女の子が全然キャーキャー言わないよー(´・ω・`)
「おいおい、きみたち、何を見ているんだね。ほら、まさにいま、きみたちの大好きな日番谷隊長が傷の痛みに呻いているではないか。いま、きゃーきゃーと言わず、いつきゃーきゃーと言う気なのだい? さあ、ほら、きゃーきゃーと言いたまえよ」
終始こんな気分でした。テニスの時は跡部様が出てくるだけでみんなきゃーきゃー言ってたのになー。きゃーきゃー言うのも映画のうちだと思うんだけどなー。でも、最近はそれがマナー違反だとか言われてて、なんだか映画も堅苦しくなったもんですなー。もし、そんなことで婦女子のみなさんが遠慮しているのだとすれば、気にすることはないのだよ思う存分叫べば良いのだよとエールを送りたい。
まあ、それはそれとして内容ですが、前半はかなり無理のある展開。ストーリー的には結構厳しい感じです。なんでアニメオリジナルなのに(久保先生関わってないのに)スタッフはこんなシナリオにしちゃったんだろうと思ったら、あれまー、今回は久保先生がストーリーラインから関わってるらしいですよ。悪い意味で「なるほど」と納得してしまいました。
ストーリー面の何が問題かって、一護が別に仲が良いわけでもない瀞霊廷の連中のいざこざに積極的に関与して、日番谷を助けたり守ったり心配したり説教したりと一生懸命絡みにいくところ。すっげー納得いかねー。死神たちにしても、「うおっ、あのオレンジ頭、昔、うちに来て暴れまわってた旅禍じゃん。確かにあん時は誤解してたオレたちが悪かったけど、なんで今あいつは、あんな偉そうなツラして説教始めやがるんだ……」とか思ってるに違いないよ。ほっときゃいいじゃない、瀞霊廷のことなんて。なんの権利と義理があって、どういう義侠心から一護が説教してるのかさっぱり分かりません。そういうキャラクターなんだと言われればそれまでですが、それってかなりウザくね?
また、今回のメインである日番谷隊長の良く分からん行動も、結局、最後まで良く分からなくて(分かるような分からんような、でもやっぱり分からん感じ)、ストーリー的には最後までグダグダだった気がします。しかし、その一方、終盤のバトル展開は流石は劇場版の高クオリティ。死神のみなさんはあれだけ数がいるのに、ほとんどのキャラにそれなりに見せ場が設けられていてサービス精神も旺盛です。また、死神たちが全力で当たって総力戦をして、なお互角の敵バランスなので、隊長たちも簡単に負けてヘタレたりせず、カッコ良さを保ちながら緊張感も維持してました。バトルシーンはいい仕事してたなー。
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というわけでまとめると、思ったより良い映画でした。中盤までのストーリーは適当に見て、終盤のバトルシーンだけ楽しめばいいんじゃないかな? 終盤のバトルはそれだけで楽しめるくらいのクオリティはあったと思います。一護が出なきゃもっと良い映画になったこと間違いないけど、まあ、そういう訳にもいかないしね。