかりのルフィががんばってツッコミを担ったというのに、この仕打ちはあんまりだと思いました。ボケる→つっこむ→キレる。やっぱりひどいよ。

 しかし、「命を助けてコントした上に突然キレて脱走」という展開は、今回ちょっと強引でしたねー。まあ、コントが面白かったからイイけど。まともに読もうとしたら、なかなか共感し辛い展開だ。


・ボア・ハンコック

 以前、掲示板に寄せられていましたが、ここで女帝登場ということは、スリラーバークにて登場した「求婚のローラ」のママである可能性が確かに高そうですね。しかし、あの時ローラのビブルカードを受け取ったのはナミなので、ローラ繋がりで解決することはないのかな……?? ただ、それほど高名な海賊ならレイリーの名前も知ってそうなので、そちらで解決するのかも。


ナルト

・サスケ一行

 うわっ、水月が人魚になってる……! おもしろっ! この子おもしろっ……!! キラービーさんにやられてクラゲみたいになってた水月ですが、あれはもうちょっとダメージ与えたらポリプになったり、プラヌラになったりするんじゃないかしら。サスケたちはヒマな時は水月をイジメてれば楽しいと思う。「見て、サスケ! もう一発殴ったらレプトケファルスになったわ!」。完全変態生物だよ、水月。

 しかし、ナルトの修行シーンを見るに、この世界ではいまだに「高いところから落ちたらしぬ」ようなのに、背中一面を焼かれた香燐はピンピンしてますね。キラービーさんは尾獣持ちだからともかく、香燐はあれはヘタしたら死ぬと思うんだけど。


・伝書トカゲ

 雲隠れの里の雷影は、部下を尾行させたとき、水上では伝書トカゲが使えないことを発見した。

 これでは伝書トカゲを口寄せしても役に立たない。

 雲隠れの上忍たちはこの問題に立ち向かうべく、10年の歳月と120億両の開発費をかけて研究を重ねた。

 その結果ついに、水上でも湖上でも海上でも、どんな状況下でもどんな地形でも使える伝書トカゲを開発した!!

 一方、他の里は伝書鳩を使った。


・オモイ、カルイ、サムイ

 なんだなんだ、雲隠れの里には「面白いヤツじゃないと忍者になれない」という決まりでもあるのか?? まるでオオサカみたいな国だなぁ……。ひょっとすると、ナルトは雲隠れだと差別もされずバカもせず、自由におおらかに育つことができたのではあるまいか。

教官「卒業試験は分身の術だ!」
ナルト「分かったってばよ! 分身の術!」

ボヨヨン!(ヘタレた分身ナルトが出る)

一同「ワッハッハッハ!!!!」
教官「ぎゃはは、おもしれー! 合格!!!」

 みたいな。

 たとえば砂漠地帯などでは、肥満体が豊かさの象徴とされ、太ければ太いほど美人とされたりします。僕たちの常識が他国での常識とは限らないのです。同じように、ヘタクソなラップを口走り、ビートたけしやスタン・ハンセンのモノマネをしつつ戦うキラービーは、雲隠れではかなりクールなのかもしれません。


トリコ

 すっげーおもしれー。今週のトリコはハンターと比べても全く遜色ないレベルで面白かったです。

 冒頭、意外とのんびりした遭遇シーン。ここからトリコ&ココが余裕を見せつつも警戒姿勢に入る感じかと思ったら、二人とも即座に全力で警戒態勢へ一転。得体の知れないヒトガタ(以下、ヒトガタ)を見た瞬間に震え上がった二人の様子は、これまでの獲物に対する彼らの立場とちょうど真逆であり、二人が捕食者から獲物へと転じた姿がバリバリ伝わってきました。超猛毒をまとったココですら、フグ鯨が自衛のために毒をまとうようなもので完全に立場は逆転しています。

 ここでヒトガタがトリコたちを襲わなかったのは、「ココの猛毒を見て、食えないと判断した」「トリコたちを捕食対象ではない(食べ物ではない)と判断した」「歯向かう者以外は戦う気がない」などが考えられます。少なくとも、ヒトガタが無差別捕食生物であるかどうかは、来週以降、ゾンゲさまが生存しているかどうかで判明しそうですが。ゾンゲさまが生きていたら、ヒトガタは人間を食べ物とは認識しておらず、また、歯向かう敵以外は特に殺傷する気もないことが分かります。そして、ゾンゲさまも、人の獲物に手を出すような男ではないこと(カッコイイ!)、もしくは、ヒトガタの実力を一発で見抜く力量があることなどが分かるわけです(やっぱりカッコイイ!)。どちらにしろ、ゾンゲさまの無事をお祈りしています。

 そして、ココいわく「ヒトガタは生物ではない」ということで、彼の正体は、単純に考えるとロボット……?? フグ鯨を持ち帰ろうとしてますし、食い散らかされたサメなども捕食したのではなく、お持ち帰り用に体内に貯蔵しているのかもしれません(明らかに体積より食べた量の方が多いですが)。誰かがロボットを使役しているのだとしたら、どっかの国の金持ちよりはアトランティス人とかの方がいいなァ。

 対するグルメ警察は流れ的に間違いなくかませ犬でしょうが、実力者然とした振る舞いを見るに、四天王のゼブラを捕えたのはおそらくグルメ警察ということでしょうね。(一人でどうにかなったとは思えないので)数人掛かりなら四天王でも生け捕りにできる程度の戦力のグルメ警察は、ヒトガタの力を計る上で良い試金石になりそうです。


銀魂

 今週は序盤ハイクオリティで、マダオの辺りからちょっとダレてきて、桂でグダグダになりましたが、オチのインストラクターで大復活。オチの綺麗さで全体の評価も総じて高くなった感じでした。それほど今週のインストラクターオチは秀逸。素晴らしい。

 銀魂はシリアス編もそこらへんのバトル漫画より頑張っちゃいるんですが(夜王のデフレをある程度で抑えて勝利したり)、今週のようにギャグが高いレベルで成立していると、シリアス編はもったいないというか、時間の無駄遣いとすら思えてきます。銀魂はクオリティの高いショートギャグを量産してくれた方が嬉しいんだけどなぁ。ただ、シリアス編の長いタメがあってこそ、ネタが蓄積し、ギャグのクオリティが上がっているのかもしれません。じゃあせめて、シリアス編が今の1/2か1/3の短さになれば……。って、なんだか、ワンピースと同じようなこと言ってるなァ…………。

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