前から気になってた、「プレスリーVSミイラ男」を見てみましたよ。
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死んだと思われたけど実は生きていたエルビスプレスリー。でも、彼は老人ホームに押し込められ、まともに歩くことすら困難な様子。そんなプレスリーと、自称J・F・ケネディのボケ老人が現代に蘇ったババホテプ(=ミイラ男)と戦うストーリーです。
まず、敵のババホテプですが、これが「青年や壮年から魂を奪うのは大変だから、魂の量は少ないけど死にかけの老人から奪おう」というモンスターホラー界屈指の志の低さ。特殊能力として姿を消すことができ、怪力を持っていますが、しかし、歩みはやっぱり遅く、燃やされると死にます。能力的にも、精神的にも、ホラーヒーローの中では最弱クラスです。
それに対するプレスリー&ケネディも、しょせん死にかけの爺さんなのでやっぱり脆弱。ケネディは一発殴られただけで昇天し、プレスリーに至っては坂から転げ落ちただけで死にます。こんなプレスリー&ケネディだから、あの弱っちいミイラ男とも、それなりの緊迫感を持ってバトルできるのですね。主人公がアッシュなら1分で終わりそうです。
とはいえ、やっぱりそんなバトルが長く引っ張れるわけもなく、バトルの時間は総じて短め。それよりはボケ老人たちによる謎解きフェイズや、老人ホームの哀愁、プレスリーとケネディの友情などに多く時間が割かれています。なので、老プレスリーとミイラ男の凄まじいバトルなどを期待すると肩透かしを喰らうかも。むしろ、プレスリーが巨大ゴキブリと勘違いしてスカラベと戦うシーンの方がバトルは面白い。
謎解きフェイズは、
老プレスリー「なんでミイラ男は来客用トイレの壁に象形文字を残したんだ?」
自称ケネディ「おそらく、魂を食った後、古代にはなかった清潔な水洗トイレでクソをしたんだ。その時、ヒマだったからだ」
大体こんな感じ。いかんせん謎を解き進めていくのがボケ老人なので、どこまでが設定上の真実で、どこからがボケてるだけなのか分かりません。