掲示板の宗教スレのここまでのまとめ。
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[仏教の目的]
この世は苦しみで満ちています。しかも、その上、死んでも六道に輪廻転生して、またこの世に生まれなければなりません。それはやってられんので、仏になって(悟りをひらいて)解脱しよう(輪廻を回避しよう)という話。
[仏教における死後観]
仏教はもともとインドで生まれました。インドの時点では、人は死んだら48時間以内に閻魔による裁判が行われ、次に六道のどこに転生するか決まっていました。しかし、仏教が中国に渡り、そこから日本に輸入されるにあたって、中国で儒教やら道教やらの影響が加わり死後の裁判が少し変化します。日本の仏教では、人は死んだら50年かけて冥府で十王(閻魔含む)の裁判を受けることになりました。
この裁判は初めは七日毎に七セット(四十九日)、次は一年後(一周忌)、そのまた次の一年後(三回忌)、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、三十七回忌、五十回忌の晩に行われるので、この時に親戚を集めて法事を行うと、「オッ、お前、子孫に尊敬されてんじゃん」となって情状酌量が入るみたいです。
裁判がない時の死者の魂は結構自由らしく、実家の仏壇に帰ってきたりするみたいです。お正月とお盆は冥府も完全休業なので、死者もおうちでゆっくりする。保釈中みたいな感じでしょうか。
仏壇はパソコンみたいなもので、これだけだとただの箱ですが、お坊さんが魂を入れる儀式を行うと仏壇として使えるようになるみたいです(OSインストールのような感じ)。宗派によって方法や仏具の置き場所が違うのはOSの違いのようなもの。位牌はCPUと外付けHDDを足したようなものだから、家が火事になってもとりあえず位牌を持ち出せば重要データ(死者の魂)も大丈夫。お供えやお経は死者への(一方通行の)メールで、チーンって鳴らす鐘は「お経が来たよ」というお知らせの合図。「ピコーン、メールが来ました」っていうアレ。
[いかにして成仏するか]
釈迦は天才なので、「オレ、六年間瞑想したら悟れちゃったよ、テヘッ☆」っていう人。しかし、パンピーはそういう訳にもいかないので色々と工夫をします。禅は座禅や禅問答などで悟ろうとするし(死んだら仏に成れる)、真言宗では通信教育で即身成仏できるみたいです(生きてるうちから仏に成れる)。「ちょっと自力で悟るのは自信ないなぁ」という人には浄土宗がオススメ。「ナムアミダブツ」と唱えるだけで、死んだ後に阿弥陀仏が極楽浄土に招待してくれます。極楽浄土というのは阿弥陀仏がパンピーでも悟れるように用意してくれた学校で、そこで「阿弥陀ゼミ集中講座」を受けることで誰でも悟って仏になれます。一流企業就職率100%の大学みたいなものなので、この大学に入ることは一流企業に就職できるのとほとんど同じ。だから巷間では、極楽浄土に行くことは仏になることとほとんど同義で扱われてます。