リクエストがあったのでキャラ別印象を書いてみます。ネタバレ含む。
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・前原圭一
雛見沢の愛すべきキチガイその1。「鬼隠し」の時は、「ぎゃはは、女の子とイチャイチャしてっからだよ! ざっまー!」みたいに笑ってたのに、編が進むごとにどんどん笑えなくなっていく人。特に「目明し編」で、「『綿流し編』は単に巻き込まれただけ」と判明するに至り、「圭一カワイソス(´・ω・`)」と同情が禁じえなくなってくる。彼が過去に犯した罪は、雛見沢に引っ越すという悲劇で十分償われたと思うんだ。雛見沢という土地は得るものも大きいけど、失うものはさらにバカデカいよ。「罪滅ぼし」「皆殺し」で主人公らしく爽やかに大活躍した後、「祭囃し」では一転して地味な役どころに。「皆殺し」の圭一はカッコよかったよー。
・竜宮レナ
雛見沢の愛すべきキチガイその2。「嘘だッ!」のせいで、未だに怖くて仕方ない人。表も裏も全部分かった今でさえ、あのトラウマでとにかく怖い。絶対結婚したくない正ヒロイン。というかね、「鬼隠し」で圭一が囚われた原因の80%くらいは、レナの「嘘だッ!」だと思うんだ。あんなことがあれば、そりゃあ疑心暗鬼にもなるさ。趣味の「かぁいいもの集め」が、萌え描写ではなく、実はキチガイ行動だと判明する辺りが、「罪滅ぼし編」のクライマックス。萌えだと思ってたものが実はキチガイだったなんてトラウマだぜ。
・園崎魅音
レナと比べると様々な面でヒロインとしての魅力に欠けているが、しかし、一方のレナが怖すぎるために、比較相対的にまだ付き合いやすく感じられる姐御。婆ちゃんが頑固だったり、妹が詩音だったりと、不幸になる運命の下に産まれてきたような可哀想な人。特に妹が詩音というのが致命的だね(´・ω・`) 順境に強く、逆境に弱いというキャラ性能はともかくとして、順境だからといって突然空気投げが使えるようになるのはいかがなものか。
・園崎詩音
雛見沢の愛すべきキチガイその3。ひぐらし最大の謎の一つが、「なぜ見た目は同じなのに、魅音より詩音の方が魅力的なのか」ということ。明らかに詩音の方がキチガイなのに魅音より可愛く見えるし、レナより詩音の方が怖いのに詩音の方が怖くない気がしてくる。これが「恋する女は美しい」ってやつなのかなあ。「目明し編」でのキチガイ暴走っぷりは見事なもので、この時の圭一には同情を禁じえない。「あ、あの……、確かに圭一は女の子とイチャイチャしてるけしからんヤツだけど、そろそろ勘弁したって下さい……(´・ω・`)」って思ってた。
・北条沙都子
雛見沢の愛すべきキチガイその4。でも、最もキチガってた時期は既に過ぎちゃってるので、あんまりキチガイな印象や怖い印象はない。最初はただのクソガキだったけど、「祟殺し」で目に入れても痛くないほど可愛くなった辺り、僕は製作者の意図にハメられまくっていると思う。ちなみに当時の沙都子の性格の壊れっぷりに、北条父母のパンクロック(それによる村八分)を考えると、叔父の虐待も、よかぁないけど気持ちも全く分からないでもないなあと思えてきたりする。鉄平本人は気付いてないけど、何気に兄の仇だしね。
・古手梨花
まさにカマトト! そのうち殺されちゃうのに、あんまり人を疑ってたら症候群に囚われるというジレンマに陥っており、酒浸りの毎日を送るやさぐれ幼女巫女。カマトトぶってることさえ積極的に忘却すれば、裏はあっても怖いところはないし、ヒロイン連中の中では一番可愛いと言えるかもしれない。しかし、症候群に囚われているレナに、いきなり正体不明の注射を打とうとする辺り、100年生きててもあまりオツムは良くないようだ。スタンド使い。
・羽入
自律型スタンド。彼女がちょっとやる気を出して、綿流しの夜に富竹に引っ付いていればすぐに事件の黒幕は暴けただろうに、彼女にやる気がないばかりにそこまで至らなかった。本人にはちっとも悪意はないが、彼女が繰り返す「ごめんなさい、ごめんなさい」は多くの発症患者たちを更なる精神異常へと駆り立てていった。特に「祟殺し」で、圭一に「どうせ鷹野は焼死ですー。あうあう」とか多分言ったのが、圭一を激しく追い詰めたと思う。両腕を前に揃えた無機質なポージングが不気味。
・大石蔵人
敵に回せば暴力と権力でねちっこく付きまとわれ、味方にすると症候群が進んでしまう、まったくロクでもない人物。そして、やっぱり本人には悪気がない。しかし、あれだけ園崎家を疑い、実際に園崎家に襲われたりもしてるのに、彼はL5発症しないのだろうか。あれだけ雛見沢に訪れてるのだから、感染しないはずもないだろうに。
・富竹ジロウ
ロクでもない人物その2。雛見沢症候群のことをちゃんと理解してるにも関わらず、圭一の疑心暗鬼を煽るようなダム殺害の話をしたり、祭具殿へ入るよう促したりと何気にロクでもない。圭一たちが鉄平相手に大勝利を収めた「皆殺し編」に入っても、なおゴミのように殺されたため、「祭囃し」での活躍が5割増しでカッコ良く見えた……、はずが、やっぱり富竹は富竹らしく、あっさり捕縛された。
・鷹野三四
猟奇趣味丸出しの頃は危ないお姉さんという感じでキュートだったけど、実は挫折と辛苦の上に確固たる意志をもって悪意を振り撒こうとしていることが判明するに至り、キュートさは消え失せ、代わりにラスボスの風格をゲットした。危ないお姉さん時代の鷹野が萌え萌えだったことを考えると、その点はちょっぴり残念でもある。しかし、雛見沢症候群のことを知っていながら、村の人々に突飛な仮説を吹き込んでいた彼女の行動はイマイチ理解できない。「罪滅ぼし」でレナに秘蔵のスクラップを預けたのは、終末作戦後の自分が処分されることを見越してのものだったと思うが、宇宙人とか、地底人とかの珍説奇説は一体なんだったんだろう。
・北条鉄平
ロクでもない人物その3。本人には全く弁護の余地はないものの、村八分にされるわ、妻は殺されるわ、愛人は死ぬわ、とにかく何があっても殺されるわ(皆殺し除く)、各シナリオで十分に報いを受けている気がする。特に、愛人が死んで、"あの"雛見沢に戻らなければならないというのが致命的に可哀想。なんという不幸の連鎖……!