FPSゲーム「DOOM」の映画版。中盤まではエイリアン2ライクな展開で、海兵隊がエイリアン2みたいに惑星に乗り込んで、エイリアン2みたいに行動して、エイリアン2みたいに怪物に襲われます。
良くも悪くもエイリアン2と違うのは、エイリアンのような存在感のあるモンスターの不在で(DOOMだからね)、その点で「締まりのない感じ」がしますが、しかし、あの「なんだかよく分からんが、おどろおどろしくてコワイ感じのモンスターたち」がDOOMなのだから、映画的にはともかく、これはこれで良いのだと思います。モンスターとの電撃金網デスマッチや、モーニングスターならぬ、モーニングモニターなどのバカ要素もほんわかしました。
それと、本作のウリはゲームのDOOMを再現した5分半の一人称視点シークエンス。これは良かったですねー。ゲームの実写映画に対して、子供の頃に抱いた夢の通りです。そう、僕たちは子供の頃に、こういう映像が見たかったんだ……! 実際、このウリがなければ、そこまで見たいとも思わなかっただろうし、商業的にもこれをやったのは正解じゃないかな? なんていうか、愛を感じる。これまで俊敏でクソ強かったモンスターが、一人称視点に入った途端、目の前で余裕でリロードできるくらいノロくさくなってたけど、そんなことは些細な問題だよね。そういえば、あれは主人公がパワーアップして周りの動きが遅く見えるという演出なのかもなあ。
あと、映像特典の「DOOM攻略法」で、「コツは画面に向かって悪態をつくことだ! サノバビッチ!」って言ってるのが面白かったです。それは攻略法ではなく、楽しむためのコツだろう。