【4/1】2008年18号のジャンプ感想


 今週は少なめです。サーセン。


ハンター

 ピトーが左腕を自壊しても、なおピトーを殺そうとするゴン。コムギのことは「そいつ」呼ばわりです。殺したらカイトを直せないのにそれでも殺そうとするとか、コムギが完全回復するまで待とうとしないとか、いまのゴンはコムギのためでないことはもちろん、カイトのためでもないような、そんな印象を受けます。純粋な怒りの権化というか。

 僕らの抱いていたゴン像は大分修正が必要なようですね。彼はとりあえず博愛主義ではなかった。元殺し屋のキルアを容認していることからもそれは明らかだったんですが、旅団の一件があったから、なんだかんだいって、「ポジティブな主人公像」だと思いこんでたんですよね。でも、旅団の件も、実際はクラピカという身内に感情移入していただけかもしれません。身内の身内は身内みたいな。ゴンって身内以外は結構どうでもいい人なのかも。どうでもいいとまで言わなくても、「できれば殺さない方がいいよね」くらいのニュアンスで。悪を絶対に許さんとか、そういう人ではなさそう。

 あと、ゴンは思った以上に聞き分け良くなかった。普通はピトーが腕折ったところで主人公は折れるよー。だって、読者や作者が理性で考えても、あれ(ピトーの自壊)は「ゴンの信用を得るための最善策」なんだもの。あれをやってもゴンが信じなかったら、他に信じさせる術がない。そこでゴンが信じなかったのが素晴らしいなあと思うのです。あそこで信じると「理性の範囲内」なんですよね。理性的に考えうる最善策を提示して、なお信じない。そこに理性以上のモノ(感情)があるわけで。主人公であるゴンがあそこまで感情的だったのは、とても良かったと思うのです。主人公ってやつは、根っこで主人公らしい振る舞いが求められますからステロタイプに陥りがちになります。ゴンにしてもその呪縛は逃れきれず、これまで影が薄かったわけですが、今回のでゴンのキャラクター性を獲得できたんじゃないかなあ。ゴンは主人公だけど、見知らぬ女の子を殺せる子なんですよ。

 で、理性的最善策でも折れなかった主人公も、一応は正気(?)に戻ったんですが、その代償があの

(´・ω・`)

 って顔してたキルアなんですね。「えー、なんでそういうこというのー? オレ仲間はずれなのー?(´・ω・`)」みたいな。いや、そうではなくて、身内の生き死にが掛かった場面であってもゴンのように熱くなれず、クールでいるように教育されてしまった自分の身の上を嘆いているのでしょうか。こないだのイカルゴの一件で、「オレ、そんなにクールじゃないよー、熱いよー(あれはダメだったけど)」って自己反省したばかりなので、その辺りの心情も絡んできそうですね。この場面のキルアは、「ワーン、オレは確かにそんなに熱くなれねーよ! でも、いま間違ってるのはお前なんだよー。あんなこと言われてスゲー悲しかったけど、ゴンのためにオレはゴンを抑えるよ、ウワーン」くらいの感じかなあ。

 ちなみに、ゴンの「ダメだ、待てない」発言ですが、最初は「ナニ言ってんだコイツ。コエー」と思いましたけど、よくよく考えると当然のことですよね。もうゴンの中では「大好きなカイト>>(超えられない壁)>>そこら辺の女」ってことは間違いないと思うんで。まあ助けられるなら女の子を助けてもいいんだろうけど、ピトーがどこぞの女を助けてる間に王が帰ってきて、「ちょ、ピトーどこ行くんや」とか言われたら困りますし。待ってたらプフやユピーが来ちゃう可能性だってある。それを考えると一刻も早く移動したいところでしょう。ここで一時間待つだけでも、相当のことですよこりゃ。


 ***

 今週はゴンのことが良く分かって、とても良い感じだったと思います。「主人公かくあるべし」という流れはあると思うんですが、そこをうまく裏切ってくれたなあって感じ。いまいち感情移入しにくいのは、たぶん僕らも「関係ない」からでしょうね。もちろん冨樫先生だって「関係ない」訳ですが、「関係ある」感情を描けてるのが良かったかなと。ハンターは理性だけでなく、感情も描かれる漫画なんだなって確認しました。理詰めで描いてると感情を描くのも理詰めになっちゃうんですよねー。


サイレン

 雨宮さんが光った時は何か凄まじい超能力でも出すのかと思ったものですが、ただのテレパシーで良かったです。同様の理由で皆から危惧されていたアゲハの「アゲハ爆弾」も、「うおッ、いてえ」程度の威力だったのがグッド。回数制限がある上に致命打にならないとか素晴らしいですねー。一方、ちょっと残念だったのがヒリューくん。ドラゴン具現化はちょっぴりやりすぎな気がするんだぜ。ヒリューくんは……、

「あ、あれ……?? オレ、必死にPSIの特訓して卵を割らないように持ち上げることができるようになったのに……。アゲハのアレ、ナニよ??(´・ω・`)」

 ってキャラだと思ってたのになあ。二回目のドラフトでずいぶんカッコよくなってしまったじゃない。

 相変わらず人が死にまくるところも、やっぱり好感度高いです。キャラ立てがゼロに等しいので死んだことに対する感慨は湧きませんけど、「この漫画の世界はハードですよー」という雰囲気作りにはしっかり貢献してます。「いでぇ"え"え"え"」とかすごく良かった。アゲハの傷も十分痛々しくてグッド。これまで人体が脆く脆く描かれてきたので、「カスリ傷を負う」ことにもちゃんとした意味を感じます。ワンピースとかブリーチとか、血が流れても怪我と認識できないもんなー。


スケットダンス

「安形は最初にピクシーを出していました」は、結構みんな予測していたことで、その意味では読者の予想を裏切れてなかった訳ですが、その後の事態の回収がスピーディー&納得いくものだったので僕的には全然オッケー。

 まずね、湿っぽくならなかったのが良かった。「送る会」が出た瞬間から、「ああ、あんまりキツイ話にはなりそうもないな」っていう安心感が漂ったね。そっから安形が来るまでの2Pくらいもギャグを挟んでのまったりした展開だったし。むしろ、みんなが一生懸命送り出してて和やかな気持ちになったくらい。

 でも、一番素晴らしいのは、結局、事態を根本的に解決したのが浪漫ちゃんだったってこと。もうこれだけで僕は十分。結局のところ、浪漫ちゃんがその実力を遺憾なく発揮し、実力に見合うだけの評価を受けたってことですからね。全く無理がないし、浪漫ちゃんの株もガンガン上がった。ボッスンが残れたのは全て浪漫ちゃんの実力のおかげ! 僕たちの大好きな最強キャラの浪漫ちゃんが、その実力に相応しい評価を受けた。そんだけで僕は今週十分アリでした。

 しかし、いつも思うことだが、僕はちょっと浪漫ちゃんが好き過ぎではなかろうか。


ワンピース

 デュバルの中身、正解者は掲示板で一名でしたー。おめでとうございまーす。

 今回は中の人もギャグだったし、敵も弱いし、あっさりスッキリ終わってくれそうですね。よかった、よかった。しかし、デュバルの旦那はこれからどうするんだろう。どうせ狙われるならと、あえて麦わら一味に入るとか? でも、これまで仲間加入イベントは一人一人にかなり時間を費やしてきてるから、この流れで仲間になることはないかなー。

 あと、ゾロに後遺症が見られたのが、ほんのちょっと良かったです。うん。なんかもうこんくらいで良しとしたい。


ネウロ

 能力バトルとか見てると、「これ、銃使った方が早いよな……」と思うことがしばしばあるのですが、今週の「銃とそこらへんにある凶器でOK」というのは、なんだか良い感じでした。弱点さえ分かれば777つ道具を使わずともサイ相当の敵でも倒せるってことで、ここから、「ほらなんとかなるよ、人間達もがんばろー」路線になるんでしょうかね。


 アイシールド

・小泉花梨

 峨王はこの子をブッ潰そうとしてたのか……。は、犯罪だぜ、そりゃ……。


バリハケン

 ギャルゲキャラの名前ネタは終了かー。1クールくらいはあれで通して欲しかったなあ。でも、あんまりいつまでもやってると退けなくなっちゃうかー。後半の展開は弱かったです。鈴木先生、息切れかしら。


To LOVEる

 すごい。これだけ異常な世界に迷い込んでるのに、それでも魔法はやっぱり(この世界でも)異常な力を発揮するんだ……。これだけ異常なんだから何もかも異常でいいのに、勇者と武闘家はそのままの能力で魔法だけ異常なんだ。なんという無駄な律儀さだろうか。

 今回のゲームの企画者はララ父ですかねー。こないだのザスティンさまの一件でなんだか有耶無耶になってましたけど、お父さん、そろそろ焦ってたみたいですし。職業花屋はFFで言うところの「くすりし」と見ました。きっとハーブを調合して体力回復とか解毒とかするんだ。


勇者学

 初めてこの世界を「ちょっと楽しそうじゃん」と思いました。(鋼野を除き)なんだか楽しそうなクラスじゃないですか。輪月さんはアレならアリだなー。最後の「お父さんのものまね」がすごくかわいいぜ。こんな女子高生いたら、おじさんクラッときちゃうよ。


ブリーチ

 普通に面白くて特に書くことがないぜ(´・ω・`)

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