【11/13】2007年50号のジャンプ感想(2)


ナルト

 仙人モードの何がすごいのかさっぱり分からないのが困ったところ。MAGIシステムを搭載することで、相手の戦術を多角的に分析できるというのが主なメリットなのでしょうか? 油と火と風遁をあわせて極大火炎攻撃というのは分かりましたが、「ワシの仙人モードの攻撃を見もせずに……!?」っていうのは、仙人パンチの何がすごいのか先に説明ないと分からないよー。威力がスゴイのか、スピードがすごいのか、はたまた気配を消すのがスゴイのか?

「三人の視界の共有」という種明かしに至る流れは無理がなくて良かったと思います。今週の岸本先生はちょっと巧いなと思った。でも、輪廻眼なんていう、けったいなものを取り上げておきながら、タネが「視界を共有してました」ってのはちょっと期待ハズレですぜ。名前の割に地味だよー。


ワンピース

 夜叉鴉が良かったです。足型を見て、「なんだこれ?」と思い、一瞬考えてから納得しました。三刀流らしい面白い技だと思います。でも、これ、ゾロは何に備えて体得したんだろう? 巨人族や海王類と戦うためなんでしょうか? 他にどんなケースで使うんだぜ、コレ。


初恋限定

 この漫画にはできるだけコメントしないことにしようと思っていたんですが、今週のブラコン妹の話は面白かったです。でも、interstingじゃないぜ、funnyなんだぜ。

 こんな例えをしても分かる人は極少数だと思うけれど、「専守防衛! 妹ドーメイ」に近い狂気を感じたのです。なんといいますか、行き過ぎたブラコンというのは、ただそれだけでギャグであるのだなあ、狂気なのだなあと、そういうことを感じさせてくれたのです。僕はできるだけ河下先生のことを誉めたくないのだけれど、その点を気付かせてくれたことには感謝せざるを得ない。

 どうでもいいけど、「専守防衛! 妹ドーメイ」で検索したら感想が7件しかヒットしねえよ。しかも、うち2件が僕とNo.5だよ! 絶望した! チャンピオンREDの狭すぎる読者層に絶望した! 


ネウロ

・弥子さんのお料理教室

 ドロくさい魚も美味しく調理しちゃう弥子さん。「どんな食材でも失敗しない調理法」と言ってるけど、この子、カマドウマも雑草に包んで焼いて食う気だったのかな。


・DR「見かけで人を判断するな――!!」

 久しぶりに松井先生らしいキレっぷりが見れて嬉しいです。でもさ、これ、DRは悪意がどうこうじゃなくて、ただのキチガイだよ。葛西さんの方はちゃんと悪人っぽいんだけど、うん、何度読み返してもDRはただの狂人だ。


エムゼロ

・巨大たこやき600円

 600円でこんな巨大タコ焼きが食べれるなら、これは食べたいなー。タコ焼きとか餃子とかって、いつも食べ終わった後に、「ちょっと足りないなあ」っていう食べ物じゃないですか。こんな巨大なタコ焼きを食べれるなんて夢のようだぜ。これをモフモフ食べたらきっと幸せなんだろうなー。初めてこの学園を羨ましいと思った。神楽坂の巨大餃子も食べたいけど、9600円はちょっと無理なんだぜ。芋がゆ食べたい。

 しかし、魔法磁場があちこちにあれば食糧問題は簡単に解決しそうですね。「こんな特定の場所でしか使えない魔法を学んで何になるんだ?」というのは、エムゼロ読者共通の疑問だと思いますが、食料の巨大化は今まで出てきた魔法の中で最も社会に貢献できそうです。みんな魔法磁場に集まってごはんを受け取ればいいんだよ。

 あ、でも、どうなんだろう?? 家に持ち帰ろうとしたら小っちゃくなっちゃうのかな? その場で食べても磁場から外に出ればお腹の中で小さくなるのかな? じゃあ、エネルギーとして吸収された後はどうなんだろう?? うーん、謎だ。


・「駒同士の戦いは実際に戦って獲る、それが魔法将棋」

 ごめん。何度読んでも意味が分からない。これはちょっとした星花火。

 どういうことなんだろう? 基本的に普通の将棋で、ただエフェクトがスゴイだけってことなんだろうか? それとも気合があれば詰んでいても王様が敵を返り討ちにしたりできるんだろうか? 後者であれば、それは将棋に良く似た全く別なゲームだと思うんだ。盤面に駒を力いっぱいめり込ませてから、「どうだ! 取りたくても取れないだろう!」と言ってた365歩のユウキと同じくらい将棋と違うと思うんだ。


勇者学

 勇者学はしばしば罪な漫画だなあと思うのです。ブリーチに対するDisとも読めてしまうグライダー対決もですが、今回の「オレは盗まれたのが体操着だとは一言も言ってないぜ?」はスケット団的にかなりキツイ。スケットのシリアス展開で核に持ってきた謎解きが、ギャグマンガのネタでちょこんと出てくるのは痛いなあ。しかも同じ週だよ! 悪気はないんだろうけど麻生先生ひどいよ! 

 いや、考えようによっては、ギャグマンガのネタにされるような古典的謎解きを大真面目に使ってる篠原先生が悪いのかもしれません。うーん、でも、週刊レベルで謎解きの質までどうこう言えないなあ。やっぱり勇者学は罪作りな漫画です。この漫画は他の漫画を不幸にする。


こち亀

「空き瓶を集める→密造酒を疑う」

 いくらなんでも官憲がこれをやるのは洒落にならないぜ……。新葛飾署のやつらは前科者がリサイクルしてるだけでも逮捕して襟首掴んで、「正直に全部吐け!」って尋問することになっちゃうぜ。で、疑いが晴れたら、「お前が過去に犯罪を犯したからだ」と開き直るんですよ。ひでえ。

 まあ、実際問題、前科者は疑われるんだろうけどさー、ちょっと警察の負の側面をデフォルメしすぎだよー。秋本先生、もうちょっと考えて~~。それと、中川&麗子がボトルシップを知らないことは年代の問題では解決できないと思います。それは単純に無知だと思うんだ。

 あと最後のオチですけど、新葛飾署は「署のイメージアップに貢献しているから」と、ずいぶんイメージの話を持ち出してくるけど、普通に考えて、交番勤務のお巡りさんが治安維持に努めずプラモを作っていたらイメージダウンだと思うんだ。


To LOVEる

「空間歪曲装置で空間を広げるの!」

 このセリフが出てきた瞬間に、満員全裸のオチが読めてしまったわけですが、予想通りの展開にとても安心感を感じますね。すごく、予定調和です。


ハンマーヘッド

 最初の「ツイてない描写」にラッキーマンを感じるなあ、と思ったら、作者のリスペクトしている漫画も「ラッキーマン」。ああ、なるほどね、と思った。ラッキーマンって低く見られがちな漫画だけど、漫画描きには好きな人が多いんですよね。僕の知り合いの漫画描きも「あんなにキャラがハッキリ立てられている漫画はない」って誉めてました。ラッキーマンはそろそろ読み直して再評価すべき時期かもしれません。

 まあ、そんなことはどうでも良くて本編ですが、

1、主人公と想い人は初めから両想いだった
2、想い人の恋人っぽい人はお兄さんだった
3、悪魔がとりついてたけど、主人公とあんまり関係ないところで天使が倒してくれた

 という感じで、なんといいますか、読んでて優しいTo LOVEるみたいな話だったと思います。

 主人公にとってイレギュラーである天使の訪問は、同じくイレギュラーである悪魔の出現を相殺し、天使・悪魔間の抗争に主人公はほとんど関与していません。天使や悪魔の存在は主人公と想い人の気持ちとは無関係です。

 つまり、主人公に特別なイレギュラー(天使や悪魔)が発生しなくても、結局、主人公と想い人は相思相愛でハッピーなのです。この漫画は既に構築されたハッピーの上に、天使やら悪魔やらを盛り込んでアクション要素を加えただけで、この世界自体は最初から最後まで常にハッピーだったのです。

 これを「こんな物語描く意味がない」と感じるか、「世界には幸が溢れている」と感じて幸せな気持ちになるかは人それぞれですが、僕は後者、つまりTo LOVEる的世界観としてこの物語を受け取りたいと思います。


ムヒョ


・雲斬り雀

 ほほう、極秘事項は盗聴を恐れ、電話ではなく伝書鳩で連絡するのか。魔法律協会にしては念の入ったことよ、と思いきや――、ちょっと! 事務所内にケンジいるじゃないですか! ムヒョさんも「さっさと読め」じゃないですよ。まずはケンジをおうちに帰そうぜ。いきなり情報漏洩してるよ!

 そして、その後にもたらされる今井さんからの電話。なるほど、重要事項だけ手紙で伝え、電話ではそれをボカして会話するのか――

「支部を占拠した霊についてわかっている情報は――」

 ボカしてねえ!

 それならはじめから電話連絡で良かったんじゃ……。写真を同封したかったのかもしれないけど、情報伝達自体は電話の方が早いのに……。

 まあ、でも、これをやったのは"あの"ペイジさんだからなあ。「もう、黙っておく必要はなさそうだね」と手紙を今井さんに見せた後、「電話すりゃはえーんだよ!」と殴られてたのかもしれません。そもそも黙っておく必要って一体なんだったんだぜ。事情を早めにムヒョに伝えていれば、ナナに身辺を固めるよう警告くらいできたかもしれないのにね。流石はペイジさんだ。

 そういえば、よくよく考えると、これを極秘にする理由も分からない。関係者には事情を説明して一致団結して事に当たらせるべきだし、関係ない人たちにとっては魔法律家がどうなろうと知ったことではないでしょう。この情報は誰に対して、何を恐れて隠していたんでしょうか。


・ギンジ「北支部は魔法律家が100人以上在駐して、ちょっとやそっとじゃ――」

 魔法律家ひゃくにん……!

 ……アレが百人いたってなぁ。五十人はベクトールの強さに手も足も出ず、残り五十人も、「せっかくだから上司が来た時に戦ってオレの強さをアピールしよう」とか考えてたらやられたんだろうなあ。あいつら実力の有無に関わらず、とにかく役立たずだからなあ。もはやこの世界では「魔法律家をウン何人倒した」というのは、何の強さアピールにもならないぜ。


ベルモンド

 中世ファンタジーの世界観でビョーンと空を飛んで敵本拠地に移動すると、どうしてもソードブレイカーを思い出してしまいます。

「ランディーの剣が鎧になった――っ!!?」


ブリーチ

 刃を交えることなく退いた葬討部隊のみなさん。おそらく、彼らはその職務上、死に掛けの虚にギリギリ刃が刺さる程度のOSRしか持っていないのでしょう。「ヤベエ、こいつら戦う気ないとか、回復させるだけとかマジOSR高ェ! 逃げろ、逃げろ」という感じではないでしょうか。

 みんな大好きザエルさんの方では、少し前まで石田にご執心だったマユリさまが一転して、「知らんヨ、そんな下等種は」と他人のフリをし始めました。よく分かりませんが、ここで知り合いであることを認めると、おそらくOSRが下がってしまうのでしょう。

 それに対して、「まあまあ、仲間割れは止してくれ、見苦しい」とザエルさん。「見苦しい=OSR低下」ですから、ザエルさんがここで仲間割れを止める理由は本来ありません。ということは逆に考えて、仲間割れは実はOSRアップ要因なのでしょうか。そう考えれば、彼らがこれ以上OSRアップしないよう、仲間割れの仲裁に入ったことも頷けます。ウルキオラ、ノイトラ、グリムジョーが壮絶な仲間割れ合戦を繰り広げていることも、実は虚流のOSRアップなのかもしれませんね。門弟同士で殺しあっても剣名が高まる虎眼流のようなものです。

 ザエルさん、マユリさまの夢の変態科学者対決は軽い舌戦から幕を開けました。「名前を聞く/聞かない」の立場を表明した後、よりオサレな理由を付けた方の勝ちです。もはやディベートの世界ですね。ザエルさんが古来より悪役に伝わりし、「今から倒すから名前を聞いても無駄」理論を使ったのに対し、「瓶詰めする際のラベルに必要」とオリジナリティ溢れる理由を付けたマユリさま。これはマユリさまが一歩リードです。

「少しばかりステップを加えて仕上げた擬似的な分身のようなもの…」

 その頃、白夜お兄ちゃんは菊丸と戦っていました。この菊丸虚ですが、恐るべきは、その分身能力自体ではありません。残像にもかかわらず、なぜか分身が出血することです。OSRバトルにおいては、「血が出る=オサレ」という法則が成り立ちます。つまり出血量に応じて戦闘力がアップするのです。しかし、出血はそのままダメージに繋がる諸刃の剣。出血した方が強いことは分かっていても、あまり出血できるものではありません。一角の「血止め薬」という手もありますが、それでも失った血液は戻りません。

 そこで菊丸虚は考えました。分身を作り、それに出血させれば良いのではないか、と。そうすればノーダメージで際限なくOSRをアップさせることができます。おそらく彼は想像を絶する修行の末に、「残像に出血させる」という特異な能力を獲得するに至ったのでしょう。分身時に加えられる「ステップ」が、その秘訣と思われます。この分身能力がある限り、彼は簡単にいくらでもOSRを高めることができるのです。だからこそ、彼は他のエスパーダと違い、相手に止めを刺すことにも躊躇しないのですね。

 しかし、恐るべしは朽木白夜。彼もまた、残像に出血させることのできる特異な能力者でした。どうも死神側はこれに『空蝉』という名前を付けて、技術として既に確立していたようです。菊丸虚が一生懸命頑張って、体得した分身出血。ですが、瀞霊廷では既にこれは確立された技術だったのです。なるほどこれは白夜の言う通り、「格の差」かもしれません。


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