【10/1】2007年44号のジャンプ感想


トップにも書きましたけど、メカビの秋号でコラム書いてます。チャンピオンREDで一時期最も気の狂ってた漫画「ブルードロップ」の書評です(今は他の漫画も気が狂ってる)。こちらもよろしくです。


テニス

・不二「ゆ、夢を見ているのか!?」

 許斐先生が鬼才すぎて、果たして今週の展開を誉めていいのかどうか判断できないレベルなんですけど。

 前回、仁王が赤也になって、「なーんだ、夢オチか」と思わせておきながら、今週はリアルで仁王が手塚になりました。前回は、覆面を剥いだら下に赤也がいたわけですが、今回は特に何もせず素で手塚となりました。あの、夢の方がまだ現実味があるんですけど……


・真田「今一瞬手塚に――」

 試合中の仲間にアドバイスしようとしたけど、「アレ? 僕、無視されてない?(´・ω・`)」みたいな感じになってた真田皇帝。幸村少年と仁王少年の間には、「次、手塚になればいいんじゃね?」「そうね」みたいな取り決めがあったようですが、皇帝は知らされてなかったみたいで、「うおっ、今一瞬手塚になってね!?」と、素で驚いてました。

 しかし、幸村少年は薄情だなあ。ジャッカルや赤也少年はともかく、皇帝くらいには教えてあげててもいいと思うんだけど。仁王にムシされるし、教えてもらってないし、何気に皇帝の扱い悪いです。仁王は皇帝を下に見ている! そういえば昔、ためらうメンバーを尻目に、仁王少年だけは思いっきり皇帝に鉄拳制裁してましたが、あれも別にケジメがどうこうではなく、彼は特にビビらず皇帝を殴れるポジションなのかもしれません。

 それに、今回、仁王少年が手塚部長にイリュージョンしたわけですが、これは真田皇帝としては、

「なんでオレ手塚に勝ったのに、お前、オレに化けんのん?(´・ω・`)」

 という気持ちじゃないでしょうか。やっぱ、皇帝、扱い悪いんじゃないかなあ。しかし、ここで仁王少年が手塚先輩に化けたというのは、(皇帝の扱いの悪さはさておき)許斐先生的にも読者的にも「最強=手塚」というイメージがまだ堅持されているという証拠かもしれません。皇帝に敗れたにも関わらず、「最強=手塚」のイメージはどうにも覆しがたいですねー。


・不二vs手塚

 今回は不二の白龍、麒麟落とし、鳳凰返しと、それに対する手塚の百錬自得、手塚ゾーン、零式ドロップの攻防を描いたわけですが、まあ、こんなのは序の口ですよね。不二vs手塚の本当の見所は、以下の2つのポイントに絞られると思います。

1、蜉蝣包みvs手塚ゾーン

 まず1つは「蜉蝣包み」vs「手塚ゾーン/ファントム」。あらゆる回転を無効化する「蜉蝣包み」は、「手塚ゾーン/ファントム」対策として早くから重要視されていた技ですが、これが本当に効くのかどうか明らかにされるわけです。「回転殺しの不二」は手塚相手にも通用するのか?

2、ヘカトンケイルvs手塚ファントム

 第2のポイントは「ヘカトンケイル」vs「手塚ファントム」。絶対に返球できない者同士の対決は、一体どちらに軍配が上がるのか? 使い続けると腕が壊れる手塚ファントムの方が弱い気がしますが、しかし、ヘカトンケイルは「聖書だから」という理由で、過去白石に破られています。回数制限のあるファントムか、安定性に欠けるヘカトンケイルか、これは面白い戦いになりそうです。

 と、このように、手塚vs不二戦の見所を2つ挙げてみましたが、許斐先生のことだから、たぶんどっちも実現されません。間違いない。だって、百錬自得も見せただけで全然使ってねーもん。才気煥発に関しては忘れてると思うなあ。


・次号休載

 ハンター載ったらテニスが休載……(´・ω・`)


テニプロ

・許斐先生のステキな休日!!

 許斐剛の一日を想像しろといわれてもなあ。創作物の次週展開すら想像できないのに本人のオフを想像しろだなんて、何を血迷ったことを言ってるんだ……、この企画は……。

 敢えて想像してみたけれど、色々考えていくと最終的にはクトゥルフのような宇宙的恐怖に落ちついちゃうんだよなあ。アシスタントの吹き鳴らす単調なフルートの音色に合わせて、冒涜的な言葉を吐き散らしながら踊っているんじゃなかろうか。


初恋限定

 う~ん……。これ、一話完結なんですかねー。

 なんといいますか、さすが河下先生というか、ちゃんと長い連載経験積んでるだけあってそつがないです。ただし、悪い意味でそつがない。毒にも薬にもならない感じです。これ、どうしよう……。どうやって楽しめばいいんだろう……。

 これが一話完結で、毎回登場人物を変えてやっていくのだとすると、本当にどう扱えばいいのか分からなくて困っちゃいます。たぶん今回みたいな、そこそこ完成度の高い、けど、どうでもいい話が続いていくんですよね。それは辛いなあ。

 この漫画は困ったことに、決して「悪くない」のです。それなりに理解できて、それなりに展開があって、それなりにオチが着いてます。でも面白くないし、毒にもなってくれない。「とはいえ、悪い漫画より普通の漫画の方がいいだろ?」って思うかもしれませんが、案外そういうモンでもないのです。これは僕がクソ漫画好きだとかそういうのは置いといてですね。感情がプラスにもマイナスにも全く揺さぶられない漫画なんて読む必要がないと思うのです。M&Yより風天組の方がまだマシなのです。

 というわけで、コレ、どうしようかなあ。読み続けても別にツッコミどころとか出てきそうもないし、早々にドロップアウトするのも手かもしれません。いちご100%とは別の意味で辛い……。


ナルト

 先週、ペイン&小南が自来也の知り合いということが発覚して、「この世界の悪いやつらって、大抵木ノ葉の抜け忍なんじゃねーの?」とさえ言われてましたが(※1)、幸いにも彼らは戦争孤児でした。あー、でも、これから木ノ葉に連れて帰って、本格的に修行をつける可能性もあるか……。

 で、見た感じ、この弥彦くんが重吾なんですかね。彼の発言からしても、後に殺人衝動に繋がりそうだし、まず間違いないでしょう。しかし、そう考えてみると、ボディを入れ替えるペインや、体を紙にする小南、呪印のオリジナル体である弥彦(=重吾)など、戦災孤児三人組は偶然にもスゴいメンツが集まったものです。全員、血継限界ですよね、コレ。

※1……その世界で起こるあらゆる悪事の元凶は主人公の所属している組織にある。いわゆる魔法律協会化現象。


アイシールド

 一見するとアメフトとは関係のない「ボクサーに殴られる特訓」を終えて、顔面傷だらけで戻ってきた栗田ですが、そういえば、不動峰の神尾とかも特訓の後、顔面傷だらけで戻ってきましたね。テニスのためにボクサーに殴られてたんでしょうか。


勇者学

 おお、OSRバトルだ……。でもまあ、鉄棒でオシャレを競うって、ある意味、器械体操そのものですよね。飛行態勢からの手拍子や鉄棒へのキスはオシャレを競ってる感じがしたけれど、グライダー零は普通に器械体操のテクっぽかったです。でも、手拍子はすごく笑った。


To LOVEる

 衣服であるペケを「充電が必要」という設定にした時点で、人前で全裸になること前提だと思います。充電しないと消えてなくなる衣服って、設計段階で間違いに気付くと思うんだ。きっと確信犯だよコレ。

 今回はリト君の「すげー! ララほんと頭いいんだな」の後に、振り向いたら全裸かと思わせて一度フェイントを入れ、わざわざ消しゴムを落とすことで視点を下半身に移動させてから、改めて服を消すあたりに狂気を感じました。「おっぱいはお風呂で描いたから、今度は股間を描くのだ」という長谷見先生の強い意志を感じますね。

 ところで、今回のリト君ですが、下半身に視点を合わせるためには消しゴムを落とす必要があり、消しゴムを落とすためには雑念が入る必要があり、雑念が入るためにはまともな恋愛要素が必要でした。つまり、To LOVEるでは思春期の恋のドキドキなど、所詮視点を下半身に向けるためのものでしかないのです。


サムライうさぎ

 今週のエピソードを見て改めて思ったけど、この漫画はもうずっとこのまま志乃と伍助が家でゴロゴロしてればいいよ。清木さまターン全く不要。仲の良い夫婦が蕎麦食ってるだけで僕は幸せだよ。もういいじゃない、講武館のことなんか忘れて、毎日新妻と楽しくやってればいいじゃない。

 今週の清木さんですが、僕の記憶が確かならば、薩摩藩では教育中の武家の子弟がみだりに女性と話したりすると、子弟仲間からリンチされたような気がします。清木さんはクレイジーな感じがするけれど、まあ、こういうのもありましたよってことで。しかし、清木さんのやり方だと中村主水とかも斬り捨てられちゃいますねえ。元締と話もできやしない。


ブリーチ

 残っていた最後のクローンを消して、「繰り返しますが、僕は自分で作ったクローンを自分で消しますよ」とアピールし、さらなるOSRアップを狙ったザエルアポロさん。

 一方、石田&恋次は大技準備中のザエルさんに攻撃を仕掛けるという、非オサレな行動に出ましたが、これは当然防がれてしまいます。技の準備中や説明中に攻撃をしても当たるはずがありませんね。

 そんな二人にザエルさんは「鑑賞会は強制参加だよ」と告げますが、彼はこれまでも「能力封印を見せる→見せて満足したので解除する」「クローンを作る→見せて満足したので解除する」と鑑賞会を繰り返してきたので、今回の「鑑賞会」というセリフにも納得できます。確かに鑑賞会です。観客の視点を前提として技を開発する劇場型エスパーダです。(ザエルアポロさんまとめ)。

 そんなザエルアポロさんの本当の力とは、敵を人形化して人形へ与えたダメージを敵へと移すものでした。ザエルアポロさんはその説明に「これからは彼が石田君だ」などと、言ってる意味はさっぱり分からないけれど、いかにも凄そうなことを言ってOSRアップを狙いました。この説明は分かり辛いどころか明らかに間違っていると思うんですが、自分の能力を的確に相手に伝えることよりも、OSRを上げつつ説明することに重きを置いたんでしょうね。

 しかし、さっきの説明はあまりにOSRに気を遣いすぎていて、石田や恋次には頭の弱い人だと思われる恐れがありました。そこで、ザエルアポロさんはもう少しだけOSRを落として説明することにします。とはいえ、その改めた説明も、「君の五感を支配するコントローラーだ」というものでやっぱり間違っているとしか思えず、ザエルアポロさんは意地でも、「人形のダメージを相手に移す技だ」とは言いたくないようです。ザエルアポロさん的には、この説明ではOSRが低すぎるのでしょう。

「少しからかっただけで、少し驚かせただけで、目の前以外が見えなくなる。誰も同じだな。まるで子供だ。人間も死神も滅却師とやらも何もかも等しく低劣。お前達が藍染様に滅ぼされることに理由があるとすれば、それは、その低劣さが罪なのだ」

 と、ザエルアポロさん。ちょっと胸に傷をつけられただけで一護以外のことが見えなくなって、大切な人質は敵に渡すわ、仲間を異空間に幽閉するわしていたグリムジョーさんのような例もありますから、破面だって全く人のことは言えない気がしますが、とにかくザエルアポロさんは違うのでしょう。確かに彼は、能力封印状態の恋次と石田に反撃されてビックリした時も、決して自分を見失わず、冷静に服を着替えに戻りました。このように咄嗟の事態にあっても、OSRを意識したクレバーな対応ができなければ、藍染様に滅ぼされてしまうということです。「低劣さが罪」とは、おそらく「低劣なOSRが罪」と言いたかったのでしょう。

 次に、「低劣ではないOSR」を持つアランカル同士の戦いにシーンは移ります。なるほど、「その低劣さが罪なのだ」という引きから移行しただけあり、ネルとノイトラさんは実に高潔なOSRバトルを繰り広げていました。なんと、二人はお互いに寸止め合戦を行っていたのです! このような戦い方をしなければ藍染様に滅ぼされてしまうのですね。

 しかし、ノイトラさんはそのような高潔なバトルがあまり好きではない様子。「こういうバトルはイラつきます」と公言しました。どうも、ノイトラさんはOSRバトルがあまり好きではないようです。ノイトラさんによると、ネルは昔からこのようなOSRバトルを得意としていたようで、ネルのそんなところもノイトラさんはちょっと苦手だったみたいです。しかし、OSR操作が苦手なのに、それでもNo.5まで上り詰めたのだから、ノイトラさんって素の実力は本当にすごいのかもしれませんね。


次回予想:邪淫妃の本当の力を発揮し、石田、恋次を追い詰めていたザエルアポロ。しかし、段々つまらなくなってきたので、能力を解除して家に帰った。


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