前作「AVP」で無事に宇宙に帰ろうとしたけど、お腹からエイリアンが出てきてびっくりしたプレデターのみなさん。宇宙船内でショルダーキャノンをかましてしまったため、UFOはアメリカのどっかに落ちてしまいました。それの後始末に立ち上がったのが、プレデターのクリーナーさん。単身、地球に下りて、後始末に奔走します。まず、墜落した宇宙船に近づくと……
クリーナー「うわ、ナニコレ。エイリアン逃げてるじゃん(´・ω・`)」
とりあえず宇宙船を爆破して証拠隠滅に励みます。で、少し森を進んでいくと……
クリーナー「げっ、もう現地住民がエイリアンの餌食になってるじゃん……(´・ω・`)」
ということで、青い液体をかけて被害者とエイリアンを溶かし、またまた証拠隠滅に励みます。次に訪れた学校のプールでも、被害者とエイリアンを液体で溶解しますが……、
保安官「ウワー、プールが血まみれだ。何かとんでもない事件が起こったに違いないぞ!」
クリーナーさんの後始末は非常に大雑把なので、あんまり意味はありませんでした。そして、そうこうしているうちにエイリアンは繁殖を続け、数をどんどん増やしていきます。エイリアンはバリバリと人間を襲い、街は大パニック。軍隊もすっかりエイリアンの存在を認知しました。証拠隠滅、何の意味ありません。
クリーナー「えー、ちょっと、コレ、多すぎるよー(´・ω・`) 証拠隠滅なんて全然間に合わないよー」
そんな感じで、クリーナーさんは「今さらオレ一人で頑張っても無理じゃないかなあ」という気分で、エイリアン狩りを続行するのでした。
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と、いうわけで、エイリアン掃討のため単身乗り込んだクリーナーさんはカッコ良かったのですが、エイリアンの繁殖力は凄まじく、初期はのんびりと証拠隠滅していたのに、後半ではとてもそれどころではなくなってしまいます。終盤のクリーナーさんは「オレ一人がいくら頑張っても無理じゃね?(´・ω・`)」という感じになってしまい、せっかく超強いのに存在意義が微妙になってしまいました。やっぱり数には勝てないよね。
また、注目の新種、プレデタリアンも、別にエイリアンをまとめる頭領のような存在というわけでもなく、ただ単にちょっと強い個体に過ぎません。ラストシーンはクリーナーさんとプレデタリアンの激闘になるわけですが、正直、ここでプレデタリアンを倒してもなーという感じがします。エイリアンはまだまだいっぱいいるし、問題の本質的解決に繋がらないんだよな。
今回はパニック映画の要素もあったために、エイリアンの数を広範囲に拡大させすぎたのが辛かったかなと思います。こんなに広範囲に分布してたら、クリーナーさん一人がいくら強くても掃討は無理なのです。だから、あんなバタリアンメソッドなオチにするしかなくなっちゃうわけで。パニック映画としても頑張ってるとは思うんですが、プレデターの活躍も描かなきゃならないこともあり、ちょっと散漫になってるかなーという印象も拭えません。
あと、人間とプレデターが一緒に戦ったり、二人仲良くダッシュで爆弾から逃げるような前作のバカ要素は今回では皆無。あのほのぼのバカっぽさは期待できません。そこら辺も考えると、個人的には前作の方が良かったかなー? アクションとパニックの両立を丁寧に頑張ろうとした気持ちは伝わってくるんですけど、それでも丁寧な佳作という感じです。
見所としては、罠を仕掛けてるのかと思ったら、エイリアンの逃げ道を封鎖しただけで、基本的には肉弾戦でカタをつけようとするクリーナーさんのプレデター無双っぷりが良かったです。シュワちゃんはこんくらい強いんだよなあ。人間じゃねえな、アイツ。エイリアンサイドでは、「あれ? 妊婦に卵植え付けたらいっぱい繁殖できるんじゃね?」と気付いたプレデリアンの賢さなどが良かったと思います。中の人の分もチェストバスター生まれるしね。